伏黒の部屋のドアが、過去最高に騒々しい音を立てて開け放たれた。
五条「はーい! 1年生が3人揃ったよ! というわけで今日は、野薔薇ちゃんの入学を祝して! 特製・高級スイーツ&イタリアンパーティーだー!」
釘崎「ちょっと、なんなのよこの狭苦しい部屋は! もっとお洒落なラウンジとかないわけ!?」
虎杖「まぁまぁ釘崎、ここの飯、連先輩の術式サポート付きですげぇんだぞ!」
伏黒「………………。(無言で荷物をまとめ、部屋を出ようとする)」
だが、伏黒の襟首を真希がガシッと掴んで引き戻した。
真希「逃げんな、恵。新入り(野薔薇)の教育だ。……よぉ、アンタが釘崎か。ツラは悪くねぇな」
釘崎「……! 何この美人、スタイル抜群じゃない……って、そっちのパンダは何よ! 喋ったわよ今!」
パンダ「パンダだ。よろしくな、野薔薇。連、ほら。新入りがビビってるから、いつもの『星のシャンデリア』で雰囲気作ってやれ」
連「……パンダ。俺の術式は、戦場を照らすための――いや、もういい。――『星の灯火(ステラ・ランタン)』」
俺が指を鳴らすと、伏黒の部屋の天井に、青白い炎が結晶化した幾何学的なシャンデリアが浮かぶ。熱を持たず、部屋を柔らかな星の光で満たす、精密な術式操作。
釘崎「……何これ。ちょっと、アンタがこの学校のインテリア担当?」
連「連だ。2年の特級――じゃない、1級術師だ。インテリアじゃなくて、一応これでも戦う方なんだけどな」
俺は苦笑いしながら、野薔薇に特製の「星の雫(温かい紅茶)」を差し出した。
釘崎「……ふーん。悪くないわね。アンタ、センスあるじゃない」
五条「でしょー? 連くんはね、5年も修行してたから、女子の扱い以外は完璧なんだよ!」
連「先生、一言余計です。……ほら、野薔薇。このピザ、冷めないように保温しておくからな」
俺は「虎座」の指先だけを出し、ピザの箱の下で絶妙な「余熱」を維持させる。特級の力を、世界一贅沢な保温プレートとして使い倒す。
虎杖「すっげぇ、ずっとアツアツだ! 連先輩、天才!」
棘「しゃけ、おかか!」(※ピザを頬張る)
釘崎「ちょっと、そっちのツンツンした先輩(真希)! この『連』って人、便利すぎない!? 私の釘も、これで熱消毒とかできるわけ?」
真希「ハッ、消毒どころか、コイツに頼めば特級呪具級の切れ味に焼き直してくれるぞ。……ただし、たまにラッキースケベかますから気をつけな」
連「ぶっ――!? 真希! まだ根に持ってるのかよ!」
真希「当たり前だ、変態特級。……おい野薔薇、コイツに何か作らせたい時は『何でもするって言ったよな』って言えば大抵のことは聞くぞ」
連「……俺の人生の主導権、もう真希に握られてる気がする……」
賑やかな笑い声が、伏黒の部屋から廊下まで漏れ出す。
宿儺の器、十種の使い手、そして釘を操る紅一点。
1年生が揃い、物語のパーツがすべて揃った。
連「(……この3人が、あんな悲惨な別れ方をする未来は……俺が絶対に許さない)」
俺は、楽しそうに笑う野薔薇と虎杖、そして溜息をつきながらもピザを口にする伏黒を見つめ、影の中で静かに決意を燃やした。
五条「あ、連くん! デザートは原宿で買ったクレープを――」
連「……ルプスに冷蔵状態で運ばせてあります。はい、これ」
五条「……連くん、君、だんだん僕の思考を先読みし始めてない?」
連「5年も修行すれば、先生のボケのパターンくらい分かりますよ」
星の光に包まれた伏黒の部屋で、新しく、そして騒がしい絆が刻まれていった。
今日は真希との任務だ伊地知の運転する車内、後部座席には任務に向かう俺と真希が並んで座っていた。目的地までの数時間。本来なら術式のイメージトレーニングでもすべきところだが、昨夜の俺は、転生してから5年間禁じられていた「娯楽」という名の毒気に当てられていた。
連「(……ダメだ。あのオープンワールドRPG、隠しダンジョンが多すぎる……)」
女神ナリアの慈悲か嫌がらせか、5年間の修行空間では体験できなかった「最新のゲーム」を高専の自室で見つけてしまったのが運の尽き。気づけば朝、チュンチュンと鳥が鳴いていた。
真希「おい、連。さっきから欠伸ばっかしてんな。特級が寝不足で任務か?」
連「……悪い。ちょっと、呪力の効率的な分配について徹夜で考えててな(※レベル上げ)」
真希「ハッ、真面目だねぇ。……着くまで時間あるんだ。寝とけ」
連「……そうさせてもらう……」
限界だった。俺の意識は、伊地知の丁寧なブレーキングの揺れに誘われ、深い眠りの淵へと沈んでいった。
【真希サイド】
真希は窓の外を眺めながら、隣から聞こえてくる規則正しい寝息に気づく。見れば、連が船を漕ぎながら、今にも崩れ落ちそうな姿勢で寝入っていた。
真希「(……ったく。修行空間じゃ寝る暇もなかったって言ってたのにな)」
ふらりと揺れた連の頭が、真希の肩に預けられる。真希は一瞬体を硬くしたが、そのまま深い眠りについている連を見て、小さく溜息をついた。
真希「……今日だけだぞ」
真希は連の頭をそっと自分の膝の上へと誘導した。
いわゆる、膝枕だ。
真希「(こいつ、寝てるとただのガキだな……)」
そんなことを思いながら、真希が連の髪に触れようとした、その時だった。連は夢を見ていた。5年前、修行空間で戦ったあの巨大な、触り心地のいい毛並みを持つ眷属との組手の夢だ。
連「――柔らかい……」
連の手が、無意識に、吸い寄せられるように動く。
真希「……っ!?」
真希の体が跳ね上がった。
膝枕をしていた連の右手が、吸い付くような正確さで、真希の豊かな胸部を正面からしっかりと捉えていたのだ。
真希「(……なっ……ななななな……!?)」
しかも、連は夢の中で「核(弱点)」を探るかのように、その右手を無意識に、しかし力強く揉みしだいた。
連「……むにゃ、柔らかい……ルプスより、全然……」
真希「――っ、この、……変態特級……!!」
真希の顔が、髪の毛の先まで真っ赤に染まる。
パキパキと、真希が握りしめた手すりが嫌な音を立てた。
伊地知「あ、あのー、真希さん? 先ほどから車体が異常に揺れているような……ヒィッ!?」
バックミラー越しに、般若のような顔で、眠りこける連の頭を掴もうとしている真希と目が合った伊地知は、全速力で視線を逸らした。
【目的地到着】
連「……ん……。……あれ、真希? なんでそんな、呪霊より怖い顔して大刀を抜いてるんだ?」
真希「……起きたか。連」
連「……? ああ。……っていうか、なんか右手がすごく温かいというか、不思議な感触が残ってるんだが……」
真希「……死んで詫びろ」
連「アベシッ!!」
目的地の廃墟に到着した瞬間。
連の絶叫と、体育館の壁を突き破るような衝撃音が、岐阜の山々に虚しく響き渡った。
連「(……夢の中のルプス、あんなに攻撃的だったっけ……?)」
頬に刻まれた鮮やかな手形と、なぜか異様に高い真希の火力を前に、連は「二度と夜更かしはしない」と心に誓うのだった。
ラッキースケベをどう居れようか迷う何か良い方法ないか?感想コメントでやって欲しいラッキースケベが有ったら書いて下さい。
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