五条が認めたもう一人の最強   作:ぐちロイド

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14話くらいまで日常もしくは任務のシーンを書こうと思ってます。原作の一年3人の任務はもう少し待って下さい。今アニメを見返しているので


第11話  買い物、あるいは特級の運搬

連「(……よし、今日はモニターとゲーミングチェアを新調して、真希がいつ来てもいいように環境を整えるか)」

 

 

財布とスマホを持ち、こっそり寮を出ようとした瞬間。

 

 

真希「――おい。どこ行くんだ、連」

 

 

連「げっ……真希。いや、ちょっと昨日言ってたゲームの機材を買いに……」

 

 

壁に背を預け、大刀のメンテナンスをしていた真希が、鋭い視線でこちらを射抜く。

 

 

釘崎「ちょっと、アンタ一人でお買い物? 水臭いわね。私も今日、原宿で新作のバッグチェックしに行こうと思ってたのよ」

 

 

いつの間にか真希の隣には、お洒落にフル装備した釘崎野薔薇が、不敵な笑みを浮かべて立っていた。

 

 

連「いや、俺が行くのは秋葉原だし、野薔薇が行くのは原宿だろ? 方向が……」

 

 

真希「秋葉原だぁ? そんなもん原宿の隣みたいなもんだろ。まずは野薔薇の買い物に付き合え。……アンタ、『貸し』がまだ残ってんの忘れたか?」

 

 

連「(……残り七つ……。断れない……!)」

 

 

真希の「貸し」というパワーワードに、連は音速で屈服した。

釘崎「決まりね! ほら連先輩、シャキっとして! 荷物持ち兼、お財布……じゃなくて、用心棒としてアンタの『狼(ルプス)』もフル稼働してもらうからね!」

 

 

連「お前、今サラッと『お財布』って言いかけたよな!?」

 

 

真希「つべこべ言うな。……ついでだ、アンタの部屋のゲーム機材も私が選んでやる。変な黒光りする機械ばっか置かせてたまるか」

 

 

連「……それ、ゲーミングデバイスの全否定なんだが……」

 

 

こうして、連の「快適なゲーム環境構築」という名の休日は、真希と野薔薇による「地獄のショッピング・ツアー」へと塗り替えられた。

 

 

 

【原宿〜秋葉原にて】

 

 

 

原宿の竹下通りを、山のような紙袋を持って歩く連。

 

 

連「(……ルプス、悪い。影の中でその紙袋を保持してくれ……。アクィラ、上空から野薔薇が向かうショップの混雑状況を確認しろ……)」

 

 

釘崎「あ! あの店、期間限定のショッパー出してる! 連先輩、あっち!」

 

 

真希「連、次はあっちのスポーツ用品店だ。重いのはアンタが持てよ」

 

 

特級術師の緻密な術式操作と眷属たちが、今や女子の買い物ルートを最適化し、荷物を不可視の影に収納するための「究極のサポートツール」と化していた。

 

 

連「(……修行空間での5年間、俺は一体何のために戦っていたんだ……?)」

 

 

秋葉原に着く頃には、連の精神エネルギー(呪力)は、特級呪霊を十体祓った後よりも激しく消耗していた。

 

 

真希「……ほら、連。このモニター、白で統一されてて部屋に合うんじゃないか? これにしとけ」

 

 

真希が選んだのは、昨夜の「貸し」を考慮したのか、連が欲しがっていた最高級のスペックのものだった。

 

 

連「……真希。お前、実は俺のために……」

 

 

真希「……勘違いすんな。私がアンタの部屋で遊ぶ時に、画面が汚いのが嫌なだけだ。……ほら、さっさと会計してこい」

 

 

ぶっきらぼうにそっぽを向く真希を見て、連は「……まあ、これも悪くないか」と、軽くなった財布を握りしめ、幸せな疲労感と共にレジへと向かうのだった。

 

 

 

秋葉原での買い物を終えた俺たちは、昼飯時になったため、近くのカフェへと入った。俺の術式を酷使した一日だったが、二人の満足そうな顔を見て、まあ「貸し」の清算と思えば安いものか、と納得していた。

 

 

釘崎「連先輩が持ってたあの白いモニター、私の部屋にも欲しくなったわ」

 

 

連「……それは俺の自腹だ。自分で買うか、任務頑張るかしてくれ」

 

 

食後のコーヒーを飲んでいると、野薔薇が突然、スマホを見ながら目を輝かせた。

 

 

釘崎「ねぇ、真希さん、連先輩! ここから少し歩いたところに、超有名な高級エステサロンがあるんだけど!」

 

 

真希「エステ? 興味ねぇな」

 

 

釘崎「何言ってんのよ! 任務で汚れた肌と呪力を浄化するのは、呪術師にとっての嗜みよ! ……でも、ちょっとお高いのよね〜」

 

 

野薔薇がジト目で連を見る。俺は思わず後ずさりそうになったが、ここで逃げたら「変態特級」の烙印が完全に定着する気がした。

 

 

連「……ああ、分かったよ。お前ら二人で行ってこい。俺はもう限界だ、荷物を置きに高専に戻る」

 

 

俺は財布から、五条が任務の報酬で振り込んでくれたばかりの札束を取り出した。

 

 

連「これで足りるか?」

 

 

そう言って、真希の手に現金十万円を握らせる。

 

 

真希「じゅ、十万!? 太っ腹じゃねぇか、連!」

 

 

釘崎「連先輩、愛してるわ! じゃあそういうことで、真希さん、行きましょ!」

 

 

野薔薇はさっさと荷物をまとめ、真希の腕を引っ張って店を出ていく。

 

 

真希「おい、私が行くとは言ってねぇだろ!……まあ、貸しが減ると思えば悪くないか。ありがとな、連! 残り六つ、忘れるなよ!」

 

 

そう言い残し、二人の姿が人混みに消えていった。

 

 

連「(……これで貸し4つと相殺して、残り6つ……? いや、十万渡したんだから相殺済みか? 計算が合わん)」

 

 

一人カフェに残された俺は、大量のゲーミング機材の入った影の中身を整理しながら、一人静かに高専へと戻ることにした。

――特級術師の休日は、こうして平和(?)に幕を閉じたのだった。

 

 

 

次にやって欲しい作品は?

  • 暗殺教室
  • ワンピース
  • 僕のヒーローアカデミア
  • ハイスクールD×D
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