カサマツの二番星   作:美涼

4 / 6
ウマ娘の世界って始業式的なものあるんですかね。
シングレを見る限りそういうのなさそうですけど。いやまあ面倒くさいからと言えばそうなんですが。


カサマツトレセン。

「…でっっっか」

 

まず出てきた感想は、その一言だった。

9月1日。世間一般では夏休みが終わり、始業式がある日。現在私は、カサマツトレセンに居る。

 

オグリさんとルドルフさんと話した内容を院長さんに話すと、少し悩んだ素ぶりを見せた後、すぐにオッケーしてくれた。

曰く、

 

『今まで満足に走らせてあげられてなかったから、トレセンで思う存分走ってきなさい』

 

とのこと。

いやあなた私が夜中抜け出してレースに行ってたの黙認してたでしょうが。隠れてみてたつもりかもしれないけど思いっきりバレてたよ。

 

とまあ、反対される事もなく。…孤児院のちっちゃい子達には大反対されたけど。私はカサマツトレセンに転入することになった。

手続きは院長さんが手伝ってくれたおかげですぐに終わった。こう言う書類手続きが面倒くさいのはどの世界も一緒なんだなと痛感した。

 

そういう訳でカサマツトレセンに編入した訳だが、ひとつ問題が。

 

「職員室って、どこだ?」

 

事前にカサマツに来たことはあるから、なんとなくの建物の位置は把握していた。しかし、建物の中までは把握できていない。故に迷子になりました。

 

そんなこんなでオロオロしていると、ふと後ろから声をかけられた。

 

「あのー、どうしましたか?」

 

「あっ、すみません。実は転入生なんですけど職員室がわからなく…」

 

ちょっと待て私コイツ知ってるぞ。確か名前は…。おい眼を逸らすな。こっちを見ろ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日は転入生が来ています!えーと、自己紹介をお願いできますか?」

 

「はい。ファントムレイダーです。よろしくお願いします」

 

「ファントムレイダーさんはまだわからないことが多いと思うので、皆さん色々と教えてあげてくださいねー」

 

あの後『親切なウマ娘』に職員室まで案内された私は、特に問題もなくそのまま教室に案内された。

 

「では転入生もいることですし、レースの説明をもう一度しておきますね。一概にウマ娘といっても進路は様々ですが…」

 

その後しばらく、先生は地方のレースについての説明をしてくれた。

ほーん。レース場って思ってたよりもいろんなところにあるんだな。名古屋レース場…東海ダービー…。なるほど。ん?あれ?

 

中央(トゥインクルシリーズ)は…?」

 

「あー。まあ、確かにありますよ。ただ…()()()()()()()()()()()()()()

 

へぇ…。

私ってやっぱ変な期待かけられてるよね!そうだよね!普通その反応が正しいよね!

まあ、その期待に応えられるかはわからないけど、精一杯頑張りますか。

 

「あ、そうそう。皆さんにひとつ連絡があります」

 

先生が一通り話した後、ふと思い出したように話し始めた。

 

「今日からしばらくの間、オグリキャップさんがこの学園にいらっしゃいます。静かに。静かに!凄い人ではありますが、彼女もトレーナーとしてここに来ているので、あまり迷惑はかけないようにしてください」

 

先生はそう言ったあと、生徒の出欠だけとって今日は解散となった。

色々と話をしたい相手がいたが、確認した限りその相手は同室のようなので問題はない。

とりあえず、私は荷解きをするために、寮の自室へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自室の荷解きが終わり、今私はオグリさんのトレーナー室を探している。

トレーナー室には一応名札があるからすぐにわかるはずーっと、あったあった。ノックしてから中に入るが、やはり誰もいない。今頃生徒達に囲まれてるんだろうなぁとか考えながら椅子に座って時間を潰す。

 

オグリさんは、私が想像していたよりも早くトレーナー室にやってきた。

 

「すまないファントムレイダー。待たせてしまった」

 

「別にいいですよー。で、トレーニングメニューを教えてもらえるんですっけ」

 

「ああ。一応普通のメニューと、一応私のカサマツ時代のメニューがあるが…どっちがいい?」

 

「両方見せてもらってもいいですか?」

 

そう言って私はオグリさんから紙束を貰い受けると、それに眼を通していく。

普通の方は…なんというか、本当にザ標準って感じだ。スピードスタミナパワー根性賢さの全部を満遍なくやっていく感じ。で、無理言って持ってきてもらったオグリさんの方は…。

 

「こりゃまた、凄いメニューやなぁ…」

 

そのメニューは、圧巻の一言だった。

朝4時起きで、そこから朝礼前までずっとトレーニング。なるほど、怪物と呼ばれる所以はこんなところにもあったか。

 

「私のメニューは厳しいとよく言われるんだ。だから…」

 

「これにします。いえ、これがいい」

 

「本当にいいのか?」

 

「今の私が普通にトレーニングしたって前からちゃんとトレーニングしてる子には勝てません。なら、少しでも上を目指した方がいい」

 

「…そうか。一応私も付き合うから、無理だと判断したらすぐにやめさせるぞ」

 

「それくらいは承知の上です」

 

さてと、これで私も少しは他のウマ娘に近づけるだろうか。

カサマツトレセンという新天地で、これから起こるであろう様々な出来事に胸躍らせながら、私はトレーニングのためにグラウンドへ向かった。




雑で申し訳ない。
あと忙しくなるので次の更新は2週間ほどかかると思います。
気長にお待ちください。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。