転生したらノロワレだったので、何かを極めようと思います   作:SRAMP

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 魔術の可能性は無限大



プロローグ

 

 

 サルーム王国第七王子であるロイド=ディ=サルームは、暗殺ギルドの本拠地に侵入した。その後、暗殺ギルドの者達に圧勝し、身体に術式を直接刻み込むことにより能力(呪い)を操作できるようにした。

 

 そして暗殺ギルド全員に術式を刻み込み終えたところで、『糸のノロワレ』ガリレアが口を開いた。

 

 

「そういや、レン。"アウン"はどこだ?アウンにもロイド様に術式を刻み込んでもらおう!」

 

 

 アイツも喜ぶぞ!!とガリレアは笑顔で叫んだ。いいやつである。

 ロイドは『禁書の魔人』グリモワールにレンの服を着せられていた。勿論耳は、二人の会話に向けている。

 ガリレアに問われたレンは首を傾げた。まるで、何を言ってるのか分からないかのように。

 

 

「え?何言ってるの、ガリレア?アウンってここにいるんでしょ?」

 

「いや、ここにはいないはずだ。てっきり、レンと一緒に王城に行ってるもんだと…」

 

「ボク、アウンとは一緒に行きたくないから、断って一人で行ったよ?」

 

「まあこっそり着いていったんだけどね」

 

「だよなぁ…………………………………ん?」

 

 

 ガリレアやレン、二人の会話を聞いていた他の者達(暗殺者ギルド)が気づき、辺りを見渡した。だがそこに、探している姿は見当たらない。

 グリモワールも聞き覚えのない声に驚き、手を止めた。

 ロイドは静かに笑っている。

 

 

「今の声、反応から見て"アウン"とやらか?ふふ、姿が見えないな!魔力も気配も感じない!一体どんな特異体質を!?」

 

「ちょっ、ロイド様動かな──んむ!?」

 

 

 突如、ロイドに服を着せていたグリモワールの顔がなにかとなにかに挟まれた。

 ここで思い出してほしいのだが、グリモワールは魔人であり、目の前の怪物(ロイド)とまではいかないが、魔力探知は魔術師とは比べ物にならない。そのグリモワールが一ミリも反応できなかったのだ。

 グリモワール本人もそのことを理解しているため、挟まれた瞬間は警戒し、対処しようとした…が、揉まれているうちに気持ちよくなり、対処するのをやめた。本当に魔人か?こいつ。

 

 

「おお…もっちもち~。魔人って全員こうなのかな?気になるな~…。グリモワール……君以外の、他の魔人っていないの?あ、そういえばパズズがいたっけ?でもアイツには触れなかったし……分かんないなぁ…」

 

「ほへいはいのはひんは……ってぇぇ!!!」

 

 

 気持ちよさに言ってしまいそうになったグリモワールだったが、すんでのところでなにかから抜け出した。

 「こいつ…ただ者じゃねぇですよロイド様!」とかなんとか言ってるが、それはただお前がチョロいだけである。本当に国を滅ぼしかけた魔人なのだろうか、この子ヤギは。

 

 

「抜け出されちゃった…。それでグリモ、パズズや君以外の魔人は───……ん、なにかな?第七王子殿?」

 

「むむ、なにも見えないが、ここにいるのか?だが確かにここから声が……」ワサワサ

 

「…うん、そこにいるよ。今、君が触っている部分は俺の陰茎だね」

 

「見えないだけじゃなく、触れないとは!すごいな!!どうなってるんだ!?」

 

 

 その場にいる全員が思った。「なんで会話が成立してるんだ?」と。

 だがそんなことは気にせず、二人は話を続ける。

 

 

「ああ、そういえば自己紹介が遅れたね。俺は『避役(ひえき)のアウン』だ。能力は見ての通りで、姿が消えるってだけかな?」

 

「だが、その性能は風系統魔術『陰とん者』とは比べ物にならない!『陰とん者』では魔力や気配までは消せない。姿だけだ。だが、アウンは姿だけじゃなく、魔力や気配…アウンの身体に備わるあらゆるものが消えている!すごいな!素晴らしい!」

 

「だろう?君なら分かってくれると信じていたよ」

 

 

 そこで思い出したかのように、ガリレアが口を開いた。「アウンにも術式を刻み込んで欲しい」と。

 だがその願いは、ロイドとアウンの二人から却下された。

 

 

「俺は身体に触れてじゃないと術式を刻み込めない。アウンは見えもしなければ、触れないし魔力も感じられないからな。流石に俺でも無理だ。それに………

 

「そうだぞ、ガリレア。それに俺は元から操れる」

 

「そうか…すまねぇな、アウン。ロイド様、機会があったらまた今度───

 

「「「「「え?」」」」」

 

 

 暗殺者ギルドたちの声がハモった。

 

 

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