ロック・リー転生伝   作:六亭猪口杯

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テンテンの口調やネジとの組み合わせに四苦八苦してたら一日終わってました…


初めてのスリーマンセル

 

 

試験を終えてから直ぐに卒業の日が来た。

 

 

何時もの様に登校すると、合格者が集められた教室へ通される。

そこで適当な席に着いて待っていると定刻に入って来た先生から

 

「合格おめでとう!此処に居る諸君は見事卒業試験を突破し、アカデミー卒業だ!」

 

ざわざわと喜びの声を口々に上げている同期達…やっぱりナルトは居ない、か。

 

残念だと思う反面ホッとしている。

アレだけ良い奴が留年したと言うのは残念だけど…

もしも受かってたら第7班がどうなるか想像がつかないし結果的には良かったんだろう…多分。

 

「でもこれはまだ始まりに過ぎない!…気を緩めるなよ?今から君達は忍としての第一歩を踏み出すのだから」

 

先生の言葉に静まりかえる教室。

確かにその通り。なんならまだ下忍になれるか判らないし。

 

「…では今から班編成を発表する。これから呼ばれたメンバーが君達の仲間となる」

 

教室内の空気がピリつき始める。

…まぁ誰と組めるかで大分変わるもんな。

 

俺は多分原作通りになると思うけど…

順に名前を呼ばれて行く内に今期最も注目されている男の名前が挙がった。

 

「…第3班、日向ネジ!」

 

周りのざわつきが大きくなる。

日向と組めれば大分アドバンテージだし、気持ちは分かるけど…

 

「ロック・リー!」

 

うん、まぁそうなるよな…

俺は体術以外の点数がヤバいから総合点数じゃ赤点スレスレだし。

一番上と一番下が組まされるってのは平均取ろうとすれば当たり前のことだ。

 

俺を見て不敵に笑う日向に軽く手を振り返していると

 

「…テンテン!」

 

3人目が発表されて前に向き直る。

うん、原作通りの組み合わせになったな。

くノ一クラスとは一切交流が無かったから今回が初対面になる。

 

テンテンの方を見ると目が合ったので軽く会釈しておく。

 

その後も続々と名前が呼ばれ、最後の一人が編成に組み込まれると。

 

「…以上で班編成は終了!各々、担当上忍が来るまで待機するように!」

 

それまでは自由にしてて良いぞ、との言葉に其々の班で集まり出す。

 

俺も行くか…と席を立とうとした時に後ろから声がかかった。

 

「リー。ちゃんと合格してたか」

 

日向がこちらまで出向いてくれたようだ。

 

「一応ね…日向くんも合格してて何よりだよ」

 

当たり前だ。と鼻を鳴らしながら近くの席に着く。

 

「あの、入り辛いんだけど…」

 

申し訳無さそうに声を掛けてくる3人目、テンテン。

 

「気が利かなくてごめんね」

 

俺はロック・リー、よろしく。と頭を下げる。

 

「日向ネジだ」

 

日向も一応挨拶?を返した。

…この時期のお前ってそんな感じだったっけ?

大分怪しく成りつつある知識を漁っていると

 

「私はテンテン、よろしくね」

 

と、日向の隣に座るテンテン。

…まぁ、俺か日向なら日向を選ぶわな。

 

「これからはこの3人で組むことになるのか〜」

 

感慨深そうな表情のテンテンに

 

「…足を引っ張るなよ?」

 

日向がチクリと刺す。

 

「日向くん、君がそれを言ったら全員が足手まといになるだろ」

 

お前だけ飛び抜けてんだから。

そう続けるとそっぽを向く日向。

…最近丸くなってきたと思ってたんだけどなぁ。

 

「こういう人だから気にしないでねテンテンさん」

 

打ち解ければ良い奴だから。とフォローすると

 

「あー…噂通りで逆に安心したよ」

 

苦笑しながら答えた。

 

噂ってのも気になるけど…

 

「そう言えば、担当してくれる上忍って誰だか知ってる?」

 

テンテンが話題を変えるように聞いてくる。

ま、これから聞く機会もあるだろうし今は良いか。

 

「…マイト・ガイって奴だな」

 

貰ったプリントに書いてある、と日向が差し出す紙には確かにそう記載されていた。

 

「ガイ先生なら間違いないね」

 

原作通りとは言えちゃんとガイ先生で安心した。

あの人が見てくれるなら間違いない。

 

「知ってる人?」

 

「最高の先生だよ」

 

語らせてくれるなら一日中でも語れるくらいには恩がある。

そう続けると今度は日向が問いかけてくる。

 

「お前の師匠だったか?」

 

あー…そういや言ったことあったっけか。

 

「そう。体術の師匠」

 

あの人のお陰で俺は格段に強くなれた。

服についてはちょっとアレだけど…良い人なのは間違いない。

 

「…日向くんに追いつく日も近いよ」

 

「寝言は寝てから言え」

 

バチバチと火花を散らす俺と日向。

それを見てアワアワしてるテンテン。

 

そこに

 

「青春してるなー!お前ら!!」

 

割って入ってくる濃い漢…ガイ先生。

 

「ガイ先生」

 

「おっと、リー!先ずは全員の自己紹介からだ!」

 

さぁついてこい!と先導する先生に着いて行く第3班。

勢いに飲まれてる感が凄いな二人共…その内慣れるだろうけど。

 

 

 

 

「さて、じゃあ順番に自己紹介をしていこう!」

 

そう言うと先ずはお前からだ、と背中を叩かれる。

…じゃ、お言葉に甘えて。

 

「ロック・リー。苦手なものは忍術・幻術。夢は体術で立派な忍者になる事…天才達に勝つ事も追加で」

 

よろしくお願いします。と頭を下げる。

 

「うむ!いい夢だな!」

 

「本当に忍術を使えないんだ…」

 

「やれるもんならやってみろ」

 

三者三様の感想が返ってきた。

次は足元掬ってやるぞ日向…!

 

「次は…ネジ!」

 

日向か。…コイツ、どんな夢持ってんだろ?

 

「日向ネジ。好きな物、苦手なものは特にない。夢も同じく」

 

名前以外なんもわかんねぇじゃん。

 

「…まぁこれから知っていけば良い!」

 

「無愛想な奴ね…」

 

「流石に引くぜ日向くん…」

 

それを聞いてもそっぽを向いて答えない。

うん、まぁこういう奴である。

その内打ち解けるだろ…多分。

 

「…最後、テンテン!」

 

「テンテンです。夢は綱手様みたいな忍になる事です」

 

よろしくお願いします、と頭を下げた。

 

「三忍…良い夢だな!応援するぞ!」

 

「夢は大きい方が良いからね」

 

「…フン」

 

日向が塩対応だがまぁ初日ならこんなもんでしょ。

…どっちみち暫くはこの3人でやってかなきゃならないんだし。

 

「よし!互いの事が分かった所で早速だが明日の訓練についてだ!」

 

よく聞くように!と前置いて説明を始めた。

 

「と、言っても複雑なことは何もないが。明日は第3演習場に10時集合だ…あぁ、朝飯は軽くしておくように」

 

吐くから。と軽く言う先生。

 

「…一体、どんな訓練なんですか?」

 

「厳しいとだけ言っておこう」

 

まぁ、多分ナルト達が受けたアレだろうな…鈴をどうこうって奴。

…アレはカカシ班だけなんだっけ?

曖昧な記憶を思い出そうと奮闘していると

 

「どうでもいい」

 

とだけ言って日向が立ち上がる。

 

「話は終わりか?」

 

「あぁ、今日は終わりだ」

 

先生がそう返すとさっさと立ち去る日向。

まぁ、色々あるんだろうししょうがないな。

 

「…こんなので上手くやっていけるのかな」

 

心配そうなテンテン。

 

「慣れてくれば良い奴だよ?」

 

少なくとも味方は大事にしてくれると思う。

…ちょっと気難しいだけで。

 

「そうは見えなかったけど…」

 

疑問符を頭に浮かべながら呟く。

まぁ、取っつきにくい性格してるのは間違いないけど…

 

「少なくとも頼りにはなるよ?」

 

なにせ1人で索敵に奇襲、防御に殲滅とワンマンアーミーな奴だ。

索敵に関しては全方位レーダーと相違ない破格の性能だし。

 

「柔拳と白眼の組み合わせは木の葉に於いて最強の一角だし」

 

それをあの天才が振るうんだから今のところ同世代には負ける要素がない。

そう続けると。

 

「…それ、私たちのいる意味ある?」

 

「そりゃ勿論。いくら日向くんでも一人じゃ限界がある訳で」

 

その限界値が人より高い位置にあるけど。

 

「アイツの補助に徹するって事?」

 

不満そうな顔のテンテンに思わず笑いそうになりながら返答する。

 

「日向くんの出来ないところを補助するんじゃなくて、自分の強みでアイツを上回って互いにカバーし合うんだよ」

 

それだけの価値があるとあの天才に認めさせてやる。

 

「その上で体術、接近戦においては俺の方が強いと証明する」

 

自然と拳を握りしめた。

あの天才に届き得る牙は揃いつつある。

後は磨き上げて実際に突き立てられる様にするだけだ。

 

「男の子だね…」

 

何処か呆れた様な声だけど、吹っ切れた様にも聞こえた。

 

「ちょっと気合い入ったかも。ありがとね」

 

じゃ、また明日。と去っていくテンテン。

 

 

 

姿が見えなくなった頃にガイ先生が立ち上がる。

 

「…リー!お前って奴はぁ!」

 

抱きついてくる先生を躱す。

流石に正面からなら避けられるようになって来たな。

 

「何故避ける!」

 

「すみません、つい…」

 

暑苦しいから…偶になら良いけど頻繁にはごめん被りたい…

 

「む…それなら仕方ないか」

 

何に納得したのか分からないけど、納得してくれたみたいだ。

と思ってたら今度は頭をガシガシと撫でてきた。

 

「遅ればせながら…卒業おめでとう!!」

 

「ありがとうございます…って痛いです先生!」

 

すまんすまん、と離してくれたが俺より浮かれてないかこの人…

少し落ち着いた先生からの

 

「何もしてやれずすまなかったな…」

 

との言葉に

 

「いえ、アカデミーに関しては俺のせいですし…」

 

実際俺が忍術を使えないのが悪い。

 

「まぁなんとか合格した訳ですし、気にしないで下さいよ」

 

先生がそんな調子だとこっちまで調子が狂う。

目線を逸らしながらそう言うと

 

「…そうだな!お前の言う通りだ!」

 

ハッハッハッ!と笑う先生。

 

「なんにせよ卒業したのはめでたい事だ!」

 

手を後ろに回して何かを取り出す先生。

 

「そこでお前に卒業祝いを用意したんだが…」

 

やけに緑色してるな…?

 

「これだ!」

 

バッと広げたそれは緑色のジャンプスーツ?トラックスーツ?だった。

あー…此処でそれを受け取る感じなのか…

 

「通気性、吸湿性に優れる逸品だ…コレを来て修行すれば効率アップ間違いなし!」

 

さぁ!と手渡されたそれをマジマジと見る。

…思ったよりもピッチリしてるなコレ。タイツと言うにはぶかぶかしてるけどツナギと言うにはピチピチ過ぎる…

 

「ありがとうございます」

 

まぁ、強くなれるなら着ない選択肢はない。

…ちょっと恥ずかしいが。

 

「喜んでくれて何よりだ!それと…」

 

ほいっと追加で渡されたものに軽く体勢が崩れる。

 

「今日からはこの重りを着けて生活するように!」

 

そろそろ本格的にやっても大丈夫そうだからな。と続ける先生。

…そう言えばこんなのもあったな。

 

「分かりました…ありがとうございます先生」

 

それなりに重量あるんだけどコレ…片足何kgあるんだ?

 

「重りは随時足していくからな。…最初はまぁ軽めで試してみろ」

 

そのくらいなら直ぐになれるだろう。と続ける先生。

 

…先生がそう言うなら信じよう。

 

「ではまた明日、修練場でな!」

 

「はい、ありがとうございました!」

 

 

 

頭を下げ、別れを告げて何時もの様に家路に就く。

 

さて、明日どうなることやら…カカシ班みたいな試験だった場合は日向をなんとか味方につけないと合格が怪しい。

 

あの天才が素直にいう事を聞いてくれるとは思えないんだけど…流石に先生も手加減してくれるだろうしなんとかなる、よな?

 






毎日投稿が崩れて申し訳ございません。

年明けで仕事がドカッと増え始めたため今までのペースでは更新できないかも知れませんが、頑張って続けて行こうと思ってますので引き続き楽しんで頂けますと幸いです。

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