ロック・リー転生伝 作:六亭猪口杯
柔拳や呪印に関する捏造がございます。ご注意ください。
また、時系列や音隠れの3人の口調も怪しいです…ご容赦頂けますと幸いです。
初日の大蛇丸襲撃から彼方此方と動き回って獲物を探すもヒットせずに終わり二日目を迎えた。
適当な大木を寝床にして夜を明かしたが…
「…見事に天の巻物ばかりだな」
三本の巻物を前にして唸るネジ。
運が悪いのか見つけた三組は全部天の巻物で地の巻物は一本も無かった。
「これ、本当は天の巻物しかないとか無い?」
自分たちの巻物と見比べながら呟くテンテンに
「流石にそこまで性悪な試験じゃ無いと思うよ」
もしそうだったら終わった後
「何はともあれ、あの男に再度捕捉される前にとっとと抜けたいものだな」
一応対策はしているが会わないに越したことはない。
そう呟いて本日1回目の白眼を使用するネジ。
「………南東方向で戦闘中だな。あれは…」
お前の知り合いの所じゃないか?と呟くネジに問いかける。
「オレンジ色の服装に金髪の子は居る?」
ナルトが特徴的な服装で助かる…容姿で説明するのに困らないから。
「どうやら気絶してるようだな…うちはも同じくだ」
情けない。と落胆した様な声を聞きながら少し焦る。
…嫌な予感がするな?
「じゃあ起きてるのは1人だけ?」
状況を詳しく知るために更に質問を重ねると
「あぁ、桃色の髪の奴だけだ」
あれでは長くは持たないだろう。と答えるネジに
「南東だよね?ちょっと行ってくる」
音隠れの襲撃って二日目だったっけ?とか考えてる場合じゃなさそうだな。
上着を脱いで寝床にしていた枝に掛けると同時にネジから制止される。
「待て、リー」
宥めるようにそう言われたが。
「ナルトくんは友達だからさ…死なれたら寝覚めが悪いんだよ」
…打算まみれな薄汚い計算ありきだが、助けたいのは本心だ。
真剣にネジの目を見ながら続ける。
「襲撃者を撃退したら直ぐに退く。あの男が出てきたら戦闘中でも撤退すると約束する」
だから、頼む…行かせてくれ。
そう言いながら頭を下げる俺を見てため息を吐くと
「早とちりするな。考えなしに突っ込むなと言ってるだけだ」
テンテン!と声を掛けると既に準備を整え終えたテンテンが
「何時でも行けるよ!」
方角はあっちで良い?とネジに確認しながらカタパルトを設置するテンテン。
「…まぁ、良いか。さっさと乗れ、リー。俺達は後から行くから先行しろ。
彼奴等ごときにやられるとは思えないが…念のためだ。
いつも通りの口調で続けるネジ。
「俺たちが行く前に片付けても構わないが…無様を晒すなよ?」
「2人が来る頃には全滅させとくよ…ありがとう」
カタパルトに両足を載せて準備完了、とテンテンに合図を送ると
「じゃ、行くよー」
3、2、1…とカウントしていくテンテン。
「発射!」
掛け声と共に強烈なGが俺を襲う…下を文字通り飛ぶように過ぎ去る森を目の端で見ながら前方を睨む。
「…見つけた!」
着弾点になるであろう地点付近で一人のくノ一を囲む二人組の忍が見て取れた。
3人目は後方待機か…奇襲に備えてるんだろうがこんな方法で突っ込んでくるとは夢にも思うまい。
カタパルトを用意してくれてたテンテンには頭が上がらないな…一体何を目指してるのか分からない技術の伸ばし方してるけど。
空中で体勢を整えて開門を開く。
両手を使って着弾地点を微修正しながら掴みかかってる奴じゃない方へと突っ込む。
「ダイナミック・エントリー!!」
完全に不意討ちで入った飛び蹴りは綺麗に
…
「先ずは一人」
卑怯とは言うまいね?と足蹴にした男を追加で軽く蹴って気絶しているのを確認しながら挑発する様に音隠れの額当てをした男に手招きする。
「あ、あなたは…!」
サクラ(仮)から驚いた様な声が上がる。
…いきなり飛んできて襲撃者を横から吹き飛ばしたんだし当然だけども。
「木の葉のロック・リー、私情により助太刀させてもらう」
君達の獲物だろうけど…ごめんね?とサクラ(仮)に謝罪する。
「ほっとくと
「…何勝手に決めてんだこの変態野郎!」
サクラから手を離さずに俺に掌を向けてくる忍…こいつは振動波の奴だったっけ?
よく覚えてないが…と疑問を頭に浮かべていると
「くたばりやがれ!斬空破!」
掌の穴から空気の振動が強まったのを感じた…時には既に相手の真横に居る訳だが。
確かに下忍の中じゃ速いし強いんだろうが…大蛇丸とやり合った時ほどの脅威には感じない。
「何っ!?」
目の端で俺を捉えた男が咄嗟に伸ばした腕を俺に向けようとしてくるが
「疾っ!」
それが俺に届く前に振るった剛拳がサクラに向けていた腕を砕いた。
内部が空洞だからかやけに脆いな…
「ギッ…!?」
突然の痛みに驚いた顔の音隠れに対して更に追撃。
もう片方の腕もへし折って…完全に二の腕が変な方向に曲がってるな…無力化していく。
「お、俺の腕がぁアぁ!?」
男2人は確か腕に仕込んだギミックが脅威だったはずだからこれで無力化出来ただろう。
最後の一人、少し離れた位置に居る奴に関してはよく覚えて無いんだよな…この2人より強いって記憶はないが、詳細が分からない分一番油断出来ない相手だ。
「なんなんだよお前は!?」
何が起きたのか分からない、と言った表情のくノ一が細い針を投げて俺が掴んでいる男を助けようと援護してくる…千本使い?テクニカルタイプか!
「ギャっ!?」
避けると後ろの3人に当たりかねない。
千本なんてニッチな代物を使ってくる相手だ…何が塗られてるか分からない物に触りたくないな。
咄嗟に今さっき腕をへし折った男の襟首掴んで振り回す。
必死に抵抗してくるがその程度の力じゃ開門状態の俺が力負けする事は無いぞ?
抵抗の一切を無駄と断じるように飛んでくる千本を
いくつかは無事な足を使って弾いた様だが大半が振り回した男に突き刺さった。
呻く男をチラリと見やると目が合う。
…毒の類は塗られてないのか。はたまた遅効性か。
何にせよコイツで防げば問題ないけども。
目が合った男はビクリと震えると命乞いをしてきた。
「た、頼む…見逃してくれ…」
「お仲間に言えば良いんじゃないかな?」
巻物を置いて退くって言うなら見逃してやっても良い。
まだやるなら終わるまでお前は俺の武器兼盾だ。
そう告げると狂ったように叫び出す。
「止めろ!もう降参だ!!」
「ふざけるな!ソイツを抑えておけ!」
せめて役に立ってから死ね!と吐き捨てる3人目…仲間意識とかないんだな音隠れ。
助けようとしたんじゃなくてコイツごとどうにかしようとしたのかあの女…それにしては火力不足だけども。せめて起爆札を巻きつけるとかしないと意味ないだろうに…
「…だってさ?仲悪いんだな君達」
「や、やめ…」
こっちの会話をガン無視して投げて来た千本に向かって男を思いっきりぶん投げる。
「木の葉流・人間手裏剣の術!」
ただの円盤投げ人間バージョンだが。
投げた男が手裏剣のように回転しながら最後の一人へと飛んでいく。
「滅茶苦茶な!?」
回避された
…うめき声が微かに聞こえるからギリ死んで無いな、ヨシ!
「アイツは…!?」
これなら開門も要らなかったかもしれないな、と内心でため息を吐きながらアッパー気味に振り上げた右拳が直撃、肺の空気を全て吐き出させた。
「かっ…」
前に倒れる様に下がった顎を掠めるように殴る。
想定より深く入った拳が相手の首を大きく後ろに倒した。
やべ、首逝ったかも…?
白目を剥いて倒れた最後の一人を足で転がして息をしているのを確認、少し安堵する。
「制圧完了、と。…大丈夫だった?」
気絶した3人目とぶん投げた
「え、えぇ…その、ありがとうございます」
ぎこちなく礼を言ってくる。
…そんな引くことないだろうに。
「それなら良かった…こいつらの巻物はこっちで回収させてもらうけど」
良いかな?と問いかけると
「それはもう!持ってって下さい!」
ブンブンと首を縦に振るサクラ(仮)…なんでこんなに怖がられてんだろ?
地面に下ろした2人の懐を漁りながら考えていると
「そう?悪いね……おっ、地の巻物じゃん」
ようやく当たりだわ、と呟くと同時に
「問題は無かった様だな」
背後の森からネジが出てきた。
「速すぎだよネジ…追いかける方の身にもなってってば」
私はアンタ達みたいな肉体派じゃ無いんだから…と若干息を切らせながらテンテンも現れる。
「ありがとう二人共。おかげで地の巻物も手に入ったよ」
ほら、とネジに手渡す。
「…確かに」
これでさっさとこの試験を抜けられる、と続けるネジ。
大蛇丸がいる限り何処でも危険なのには違いないだろうけど、上忍の目がないところで警戒しっぱなしって状態からは解放されるからね…気持ちは分かる。
そんな事を考えていると目の前のサクラから声が掛かる。
「…その、リー、さん?でしたよね」
今までに何本巻物を?と遠慮がちに問われる。
チラリとネジに目配せをすると軽く首を振られた…まぁ、バカ真面目に答える必要も無いか。
「入手したのは1本だね…天の巻物だったけど」
「それがどうかした?」
テンテンが割り込んできて問いかける。
私達から奪うには戦力が足りてないと思うけど?と言外に伝える様に。
「…それを、譲って頂けませんか」
テンテンから圧をかけられながらもお願いします、と頭を下げるサクラ。
あー…大蛇丸に巻物を渡した後だっけか。
今のこの子達は巻物無しの戦闘不能が2人とか言う比較的詰んでる状態な訳だ。
「無理だな。態々ライバルを増やす意味が無い」
「…要らない方ならあげても良くない?」
吐き捨てる様に言ったネジに提案する。
「どうせ余ってるんだし…」
…確か、本来ならここで音隠れから巻物を取るのはナルトの班だったはず。少なくとも一本は此処で手に入れなければ次の個人戦に出られない可能性が高い。
「…リー、情けを掛けるのは結構だがこれ以上はこいつらに対する侮辱でしかないぞ」
他人の情けでしか生き残れない奴等に中忍の資格があると思うのか?と続けるネジに何も言えなくなる。
「今回はお前の手助けが有って運良く生き残った様だが…」
気絶している二人…ナルトとサスケを見やりながら続けるネジ。
「そこまで世話を焼かなければ生き残れないなら。此処で落としてやる方がまだマシだ」
お前は
…ぐぅの音も出ない。
確かに俺が同じ様な目に遭ったとして。
起きた時に『お前が気絶してる間はほかの班が助けてくれて、巻物まで譲ってくれた』なんて言われたら腸が煮えくり返るだろう。
舐めてるのか、と。
俺はお前にとって庇護の対象でしかないのか、と。
対等な関係でありたいなら絶対にやってはいけない事をやりかけていた事に気付かされて自分が恥ずかしくなる。
原作通りに修整しなくては、と曇っていた目を覚された気分だ。
「…そうだね、その通りだ。ごめん、えーと…」
名前、なんだっけ?と問いかけると
「…サクラ。春野サクラです」
ネジの言葉を聞いて気が引き締まったのか少しマシになった顔つきになったサクラから自己紹介を受けた…ようやく名前を知ることが出来たわ…
「春野さん、ね…ごめん」
俺はナルトくんとは対等な立場でいたいんだ。と呟くと
「いえ、こちらこそ無理を言ってすみませんでした」
互いに頭を下げて謝罪すると同時に
「……どけ、サクラ」
いつの間にか立ち上がっていたサスケが俺達の前にいた。
「サスケくん!?」
驚くサクラを他所に俺を睨みつけるサスケ。
「元気そうでなによりだよ、うちはくん」
油断無く構えるサスケに軽口を叩く。
「はっ…俺が倒れてる隙に来るとは良い度胸じゃねぇか」
据わった目で俺を睨むサスケ。
おおぅ…話を聞いてくれてないな…
「違うの、この人は…!」
止めようとするサクラを振り払う様にしながら俺の前に立つサスケ。
…首から禍々しい文様が広がっているのが見える。
呪印の暴走か?それで気が立ってるとも思えるが…
「今ならお前にも負けない…」
そう言うと同時に俺の背後に回り込むサスケ。
まだ視認可能な速度だが、此処から更に速くなるんだろうな…
咄嗟に戦闘体勢に入るテンテンを目線で制止する。
流石に3人がかりだと手加減しても無事じゃ済まない可能性が高い。
「俺は助けに来ただけだけど…やるって言うなら相手をしようか」
暴走した呪印をどうやって鎮めるか分からない以上、もう一度気絶させるしかない。若しくは…
そんな事を考えながら答えると
「舐めやがって…!」
言いながらの背後からの手刀を振り返りながら回避、同時に足払いを仕掛けるが
「それはもう見たぞ!」
飛び上がったサスケが印を結び始める。
「リー!」
「大丈夫!」
ネジの声に返答しながらサスケへと飛び掛かる。
確かに印を結ぶ速度は速いが…大蛇丸程じゃない。
「!?っ火遁…」
「遅い!」
俺に向けて来た顔を下から殴って強制的に上を向かせる。
…火遁系列は大抵の場合口から出す性質上、向きを変えさせれば不発になるのがデメリットだな。
明後日の方向へと飛び散る炎から視線を切って追撃。
(螺旋掌!)
胴体に捩じ込む様に叩き込んだ螺旋掌が強制的にサスケの体勢を崩し、回転させる。
本来ならここで思いっきり殴りつけて大ダメージを与えるんだけど…
「ッ!?」
呻きながらも防御体勢を取ろうとするサスケの身体を呪印が覆いはじめる。…流石にこれ以上使わせるわけにもいかないか…!
「ネジ!あの首筋から出てる
俺達のやり取りを見ながら何時でも飛び込める体勢を整えていたネジを呼ぶ。
柔拳ならこれ以上ダメージを与えずに鎮静化させられる…はずだ。
「!仕方がない奴だな…!」
何処か嬉しそうな声と共に飛び込んできたネジがサスケへと連撃を加えていく。
…俺の目ではチャクラの流れは見えないから普通に連打しているようにしか見えないが、想定通りネジの指先がサスケに触れる度呪印が後退して行くのが分かった。
「…妙な術だな?後付けの経絡系とは…俺相手じゃ意味が無いが」
日向の柔拳。
点穴を突いて相手の経絡を分断する特殊な拳法。
その性質上すでに発動した術に対しては効果がないが…八門や呪印といった本人に+αするタイプの術に対するカウンターの術理。
八門であれば経絡を突く事で機能不全に陥らせる事が出来る…3発も突かれればチャクラの流れが淀んで維持が一気に難しくなるんだよな…
呪印であれば発動時に増設される
おそらくは仙人モードにも対処が可能と思われるそれは簡易的かつ限定的な封印術を即座に施しているのと同義と思われる。
白眼ありきとはいえ無法極まる組み合わせだ…
そう呟くネジを見やりつつ考えていると。
「二人がかりかよ…!」
呪印が収まったサスケが苦々しい顔で吐き捨てる。
まぁ自身のチャクラも多少分断されては動きようもないか。
…少し冷静になった様でなによりだ。
「チーム戦なんだから当然でしょ」
誰も
それに俺一人だと君を止めるのに手足をへし折らなきゃいけなかったよ。と続ける。
「ネジくんが居て良かったよ本当…助けた相手の骨を折らなくて済んだし」
ありがとうね。とネジへとお礼を言うと
「…
そっぽを向きながらそう言うネジ。
…そうだっけ?
「そう?じゃあそう呼ばせてもらうよ」
呼び捨てで良いならそっちの方が楽だし。と笑いながら答えると。
「もう終わった?」
テンテンが声を掛けてくるのに振り返ると
「…その、春野さんはどうしたの?」
「殴り合いに割って入ろうとしてたから」
ちょっと止まってもらっただけ。と二人がかりで羽交い締めにしているサクラを抑え込みながら続けるテンテン。
…上半身と下半身で雁字搦めにしている光景は少し目に毒だな。
「ほら、大丈夫だったでしょ?」
「リーが助けに行った相手を本気でボコボコにする訳ないじゃない」
上下から交互に口を開いたテンテンの言葉に
「分かった!分かったからもう離して!」
少し疲れた様子のサクラを解放すると影分身を解くテンテン。
解放されたサクラは膝をつくサスケへと駆け寄るとどうやら事情を話してくれている様だった。
これで話が通じてくれれば良いんだけど…最悪第2ラウンドかな。
開門を維持しながら警戒を続ける俺を他所に
「…ふぅ。やっぱり疲れるわコレ」
便利なんだけど使い所は考えないとなぁ…と呟くテンテン。
「チャクラを等分するって話だったな」
でも破壊されなければ回収も可能なんだろう?とネジが問いかけると
「一応ね…私の練度だとどうしてもロスが出るから完璧とは言えないけど」
要練習かな?と笑うテンテン。
「…等分、ね?」
例えばだけども。と会話に混ざる。
「最初に4体作るとするじゃない?そこから3体直ぐに回収したらどうなるの?」
本体には五分の四、影分身には五分の一のチャクラで作れない?と問いかけると
「…最初の分身体を増やすのがネックになりそうだけど…やれなくもない、かな?」
テンテンが呟きながら思考の海に沈んでいく。
ネジがまた何かやらかすんじゃ無いだろうな?と胡乱げな顔をしながらテンテンを見ると言ういつもの光景を放置して。
サスケ達の方へ向き直ると先ほどよりも冷静になった様に見えるサスケと目が合った。
「…落ち着いた?」
「あぁ…悪かった…」
サクラから事情を聞いたサスケがバツの悪い顔で謝ってくる。
「気にしてないし別に良いよ…
Win-Winだよ、と笑いながら答えると
「…さっきの
その質問にはこう答えるしかない。
「二人でやる時の本気って意味ならそうだね。本来のやり方だと
俺とネジの組み合わせならあのやり方が一番相手を手っ取り早く
「三人揃ってるなら動きも変わるよ?当然だけど」
その場合は君達三人とも今年の試験中は再起不能になってるだろうけど。
微笑みながらそうつけ足す。
対象を無力化する場合の話だが。
ネジの場合は柔拳で経絡系を分断されて今日中は役立たずになっているだろうけど明日にはそれなりに動けるはず…つまりは一番優しい。
…今回は呪印の流れをメインに止めたからもう少し早いかも知れないが。
俺の場合は相手の手足をへし折るから試験中は復帰が難しいだろう。…それでも戦う気概があればやれなくも無いだろうけど。
テンテンの場合は…このルールだと彼女の箍が外れやすいんだよなぁ…
「リー!そろそろ行くぞ!」
ネジからの呼びかけに軽く手を振って答えるとサスケに背を向ける。
「まぁ、明日にはそれなりに動ける様になるだろうからそれまでは養生するんだね」
最後にそう告げるとネジ達の方へと足を進める。
「待て」
背後のサスケが立ち上がる気配がした。
「…まだやるの?」
それは蛮勇とも呼べない愚行だよ、と拳を握り締めながら呟くと
「違う…アンタ、ロック・リーとか言ったな」
フラつきながらも立ち上がったサスケが声を張る。
「次は負けない…覚悟しておけ!」
うちはは、俺はこの程度では終わらない。
そう宣言された。
「…楽しみにしておくよ」
そう答えると振り返ることなくその場を後にする。
「…楽しそうだね?」
横を歩くテンテンから問いかけられる。
「まぁね…追いかけられるのは初めての経験だから」
少し浮かれているのは認める。と笑いながら答えるとネジが鼻を鳴らして
「今のお前に追いつくには数年掛かるだろうがな」
そう言うと周囲を警戒するのに戻る。
「素直じゃないんだから」
と笑うテンテンを見ていつもの光景だな、と笑いながら考える。
うちはサスケ…流石は主人公のライバル…いや、もう一人の主人公なだけあって中々熱いじゃないか。
今はまだ俺の方が強いが…後半のインフレを考えると最終的には追い抜かれるんだろうな…まぁ俺も立ち止まるつもりは無いし早々に追いつかせるつもりはない。
…ネジもこんな気分だったんだろうか?と一番前を歩くネジを見ると
「…なんだ?」
目線に気づいたネジからどうかしたか、と聞かれてしまった。
「いや、何でもない」
少し笑みが溢れるのを抑えながら。
もしそうだったら嬉しいもんだ、と少し軽くなった足取りで塔へと歩を進めるのだった。
指定された塔に着くまでに襲撃を受けて返り討ちにしたり、塔で巻物を開いた時に一悶着あったりもしたがそれはまた別の話。
何はともあれ第3班の二次選抜は二日目で終わりを告げた。
呪印=後付けの仙法チャクラを使える様にする細胞群と考えたのでそれ用の経絡系を追加で増設する形とさせて頂きました。第二段階で姿形が変化するのもそれに適した形に経絡系を変化させるといった解釈です。
二次選抜は白眼無双になりそうなので巻物の種別までは分からない、位までナーフされました。
サクラの漢気イベントの直後に飛び込んだ形になりますので影から見守る猪鹿蝶はネジ達が立ち去った後に出てくる感じに成りますね…時系列も少しバグっていますがひとえに私が書き切れる気がしなかったためです…すみません。