ロック・リー転生伝   作:六亭猪口杯

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口調が、口調が難し過ぎる…
シカマルもいのもチョウジもアスマも自来也もナルトもサスケもカカシも全員怪しいですが見逃して頂けると幸いです…





第三次選抜の組合せ

 

 

 

 

第十班…シカマル視点

 

 

「…マジか」

 

アスマが持ってきた第三次選抜本戦の組み合わせを見て空を仰ぐ。

 

「よりにもよって一番相手したくねぇ奴らの一人かよ…」

 

三次選抜予選で見た詰将棋じみた試合を思い出す。

 

影分身と口寄せの2つの術で勝利したあの女が

 

『別に殺し合いじゃないし』

 

無邪気な顔で悪びれなく言い放った時。

殺意が無くてもあそこまで追い込める事に思わず身震いした。

 

対戦相手の砂隠れのテマリは殺すつもりで術を使っていたにも拘わらずだ。

 

『動かなければ死なずに済むよ』

 

一応警告はした。それでもまだ抵抗するなら死んじゃっても仕方ないかな…

 

そう言わんばかりの態度を見て、観戦中に感じていた僅かな違和感の正体を理解した。

あの女は殺そうと思えばもっと前の段階で殺せていたんだ。

 

それこそ二つ目の大岩を出すより前に。

 

(もしも三回目に出してた連続式…いや、()()()の口寄せを同時か連続で出せるなら)

 

ぶん投げた苦無から雨霰と降らせればそれだけで終わる。

 

初見で避けられる奴はそう居ないだろうし、知っていたとしても対処できる奴は限られる。

 

俺が対処出来るか、と言うと…

 

「面倒くせぇ…」

 

考えを巡らせた結果、口癖になっている言葉が溢れ出した。

それを聞いた班員のイノとチョウジが口々に

 

「あー…まぁまぁ!殺すような術は使って来ないって!」

 

そう言って宥めてくる。

 

「シカマル…」

 

気遣ってか言葉を選ぶチョウジ。

 

「…アスマ。棄権ってできるか?」

 

と問いかけると

 

「このおバカ!やる前から諦めてどうすんのよ!」

 

パシッと叩かれる。

 

そう言われてもあの女に勝てるかっつったら大分怪しいだろ…本気出されたら即殺されるぞ多分。

 

内心でぼやいていると

 

「…出来なくはないが。本当に無理だと思うならそれもアリだろうしな」

 

アスマは淡々と答え、話し続ける。

 

「しかし、中忍試験の本戦まで残れたチャンスを逃すのは惜しいと思うぞ?」

 

ぶっちゃけ勝ち負けで決める様な試験じゃないしな。と続ける。

 

「あくまで適性を見るため。勝敗は二の次だ」

 

アスマがそう話を結ぶと俺を見つめてくる三人。

…期待されてんならしょうがねえか。

 

「…メンドくせぇけど。やるだけやってみるか」

 

ダメならまた来年受けりゃ良いしな。と笑うと

 

「シカマルならやれるよ」

 

チョウジは何時もと同じ様に。

 

「ま、お互い頑張りましょ!」

 

いのは鼓舞するように。

 

その後に私の相手は油女シノだけど…とぼやく。

 

「勝てる気がしないわ…」

 

そもそも一対一に向いてないのよ心転身の術…残りの砂隠れも詳細不明だし。とぼやく。

 

「…多分、砂隠れの出身であの荷物なら傀儡使いだろ」

 

最初は瓢箪(我愛羅)もそうだと思ってたんだが…当てが外れたから100%そうだとは言い切れないか。

 

「我愛羅が大分アレだったから油断出来ないよね…」

 

チョウジは試合を思い出したのか軽く身震いした。

 

…まぁ、アレを見たらそう思っても無理はない。

 

「アイツはもう別次元だろ…考えても仕方ねぇよ」

 

索敵から防御、制圧攻撃までこなせる砂を操る術。

 

自在に動く砂の盾を破っても更に纏った砂の鎧が自身への攻撃を防ぐ二段構え。

 

なんで下忍やってんだ?と思わずには居られない奴だったが…

 

「あんなのがそうそう居るもんか…と言いたいところだけどな」

 

木の葉(うち)にも()()()()()()()()()からなぁ…と溜息を吐く。

 

我愛羅に勝ったロック・リー。

遠目から見てても動きを見切れないイカれた体術使い。

 

「アレはもうどうしようもないな」

 

ヨーイドンの試合形式、一対一でやり合うなら最悪の相手。

開始と同時に殴り飛ばされて終わりだ。

 

…初動さえ何とか出来ればギリギリ勝ち目がありそうだが。

 

 

テマリに勝ったテンテン。

他の二人に比べりゃまだやってることがわかる分マシだが…

 

「本気の場合、どんな手段で来るか見当もつかねぇ…」

 

もしも本気で殺しに来るなら。

あの大岩落としは使って来ないだろう…俺の使う術については里の忍で勉強熱心な奴なら知っているくらいには知れ渡ってる。

 

影縛りの奈良家。

血継限界持ちの名家と比べれば見劣りするものの秘伝忍術を継承する一族。

 

そのせいで手持ちが割れてるのはデメリットでしかないが…

 

「…ちょっと考えとかねえと」

 

あの女に殺意を向けられる様な真似をせずに無力化する必要がある。

 

でもまぁもしもテンテンに勝てたとして、その次に待っているのは…

 

「日向ネジ…今はアイツの相手は無理だな」

 

 

()()()()()()

 

 

ヒナタは同期の中じゃ上澄みだ。

一年目で中忍試験を受ける事を許可される位には実力があり、血継限界である白眼と柔拳を扱う木の葉きってのエリート一族のお姫様。

 

少し気が弱いのが難点ではあるものの、同じ武器をもってすれば噂に聞く日向ネジ(天才)ともいい勝負になるんじゃないかと思ってたんだが…

 

その結果がアレだ。

 

全て見切られて対処された挙句、ネジによる反撃も徐々に手加減していく余裕があった。

 

そもそも最初の一撃も本気じゃなかったんだろうが…

 

「ロック・リー以上にやり合いたくねぇわ…」

 

客席という離れた所から見てても手の動きが全く見えない奴の攻撃を目前でやられて避けられる訳がない。

 

白眼持ちだから奇襲も効き難いときてる。

間違いなく今期の本命はアイツだ。

 

そう話を結ぶと少し重くなった空気を晴らす様にアスマが手を叩く。

 

「ほらほら、沈んでるだけじゃ始まらないんだ」

 

後二週間…出来る限りの事はするぞ!と何時になく気合いの入った言葉に各々頷く。

 

ま、やれるだけの事はしておくか。

面倒くさいことは嫌いだが…友達の期待には応えたいからな。

 

 

 

 

 

 

 

第七班…カカシ視点

 

 

「…とまぁ、これが次の三次選抜本戦での組み合わせって訳だ」

 

一度里に戻った際に渡された用紙を渡すと目を通すサスケ。

 

「ロック・リー…」

 

あの男が俺の相手か。と呟くと拳を握りしめる。

 

「…正直今のお前じゃ厳しい相手だ」

 

アレは体術の一点においては既に上忍に匹敵する。

 

体術以外の全てを擲って一点に賭けた後天的な特化型のガイを師に持ち、その上で自分なりの戦闘スタイルを確立しようとしている新進気鋭の忍。

 

「今は、だろ?」

 

()()()さえ習得すれば…と言いかけるサスケに

 

「いいかサスケ。これは確かに強力な術だ」

 

性質変化させたチャクラによる肉体活性。

 

完全に習得したならばその速度は雷に匹敵し、大抵の防御を紙屑の様に抜ける正しく必殺の術理。

 

「恐らくはリーにも通じるだろう」

 

短時間とはいえ埋めがたい身体能力の差を埋める事が出来る。

 

しかしそれを以てしても届くか怪しい。

 

我愛羅との試合で見せた八門使用時の身体能力を加味すると現状で彼を止められると断言できるのは日向ネジ位なものだろう。

 

「てめぇ…!」

 

「その上で言わせてもらう。()()()()()()()()()()よ」

 

反論を制止してそう告げる。

 

「あの子…リーの試合を観ただろう?」

 

アレは一つの答えだ。と続けると怒りよりも疑問が強くなったのか押し殺した声で問いかけてくるサスケ。

 

「どういう意味だ」

 

「白眼…瞳術を持つものに持たざるものが対抗するための対策、その一つを突き詰めようとしている」

 

()()()()()()()()()()()()()()と見切られる前に殴りつけるだけの身体能力。

 

その両立を目指したと思われる身体操作能力と八門遁甲に耐えうる身体作り。

 

「リーに勝つにはその二つを崩す必要がある」

 

日向ネジを超える為に鍛え上げたであろうそれらはそのまま写輪眼への対策になっている。

 

「この術…千鳥は後者に対しては効果を発揮するだろうが…前者には対応しきれない」

 

身体能力を引き上げる術理。

その内の一つである性質変化による肉体活性が千鳥(雷切)の本質だ。

 

派手な音と光を伴う術ではあるが…それを補って余りあるリターンを得られる。

 

引き上げられた身体能力による攻勢なら通じる可能性はあるが…

 

「要は単純に体術の練度で劣ってるのが問題な訳だ」

 

そもそも千鳥を発動しても当てられなければ意味がない。

 

我愛羅との試合で見せた体術はまぐれ当たりを許してくれるとは思えない精度と練度に至っていた。

 

千鳥を発動した際の身体能力の変化に慣れる前なら或いは…とも思うが一発勝負で賭けるには相手が悪すぎる。

 

…日向ネジよりはマシだが。

 

「…ならどうするってんだよ」

 

少し落ち着いたのか真剣な目で見てくるサスケに苦笑しながら答える。

 

「荒療治になるが…俺と組み手だな」

 

加減すれば仮想敵として十分だろ?掛かってこい。と言うと

 

「上等…!」

 

そのツラ一発殴ってやる!と飛びかかってくるサスケをいなしながら考える。

 

(ナルトの方はどうなってるのかね…?)

 

報告によると面倒を見てくれる様に頼んだエビスではなく三忍の一人、自来也様に修行を見て貰っているとの事だったが。

 

(妙なことに成ってなきゃ良いんだがな…)

 

 

 

 

 

第七班…ナルト視点

 

 

「だ〜!もう、何で出来ねぇんだってばよ!!」

 

口寄せに失敗すること数十回目。

呼び出したオタマジャクシを前に地団駄を踏んでいると。

 

「…ほれ、ナルト。お前さん宛だ」

 

何でワシが郵便屋の真似事をせにゃならんのだ…と愚痴を言いながら投げられた紙を受け取る。

内容を確認すると…

 

「これ、本選の!」

 

トーナメント表だってばよ!と興奮気味に確認すると俺の相手は…

 

「日向ネジ…あのヒナタと戦った奴か…」

 

リーの班員、友達だっていう無愛想な奴。

実際に話してみるとそこまで悪い奴じゃ無かったけど…

 

「ほほう…日向家の子か」

 

興味深そうにエロ仙人…ガマ仙人だっけ?が覗き込んできた。

 

「知ってんのかエロ仙人?」

 

「ガマ仙人だ!…こほん、日向と言えば忍界でも有名な一族だぞ」

 

木の葉の白眼と言えばどの里も血眼で欲しがる代物だしの。と続けるエロ仙人に

 

「その日向…ネジと戦うことになったんだけどよ…何か弱点とかない?」

 

ほら、今は師匠な訳だし!と聞くが…

 

「あ〜?白眼の弱点か…教えてやっても良いが…」

 

チラチラと俺を見るエロ仙人に内心でため息をつく。

この術、変な奴ばっか好きなんだよなぁ…

 

「…お色気の術!」

 

ボン、と煙と共に発動した術で見た目が変化する。

…まぁ殆ど想像で作ってるから細かい部分は隠してるけど。

 

「これで良い?」

 

ジト目で見ると鼻の下を伸ばしたエロ仙人が

 

「ほほー!相変わらず良い!」

 

サムズアップした変態がそこに居た。

 

本当に凄い仙人なんだよなこのエロジジイ…湧き上がる疑念を何とか抑え込みながら術を解くと残念そうな声を上げるエロ仙人。

 

元が男なのに喜べるのは正直わかんねーってばよ…と思いながら睨むとしょうがないと言わんばかりの表情で話しだす。

 

「それで、知りたいのは白眼の弱点だったか…」

 

その筋では有名な話ではあるが…と前置きをして続けるエロ仙人。

 

「全方位に死角がない…と謳ってはいるが一部見えん場所がある。丁度真後ろ、自身の胸椎が死角を作る」

 

この辺だの。と俺の首裏辺りを突く。

 

「角度にして約1度。接近戦ではほぼ意味を成さないレベルではあるが」

 

まだ練度の足りていない相手なら不意討ち位は出来るかも知れん。

 

「無論戦闘中にずっと止まっててくれる訳も無し。手慣れた使い手なら僅かに首を振って死角を潰してくるだろうが」

 

構造上存在する死角は消せない。

 

そう話を結ぶと俺の前に立って

 

「ま、正直今のお前がその隙をつけるとは思えんがの」

 

バカにした顔で言うエロ仙人に

 

「やってみなきゃわかんねーだろ!」

 

挑戦しなかったら成功する確率は0%だ!と言い返す。

 

「それにまだ二週間あるってばよ!その間に口寄せをマスターすりゃ…」

 

チラリと送還したオタマジャクシの居た後を見る。

 

ま、まだオタマジャクシだけどきっと直ぐに蛙を呼び出せる様に…と続けるけども…

 

「…間に合わん。それにガマ達がいた所でお前さんの地力が足りなければ意味はない」

 

呼び出せるガマは術者の力量に比例する。

今のナルトが呼び出せるのは良いところガマ吉レベル…影分身とそう変わらん。

 

そんな事を言うエロ仙人が続ける。

 

「…ちと計画を変更する必要があるかも知れん」

 

荒療治になるが…とチラリと俺を見るエロ仙人に。

 

「それで強くなれるのか?」

 

ネジに…リーに勝てる位に。

 

俺と同じ落ちこぼれだったはずのリーがいつの間にか天才の一人、日向ネジにライバルとして認められている。

 

喜ばしいと同時に悔しい思いが溢れ出す。

リーは努力という言葉が服を着て歩いているような男だった。

 

最初の印象は友達と遊んだりせず一人で過ごし、授業が終わると直ぐに姿を消す変わり者。

…他の奴らと違って俺にも隔てなく接してくれる、変な奴。

 

そんな考えが吹き飛んだのは遊び心から後を尾けた日の事。

 

後を尾けた先で見た光景を思い出す。

フラフラになるまで丸太を蹴り、倒れそうに成っても尚拳を振るう姿に狂気じみたモノを覚えた日を。

 

声を掛けるのを躊躇うほどに鬼気迫る表情を。

 

それを見て頑張ろうと、俺も負けてられないと頑張って来たつもりだった。

 

それでも、俺はまだ…

 

「…お前次第だの。取り敢えず今日のところは終わりだ」

 

帰って休め。と頭を軽く撫でられた。

 

その感触になんと言って良いのか分からない感情を抱えながら。

 

「やってやろうじゃねーか」

 

どんな修行だろうと熟して見せる。

決意を新たに家路に就く。

 

きっとサスケも同じように修行しているはずだから。

胸を張ってお前のライバルは俺だと宣言できる様に。

…友達に、置いていかれない為に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第三班…リー視点

 

 

 

「…で、対戦相手が決まったわけだけども」

 

何時もの修練場に集まった三人で回って来た用紙を覗き込む。

 

ガイ先生は任務で里を離れているから現在集まれる第三班は全員揃っている事になる。

 

「……まぁ、妥当じゃないか?」

 

対戦相手…うずまきナルトの名前を確認したネジは少し考えた後にそう呟くと少し思案しているようだった。

 

舐めてる訳じゃないな…純然たる力の差が有る故の余裕とナルトくんとヒナタさんの関係を鑑みてどう対処するか考えてるだけだねこれは。

 

「うへぇ…奈良家の子かぁ…」

 

出来ればリーとかネジ辺りと潰しあって欲しかったなぁ…と少し嫌そうな顔をするテンテンさん。

 

「俺の相手はうちはくんか…」

 

原作では我愛羅とやり合った相手だ。

その我愛羅に勝ったんだからある意味当然ではあるが…

 

「全員見事にホープとかち合ってるね?」

 

まぁ中忍試験の本戦まで残ってる連中だから全員期待の星だけど。と続けると

 

「これだとお前と当たるのは三回戦…決勝になるな」

 

最後は十分楽しめそうだ。と笑うネジに

 

「油断して足元掬われなければね?」

 

ナルトくんは意外性の塊だし…と続けると

 

「チャクラ量は大したものだが扱いがなってないだろうが」

 

あれでは宝の持ち腐れだ。と苦い顔をするネジ。

 

「あの様子じゃ水面歩行も出来るか怪しいぞ?…大量の影分身を出せると言うのは驚嘆に値するが」

 

それだけで勝てる程俺は甘くない。そう断言するネジに

 

「…まぁ、それはそうだけども」

 

今のままならほぼ100%ネジが勝つ。

それも完封しての勝利になるだろう。

 

「この一ヶ月で大きく化ける可能性も無くはないよ」

 

ネジへ返答しながら考える。

 

 

ナルトは主人公なだけあって下忍になってからの成長速度がバグってる。

 

多重影分身、口寄せ、螺旋丸…この三つの術の習得に掛かった時間が一年以内であろうことを考えると驚異的と言う言葉では足りない才能である。

 

俺が螺旋丸を形にするまでに掛かった年数を考えるとその差に膝を突きたくなるレベルだ。

 

…その上で仙人モードやら九尾チャクラ等のぶっ壊れ技が待っているのだから末恐ろしいと言わざるを得ない。

 

 

「チャクラ量という大前提の才能が溢れるほどにあるからね…」

 

使い方を学ぶだけで大きく化ける可能性が高い、と続けると

 

「随分買ってるんだな?…お前がそこまで言うのなら気を引き締めるとしよう」

 

元より舐めて掛かるつもりはなかったが。と再度自身のチャクラコントロールに注力し始めるネジ。

 

医療忍術のために繊細なコントロールを学び始めてから暇があればチャクラの体内循環を行う様にしているらしい。

 

それを見ながら俺も自分のチャクラを回しつつ口を開く。

 

「俺はまた天才相手だよ…」

 

砂の次は写輪眼が相手か…と呟くと

 

「…別に問題無いだろ」

 

アイツにお前が負けるとは思えん。

チャクラを巡らせながら答えるネジに

 

「未熟って事は成長の度合いが大きいって事だよ」

 

ナルトもサスケもまだひよっこ…雛鳥だ。

それでもあれだけ戦えるのには驚嘆するが…この一ヶ月という短い時間でどこまで成長するのか分かったものではない。

 

原作通りならナルトは九尾チャクラを使う切っ掛けを。

サスケは千鳥という性質変化系の必殺技を。

 

…我愛羅を破った俺が居る時点で原作はあまり当てにならないが。

 

「ましてや写輪眼の持ち主…木の葉の誇る二大瞳術の片割れともなればね」

 

警戒に越したことはない…俺も、ネジもね。そう話を結ぶと

 

「二人はまだ良いじゃん…相手の手が少しは分かってるんだしさ」

 

テンテンさんがぼやく様に話しだす。

 

私はどうしろっていうのよ…と頭を抱えるテンテンさん。

 

「…奈良家だろう?秘伝忍術持ちの」

 

影縫い系統の忍術に特化した家系だ。

 

変わらずチャクラを巡らせながらネジが続ける。

 

「下忍一年目で参加、それも班員は山中、奈良、秋道の猪鹿蝶と来ている」

 

白眼を使用して自身の掌と俺の体内を巡るチャクラを確認して顔を顰める。

 

俺には見えないが…多分俺の方が上手いこと回せてるんだろう。

見せびらかす様に渦を作ったり消したりしているとバカを見るような目で見られた。

 

この野郎…と思っていると続きを話し始めるネジ。

 

「ほぼ間違いなく影縫い、影縛りの系統だ。三人一組ならまだしも一対一なら目があるだろ」

 

アレは他の忍と組んだ時に最大限の力を発揮するタイプだ。

 

そう話を結ぶネジにテンテンさんが問いかける。

 

「でも秘伝忍術を使えるんでしょ?」

 

それは十分な脅威じゃない?と続けるテンテンさんに

 

「秘伝忍術…家系で受け継ぐ忍術は特殊ではあるが特別じゃない」

 

血継限界とは違って適性さえあれば使用することが出来る類のものだ。

 

「少し違うが柔拳の様なものだ。リーもそれっぽいモノを使えるだろう?」

 

話を向けられて答える。

 

「俺のはなんちゃって柔拳だけどね」

 

点穴を突くとか器用な真似は出来ないし。と続けると

 

「そう言う事だ。使えはする、だが想定されている100%の力を引き出すには至らない」

 

日向式柔拳法は白眼ありきの拳法だからな…

白眼を持たない奴が使うにはどうしたってアレンジが必要になる。

 

その言葉に頷く。それを見て話を続けるネジ。

 

「それに特化した家系、その内の一つが奈良家。秘伝忍術…一族で継承し続けた系統忍術は連綿と続いた一族の歴史そのものだ。その分のアドバンテージは当然侮れるものではないが…」

 

そこで一息入れてテンテンさんを見ながら

 

「特化型というほどには尖ってない。そもそも影縛り系統(奈良一族)の術は基本的にサポート向きだ」

 

猪鹿蝶(今期)の組み合わせで言うと…

 

少し考えた後口を開くネジ。

 

「奈良はサポート兼囮、山中が捕らえて秋道がトドメというのが常套手段だったはずだ」

 

木の葉の里ではそれなりに有名な御三家(組合せ)だな、と続ける。

 

「後は…そうだな、頭がキレる奴が生まれやすいとか何とか…」

 

眉唾だがな。と苦笑するネジに

 

「…あながち眉唾でもないかもね」

 

意味深に呟くテンテンの言葉に視線が向く。

 

「砂隠れのテマリとの試合の時だけど」

 

多分最初から最後まで読み切られてたし。と続けると少し驚いた様子で聞き返すネジ。

 

「…あの男がか?」

 

それでも半信半疑の様だけど。

 

無理もない…原作では正しく昼行灯、能ある鷹は爪を隠すの典型とも言える奴なのだから。

 

「…最初の影分身を隠した時からトドメに持っていくまで全体を満遍なく観察してたよ」

 

それに最初の大岩に飛び乗った時に顔顰めてた下忍はネジと奈良家の子位だし…出来れば試合を観ておきたかったなぁ。と呟く。

 

予選の時は相手が棄権したって話だから戦闘を一度も見れてないんだったっけ。

 

「三代目様にも言ったけど」

 

本戦に残った中では三番目に相手したくなかったわ。と続ける。

 

「三番目?」

 

思わず口に出した疑問に笑いながら答えるテンテンさん。

 

「ネジが一番、リーが二番。四番目はナルトね」

 

手の内が割れてる相手はキツいし…あの子(ナルト)に手の内見られると見せた手札によっては強化しちゃいそうで。と続けるテンテンさんに

 

「そうか?…そうかもな」

 

互いに手の内が割れてる俺たちじゃ普段の模擬戦とあまり変わらん。と頷くネジ。

 

「あー…ナルトくんならあり得るね…」

 

原作じゃ頭が回る方だったし。

 

お色気の術なんかはその筆頭だよなぁ…あれ、ネタに見えて隙を作るって点じゃ真面目な相手程刺さる気がする…

 

そんな事を考えているとテンテンさんが

 

「…まぁ、口寄せ契約分は私が有利だけど」

 

どうせ何とかする手段は用意してるんでしょ?と聞いてくるテンテンさんに

 

「しない訳がないでしょ?」

 

「当然だな」

 

二人して頷く。

 

一応用意だけはしてある。

もしも一回戦で当たった時に怪我せず、怪我させずに終わらせるための準備を。

 

…原作通りになるなら無駄に終わるだろうとは思ってたけど。

 

「だよね~…ま、順当に行けば次はリーとだし」

 

もう少し煮詰めておこうかな?と不敵に笑うテンテンさん。

 

「…一対一、正面戦闘で負けるわけにはいかないからね」

 

本気で行くよ。と言い返す間も我関せずとチャクラコントロールに専念するネジに苦笑しながら。

 

「ま、お互い頑張ろうよ」

 

俺にとってはその後にある木の葉崩しが本番だが。

 

何とかして被害を抑えられないかと考えてみたがどう足掻いても今の戦力で大蛇丸を止められるビジョンが見えない。

 

事が起きたら二人を連れて三代目様の元に向かおうと思っていたが…

 

(…今の俺じゃ足手まといだろうな)

 

それでも三人がかりなら周りの結界…四人衆は何とか出来るかも知れない。

 

実際にやってみなければ分からないが、六門まで開いた全力の一撃なら結界を破壊出来る可能性はある。

 

結界さえなければ他の上忍達も加勢出来るはず。

そうなれば大蛇丸相手でも三代目様が命を落とさずに撃退出来る目がある。

 

…大蛇丸に勝つにはガイ先生を引っ張って行ければ勝ち目がある、位に思っておいたほうが良さそうだ。

 

 

 

木の葉崩し(第三次選抜本戦)まで後二週間。

 

動乱の序章、その開幕が近づいていた。

 

 

 






性格的にシカマルがやる気になるかな?とは思いますが拙作ではチョウジやいのからの信頼に応えるために重い腰を上げた、的な感じで行かせていただきます…

ナルト&エロ仙人は少し原作と外れ始めるかもです。

サスケ&カカシ先生は微妙なディスコミュニケーション具合を書こうとして失敗した感じが否めませんが書き直しを延々と続けそうなのでもうこれで行かせて頂きます…


話があまり進んでなくてすみません。
多分次は本戦、テンテンかネジの試合になると思います。

今後も楽しんで頂けますと嬉しいです。


追記:話の内容に矛盾が多く成りましたので少し修正を入れています…混乱を招いてしまい申し訳ございません…

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