Nec Plus Ultra,   作:ひがしち

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第13話 体育祭開会式

雄英高校には、『個性』のトレーニングを行うための訓練室がいくつも存在する。

クラス丸ごと1つの授業で使うような大きなものもあれば、多目的室くらいの大きさの、個人で小規模に使う用のもある。

 

使用するには事前に申請が必要になる。取れない時は基本外。野外で特訓していた。喧嘩だと勘違いされないように結構奥の方の森でやってたから、なんかカツアゲって勘違いされることもあった。

金が欲しいなら自分でアルバイトするわボケ。

 

まぁそれはおいておいて。

 

緑谷の柔道の腕前は、やはりというべきか、メキメキと上達していった。多分もう、初段くらいの実力はあると思う。教え方がいいんだきっと。うん。

 

「──うわ!?」

 

まぁでも、俺には遠く及ばないけど。

 

「いいぞ緑谷。前言ったポイント、しっかり予習してきてるな。そろそろ、個性と組み合わせてみるか」

 

「……うん。その事なんだけどね……」

 

「なんだ。まだ個性の制御うまくってないのか」

 

「うん。ちょっとまだイメージが掴めてなくて……」

 

「よっしゃ。そっちも特訓しとくか」

 

緑谷は個性発現が去年の春って言ってたな。遅い上に、下手すりゃ骨折する個性なんて、特訓が上手くいかないなんて当然っちゃ当然か。

つっても、俺は増強系の個性じゃねぇからよく分かんねぇことも多いが……ま、通づるものは多いだろう。

 

「まず緑谷、物は試しだ。俺に向かって一発打ってこい」

 

「えぇ!?危ないよ!もしかしたら、死んじゃうかも……」

 

「タバコのパッケージかお前は。どの道、お前がヒーローになるってんなら、いつかお前の個性を人に向かって打つことになる。事前練習だと思って、ホラ」

 

「うーん……そこまで言うなら……」

 

USJの時のことはよく覚えている。緑谷はあの脳無に対し、しっかり個性制御を成功させた。何がそうさせたのかは分からない。だがあの一件は貴重な緑谷の成功体験だ。

 

「デトロイト──」

 

その瞬間、緑谷の腕が緑色の光に包まれ、それに比例して緑谷の表情が強ば──

 

「スットプ!!そのまま動くな!!」

 

「え!?」

 

「ふんふん……やっぱりそうか。おお、カッチカチになってらァ」

 

「ちょ、永井くん!?」

 

ぺたぺたと緑谷の腕を触ってみて分かったが、やっぱりだ。コイツ、このまままた暴発させるつもりだったか。俺が言えたタチじゃねぇけど、ぶっ飛んでやがる。

 

「緑谷、たしかお前、個性のイメージを電子レンジに入れても爆発しない卵だって言ってたよな」

 

「う、うん……」

 

聞いた時は『なーに言ってんだこのブロッコリーは。んなクソみてぇなイメージで上手くいくわけねぇだろバカが』って思ってたけど、個性発動直前を観察て触診してよく分かった。

電子レンジの爆発しない卵ってのは言い得て妙だ。

 

「お前がそのイメージで納得しているのなら、そのままのイメージでいこう。なんで卵を電子レンジで加熱したら爆発するかは分かるな?」

 

「内部の水分が膨張して殻や膜に圧力がかかって、破裂するんだよね。僕も昔、時短できると思って卵を電子レンジに殻付きのまま入れちゃったよ」

 

「よくある失敗だ。じゃあなんで鍋で加熱した卵は爆発しないと思う。同じ時間、同じ温めるという行為でも、ゆで卵は爆発しないよな」

 

「えっとそれは……」

 

「電子レンジの仕組みから話す必要がありそうだな」

 

まず最初に、物体の温度は構成する粒子の振動の度合によって決まる。加熱によって温度が高まるのは、粒子の振動がより激しくなるからだ。これは中学校で習う。

電子レンジは英語でmicrowave oven(マイクロウェーブ・オーブン)というように、食品に含まれる水分子をマイクロ波で振動させることで加熱している。この水分子に高周波の電界を加えると、電界の反転に応じて電気双極子である水分子も回転・振動し、互いに摩擦しあって熱を発生させているというわけだ。

 

で、本題だが、前述の通り電子レンジは食品の水分子を反応させているわけだから、食品の全体が温まる。故に、卵では卵白と卵黄が同時に温まることで卵黄の水分が逃げられず、結果内部の圧力が高まりすぎ、爆発する。

それに比べて鍋での加熱はというと、熱が外側から伝わり、ゆっくり加熱されるから、内部の水蒸気が殻の気孔から徐々に抜けるから爆発しない。

 

「つ、つまり……?」

 

「圧力だよ。卵は限界を迎えたから爆発する。これは人体でも言えることだ。限界を迎えた筋肉は筋断裂や肉離れといった損傷が起こる。お前の個性の自爆はその延長だろうな」

 

「圧力を弱めるにはどうすれば?」

 

「分散させるだけだ。電子レンジの卵も、事前に穴を開けておけば、爆発しにくくなる。日常に当てはめるなら、腕立て伏せができいな人が膝をついてやる感じだな」

 

「分……散……そうか!一部に集中させるから、負荷が偏って暴発しちゃうんだ!全身に力を張り巡らせれば!」

 

「正解だ。じゃ、事を踏まえてやってみろ。まぁ……5パーセントくらいだな」

 

俺がそう言うと、緑谷は三戦の姿勢で目をつぶり、息を吐きながらイメージを具現化している。

正直、一朝一夕でできるとは思ってない。というか、緑谷の頭脳で、この理屈にたどり着いていないとは思えない。だって去年の春に出現だろ?緑谷の性格なら、一年間なにもしていなかったのはなく、何も出来なかったのだろう。

 

とりあえず、緑谷が自主練しているうちに、俺は水分補給……

 

「な、永井くん!」

 

呼ばれて振り返ると、緑谷の体に、赤い光の亀裂が走った。

そして続けざまに、緑色の電気がバチバチと全身に帯電しはじめる。

 

「これが、永井くんが言った、負荷の分散!?」

 

「え、なにそれ……怖」

 

「えぇ!?」

 

いや……えぇ……

 

バリバリと緑色のスパークのコントロールに集中している緑谷。これが!?って言われても……

 

「……その状況で動けるのか?無理にしなくていいぞ」

 

「わかっ……らない……!どれくらいの力で、どれくらいの速度で動けるのかっ……!!」

 

「迂闊に動くな。落ち着いて個性をオフに切り替えろ。ここら暴発したらシャレにならんぞ」

 

「う、うん……」

 

コイツの100パーセントの力は、衝撃波だけでコンクリートの床を何枚もぶち抜くパワーだ。5%とはいえ多分、結構とんでもない力であるはずだ。

とりあえず落ち着かせる。俺も落ち着く。やばい。水零しちゃった。

 

あー……マジで何これ……

 

 

☆★☆

 

 

雄英体育祭当日。

天候には恵まれ、ほとんど晴天と言っても差し支えない程の快晴の下には、未来のヒーローたちを見るべく、一般の観戦客の他にも数多くのプロや報道陣たちが集っていた。

 

体育祭開催には懸念を示す声が多数寄せられたが、雄英体育祭はもはや一高校の体育祭規模に収まらず、開催が強行された。

しかしあえて開催に踏み切ったのである以上、二度も生徒たちに危害を及ばせぬようにと全国各地の名立たるプロヒーローに警備が依頼されており、若手実力派であるシンリンカムイから、果てには№2であるエンデヴァーまで、この敷地内の警備に当たっているとのこと。

 

「我らもスカウトに勤しみたいのだがな」

 

「しょうがねぇよ。雄英からの警備依頼なんて断れねぇ」

 

「休憩時間で見るしかありませんね」

 

警備に呼ばれたヒーローたちは、未来のヒーローをこの目で直接見れないことを嘆いたが、スタジアムの外にもスクリーンは用意されているし、控え室にモニターもある。

一応見られるのであれば、文句も少ない。

 

「おいレディ。そっちはダメだ」

 

「え?なんでですか?だってこっちの方が……」

 

「──失礼」

 

音もなく現れた男に、Mt.レディは驚いて屋台のタコ焼きを落としかけた。

 

「Mt.レディ。こちらへの立ち入りはお控えいただきたく」

 

緑色を基調とした迷彩服に黒色の腕章。腰には拳銃のホルダーが引っさげてある。

男はデステゴロよりも屈強に見えた。

 

「……あ、すいませーん。ちょっと近道したいだけで、そちらのお仕事を邪魔するわけじゃ」

 

「Mt.レディ。こちらへの立ち入りはお控えいただきたく」

 

男から二度目に発された言葉は、全く同じ言葉だったが、語気がかなり強かった。まるで三度目はないかと言うように。

 

「おいレディ行くぞ。すまんな、3尉さん」

 

「いえ。ご理解ご協力ありがとうございます」

 

一触即発の雰囲気になったところを、デステゴロがMt.レディの首根っこを掴んで現場から無理矢理引き剥がす。

男は三人に敬礼をしてその場を離れたが、Mt.レディの機嫌は悪くなる一方だった。

 

「なんですか今の!感じ悪ーい!ちょっと通してくれてもいいじゃないですか!」

 

「向こうにCP(指揮所)があんだよ。あそこは通るなって説明資料貰ってるだろ」

 

「私活字読むと眠くなるんですよね」

 

みなし公務員であるヒーローと国家特別職公務員である自衛隊員。どちらが権力的に上かは言わずもがなだろう。

実際、日本国内においてヒーローは元々防衛省管轄。今は国家公安委員会によってヒーロー活動資格が付与される。厳密に言えばヒーローは社会的にいえば民間人と同等であるのだ。

 

「とはいえ、あそこまで強固なのは初めてだな」

 

「ああ。敵の襲撃があったとはいえ、ああも強気に出るってことは、それなりに重要度が高いってことだな」

 

自衛隊にイベントでの出典依頼や警備依頼は稀に見られる。その規模が大きければ、現場に指揮所が設けられることもある。

しかしながら通常であれば警備という反面、広報活動という側面も大きい。そのため子供や一般人に怖がられないよう、物腰の柔らかい隊員が選出される。

 

「しかも警務隊って。憲兵じゃないですか!」

 

警務隊というのは、陸海空に共通する職種であり、自衛隊内の秩序維持や犯罪捜査を行う、自衛隊内の精鋭警察組織である。

通常は即席の警備組が現場に派遣されるが、どうやら今回は本気。

 

だから近道をしようとしたMt.レディですら、その近くを通ることを止められたのだ。

 

「なんか……別の狙いがありそうだな」

 

 

 

☆★☆

 

 

 

2週間という時間は、あっという間に過ぎた。

 

それぞれができることを、できるだけやり、心身共に研ぎ澄ました。

 

俺はというと……正直、火器取り扱い課程の勉強に思いのほか時間が取られて、自分自身の特訓は思うようには進まなかった。

でも出来ることは全部やったつもりだ。あとはあの普通科のやつの言った通りにはならないように、確実に駒を進めるだけだ。

 

そんなこんなで各々が集中している中、こんな一幕があった。

 

「お前……オールマイトに目ェ掛けられてるよな」

 

 控室で、そう呟くように静かに、しかし緑谷の目を見てはっきり言った轟。

 そんなことを口にすれば、どうしたって視線は集中するってもんだ。

 

でも、実際俺もそこは気になっていた。

 

元々緑谷の個性とオールマイトの個性は似ている、という話はチラホラと上がっていた。まぁ個性が似てるプラス重度のオールマイト信者って言うので、オールマイト自身が気にかけるのも無理はないが、それにしたってやり過ぎだ。

しかも麗日の話では、昼休みに『ご飯、一緒に食べよ?』ってお弁当持参で誘いに来たこともあったとか。

 

「別にそこ詮索するつもりはねえが……お前には勝つぞ」

 

そう、轟は緑谷に言った。

 

ボルテージはあがりきったな。

 

「みんな!入場時間だ!行くぞ!!」

 

委員長・飯田の号令で、俺たちは控室から戦場へ赴く。

 

『どうせてめーらアレだろこいつらだろ!?ヴィランの襲撃を鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星!!ヒーロー科!!一年A組だろぉぉぉ!?!?』

 

山田先生のアナウンスで沸き上がる会場に俺たちは入場した。

しかし、控室出た瞬間から既に聞こえてきてた大歓声から察してはいたけど……スタジアムの規模も、そこを埋め尽くす観客も凄まじい。甲子園ってこんな感じなんだろうな。

 

A組に続いて、B組、普通科、サポート科、経営科も入場し、主審であるらしい香山先生が開会式を進行する。

 

「今更だが……18禁ヒーローなのに高校にいていいのか」

 

「いい」

 

まぁ、峰田の反応は、男子高校生としてなら正常な感覚だろう。公共の場所の格好としてどうかとは思うけど。

 

……しかし、なんて体育祭だ。

 

歩調を揃えるわけでも、各人間隔を揃える訳でもない。当然、統制者なんていない。あっちこっちで私語もしてるし、その上普通科の生徒に至っては堂々とスマホを弄ってやがる。

ヒーロー科くらいのやる気を見せろとは言わねぇけど、学校行事に参加してるって自覚くらいあってもいいんじゃいのか?

 

『選手宣誓!一年A組!永井喜一!!』

 

そうそう。言い忘れてたけど、一年生の部の選手宣誓は俺が任されてる。当然だ。入試総合で俺が一位なんだ。

爆豪?ダメだアイツ品性ねぇから。

 

「宣誓!私は、歴史と伝統ある雄英高等学校の生徒であることを自覚し、一致団結、厳正な規律を保持し、心身を鍛え、恵まれた環境で勉学に励めることに感謝し、正々堂々、戦うことを誓います!」

 

まぁここら辺は流れ作業というか、様式美というか。昨日も見たような選手宣誓だ。なんならやらなくてもいいくらい。

 

でも、ここからはそうはいかせない。

 

俺は名前を名乗らず、拍手が鳴り止むのをただ壇上で黙って待つ。

 

重要なのはタイミングだ。

そもそも注目度が高く、全国放送までされる雄英体育祭。今年はそれに加え、先の雄英襲撃事件だ。マスコミや競技閲覧者数は例年の倍ほどだと思っていい。

そしてさらに、俺だけに注目が集まるこの場面。

 

「……ん?どうしたんだ?」

 

「動かないな」

 

「内容飛んじゃったのかな?結構いい内容だったから勿体ないね」

 

やがて拍手が止み、沈黙に耐えかねた観客たちがヒソヒソと話だし、スタジアムの端っこで香山先生が何かを合図している。あれはたしか、降壇の合図だ。

でも、俺は動かない。スタジアムの沈黙こそ、俺が今持てる最大の武器だ。

 

「おい、あの子、例のインタビューの子じゃないのか?」

 

「ああ、あの親友を殺されたっていう。そういえばそうだな」

 

観客の中にも、俺のインタビュー動画を見た連中がいるようだ。

 

この瞬間を、俺は待っていた。

 

「この場をお借りして、個人的な意気込みを言わせていただきます。先日のUSJ襲撃事件において、ネットやニュースでは、連日、先の雄英襲撃事件の報道が行われています。この雄英体育祭を挙行するにあたり、多くの番組や週刊誌、ネットニュースが批判の声を上げました。実際、ここにおいでのマスコミの皆様も、物議を醸し、数字を取ろうとお越になられたのだと思います。

 

今の時代、我々が持つ携帯端末は1センチ以下の薄さで、手のひらサイズです。これは人類の奇跡と言っても過言ではありません。しかし、奇跡の中身は、実に低俗で、見るに堪えません。先の雄英襲撃事件のニュースだって、現場にいた我々生徒の声は何も届いていませんでした」

 

目線だけ少し動かすと、全体ではないが、スタジアムのあちらこちらで頷く人が見て取れる。

代わりにマスコミは少し苦い顔だ。

 

「苦しい時代にこそ、娯楽は必要です。1940年代がそうでした。今はそんなに酷いのでしょうか。この国はオールマイトの台頭により犯罪発生率は驚くほど下がりましたが、流れる血、流される涙はなくなりません。当然です。現場の声を聞かず届けないマスコミに、無意識無関心、自分も感覚よりもスマホの画面を信じる国民ばかりです。

 

我々はこのままでは奈落にまっしぐらです。ですが我々は奈落を知らない。メディアは奈落を映さず、評論家の言葉ばかり。その評論家だって、奈落を知らないのに」

 

だんだん頷く人数が増え、俺の目視だが約半数が頷いている。もう半数は前のめりになったり、注意深く俺を見ている。

いいぞ。語気を強めよう。

 

「私は戦い、人々を救うため雄英に入りました。我々が奈落を知り、克服するようになるまで。私は戦い続けます

 

我々はまた、今この瞬間にも、新たなテロの被害を受けるかもしれない!殺されるかもしれない!ですが私たちは、雄英生としてテロ行為には断じて屈しない!!

雄英体育祭はその象徴であると!歴史と伝統を背負う、新たな世代の我々が約束することを!生徒を代表し、私、永井喜一が宣誓いたします!」

 

この瞬間、スタジアムがドッと湧いた。俺に言葉に取り憑かれたのだ。

割れんばかりの拍手喝采。気持ちがいい。

 

むず痒い言葉を並べて、語気を強め、身振り手振りで民衆を煽る。

注目させるときの基本だ。

 

『す、素晴らしい選手宣誓に会場は大盛り上がりだ!!さぁミッドナイト!次の競技行こうぜ!!』

 

『ええ!第1種目はいわゆる予選よ!毎年ここで多くの者が涙を飲むわ……運命の第一種目は……コレ!『障害物競走』!』

 

A~Kまで11クラス総当たりレース、スタジアムの外周約4kmを使用した障害物競走……え4km?

……えぇ。いや、えぇ……

 

うん、まぁ、別に普通に走れば上位20位には入れるだろうけど、個性ありだし、幽霊出してもいいけど、後々不利になるしなぁ。

 

てか体育祭の種目に長距離走入れんなよ。素人の長距離走なんて中弛みの上に後半マンネリのクソ種目だろ。

見てて面白いか?

 

『さあさあ位置につきまくりなさい……!』

 

つきまくるって何だ。

 

てかあのゲート、そしてこの人数……なるほど、性格悪ぃぞ設計者。

 

……はぁ、やっぱ幽霊使っ……いや、でも後々不利に……うーん、でも上位何人が次の競技へ通過できるかなんて言われてねぇし、負けたら後々もクソもねぇしなぁ。

 

あーどうすっかなぁ……なんて考えていたら、ゲート上のランプ。最初3つ点灯していたそれが、香山先生のカウントダウンと共に、1つ消え、2つ消え、

 

そして3つ目が消えたその瞬間……

 

『スタ――――ト!!』

 

この瞬間、雄英体育祭……その激戦の幕が、切って落とされた。

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