チェンソーウーマン   作:やまなお

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副隊長さん大好き!


爆発日和/皆殺しのメロディ

 

ヨシダが地面を破壊しながら突撃してきたので、マキマを守りながらも吹っ飛ばされたパワー。

 

「チェンソー!!」

 

咄嗟にマキマを持ち上げて1秒でも早くこの場から離れようと全速力で駆け出すパワー。

しかしヨシダは2人の方を振り返るとエネルギーを全身に込め、爆発の勢いで瞬間的に2人の前に現れ、地面に向かって拳を振り下ろすのと同時に大爆発を起こす。

爆発の衝撃で2人は勢いよく吹っ飛ばされてしまう。

 

「おい待っ!」

 

「アアアアアア!!」

 

地面に勢いよく叩きつけられた痛みで叫ぶパワー。しかし倒れているマキマの前に立ち、戦闘態勢を継続する。

そんな彼女に爆発の煙から颯爽と現れたヨシダは問いかける。

 

「キミも4課の一員なのか?今マキマちゃんを置いて逃げるなら見逃すよ」

 

 

「なんじゃと!?そ、それなら……!」

 

そう言って先程の忠誠心が無かったかのようにヨシダにマキマの肉体を差し出そうとするパワー。

しかし差し出そうとマキマの肉体に触れた際、脳内に()()()()()がよぎる。

咄嗟に差し出すのをやめて、己の血で武器を作る。

 

「嫌じゃ!!チェンソーはワシのじゃ!!誰にもやらん!!」

 

 

「あ、そう」

 

そして武器を持ってヨシダに突進していく。

 

 

「死ね!!」

 

 

目の前まで迫ってきたパワーに対し、ヨシダはパワーの肉体に触れ、パワーを爆発に巻き込む。

爆発に巻き込まれたパワーの断末魔が炎の中で響き、煙が晴れた所には爆発で焦げたパワーが仰向けになって倒れていた。

 

その直後だった、ヨシダが立っている後ろの方から車がやって来る。近くまでやって来ると停止し、中から武器を持った男3人が出てくる。

 

「チキショ祭り行きたかったのに…」

 

 

「うわなんか殺してやがる」

 

 

「祭り会場付近で悪魔発見、18時34分戦闘開始」

 

そう言って武器を構えてくる男達。そんな彼らにヨシダは振り返りながら問いかける。

 

「民間のデビルハンターか?」

 

 

「うおっ、喋った…」

 

 

「中々強いぞ、コイツ」

 

そのように困惑する男達に対し、ヨシダは男達に向かって腕を伸ばし、カチンと鳴らしながら指パッチンをする。

橙に光る何かが男達の元に飛来し、肉体に接触した瞬間に大爆発を引き起こす。

車は大破し、男達は爆発に巻き込まれ即死する。血肉が地面に向かって飛び散る。

それを見届けたヨシダは用が済んだので後ろを振り返る。しかしマキマとパワーは既にこの場から消えていた。

 

「逃げ足速っ」

 

一方、公安退魔2課の訓練施設では姫野が2課の1人とボクシングで勝負をしていた。

姫野は相手の攻撃を巧みに避け、相手に顔面パンチを喰らわせる。審判の声が響き、勝負は決着が付いた。

 

「ぐうう………」

 

「ご指導ありがとうございました!!」

 

 

「ありがとうございました!」

 

無傷で勝利した姫野。未来の悪魔の力でも使ったのだろうか。

 

「姫野、わざわざ来てもらってすまないね」

 

姫野の元に後ろで髪を結んだ白髪の男がやって来る。

 

「××さんの頼みは断れませんから〜」

 

 

「そっか。なら今からでも2課に戻って来ていいんだよ」

 

「特異課なんて血生臭い話しか聞かないよ。順当にいけば5()()()には俺が副隊長になる。そうなったら本気で君を誘うからね」

 

それを聞いた姫野は少し沈黙するが、すぐに誘ってくれた事に感謝の言葉を伝える。

天使の悪魔はそれを見て少し思う所があったのだった。姫野と天使の悪魔が2人で訓練施設の廊下を歩いている際、天使の悪魔が先程の事で気になった事を聞いてくる。

 

「ねえねえ、5年後はもう死んでますって言ってないの?」

 

 

「…その事、誰から聞いたの」

 

 

「ビームくん」

 

ビームが天使の悪魔に自分の寿命を話してしまった事に少々悪態をつく姫野。姫野は天使の悪魔に忠告を入れる。

 

「アンタは誰にも言わないでね」

 

それを聞いて少し沈黙した後、天使の悪魔は呟いていく。

 

「キミはいいなぁ…僕も早く死にたいな〜」

 

「生きてると頑張らなきゃいけないからね、死ねば頑張らなくていいし…」

 

「キミ未来の悪魔と契約してるんでしょ?なら僕がいつ死ぬか見てくれない?」

 

 

「…するわけないでしょ」

 

そのように会話していると、姫野を呼ぶ声が聞こえてくる。

 

「姫野!!」

 

「下に来て!すぐに!!」

 

彼の言うとおり下に来ると、訓練施設の入口にて腕を切られ虚ろな目をしているマキマを抱えた、黒焦げのパワーがいた。

 

「入り口で自分は特異課だと呻いていた、この魔人が本当に仲間なの?」

 

 

「は…はい!」

 

「マキマちゃんは…悪魔にやられたの?」

 

 

「うう…」

 

パワーはボロボロの状態で必死に叫ぶ。

 

「ボムが来る…!ボム…銃の悪魔の…仲間じゃ!」

 

それを聞いて一瞬思考が停止する姫野。しかし直後に疑いの目をパワーに向ける。

 

「なんでアンタがそんな情報を知ってるの?」

 

 

「そ、それは…」

 

 

答えて。ここでアンタを殺す事だってできるんだよ」

 

冷たい眼差しが降り注ぐ中、パワーは呟き出す。

 

「話したら殺されるんじゃ……!デンジとの約束…!」

 

 

「デンジさん…?」

 

 

「あ!アイツじゃアイツ!ボム来た!!」

 

パワーが叫び出したので入り口の向こうの方を見ると、こちら側に向かってくる人影が見えた。

姫野は刀を取り出そうとしたが、××が制止し、代わりに入り口の前に立つ。

 

 

「そこの人!!すまないけどそれ以上近づかないでくれ!!」

 

「ここは対魔2課の訓練施設なんだ!民間人の立ち入りは禁じられている!!」

 

 

向こうの方に立っているのはヨシダであった。すると口元に両手を宛てがい、大きな声で叫び出す。

 

「すいませ〜ん!!」

 

マキマは意識が朦朧としている中、ヨシダの声が耳元に微かに聞こえてきて呟く。

 

「ヨシダ、君…!」

 

 

「ヨシダ…?」

 

 

 

「助けてくださ〜い!!悪魔に襲われてま〜す!!」

 

 

 

とても悪魔に襲われているとは思えないような声色と表情であった。

 

「なるほど、ずいぶんな笑顔で襲われてるんだね」

 

 

「××さん」

 

 

「うん、お仲間を連れて後ろに下がっていて」

 

「本部と副隊長に連絡。ここにいる2課全員呼んで」

 

「それと………」

 

ヨシダを見た際、少し何か既視感を覚えた××。姫野にふと聞いてみる。

 

「……あの人、どこかで見たことない?」

 

 

「…××さん、男の人もナンパするんですか……?」

 

 

「いや断じてそういう趣味はないけど……」

 

「………まさかね、そんなワケないか」

 

一方ヨシダはと言うと、悪魔に襲われていると叫んだのに入れて貰えない事に首を傾げながら呟く。

 

「ダメみたいだな〜そりゃダメだよな〜」

 

「なら仕方がない」

 

 

 

「皆殺しコースだな」

 

 

 

—————————————————

 

 

 

××が2人の部下を引き連れてヨシダの前に現れる。

 

「加藤、田辺。あの子を殺せたら奢ってあげる。人間だと思わず悪魔として扱うんだよ」

 

 

「すいません、後は頼みます!」

 

 

「貸し1」

 

ヨシダが首のピンを抜こうと手を掛ける。すると加藤と田辺は手の皮膚を食いちぎり、ヨシダに向かって指を伸ばす。

するとヨシダの鼻や口から血が垂れてくる。

 

「血…?」

 

 

「心臓と腸にカビを生やしました」

 

 

「血を吐いた…効いているね」

 

心臓と腸にカビを生やされた事で血を垂れ流しながら苦しそうに咳き込むヨシダ。

血を飲んで再生してもカビは消えないので、これでしばらくは時間稼ぎになるかと思われたが、ヨシダが首のピンを抜く。

警戒しながら指を向ける2人だったが、なんとヨシダは首に手を当てて己の頭を爆発で吹っ飛ばす。

衝撃の光景に思わず声に出して慌てる。

 

「自害…!?」

 

 

「ふうん……」

 

「脳にカビをつけれる?」

 

 

「生きてるモノにしか無理ですよ!」

 

すると首が無くなったヨシダの肉体が動き出し、吹っ飛ばされた己の生首を掴む。

そして施設の中目掛けて己の生首をぶん投げる。生首は窓ガラスを破り、施設の中に落っこちる。

 

「ばあ」

 

そのように生首が呟くと、施設の中で大爆発が起こる。瓦礫が飛び散り、辺りは悲惨な状態になる。

ヨシダはと言うと、生首から復活した肉体で2課の隊員の腕を噛みながら血を飲んでいた。

 

「悪魔っ、悪魔きた!!」

 

 

「右に行ったよ!姫野には近づけさせないで!」

 

 

「××さん後ろ!!」

 

 

「え!?」

 

残った生首が消えたヨシダの肉体が動き出し、××の元に駆けて行く。

 

「コン!!」

 

狐の頭や手を使ってヨシダを止めようとしたが避けられ、肉体がギュッと××に飛びついてくる。

そしてまたもや大爆発を起こし、衝撃で窓ガラスが一斉に割れる音が絶え間無く聞こえてくる。

爆発に巻き込まれて即死した隊員の肉体がそこらに倒れている中、ヨシダは階段の踊り場で下半身を失った隊員に噛みつき血を飲んでいた。

 

「いたいたいたいた!!悪魔いた!!」

 

2課の隊員がやって来て、銃口を向けて発砲許可を貰う。しかし撃つ前にヨシダは指パッチンで火種を飛ばして爆発を起こす。

 

「日本は銃撃つとき許可制なのか?」

 

 

「コン!」

 

後ろから狐の頭が現れ、ヨシダはそれを避けて××の前に着地する。

 

「しぶといな、キミ」

 

 

「ずいぶんとマズイ格好してるね」

 

至近距離で爆発されたというのに、片腕を失うだけで済んでるのは不幸中の幸いだろうか。

ヨシダはここで始末しようと××の首元に手を近付ける。しかし後ろから男の声が響く。

 

「コン」

 

ヨシダの後ろから狐の手が飛んでくる。ヨシダはそれを避けるが、男はすぐさまヨシダに接近して持っている刀でヨシダの足を斬る。

 

「なっ…!」

 

 

「××!狐を使え!!」

 

 

「は、はい!」

 

言われた通り、ヨシダが同様している隙に××は狐の頭を使ってヨシダを捕らえる。

男が××の元にやって来る。

 

「なんとかなったみたいだな。いや、なんとかなってはないな…」

 

 

「野茂さん…!」

 

野茂の助けによりヨシダを捕らえる事に成功する。しかし狐が呻き出す。

 

「う…!コノ味は……!」

 

「この味もう嫌い…帰る…」

 

 

「は?」

 

狐がそのように呟くと煙となってこの場から消える。中からは斬られた足も無事に再生されたヨシダが現れる。

2人が互いに顔を見合せながらも、戦闘態勢に入る。

 

「あ〜あ…今日合コンだったのになあ…」

 

 

「野茂さんモテないんだから俺も一緒に連れてってくださいよ…」

 

 

「死に際でも失礼なのな、オマエ…」

 

一方、姫野は車の運転席に座り、助手席に座っている天使の悪魔に頼み事をする。

 

「私が運転する。アンタは二人に血を飲ませて!」

 

 

「え〜仕方ないなあ…」

 

スーツを捲り、ナイフを取り出す天使の悪魔。姫野は車を走らせようとするが、脳内に()()()()()が映し出される。

車を走らせない姫野に天使の悪魔は問いかける。

 

「車走らせないの?」

 

 

「ふざけんな…勝手にヤな未来見せやがったね……!」

 

 

「へ?」

 

すると車の前にヨシダが着地して現れる。すると立ち上がって、両手で××と野茂の生首をぶら下げる。

 

 

「バケモンでしょ…!」

 




野茂さん大好き!
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