オーバーロードにTS転生者を叩き込んでみた   作:連載として再構築

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第一章 7 カッツェ平野の死闘 前編

カッツェ平野の右翼に展開したわたしの視界は、むせ返るような血と鉄の匂い、そして絶望的な光景に埋め尽くされていた。

眼前に迫るのは、整然と隊列を組んだ帝国軍の威容。

対するこちらの王国軍右翼は装備もバラバラな農民兵が大半。

ぶつかり合う前から萎縮しているのが見て取れる。

 

「怯むな! 背を見せた者から死ぬぞ!」

「くそっ、あんな重装備の騎士相手にどうやって戦えって言うんだ!」

 

指揮官の怒号と兵士たちの悲鳴が入り混じり、戦場特有の不協和音を奏でている。

開戦から数時間、戦況は予想通り――いや、予想以上に帝国の優勢で進んでいた。

個々の練度、指揮系統の明確さ、そして装備の質において勝る帝国軍は、まるで腐った木を切り倒すかのように、王国軍の陣列を次々と食い破っていく。

 

(やっぱり、現実は厳しいわね……個の質が違いすぎる)

(中央の本陣も反対側の左翼も既に崩壊寸前か……)

 

わたしは唇を噛み締め、愛馬の手綱を強く握り直した。

遥か遠くに見える中央軍と左翼は、帝国軍の猛攻に押され、既に陣形を維持できていない。

このままでは王国軍全体が包囲され、すり潰されるのも時間の問題だろう。

 

「殿下! 中央が押されています! このままではこの右翼も孤立してしまいます!」

「一度後方へお下がりください! ここも支えきれません!」

「……いいえ、退かないわ。今わたしが退けば、王国の負けが確定する」

 

護衛の騎士の制止を振り切り、わたしは混乱の極みにある右翼の最前線へと馬を進める。

ここが正念場だ。

他が崩れている今、この右翼だけでも食い止めなければ反撃の目は完全に摘まれてしまう。

 

「全軍、わたしを見なさい! 王国の第三王女、アリサがここにいる!」

「ひ、姫様!?」

「なんでこんな最前線に……!」

 

わたしの姿を認めた兵士たちの間に、驚きと動揺が走る。

けれど、それは彼らの視線を釘付けにし、パニック寸前の思考を一時停止させる効果もあった。

わたしは大きく息を吸い込み、喉の奥から声を出すと共に支援魔法とタレントを発動させる。

 

「――『永遠の歌姫』」

 

戦場には不釣り合いなほど澄んだ歌声が、波紋のように周囲へと広がっていく。

それは言葉を持たない旋律でありながら、聞く者の魂を直接震わせる魔力の奔流だ。

わたしのタレントの効果範囲内にある右翼部隊の兵士全員に、強力な身体能力強化と士気高揚のバフが付与される。

 

「な、なんだ!? 力が……力が湧いてくるぞ!」

「恐怖が消えた……? これならやれる!」

 

効果は劇的だった。

先ほどまで震えて槍を取り落としていた農民兵の腕に、隆起した筋肉と力が宿る。

死神に見えていた帝国騎士の威圧感が薄れ、代わりに胸の奥から熱い闘志が燃え上がっていくのを、彼らは感じた筈だ。

 

「進めぇぇぇっ! 姫様が我らを見ておられるぞ!」

「帝国軍を押し返せ! 我らが側面から戦況を変えるんだ!」

 

兵士が間髪を入れずに叫ぶや否や、勢いは一瞬にして逆転した。

わたしの歌声という加護を受けた王国軍右翼は、まるで鬼神のような強さを発揮し始める。

ただの農民が振るう槍が帝国騎士の盾を叩き割り、数人がかりでようやく倒せるはずの重装兵を、一対一で圧倒していく。

 

「馬鹿な……! なんだここの兵士たちは!?」

「報告と違います! 右翼の連中だけ、まるでミスリル級の冒険者のような動きを……ぐあっ!」

 

今度は帝国軍の側に動揺が広がった。

整然としていた隊列が、強化された王国兵の突撃によって強引にこじ開けられていく。

わたしのタレントは、バフの効果時間を延長し、その効力を数倍に跳ね上げる。

下級の支援魔法ですら英雄級の加護へと変えるその力は、局地戦において無敵に近いアドバンテージを生み出していた。

 

(ここだけは……わたしの声が届くこの右翼だけは、絶対に抜かせない!)

(中央が持ちこたえている間に、私たちが帝国の横っ腹を食い破る!)

 

わたしは喉が焼けるような感覚を無視して、高らかに歌い続ける。

戦場全体を見渡せば、依然として王国は劣勢のままだ。

中央も左翼も悲鳴を上げているし、死者の数も増え続けている。

 

けれど、わたしが率いるこの右翼部隊だけは違った。

白銀の輝きを纏ったかのような兵士たちが鉄壁の防御と怒涛の進撃を見せ、帝国軍の前進を完全に食い止めている。

戦場に咲いた一輪の徒花のように、そこだけが異常なほどの輝きを放ち、帝国の精鋭たちを飲み込んでいた。

 

「させないぜっ!」

 

勢いに乗るわたしの前に、一つの影が躍り出た。

その男は帝国兵の波を割り、まるで雷光のような速さで二振りの剣を閃かせて肉薄してくる。

わたしは冷静に愛剣を薙ぎ払い、その連撃を正面から叩き落とした。

 

「――っ、おもっ!?」

 

甲高い金属音と共に、男の体が大きく弾き飛ばされる。

たたらを踏んで体勢を立て直した男は痺れた両手を呆然と見つめ、それから信じられないものを見る目でわたしを睨みつけた。

派手な鎧に身を包み鋭い眼光を放つその姿は帝国最強の武力集団、『四騎士』の一人である『雷光』のバジウッドだ。

 

「帝国の四騎士がわざわざこんな泥臭い前線までお出まし?」

「……へえ、驚いた。お姫様が戦場の飾りだと思って舐めてたが、とんだ化け物じゃないか」

 

バジウッドの額に冷や汗が伝うのが見える。

彼の動きは確かに速い、常人なら目で追うことすらできないだろう。

けれど、スレイン法国の漆黒聖典に揉まれてきた今のわたしの目には、その斬撃の軌道が手に取るように見えていた。

 

「悪いけど、通させてもらうわよ」

「上等だ……! 俺より強い姫様なんて、燃えるじゃねぇか!」

 

バジウッドが再び地面を蹴り、残像を残すほどの速度で迫る。

左右から繰り出される変則的な二刀流、変幻自在のその剣技は確かに一流の戦士のそれだ。 だが、わたしはその全てを最小限の動きだけで捌いていく。

 

「――っ、らぁっ!」

「遅いわ」

 

切っ先が煌めき、バジウッドの剣が虚空を斬る。

わたしは踏み込みと同時にカウンターの一撃を放ち、彼の鎧の表面を浅く切り裂いた。

単純なステータスにおいてわたしは彼を上回っている。

 

「くそっ、速え……! 本当に人間かよ!?」

「必死に努力しただけよ!!」

 

わたしが追撃の刃を振るうたび、バジウッドは防戦一方に追い込まれていく。

激しい剣戟の中で兜が外れ、結い上げていた長い銀髪がふわりと解け、風になびいた。

戦場の煤と血に塗れた世界で、その銀色だけが月光のように清廉で、あまりにも鮮烈な輝きを放つ。

 

その瞬間だった。

周囲を取り巻く喧騒が、嘘のように引いていったのは。

 

「あ……」

「なんて美しい」

 

敵であるはずの帝国兵も、味方である王国兵も、誰もが手を止めていた。

泥寧みの中で繰り広げられる、一方的でありながらも舞踏のように優雅な剣舞。

銀の髪をなびかせ帝国最強の騎士を圧倒するわたしの姿は、彼らの目に戦乙女の顕現として映ったのかもしれない。

 

 

豪奢な天幕の下、俺は眼下に広がる戦場の盤面を冷徹な視線で見下ろしていた。

戦況は概ね事前のシミュレーション通り、我が軍の一方的な蹂躙で推移している。

中央と左翼は既に壊滅寸前、もはや勝敗は決したと言っても過言ではない状況だ。

 

「……なんだあれは?」

 

俺は不快げに眉をひそめ、戦場の右翼――王国軍の一部隊が異常な粘りを見せている一点を指差した。

腐りきった貴族の私兵と農民の寄せ集めであるはずのその場所だけが、まるで鉄壁の要塞のように我が軍の進撃を阻んでいる。

それどころか、局地的には押し返しているという報告すら上がってきている始末だ。

 

「報告によれば、第三王女アリサ殿下が率いる部隊とのことです」

「ほう? あの噂の王女か」

 

俺は興味と侮蔑が入り混じった感情で鼻を鳴らす。

我が軍の被害は無視できないレベルになりつつある。

 

「バジウッド」

「へいへい、わかってますよ陛下」

 

俺が名を呼ぶより早く傍らに控えていた軽薄そうな男――『雷光』のバジウッドが一歩前に出た。

四騎士の一角を担うこの男は、その態度こそ不真面目だが実力は本物だ。

 

「ちょいと生意気なお姫様に、現実の厳しさを教えてくりゃいいんでしょ?」

「ああ。殺すなよ? 生け捕りにして、後で和平交渉の材料に使わせてもらう」

「御意……すぐに終わらせてきますよ」

 

バジウッドはニヤリと笑うと、風のように本陣を飛び出していった。

俺はその後ろ姿を見送り、再び椅子に深く腰掛ける。

四騎士の一人が出れば、それで終わりだ。 そう思っていた。

 

しかし、現実は俺の予想を裏切る――いや、遥かに超える形で展開された。

 

しばし後、俺は遠見の魔法によって映し出された光景に言葉を失っていた。

そこに映っていたのは、一方的に蹂躙される王女の姿ではない。

帝国最強の一角であるバジウッドを相手に一歩も退かず、あまつさえ圧倒している一人の少女の姿だった。

 

「……なんだ、あの生き物は」

 

喉の奥から、乾いた声が漏れる。

白銀の鎧に身を包み、流れるような剣技でバジウッドの二刀を弾き返すその姿。

激しい剣戟の最中に兜が外れ、長く美しい銀髪が戦場の風に解き放たれる瞬間を、俺は見た。

 

その瞬間、俺の心臓が早鐘を打った。

ドクン、と。

今まで感じたことのない、強烈な衝動が全身を駆け巡る。

 

「美しい……」

 

それは単なる容姿の美醜の話ではない。

泥と血にまみれた最前線で、ただ一人、気高く輝くその魂のありように対する賛美だ。

腐敗した王国という泥沼の中に、これほどの宝石が埋もれていたというのか。

 

媚びもせず、ただ自身の力のみを頼りに運命を切り開こうとするその瞳。

その強烈な「個」の輝きは、俺が長年探し求めていた何かと合致した気がした。

俺と同じだ。

無能な他者に頼らず、己の力で国を、世界を変えようとする覇者の資質。

 

(欲しい)

 

政治的な利用価値などという些末な計算が、一瞬で消し飛ぶ。

俺は彼女が欲しい。

あの気高い銀の髪を指で梳き、あの瞳が俺だけを映すようにしたい。

俺が隣に立たせるに相応しいのは、ああいう女だ。

 

「陛下! バジウッドが……押されています!」

 

側近の焦った声で、俺は我に返る。

映像の中では、バジウッドが防戦一方になり、今にも崩されそうになっていた。

周囲の兵士たちも敵味方問わずその戦いに魅入られ、戦場そのものが凍りついたように静まり返っている。

 

(ククッ……最高じゃないか)

(俺の選んだ騎士を子供扱いするか。だが――)

 

俺は『鮮血帝』ジルクニフだ。

個人の恋慕で帝国の敗北を許容するわけにはいかない。

彼女が強ければ強いほど、美しければ美しいほど、ここで膝を屈させねばならない。

手に入れるためには、まずその翼をもぎ取り籠の中に入れる必要がある。

 

「ウォルフ、ナザミ、フリード」

「はっ」

 

俺は低い声で、残る三人の四騎士の名を呼んだ。

控えていた彼らが、俺の放つ異様なプレッシャーを感じ取って緊張した面持ちになる。

 

「全員で行け」

「……ぜ、全員、ですか? たかが一人の少女相手に?」

「『たかが』ではない。あれは、帝国を揺るがす怪物だ」

 

俺は立ち上がり、マントを翻して戦場を指差す。

その瞳には、獲物を狙う肉食獣の如き昏い情熱が宿っていたはずだ。

 

「バジウッド一人では負ける。四騎士全員で掛かり、あの王女を制圧しろ」

「ただし、絶対に殺すな。傷一つ付けることも許さん。五体満足で、俺の前に連れてこい」

 

無理難題な命令に騎士たちが顔を見合わせるが、俺の決意が変わらないことを悟り、即座に頭を垂れた。

 

「御意!」

 

次々と本陣を飛び出していく帝国の最高戦力たち。

俺はその光景を見つめながら、口元を歪に吊り上げた。

胸の奥で渦巻くのは、独占欲、そして抑えきれない恋心。

 

「待っていろ、アリサ」

「貴様がどれほど強くとも、どれほど美しくとも……最後に勝つのはこの俺だ」

 

戦場に降り立った白銀の姫騎士。

彼女を手に入れるためなら、俺はどんな手段も厭わない。

この戦争の目的は、今この瞬間に変わった。

領土の割譲でも、国力の削減でもない――あの一人の少女を、我が帝国の至宝として迎え入れるための儀式だ。

 

 

バジウッドを追いつめ、決着をつけようと踏み込んだ、その刹那だった。

背筋が凍りつくような悪寒が走り、わたしは本能に従ってバックステップで大きく距離を取る。

 

直後、わたしの居た空間を三つの凶器が切り裂いた。

大地を砕く重厚なメイスの一撃、視界を塞ぐ大盾の突進、そして風の如きレイピアの刺突。

泥飛沫を上げて三つの影が、バジウッドを庇うようにして立ちはだかる。

 

「おいおい、バジウッド。テメェともあろう者が、随分と無様じゃねぇか」

「うるせえ! やってみりゃわかる、この姫様は普通じゃねぇんだよ!」

 

現れたのは、それぞれ特徴的な武具を構えた三人の騎士たち。

疾風ウォルフ、激震のフリード、そして不動のナザミ。

帝国の最高戦力、『四騎士』が全員揃ってしまったのだ。

 

(嘘でしょ……? たかが一人の王女を捕まえるために、四騎士全員を投入するなんて!)

(ジルクニフ、あなた正気なの!?)

 

「陛下からの厳命だ。『五体満足で連行せよ』とな」

「顔に傷一つ付けたら俺たちの首が飛ぶ……難儀な任務だ」

 

ぼやきながらも、彼らが放つプレッシャーは冗談では済まされない。

一対一なら勝てる。

けれど、一対四となれば話は別だ、彼らは何より連携に熟練している。

 

「来るぞ! 包囲しろ!」

 

号令と共に、四人が散開して襲いかかってくる。

その動きには一切の無駄がなく、まるで一つの生き物のようにわたしの逃げ場を塞ぎにかかる。

 

「――武技、『即斬』!」

 

バジウッドが神速の斬撃を放つ。

わたしはそれを剣で弾こうとするが、その瞬間に視界の端でナザミが動くのが見えた。

 

「武技、『城壁』!」

 

ナザミが巨大な盾を構えてバジウッドの側面をカバーし、わたしの反撃ルートを完全に遮断する。

斬り込めない。

攻撃を躊躇したほんの一瞬の隙を、残る二人は見逃さなかった。

 

「隙ありっ!」

 

右側面からウォルフのレイピアが、左側面からはフリードのメイスが同時に迫る。

回避は不可能、防御も片方しかできない。

 

「くっ……『拒絶の障壁』!」

 

わたしはとっさにタレントと魔法を併用し、魔力の障壁を展開する。

ガギィィン! という不快な金属音が響き、障壁越しに重い衝撃が全身を貫いた。

 

「へえ、魔法まで使えるのか。器用な姫様だ!」

「だが、いつまで持つかな!」

 

息つく暇もなく、次なる攻撃が来る。

バジウッドとウォルフが攪乱し、わたしが対応しようとするとナザミが盾で押し込み、動きが止まったところをフリードが重撃で粉砕しようとする。

完璧な役割分担。

漆黒聖典のような超常的な個の強さとは違う、磨き上げられた集団の強さがそこにはあった。

 

(いけない、主導権を握れない……!)

 

「――『火球』!」

 

わたしは近距離から炎の魔法を放ち、無理やり包囲網をこじ開けようとする。

爆炎が炸裂し、目くらましにはなるはずだ。

だが、煙を切り裂いて飛び出してきたのは、無傷のナザミだった。

 

「その程度の魔法、我が盾の前には無力!」

「ちっ、堅い……!」

 

ナザミの盾に阻まれた直後、その背後から飛び出したバジウッドの剣が、わたしの肩口の鎧を削り取る。

 

「ぐっ……ぅ!」

「捉えた!」

 

体勢を崩したわたしに、四人の波状攻撃が集中する。

右を弾けば左が抜け、前を防げば後ろが空く。

タレントによる強化で身体能力は拮抗していても、手数が圧倒的に足りない。

思考と反応速度が、物理的な攻撃の数に追いつかなくなっていく。

 

(息が、続かない……!)

 

「そこだ!」

 

呼吸をした瞬間、ナザミの盾によるシールドバッシュが腹部に直撃した。

 

「あぐっ!?」

 

肺の中の空気が強制的に吐き出され、視界が明滅する。

泥水の中に吹き飛ばされたわたしは受け身を取ろうともがくが、バジウッドが剣先を喉元に突きつけてきた。

同時に、背後と左右も他の騎士たちによって完全に封鎖される。

 

「チェックメイトだ、お姫様」

 

四方を取り囲まれ、白刃を突きつけられる。

魔法を使う隙も、立ち上がる猶予もない。

 

(ここまで、なの……?)

(父上、兄様、ラナー……ごめんなさい。約束、守れなかった)

 

冷たい泥の感触と、喉元に迫る敗北の予感。

悔しさに唇を噛み締め、わたしが目を閉じて運命を受け入れようとした時だった。

 

ヒュンッ――!

 

風を切る鋭い音と共に、青白い閃光が戦場を走った。

それはバジウッドの剣を正確に弾き飛ばし、目にも止まらぬ速さで他の三人を牽制して後退させる。

 

「なっ……!?」

「誰だ!」

 

驚愕に目を見開く四騎士たちの前に、一人の男が静かに踏み出す。

ボロボロの衣服、腰に差した剣、そして何より研ぎ澄まされた抜き身の刃のような鋭利な気配。

見覚えがある。

原作において、最強を求めて彷徨い、そして真の武人へと至った男。

 

「四対一とは、帝国はずいぶんと行儀がいいな」

 

男は剣の切っ先をだらりと下げ、しかし隙のない構えで四騎士を睨みつける。

その背中は、絶望的な状況にあってあまりにも頼もしく、大きかった。

 

「何者だ、貴様!」

「ただの通りすがりだよ……と言いたいところだが」

 

男――ブレイン・アングラウスは、口の端をニヤリと吊り上げ、燃えるような瞳で帝国の精鋭たちを見据えた。

 

「そこな姫君の剣……幼い身であれほど綺麗な軌跡を描く剣技を、数の暴力で汚されるのが我慢ならなくてな――俺の名はブレイン・アングラウス。加勢するぜ、お姫様!」




ベタすぎたかなぁ
なんかありがちな感じになってしまっている気がする

次話の反応が微妙な気がしましたので一旦取り下げます。
帰宅後書き直しますのでしばしお待ち下しい

読者皆様のアリサの相手候補の意向確認

  • モモンガ
  • ペロロンチーノ
  • ジルクニフ
  • ガゼフ
  • ラナー
  • クレマンティーヌ
  • イビルアイ
  • ラキュース
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