始まり-旅-
朝起きて、食事を摂り、学校に行って勉学に励み
友人と話して帰宅しお風呂や晩御飯を食べたら寝る。これの繰り返しだった
たったそれだけ、ただのフツーの学生だと言えるだろう
僕もそう思っていた
ある日を境にそうは思わなくなってしまった
友人から初めましてと言われた。何事かと思った
最初はイタズラかと思い苦笑いしながら自己紹介したが結弦くんよろしくと立て続けに言われてムカッときた。しかしその現象は他の人達...学生達にも及んでいた
あまりにも気持ち悪かったので早退しようと先生に頼もうとしたら担任からどこのクラスの子だ?と尋ねられた
イジメ....ではなく、帰り道も周りの人達は全てを忘れたかのように相手のことを忘れていた。そこでふと思った。母さんや父さんにも言われたら帰る場所はあるのか
どうすればいいのか悩んでいた所で誰かに見られてる気がした...でも、誰もいない
そう、人っこ1人もいないのだ
「気味が悪いな」
そう呟いた僕は帰ろうと一歩踏み出した時、浮遊感にみまわれた
何が起きたか理解出来なかった。移動しようと動いただけ、それだけなのにまるで飛び降り自殺でもしてるのかと言う感じだった
したことないけど、それでフツーに宙に放り出されていた
こんな非現実的なこと、夢、そう夢に違いないと現実逃避してたら落下途中に何かにぶつかったらしい
「おわっ!?」
僕以外の声がした。ここ、空の上だよ?ああ、遠くには森が見えるなぁと思いながらもぶつかった人を見ると...女の子?
「わぁあああ!?」
もちろん重力には逆らえず落下...したにしては落下速度が遅かった気が
「痛てて...いきなりなんなんだよ!」
「...痛い」
「そりゃ痛いに決まってるだろ!落ちたんだから!たく、普通に飛べないのか普通に...」
いや、人間は飛べません
「すみません。なんか...えっと、ここは?」
さっきまで通学路、都会にいたはずなのにこんな山のような場所にいる
コスプレ...をしている女の子に聞いてみる。この際空の上にいた事は聞かないでおく
「博麗神社までの道だな、というか謝るだけか!?なんかこう、もっとあるだろ!?」
「すみません。学校帰りなんでお金とか余計なもの持ってないんです」
中学からの帰宅途中だったんだ。カツアゲとか慰謝料請求されても困る
帰ってからにして欲しい
それにしても博麗神社とは?
そんな神社初めて聞いた
「まぁいいや、あたしは
「
「ガッコウ?なんだ?それは」
「子供が勉強するところですよ。霧雨さん」
「あー、寺子屋みたいな所か。というか結弦は外来人なんだな、その言い方だと」
「外来人?」
なにその外国人みたいなのは
「ちょうど霊夢んとこ行くから歩きながらでも説明してやるよ。飛べないだろ?」
「...はい」
人は普通飛べませんとは言わないでおこう。好意に甘えるべきだ
曰くここは幻想郷。人や妖怪、神様とかがいる外の世界から隔離された世界という。そして外の世界、僕たちがいた世界から来た人の事を【外来人】と呼び、今から行く
巫女って言うんだから確かにそういうのするのは当たり前だね
「霊夢〜、いるか?」
「...なによ、忙しいのよ。今は相手してやれないわよ」
「まぁそう釣れないこと言わずに、今日は仕事できるように連れもいるぜ?紹介する、外来人の結目結弦だそうだ」
「どうも」
お辞儀をして挨拶をする
博麗さんはなんというか見た目は可愛いのに性格で損してそうな女の子だ。男運なさそう
「忙しいのに...直ぐに帰してあげるから待ってなさい」
と、博麗さんが言った直後、僕の真横に人が現れた...上半身だけで
「それは待って、霊夢」
「うわぁっ!?」
「あら、驚かせちゃった?ごめんなさいね?」
口元を扇子で隠してふふっと笑った女の人はなんというか化かされそうと初対面でのイメージ
でもまぁ意外と面倒見も良さそうだなとも思った
「まさか紫、アンタが連れてきたんじゃないんでしょうね?」
「そうよ、私が彼を幻想郷に招待したの。この異変をどうにかしてもらう為にね」
異変...何か起きて、と、そこで思い出したのが外の世界。僕がいた世界での出来事でもあった
今あそこに帰って居場所はあるのだろうか?
「彼も少し思うところがあるはずだから。ね?」
「...仕方ないわね。でもまだ修復しきれてないわよ」
「恐らく博麗大結界を完全に修復するのに異変解決をしないと無理なはず、だからまずは話よ。その間は藍に管理させるから、貴女は少し羽を伸ばしなさい。霊夢」
よく分からない所から出てきた紫?さんと呼ばれた女の人が僕に手を貸してくれた。霧雨さんも大丈夫か?と、問いかけながらも箒片手に支えてくれた
「ホントに大丈夫なの?そいつで」
「おい、流石に言い過ぎだぞ霊夢」
「ううん、大丈夫。霧雨さん...ふぅ、ありがとう。霧雨さん、紫さん」
神社の中に入れてもらい博麗さんと霧雨さんが並んで座り、紫さんが僕の隣に座っている。女の子ばかりで肩身が狭い
「さて、今幻想郷で起きてる異変、博麗大結界にも影響を及んでるものだけれど外の世界にも影響があるみたいなの」
「え」
「...本当に?」
僕は話に参加できず、黙って聞いていた
「彼がその被害者よ。ちょうど今日にそれが発動したみたいで外の人達は互いに互いを忘れるという、ある種の集団催眠でもかけられたかのように世界中でそういう事柄が起きていたの」
「お、何となく見えてきた。つまり結弦はそのなんだ?集団催眠にかからなかったんだな?」
「そうね、それどころかその事態に気づけたと言うのも大きいわね」
「ふーん、アンタがねぇ...結弦だっけ。本当に大丈夫なの?」
「あっ、はい。いきなり宙に放り出された時は正直死を覚悟したけど霧雨さんがクッションになってくれたので「誰がクッションだ!誰が!」あはは...」
その発言で博麗さんの目が鋭くなり紫さんを見ている
「し、仕方がなかったのよ。私も外の世界とこっちを繋げるのに影響が出やすくなってるの。そこで霊夢と魔理沙にお願いがあるの」
「聞くだけ聞いてあげるわ」
「なんだ?」
「彼と一緒に幻想郷を回ってきて。もちろん博麗大結界の事は私と藍に任せていいから」
よく分からないが旅に出ろと?ポケ〇ンじゃないんだから
「嫌よ、そんなめんどくさいこと」
「別に私は構わないぞ?面白そうだしな」
意見が分かれましたね
「霊夢、回ってくることで異変を解決できるのよ?まぁ...貴方も関係があるのだけれど。結弦」
「えっ、僕ですか!?いや、いきなりそんな事言われても」
「外の世界...このまま帰りたい?」
また頭に過ぎるのはあの気持ち悪かった世界
違和感しかないあの空間に戻らなければならないのか
「...」
「おい紫!それはただの脅しだろ」
そう、これはどう聞いても脅しの言葉になる。僕の道はひとつしかない
でも空飛んだりできる霧雨さんやなんかよくわからないけど神様的なことできる博麗さんではなく僕が?
気乗りしないけど
「...行きます。行けば幻想郷も僕のいた世界も元に戻るなら」
「霊夢?」
「分かってるわよ。ここで行かないなんて言ったら私が単なる悪者になるじゃない、それは巫女としてできないわ」
「お前ホントに霊夢か?」
「しばかれたいの?」
どうやら普段の博麗さんは巫女として活動してるか怪しいらしい
この会話からはそう聞き取れた
「結弦は飛べないから魔理沙に乗せてもらいなさい」
「おう、あたしの箒の乗り心地は最高だぜ?」
来た時のことを思いだして少し不安になったが
「お願いします」
こうして僕たちの幻想郷の旅する話は決まった
「行ってらっしゃ〜い」
結弦達が飛んで行った後のこと
「紫様、良かったのですか?彼に彼自身の能力を教えなくて」
「...窮地を脱してこそ意味があるの。じゃなければ...幻想郷も、外の世界も狂ったまま終わるわ」
そう話していたのは結弦一行は知らない
いつもは1000文字とかなのになぁ
紫が詳しい自己紹介とかしてないのは理由があります
霊夢は次回にと