第6話:王都の異変
1. 王都ヴァレリア
「着いたぞ」
飛龍から降り立った俺たちは、王都ヴァレリアの門へと向かった。
ガイウスはそのまま飛龍で帰っていった。最後まで腕組んで立ったままだったな。ああしないと飛龍は操作できないのだろうか。
巨大な城壁が眼前に聳え立ち、その威容に思わず息を呑む。
だが、門に近づくにつれて、妙な雰囲気を感じた。
空気が、どこか張り詰めている。
「止まれ。身分証を提示せよ」
門番の衛兵が、いつもより厳しい口調で声をかけてきた。
「私はルーシェン、魔法使いです」
ルーシェンはいつものように札を見せた。
しかし対応したのは若い衛兵で、どうやら彼のことを知らないらしい。
「ルーシェン? 聞いたことがないな。怪しい」
疑いの目を向けられ、ルーシェンは眉をひそめた。
「怪しいとは失礼な。私はこの王都でも名の知れた魔法使いですよ」
その不機嫌そうな態度が、かえって衛兵の警戒心を煽った。
「態度もでかいな。お前、最近の行方不明者事件に関係してるんじゃないか?」
「行方不明者事件?」
俺は思わず聞き返した。
「ああ。最近、王都で行方不明者が頻発している。
スラムならともかく、一般市民にまで被害が出ている。だから、不審者は徹底的に取り調べることになってる」
「私は不審者ではありません」
ルーシェンはきっぱりと言い切った。
「それを決めるのは俺たちだ。お前、ちょっと詰所まで――」
「おい、待て!」
そこに、年配の衛兵が割って入った。
「その方は、ルーシェン様だ!」
「ルーシェン様?」
若い衛兵は目を見開いた。
「知らないのか? 数年前、王都の危機を救った大魔法使いだぞ!」
ルーシェンそんな事もしていたのか。迷惑をかけていただけじゃないんだな。
年配の衛兵は慌てて頭を下げた。
「失礼しました、ルーシェン様。新人が無礼を……」
「いえ、構いません」
ルーシェンは全く気にしてないようだ。
「それで、行方不明者事件とは?」
「はい。ここ数週間、王都で行方不明者が相次いでいます。
最初はスラムの住人だけでしたが、最近は一般市民にも被害が広がっています」
「貴族には?」
「貴族関係には被害が出ていません。ですから、騎士団も衛兵も本腰を入れているわけではありませんが……それでも、警戒は強化されています」
「なるほど……興味深いですね」
顎に手を当てるルーシェンを見て、俺は思わず呆れた。
人が行方不明になっているというのに、興味深い、とは。
「とにかく、お通りください。何か不審なことがあれば、すぐに騎士団へ報告を」
「分かりました」
俺たちは門をくぐり、王都の中へ足を踏み入れた。
2. 王都の街並み
王都の街並みは、想像以上に美しかった。
石畳の道は綺麗に整備され、建物も整然と並んでいる。
そして、驚くべきことに、ゴミがほとんど落ちていない。
「すごく綺麗ですね」
俺が言うと、ルーシェンが説明した。
「召喚獣のスライムが、定期的に街を掃除しているんです」
「スライム?」
「ええ。汚物やゴミを消化して片付ける召喚獣です。王都では、清掃用のスライムが何百体も放たれています」
「へえ……」
便利な世界だな、と俺は思った。
だが、街の雰囲気は、やはりどこかピリついていた。
人々の表情には不安の色が浮かんでおり、騎士や衛兵の姿が多い。
「ルーシェンさん、普段の王都と比べてどうですか?」
「明らかに異常ですね。騎士や衛兵の数が、通常の二倍はいます」
ルーシェンは冷静に分析した。
「行方不明者事件、相当深刻なのかもしれませんね。
とにかく、エドワードのところに行きましょう」
「……そうですね」
俺たちは先を急いだ。
すると第二騎士団の詰所へと向かう途中でルーシェンの顔見知りの騎士に出会った。
「お久しぶりですルーシェン様。どうされましたか?」
「エドワード・アストン副団長はどちらに?」
ルーシェンが尋ねると、騎士は少し考えてから答えた。
「エドワード副団長は、今は王城に詰めています」
「王城に?」
「ええ。最近は忙しくて、夜にならないと騎士団の詰所や自宅に戻ってきません。下手をすると、一、二日帰らないこともあります」
「それほど忙しいんですか」
「はい。我々は王都の警備を担当してますから、行方不明者事件の対応で、てんてこまいです」
騎士は疲れた表情を見せた。
「分かりました。ありがとうございます」
ルーシェンは騎士に礼を言った。
「では、王城に行きましょう」
「王城に?気軽に言いますけど、入れるんですか?」
「入れますよ。私は宮廷魔術師に何度も誘われていますから」
ルーシェンはあっさりと言った。
俺は呆れた。
この人、本当にすごい人脈を持っているんだな。
3. 王城への道
俺たちは貴族街を抜けて、王城へと向かった。
貴族街の門番は、ルーシェンの顔を見るなり、すぐに門を開けた。
「お久しぶりです、ルーシェン様」
「ええ、久しぶりですね」
ルーシェンは軽く会釈をして、門をくぐった。貴族街も顔パスか。
貴族街は、一般市民の街とは明らかに格が違った。
広大な敷地に豪華な屋敷が建ち並び、庭園も美しく整備されている。
「すごいな……」
「……すごいですね……」
俺とファルマは感嘆の声を上げた。
「これが貴族の暮らしか」
「ええ。まあ、私には関係ありませんが」
ルーシェンは興味なさそうに言った。
やがて、王城の門が見えてきた。
巨大な門には、重装備の衛兵が何人も立っている。
「止まれ。王城への立ち入りは制限されている」
衛兵が厳しい声で言った。
「私はルーシェン、魔法使いです。エドワード・アストン副団長に用があります」
ルーシェンは札を見せた。
衛兵は札を確認し、申し訳なさそうな表情を見せた。
「ルーシェン様ですか。申し訳ありません。ですが、今は行方不明者事件の影響で、王城への出入りが厳しく制限されています」
「そうですか。では、エドワード騎士副団長に伝言をお願いできますか?」
「承知しました。何とお伝えすればよろしいでしょうか?」
「ルーシェンが訪ねてきた、と伝えてください」
「分かりました。伝言いたします」
衛兵は礼をした。更に
「エドワード副団長なら、今日は夜には騎士団の詰所に戻ると思います。そちらで会われてはいかがでしょうか?」
と教えてくれた。
「分かりました。ありがとうございます」
ルーシェンは礼を言った。
俺たちは王城から離れた。
「入れませんでしたね」
「まあ、仕方ありません。では、先に星詠のところに行きましょう」
「……星詠?」
ファルマが不思議そうに聞く。そういえばファルマにはその辺説明してなかったな。
「ええ。彼女が私達を呼んだんですから」
俺たちはファルマに軽く説明しながら星詠の家へと向かった。
4. 星詠の不在
星詠の家は、王都の中心部にある小さな建物だった。
看板には『星詠の館』と書かれている。
ルーシェンがドアをノックしたが、返事がない。
「留守でしょうか?」
もう一度ノックしたが、やはり返事がない。
ドアには、よく見ると小さく張り紙がしてあった。
『二、三日、留守にします。御用の方は後日お越しください』
「呼んでおきながら、留守とは……」
ルーシェンは呆れた様子で言った。
「まあ、星詠も忙しいんでしょう」
俺がとりなすと、ルーシェンは溜息をついた。
「仕方ありませんね。では、夜までの時間、装備を整えましょう」
「装備?」
「ええ。榊さん、あのバランスの悪い銅の剣と旅人の服では、また追手と遭遇したら困るでしょう」
「確かに……」
俺は自分の装備を見下ろした。
銅の剣は不格好で、バランスも悪い。
旅人の服も、防御力はほとんどない。
「では、武器屋に行きましょう」
ルーシェンは街の中心部へと向かった。
5. 武器と防具
武器屋は、王都の中心部にある大きな店だった。
店内には、様々な武器が並んでいる。
剣、槍、斧、弓。
どれも、見事な造りだ。
「すごい……」
俺は目を輝かせた。
こんなに多くの武器を見るのは初めてだ。
ファルマもキョロキョロと周りを見回している。
「いらっしゃいませ」
店主が出迎えた。
「剣と盾、それに防具をお願いします」
ルーシェンが言った。
「かしこまりました。お客様、どのようなものをお探しですか?」
店主は俺に聞いた。
「えっと……できれば鋼の剣で、軽くて扱いやすいものを」
「承知しました。では、こちらをどうぞ」
店主は何本かの剣を持ってきた。バスタードソードと呼ばれる剣だ。バスタードソードは本来両手剣だが、俺の体格なら片手半で扱える重さだった。
俺はそれを一本ずつ手に取り、振ってみた。
重さ、バランス、握りやすさ。
どれも重要だ。
「これがいいですね」
俺はそれらの中から一本の剣を選んだ。
刀身は鋼製で、鋭く磨かれている。
柄の握り心地も良く、重さもちょうどいい。
「良い選択です。この剣は、当店でも自信作です」
店主は満足そうに言った。
「それと、盾もお願いします」
「盾でしたら、バスタードソードをお使いになるならバックラーがよろしいかと。軽くて機動性が高いですし片手が塞がりません」
店主はバックラーを持ってきた。
小さな円形の盾で、腕に装着するタイプだ。
「これをください」
「ありがとうございます。それと、防具もいかがですか?」
「防具も必要ですね」
ルーシェンが言った。
店主は、皮の鎧を持ってきた。
所々に金属が使われており、軽さと防御力を両立している。
「これは良い品ですね」
ルーシェンが鎧を調べた。
「軽くて動きやすいですし、防御力も十分です」
「では、これをください」
こうして、俺は新しい装備を手に入れた。
鋼の剣、バックラー、皮の鎧。
ただ鎧はサイズの調整のため引渡しは2日後になるようだ。
これなら、また戦闘になっても大丈夫だろう。
「これでまた、研究が捗りますね」
ルーシェンは満足そうに笑った。
俺は、その言葉を聞かないふりをした。サイズの測定だけして店を出る。
「それと、ついでにファルマさんのための調合素材も買いましょう」
ルーシェンは素材店にも立ち寄り、様々な薬草や鉱物を買い込んだ。
6. 宿での実験
装備を整えた後、俺たちは宿を取った。
『黄金の鹿亭』という、王都でも一流の宿だ。
部屋は広く、ベッドが三つ並んでいる。
「さて、夜まで時間がありますね。実験をしましょう」
ルーシェンは目を輝かせた。
「実験って……」
「ええ。榊さんが普通の回復薬を使えるか、確認したいんです」
「私が試作したポーションは、私自身の魔力を前提にしているので、榊さんには効果が出ないんです」
ルーシェンはマジックバッグから、様々な道具を取り出した。
「ファルマさん、調合をお願いします」
「あ、はい……分かりました……」
ファルマは、買ってきた素材を使って、調合を始めた。
その手際は見事だった。
薬草を刻み、鉱物を砕き、正確な分量で混ぜ合わせる。
まるで、芸術作品を作っているかのようだ。
「すごいですね、ファルマさん」
「これくらい……兄に比べれば……まだまだです……」
ファルマはやや頬を赤らめていた。
やがて、回復薬が完成した。
淡い緑色の液体が、小瓶に入っている。
「では、実験を始めましょう」
ルーシェンはそう言って、いきなり俺の腕をナイフで切った。
「痛っ!」
「……!?」
ファルマはびっくりして、口を手で押えている。
「すみません。傷を作らないと、回復薬の効果が確認できませんから」
ルーシェンはいつもと変わらない調子で言う。
「せめて、先に一言言ってくださいよ!」
「そうですか?でも、必要なことですから」
ルーシェンは平然としている。
俺は溜息をついた。
まあ、確かに必要なことではある。
「では、回復薬を」
ルーシェンは回復薬を傷に塗った。
すると、驚くべきことが起こった。
傷が、みるみるうちに塞がり、皮膚が再生していく。
「すごい……本当に効いた……」
俺は安堵した。ただ痛みはすぐには引かないようで鈍痛が残っている。
だがこれで、回復魔法を受け付けない俺でも、傷を治せる。
だが、その瞬間、ファルマが驚いた声を上げた。
「これは……まさか闇の力……?」
ファルマは、俺の腕から僅かに漏れ出た闇の力を感じ取っていた。
「ファルマさん……」
俺は焦った。しかしもう隠すことはできそうにない。
「榊さん……あなたは……」
「すみません。実は……」
俺は、自分が闇の力を持っていることを説明した。
召喚されたこと。
闇の力が邪神の力とされていること。
そして、ルーシェンに協力して、力を制御する訓練をしてきたこと。
ファルマは、真剣な表情で聞いていた。
「でも、榊さんは悪い人じゃ……ありません……」
ファルマは静かに言った。
「命の恩人ですし、優しく……してくれました」
「ファルマさん……」
「ですから、私は信じます。そして、決して誰にも言いません」
ファルマは真剣な目で誓った。
「ありがとうございます」
俺は心から感謝した。
「ただ一つ、問題が……」
ファルマは俺の腕を見た。
「……闇の力が僅かに漏れました……皮膚を傷つけただけで漏れるのは……危険です……」
「確かに」
ルーシェンも頷いた。
「闇の力を完全に内部に留めるには、皮膚も強化する必要がありますね」
「でも、どうやって?」
「それを考えるのが、研究です」
ルーシェンは目を輝かせた。
こうして、俺たちは夕方まで、闇の力の制御について議論を続けた。
7. エドワードとの再会
夜になり、俺たちは騎士団の詰所へと向かった。
詰所の前では、騎士たちが忙しそうに行き交っている。
「すみません、エドワード・アストン副団長はいますか?」
ルーシェンが尋ねると、騎士は頷いた。
「ええ、先ほど戻られました。今、副団長室で執務をされています」
「ありがとうございます」
俺たちは副団長室へと向かった。
部屋の前で、ルーシェンがノックした。
「入れ」
中から、低い男の声が聞こえた。
ルーシェンがドアを開けると、一緒に入ったファルマを見てエドワードは驚いた表情を見せた。
「久しぶりだなルーシェン。それに……ファルマ!?」
エドワードは椅子から立ち上がった。身長2m近い大きな男だ。眼光も鋭く顔には深い皺と無数の傷が刻まれており、全身も同様なのだろうと容易に想像できた。
「叔父様!」
ファルマは涙を浮かべながら、エドワードに抱きついた。
「ファルマ……どうしてここに……」
エドワードは驚きながらも、ファルマにただ事でない事が起こったことを感じ取ったようだ。
そして、ファルマの背中を優しく叩いた。
「ファルマ……もう大丈夫だ……とにかく無事でよかった……」
その仕草には、まるで父親のような愛情が感じられた。
ファルマが落ち着くまで、エドワードは優しく抱きしめていた。
やがて、ファルマが落ち着くと、エドワードは俺たちに向き直った。
「詳しい話を聞かせてくれ」
俺たちは、副団長室の奥へと案内された。
部屋はそこそこ広く、机や書類棚が並んでいる。
そして、部屋には魔力を込めると防音などの魔法が発動する仕掛けが施されており、極秘の話もできるようになっているとの事だ。
「それで、何があったんだ?」
ファルマは、涙ながらにこれまでの経緯を説明した。
時々言葉に詰まり、止まってしまうこともあったが、エドワードは静かに聞いていた。
レオニス侯爵のこと。
禁断の陶酔薬のこと。
兄のシアンが囚われたこと。
そして、黄金の剣のメンバーが犠牲になったこと。
エドワードの表情は、話を聞くたびに険しくなっていった。
「レオニス侯爵……まさかあの男が……」
エドワードは拳を握りしめた。しかしどこか信じきれていない思いを感じる。
そして、ファルマは懐から一通の手紙を取り出した。
「叔父様、兄が……これを」
「これは?」
「兄が……レオニスの計画を、書いた手紙です」
エドワードは手紙を受け取り、目を通した。
その表情が、徐々に驚愕に変わっていった。
顔色が青ざめ、呼吸が一瞬止まった。
「これは……」
「どうしたんですか?」
俺が聞くと、エドワードは震える声で答えた。
「レオニスは……禁断の陶酔薬で……死を恐れない戦士を作ろうとしている……」
「死を恐れない戦士……」
「そして……」
エドワードは手紙を握りしめた。
「レオニスは……おそらく邪神の使徒になっている」
一同は息を呑んだ。
「邪神の使徒……」
「ああ。この手紙には、レオニスが王国を地獄に変える計画が、簡易的ではあるが書かれている」
エドワードは重々しく言った。
「これは、国家反逆罪どころではない」
エドワードは立ち上がった。
「すぐに動かなければならない。だが……」
「だが?」
「騎士団長に報告しても、彼は私への嫉妬で、いまいち信用できない」
エドワードは苦々しく言った。
「剣の腕でいつも私に負けているからな……」
「では、どうするんですか?」
「宰相に直接報告する。ルーシェン、お前も一緒に来てくれないか?」
「私が?」
「ああ。お前は以前、王都の危機を救った。宰相もお前を信頼している」
「分かりました」
ルーシェンは頷いた。
「では、今から王城に行こう」
「今から?もう夜ですよ?」
俺が驚いて言うと、エドワードは真剣な表情で答えた。
「事が事だ。一刻を争う」
「分かりました」
「ただ、ファルマはともかく君も一緒に来るのは……」
確かに俺だけ立場が不明瞭だな。そんな人間をおいそれと、王城には連れていけないか。
「大丈夫です。榊さんは、私が保証します」
しかしルーシェンが太鼓判を押した。
「……分かった。では、行こう」
俺たちは、王城へと向かった。
8. 漠然とした不安
夜の王都を歩きながら、俺は妙な不安を感じていた。
何か、良くないことが起こりそうな予感。
漠然とした、しかし強い不安。
「……榊さん、大丈夫ですか?」
ファルマが心配そうに聞いてきた。
「ああ、大丈夫……ただ、何か……」
俺は言葉を濁した。
何と説明すればいいのか分からない。
ただ、この不安は、闇の力と関係があるような気がした。
まるで、何か邪悪なものが、この王都に潜んでいるような。
俺は無意識のうちに、その存在を感じ取っていたのかもしれない。
「……榊さん?」
「いや、何でもない。行こう」
俺は首を振って、不安を振り払った。
だが、その不安は消えなかった。
俺たちは、騎士団用の入口から、王城へと入っていった。
そして、宰相のもとへと向かった。
何が待っているのか、俺にはまだ分からなかった。
だが、この不安は、きっと何かを意味している。
俺は、警戒を怠らないようにしよう、と心に誓った。
汚食粘獣(おしょくねんじゅう)
体長1メートルほどもある、緑色のスライム型召喚獣。
術者が「汚物」と認識したものを取り込み、内部で消化する性質を持つ。
移動速度は人が歩く速度の半分ほどと遅いが、清掃用途には十分とされる。
召喚を継続するための魔力消費は多いものの、取り込んだ汚物を魔力へ変換できるため、総合的なコストパフォーマンスは悪くない。
その利便性から人気が高く、ほぼすべての街で召喚者を見ることができる。
一方で、人の死体や違法薬物なども消化可能であり(人の死体の場合、完全消化には一〜二週間を要する)、犯罪に利用される事例も存在する。
そのため卵の管理は極めて厳格で、犯罪利用が発覚した場合、関与者は一括して死刑となるなど、罰則は非常に重い。