Paradise of the Disqualified:Rewritten World 作:GameMaster
これは14話「Dead Rising」の中で埋もれた話であり、前述のとおり説明回です。
これは各自のビルドについて話し合っていた時だった。
「白魔法を使う僧侶、ですか」
「ん、後方支援のアヤネにぴったり」
「それも悪くないけど、手が足りない時に黒魔法で援護してもらうのも手段よね」
転種に関しては選択肢が少ない為、ユーリの判断に任せていた。だが職業だけは一部を除いてほぼ自由で決めることが出来る。
一部を除外した理由としては、魔物系の能力を駆使してその身一つで戦う魔物系列、そして苦行の果てに万能と言える超強力なパッシブ能力を入手できる無職系列だからだ。
さすがに色んな意味で扱いが難しい。
そして様々な職業を説明する中で、ナビゲーションと後方支援を担当しているアヤネに、
僧侶について話をしていると、ホシノが珍しく口を閉ざしたまま考え込んでいた。
そして、少し間を置いてユーリに聞いてきた。
「……ねぇ、この
ホシノに何らかの理由があって聞いてきたのだろう。
死者蘇生と言うのはあまり話してもいいものでは無いが、今後不慮の事故等で前線に復帰不可能な状態になったり、最悪死亡する可能性を考慮すると、蘇生魔法の必要性があるだろう。
「確かに、今後の戦いで万が一って事を考えると、
そうしてユーリは説明することにした。
そして
魔法で無理矢理生命活動を失った肉体の損傷を超回復で修復し、生命活動を再開させるものである。故に回復魔法より難易度が高く、失敗すると逆に蘇生対象の肉体を破壊してしまうのだ。
とは言えども、基本的に一度習得すれば、意図的なことをしない限り失敗しない。
何せ混戦状況で蘇生魔法を使っても失敗はしない。ドラゴンクエストのザオラルのように成功率で失敗する魔法ではない。どちらかと言えばザオリクのような確定蘇生に近い。
「そして当たり前だけど、損傷が酷い場合は簡単に蘇生もできないよ。蘇生魔法単体でも限度はあるからね。外科手術等で肉体を修復してからでないと無理だね。
例えば血液が足りなかったら同じ血液型の血液を使うか、黒魔法の応用で水分を補充して無理矢理造血させるって方法とかね。
万が一、大きく肉体を欠損した場合は……代用品を使うしかないね。それでも、最低限として頭部は必須だと思っていて欲しい」
大まかな条件を告げるとホシノの顔が険しくなった。肉体の欠損と言う言葉もそうだが、最低限必要な部位として頭部があればいいと言う発言にもだ。
「代用品……それってもしかして」
「うん、わかりやすく言えば他者の死体。簡単に言えば頭以外を他人の体で補うってこと」
その言葉に、話を聞いていた他の面々は青い顔をしていた。いくら蘇生でも他人の体を勝手に使うと言うのはそれだけで忌避感が大きいのだ。
キヴォトスでも移植手術は存在するが、大抵はクローン培養された自己移植。ドナー移植は基本的に事例が少ないが、拒否反応を抑える投薬技術は外よりも優れている。
だがそれでも、人体欠損を補うレベルの移植手術は行われた事例は存在しない。
理論上は可能らしいが。
「後は……クローンを使うしかないね。
でも生産局に使用済み生理用品回収されて無いなら……現状まず無理だね」
ユーリは死者蘇生や死体を使った技術について、忌避感を失っているのか、平然とした顔で考え事を口にしていた。これは魔芸師から派生するネクロマンサー、降霊術師、からくり人形師といった死者を利用する職業を修練する過程で嫌でも忌避感が薄れていくからである。そしてゾンビ系列やゴースト系列といった、自分自身を死者とする種族として修めているのも理由の一つだ。
「ああ、うん……ごめん。聞いたのはこっちなんだけど……。
ちょっと気持ちの整理がつくまでこの話は無しって事にして」
「わかった。聞かないでおく」
ユーリはこの時点でホシノには何らかの理由があると気づいていた。彼女の過去に……いや、アビドスの生徒に関して、シャーレは一切調査していない。誰にだって触れられたくない過去はあるのだ。勝手にプライバシーを検索するのは先生だって行わない。
「親しき中にも礼儀あり」と言う言葉通り、必要な時だと判断しない限り、検索は一切行わないつもりでいるのだ。
"ユーリ、この召喚士って職業なんだけど、ひょっとしてFFでお馴染みの召喚魔法があるの?"
恐らく先生は召喚によってド派手な戦いを期待しているのだろう。だが現実は非情である。
「うーん……どっちかと言うと、世界線が違うから想像しているような召喚は使えないね……」
"え? バハムートとか出てこないの?"
「前提として魔法使いをマスターしないといけないし、召喚に必要な
この辺りについては両者とも特殊な制限で話すことは出来ないが、本来は未来にあたる第九世代宇宙の存在を一時的に呼び出す魔法の為、第八世代宇宙に分類されるキヴォトスでは未来の存在を呼び出せないのだ。仮に縁や
仮にキヴォトスで最弱召喚魔法のゴブリンを使うとしたら、最低でも禁職“全テヲ識ル者”の修練完了と、千倍以上の
しかも、それだけ
「だからこの場合は独自の召喚魔法をつくるしかないね」
"Fateシリーズみたいに?"
極論となってしまうが、二人の考えとしては理論的にもそれが一番現実的なのだ。
召喚魔法の基礎を築いたのが、FF……つまりファイナルファンタジーシリーズで、一度契約すれば
そしてそこから一歩踏み込んだのがFateシリーズの召喚。
わかりやすく言えばこれは召喚と契約の順番が逆で、召喚可能な前提なので難易度は高いが、召喚後の自由度と危険性が高くなっている。
さらにそこから派生したのが、同シリーズのスピンオフで生まれた「自分自身に召喚対象を取り込んで強化する」やり方だ。
似たような方法としては、召喚した存在を自分の側に置いておくペルソナやジョジョのスタンドの追従型と言うのもある。
「それもそうだけど、何よりも現在の職業は“貴族”でしょ?
こちらの予定としては戦士もマスターさせてから“王”にするつもりだったんだけど……最上級職、魔導王の足掛かりと考えれば魔法使いも必須と思いましょう」
"ありがとう。そうしたら次は魔法使いだね"
こうなると二人して悩む。どんな方法を使うか、どんな用途で使うか、等だ。
しかし話し合ってみると案外簡単に決まる。それは「生徒の影」を利用する方法だ。この辺のアイデアは同じ「外」の知識があってこそ、FGOのシャドウサーヴァントが自然と浮かんだのだ。*1
"そうなると生徒のシャドウサーヴァントを一時的に使うFF法式と、召喚して行動させるFGO法式に、憑依するプリヤ法式か……。*2
それとペルソナやジョジョのスタンドのような追従型って所かな? それとFF法式に関しては用度を分けられるFF3も参考にした方がいいね"
ちなみに先生はFFピクセルリマスター版を履修済みである。教師としての義務である。
「そうなると……現状使えるのは私とワカモちゃんだけだね。契約上の関係で」
"……え、契約?"
「能力を模した影を使うにしても、契約という繋がりが必須でしょ?」
その言葉に先生は、雇用契約はした覚えがあるが、召喚に関するような契約は――ない。
"……ひょっとして、
「まぁ、
確かに先生はユーリとワカモの二人と肉体関係がある。様々な思惑から、そのような関係になってしまったが、今回それがプラスに働いたのだ。
"それ何てエロゲ……"
「エウシュリーで確立されたでしょ」*3
"そう考えるとアニメやゲームの影響力って凄いんだな……"
召喚魔法の基礎を確立したFFシリーズや、召喚と契約の幅を大きく広めたFateシリーズ、性行為と魔法を強く結びつけたエウシュリーブランド。
その発想から有名なゲームやアニメへと昇華され、やがて広まり普遍的な存在へと変わっていった。そして今、その恩恵はこのキヴォトスで形になったのだ。
「とりあえずビルドの話に戻るけど、貴族と戦士をマスターして、そこから魔法使いかな?」
"それもそうだね"
とりあえず今は、目の前の問題を解決してからの話だ。
タイトルは魔法関連で二転三転してました。最終的にはっちゃけて、古いシューティングゲームの「魔法大作戦」にしました。
いや、これ稼働が1993年……PS4版が2017年……。何というオッサンホイホイ。
本当は、もんぱらでも死者蘇生は出来ないはずなのですが、作中でまぁ抜け道的なやり方で死者蘇生をやっていまして……。
それならこっちでもある程度の条件を似せて、死者蘇生できるようにしました。
便利な設定は使っていくスタイルです。