Paradise of the Disqualified:Rewritten World 作:GameMaster
アリスの検査を終えた後、一同はヴェリタスへと赴き、先生とユウカは学籍を偽装した面々へと説教。コタマは性的なお仕置きを期待していたが、先生から「それじゃあお仕置きにならない」と伝えられると、わかりやすく落ち込んでいた。
また、今回のやらかしに対する処罰として、利用していた最上級のハッキングツールをセミナーが一時的に没収することとなった。
先生達が立ち去った後、ヴェリタスではハッキングツールの没収については仕方のない話となったが、コタマの件についてしばらくの間、猥談で盛り上がっていたのは言うまでもない。
ゲーム開発部へ戻ると、開発機材等を持ってシャーレへと移動する事を伝えた。
「さっきも言った通り『G.Bible』に頼らず、
その言葉に、モモイを筆頭にミドリとユズが顔を青くしていた。先生がユウカから送られたデータを確認していたが、モモイは赤点どころか底辺も底辺の学力、ミドリとユズは赤点ラインのギリギリか、それを割っている。アリスはまだ確認していないので未知数。
あのゲームを見ていたからこそわかるが、基本的な発想がほぼ小学生レベルなのだ。外の「小説家になろう」で書かれた小説と言われてもおかしくない。
準備が予想よりも早く終わり、理由を聞いてみると、アリスは元々寮室が無いので仕方がないが、三人とも部室をほぼ自分の家のように扱っており、私物や着替えを置いていて、寝泊まりも基本ここだと言う。
つまり、一同が揃っている部室は――。
活動拠点でもあり、
「布団やベッドは?」
「基本ここで雑魚寝だよ?」
モモイの言葉に、先生を含めた何人かが頭を抱えた。
「……ふ、風呂やシャワーは?」
「数日に一回、寮室で」
その言葉にユウカは「女子力が死んでる」と呟いたのは仕方がないだろう。その言葉を聞いたゲーム開発部の面々は、反論するにも言葉が出なかった。
ユウカは呆れたまま、尊厳にとどめを刺す言葉を紡いだ。
「女子力と言うか、女”死”力ね。女の子としての尊厳が死んでるわ…………。
も、もしかして着替えや洗濯も数日に一回じゃないでしょうね!?」
その言葉に、アリス以外は全員顔を背けた。その反応だけで、答えは十分だった。
先生は男性なので、興味が無いと言えば嘘になる。少々前かがみになってしまい、こっそりとポケットに手を突っ込んでしまうのは仕方がない事だった。
"もう丸ごとシャーレに移籍して、しっかりとした部屋で生活させないと駄目かもしれない"
ついに先生すら匙を投げだした。
結局、ゲーム開発部がシャーレに移動したのは薄暗くなった夕方だったが、そこまで至るには全員での片づけが行われており、アリス以外の部屋が綺麗にされたのだった。
シャーレがあるビルの中層階、その一角に設けられた居住区にある一室へゲーム開発部を案内すると、これまでシャーレに来たことのない三人は、初めて見る内部の様子に驚かされた。
そこは、これまで彼女達が活動拠点としていた部室や、寝泊まりに使っていた寮室とは比べ物にならないほど、広々とした部屋だった。
"このフロアの居住区にあるこの一室が、今後ゲーム開発部の部屋だよ"
「ひっ、広い!?」
「うわ、お風呂にトイレ完備!?」
「こ、個室まである……!!」
部室や寮室よりも広々としており、生活に必要な設備まで完備された居住区に、モモイ、ミドリ、ユズはその待遇ぶりに驚いていた。あまりにも環境が良すぎるのだ。
まぁ、一室で作業して雑魚寝している環境と比べれば、違いすぎるのも仕方がない事だが。
「流石に洗濯機や乾燥機は無いわね……」
「ユウカちゃん、この四人にはこれ位が丁度いいの。下手に良すぎるとモモイは絶対サボるでしょ? でも下層階のクオリティにするとシャワーしかないから、下手すると部室暮らしと同じで、シャワーも洗濯もやらなそうだからね」
ユーリがユウカに説明すると、シャーレには大まかに上層、中層、下層の居住区が存在しており、シャーレオフィスに近いほど待遇が良くなることが分かった。
中層より下には一応無料ランドリーも存在しており、エントランスに近い階でも、一般の生徒は許可が必要だが、大浴場や娯楽施設も存在している。
一般生徒でも自由に出入りできるエントランスフロアにも、それなりに設備が充実している。そのため、最近ではフラスコで仕事を受けた帰りに立ち寄る生徒もそれなりに存在しており、フラスコにも設備を追加する案が出ている。
話が少しそれたが、特にオフィスと同じフロア、あるいは近いフロアは居住区の最上層として扱われており、部屋の広さや設備などが破格の待遇となるのだ。
「ミレニアムでもここまで立派な居住区無いわよ……私もシャーレに部屋借りようかしら?」
「ユウカちゃんなら大丈夫だし、機密保持契約してくれれば歓迎するよ。信頼できるから最上層でもいいかもしれないね」
ユウカは気づいていないが、シャーレの機密保持を知るということは、ユーリの特殊能力や、自身に眠る種族や職業のシステムを知ることと同義なのだ。
契約後、シャーレの機密やユーリの特殊能力、そして種族や職業のシステムについて詳細を聞かされたユウカに、しばらくの間、胃痛と頭痛が襲ってくるのは仕方がないことかもしれない。
そして、怒涛の日々が始まった。
手始めに外部からの協力者として、リビング小隊とアクア部隊の外部部隊、そしてアビドス高校からの希望者に忍術研究部を招集し、デバッグモードでとことんダメ出しをしてもらうことに。
その様子はユウカが細かくメモを取り、全員で改善点を出し合っていく。シナリオなどを一から作ると時間がかかるため、今回はリメイクの方向性で進めていくことになった。
開発を進めていく中、そこでユズの特異性が明らかとなった。
「ゲーム限定とは言え、知覚速度と反応速度と対応速度が尋常じゃないわよ……」
「そ、そう、かな……?」
ユウカが高すぎる難易度を指摘した時、難易度を設定したのがユズだった。
その本人が、かなりのヘヴィゲーマーであることが判明した。そして、お手本のプレイを簡単にクリアしただけでなく、「これでも簡単な難易度に下げた」と言ったのだ。
あまりにも隔絶した実力を目にした後、検査を行った結果、ユズは今のところゲーム限定ではあるものの、見るための知覚、それに対する反応、そして正確にコントローラーを操作する対応速度が尋常ではないことが判明した。
ユウカ曰く、「正確な数値を出すにはもっと詳しい検査が必要だけど、大雑把な計算でも電気信号に近い速度で反応していることになるわ」とのことだった。
ユズはそのことについて何も言わなかったが、悲痛な表情で俯いている辺り、過去に何かあったのだろう。モモイとミドリはその絆から何も言わずにユズを抱きしめていた。
それ以外の面々は、そこまで驚いた様子を見せなかった。理由は単純で、「既に人外級の強さを持つユーリを身近で見ている」からだ。
それにシャーレに集まっている面々は、職業と種族という
そんな訳で、ユズには一般人にとっての適切な難易度を理解してもらい、それを基準に調整してもらうことで、作業は順調に進んでいった。
フラスコからもテストプレイヤーを募集すると、当然のように話題となった。実際にテストプレイをした者達からは、「完全に別物のゲーム」として驚きの声が上がっていた。
――――そしてミレニアムプライス締め切り当日、テストやデバッグを終えた作品「テイルズ・サガ・クロニクル
締め切りまで多少の猶予はあるものの、それが急がなくていい理由にはならない。
モモイは完成したデータを素早くパッケージングすると、あらかじめ準備していたウェブページから受付を済ませた。
「アップロード完了……!」
「よし、間に合った!」
「当日ギリギリ……これ以上時間がかかったら心臓が止まるかと思った……」
「後は……三日後の発表を待つだけ、だね」
ユズとミドリも安堵のため息をついた。それもそのはず。締め切りまで、あと数時間しかなかったのだ。これが仮に新作として一から作っていた場合、睡眠時間すら削る正真正銘のデスマーチを行うしかなかっただろう。
それでもほぼ順風満帆に開発を進められたのは、生活環境が改善されたことと、多くの人々が協力してくれたおかげだった。
「とりあえず間に合ったけど、まだ結果が出た訳じゃない。
……でも三日って結構長いじゃん? そこで提案なんだけどさ。先に、ウェブ版の『テイルズ・サガ・クロニクル ReProduction』をアップロードしてみるのはどう?
それに、審査員の評価より先に、ユーザーの反応を見たくない!?」
その時、完成祝賀会を行うために先生達が迎えに来たので、モモイは先にユーザーの反応を知りたいと先生に提案した。すると先生も、その提案を受け入れることにした。
"そうだね。多くの人々に支えられたんだ。フラスコからのテストプレイも評価が良かったし、より多くの人々に見てもらうのも悪くないね。
酷評が怖い気持ちもあるけど、テストプレイヤーの仕事をした子達がSNSで呟いていてね。ちょっとした話題になっているよ"
そうしてアップロードが終わると、一同はフラスコへ向かい、祝賀会が行われた。
その間にもゲームのダウンロードは順調に進み、プレイヤーからは驚きと好意的な感想が少しずつSNSで広がっていった。
14:名無しの生徒 ID:zDLBQOYpQ
あの伝説のクソゲーを作り直しただと!?
16:名無しの生徒 ID:ntzkzMVQy
まだゲーム作っていたのか……こりないなと思ったらシャーレ全面協力ってマジ!?
19:名無しの生徒 ID:wHo4hjpt/
え、あれたったの三人で作ってたの? いや今回は一人加わって四人!?
23:名無しの生徒 ID:RSMLNUnwY
欠点とか、指摘する人いなかったのか……
33:名無しの生徒 ID:2r96sPRUd
三人寄れば文殊の知恵って言うけど、全員が異常者なら異常なゲームしか作れないよね
42:名無しの生徒 ID:QI0QWd17K
ミレニアムプライス受付の締め切り当日だったけどついに完成したか
58:名無しの生徒 ID:X32b3V1n8
作り直す前の『TSC』は確かに、手放しで賞賛できる作品ではなかったかもしれない。
だけど新鮮味もあり、ありふれた作品ではなかった。
今回のリメイク作品は欠点を排除したのが吉と出るか凶と出るか、楽しみです。
67:名無しの生徒 ID:nnxBKCHz0
これフラスコでテストプレイヤー応募していたのか……
71:名無しの生徒 ID:SE2yz94wO
フラスコに通っていたけど、学業支援ばっかり受けていた。
75:名無しの生徒 ID:lCLY1aVD7
あ、私昼食でよく通っている。
80:名無しの生徒 ID:9dGkvKSiX
フラスコに通っている元ヘルメット団です。
自分が所属していた団を『
あ、テストプレイもやったけど、面白かったよー。
84:名無しの生徒 ID:UJaLhdstY
リメイク前はやったけど、いい思い出としては残っていない。それどころか苦い思い出がいくつも鮮明に思い出せるくらい。
でも、どうしてかな……期待していないと思っているのに、ついダウンロードしちゃった。
88:名無しの生徒 ID:YMGb2yAkB
今試しに遊んでいるけど、理不尽な初見殺しが無い事実に驚いている
93:名無しの生徒 ID:m4IK2G1h7
え、あの冒頭殺しがないの!?
105:名無しの生徒 ID:NgrFHQ80a
まるで別物だよこれ!!
117:名無しの生徒 ID:YTTfMV2EU
これがリメイク……? 作り直しのレベルじゃないか
126:名無しの生徒 ID:Tg6sLWlLw
嘘!? 二時間後に補習でテストがあるんだけど……このゲームを遊びたい。でも、悩む。
128:名無しの生徒 ID:ajb19kIAN
いつ遊ぶの? 今でしょ!!
142:名無しの生徒 ID:2ZvPoBtTi
テストなんてこれから先、いくらでもあるじゃん。
これを遊ぶ最高のタイミングは、アップされたばっかりの今だけなんだよ!
151:名無しの生徒 ID:ywNcVB/7V
えっと、それはできれば……テストを受けに行ってほしいかも……
156:名無しの生徒 ID:C3VlbtHoE
後が無いならテストに行け。そのテストを逃しても次があるなら遊びに逝け。
169:名無しの生徒 ID:Tg6sLWlLw
後があまりないです……テストに逝ってきます。
170:名無しの生徒 ID:Sse6WAo7Y
フラスコでテストプレイしてたんだけど、どんどん面白くなっていったよ
180:名無しの生徒 ID:IGlSdOP4I
開発者のテストプレイ見た? 手元つきなんだけど、えげつないよ?
何であれで反応できるの? 知っているからで反応できる場面じゃないよアレ
191:名無しの生徒 ID:QIfspXBqc
隠し難易度の「UZ - Easy」の詳細見ると、猶予フレームが最高難易度と同じって嘘でしょ?
何処が簡単なの……?
200:名無しの生徒 ID:mUsYQmZU5
「UZ - Hard」は猶予ないよ……手元見ても信じられない
204:名無しの生徒 ID:t9ucQ6V5J
UZ……? もしかしてUZQueenだったりして?
207:名無しの生徒 ID:ML3q0ESMJ
昔プロト版遊んだことあるけど、バケモノが作ったなら納得だよあのクソ難易度は……
222:名無しの生徒 ID:cNUnRw+OU
フラスコでゲーム開発部の子を見かけた事あったけど、全員背が低かったよ*2
223:名無しの生徒 ID:V4EM3gBWj
ぅゎょぅι゛ょっょぃ
224:名無しの生徒 ID:Eg0Hx0Y1A
ちくわ大明神
225:名無しの生徒 ID:lastBxPY5
誰だ今の
243:名無しの生徒 ID:Sse6WAo7Y
へーいみんな見てるー? 今フラスコで祝賀会に参加しているよー
258:名無しの生徒 ID:3NbcDAIuJ
>>243
もしやお前テストプレイヤーだな!?
276:名無しの生徒 ID:k4pOV9h1K
今フラスコで祝賀会見ているけど、特大バケツプリンが出てきた!!!
280:名無しの生徒 ID:g25iFaQhh
……あれ? あの羽根が大きい人、どこかで見た事があるような……?
まさかね?
293:名無しの生徒 ID:HAR1+FFpb
あの尻尾、もふもふしていて抱きしめたら気持ちよさそう……
924:名無しの生徒 ID:CrHEXNV5V
朗報『テイルズ・サガ・クロニクル ReProduction』ミレニアムプライス受賞
原作とは違い、2ではなくリメイクにしました。
現実的に考えると、一週間で作るのは文字通りデスマーチですよね? 原作、よく先生止めなかったな……。というか、原作では先生が結構空気だったような気がする。
今回のサブタイトルの元ネタは、ゆずソフトの「天使☆騒々 RE-BOOT!」からです。
会話や地の文に色を付ける事に関してアンケートです。活動報告にも詳細を書いてあるので一度目を通してください。文字に色を付ける事に関してどう思いますか?
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全削除
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赤のみ残す
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赤とピンクのみ残す
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そのまま
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むしろ増やせ