Paradise of the Disqualified:Rewritten World 作:GameMaster
ミレニアムプライスの翌日。
ゲーム開発部の四人は、ミレニアムプライス受賞の翌朝、先生に呼ばれてシャーレのオフィスへと移動していた。何のために呼ばれたのかは詳しく聞かされていなかったが、オフィスに到着すると、そこには先生達と一緒にユウカも待っていた。
「おはよう。よく眠れたかしら? まぁ、昨日あれだけはしゃいだんだから、今日は結構遅くまで寝ているんじゃないかと思っていたけど……どうやら私の予想通りだったみたいね」
ユウカの言葉に四人は少し恥ずかしくなって乾いた笑いをするしかなかったが、仕方がない。シャーレの全面的な協力があったとはいえ、最低評価を出されたゲームをリメイクしたのだ。
選考から外れることも覚悟していたし、酷評が来ることも覚悟していた。
だが、ウェブ版の評価は想像以上に高く、それが後押しする形で受賞することになったのだ。
「実は私も最初から遊んだけど、最初からこの状態で作っていたら誰も……いえ、たらればの話は止めましょう。初めはうまくいかないのが普通だからね」
そう言ってユウカが鞄から取り出したのは、ミレニアムプライスの賞状。
「まずは、ミレニアムプライス受賞おめでとう。多くの人々の協力があったとはいえ、多くの欠点を克服して完成にこぎ着けたのはあなた達の純粋な実力よ。
そして、アリスちゃん。これがセミナーが正式に認可した学生証よ。これでミレニアムサイエンススクールの正式な生徒となったわ」
そしてそれは、以前に違法な手段で作られた学籍でも、発覚後に用意された仮の学籍でもない。シャーレとセミナーから正式な認可を受けた、正真正銘の学籍だった。
「……ぱんぱかぱーん! アリスは最重要アイテムの学生証を手に入れました!」
それを受け取ったアリスはまるで
その言葉に他の三人は後方顔をしながらうんうんと頷いていた。
「さて、これからゲーム開発部は今までの罪の精算としてシャーレ及びミレニアムからの依頼を受けてもらいます。勿論ゲームの開発を行い、その功績で減刑する事も可能だけど、基本的に減刑や賠償金の支払いは依頼をこなすことで行ってもらうと思っていてね」
ユウカの言葉に三者三様に微妙な表情をしていたが、元々モモイが主導でやらかしてそれを止められなかった罪だ。断る事も出来ないので諦めて引き受けるしかないのだ。
「それでは、セミナーの正式な依頼としてあなた達ゲーム開発部とシャーレに依頼するわ。以前無許可で立ち入った廃墟の探索。勿論今回は私も同行するわ」
"えっ? ユウカも?"
「ええ、今回の事でセミナーも廃墟の調査をする事にしたわ。『G.Bible』が噂されていたデータなのか、それとも私たちの推測した施設群なのか。そして、それ以外の『何か』なのか。
今後の為に少しでも多くの手がかりを集めなければいけない。
それと同時に長期の案として廃墟解体計画も上がったわ。
ユウカの話にも一理ある。
確かにミレニアムもそれなりの土地を保有しているが、用途に応じて施設を増やしていけば足りなくなる可能性を考慮すれば、必然的に使用できる土地は少なくなっていく。
そこで廃墟を解体して再利用しようとするのだ。
"そうなると、できるだけ早いうちに出掛けたいところだが……今日は既に
今から呼び戻すのも、それはそれで時間がかかるし……"
流石に準備もあるし、今すぐに出発する訳にもいかないが、この件については何となく早急に対処しなければいけない、そんな予感がするのだ。
ユーリとワカモを連れて行けば大体は事足りるが、それでも保険は残しておきたい。ちなみに忍術研究部は本日は訓練にも来ていないし、同行させるには危険なので声をかけていない。
先生がどうするべきか悩んでいると、その意図を察したユーリが口を開いた。
「先生が早く行こうと言い出すなら多分それが正しい判断だと思う。今回はみんなの任務が終わるのを待っているよりは私たちで行った方がいいかもね。迎えに行くにも時間がかかるし」
つまり、今回も前回に近い編成で行くという事だ。ゲーム開発部にもユウカにも転移アプリのことはまだ話していないが、折を見て協力を取り付けるしかないだろう。移動時間の短縮と言うのはそれだけでも十分なアドバンテージだからだ。
「話には聞いていたけど、本当に近接武器を使ってるのね……」
「ユウカちゃんの言い分もわかるけど、銃が上回っているのは基本的に攻撃速度だからね。短時間における攻撃威力を考えれば、近接武器も十分視野に入れておくのも必要なんだよ」
ユーリとワカモが銃弾の消費を抑えるために近接武器を使用して戦っているのを見て、ユウカは不思議そうにしていた。確かに銃弾が湯水のように消費されるキヴォトスで、近接武器を使うのはあまりにも少ない。例外として近接戦闘の扱いに長けている学校もあれば、軍隊のように体術を取り入れている学校も存在する。
だが、ワカモはともかくユーリに関しては、そのような学校に留学した記録もなく、その技も実戦で研鑽された動きではなく、どちらかと言うとゲームやアニメのような動きに近い。
そして、単純な攻撃力だけではなく効率という点でも、ユーリの言う事には一理ある。それをモモイがゲームの用語を使って、わかりやすくたとえていた。
「なるほど。ゲームにおけるDPSみたいなものだね」
"DPS……確か『Damage Per Second』一秒間にどれだけダメージを与えられるかの指数だったね。確かに実力だけ見ればユーリが圧倒的に高いけど……"
その言葉にユウカも納得するしかなかった。確かに銃の一発はそれなりにダメージがあり、ユウカの使っているサブマシンガンもフルオートで撃てば数秒で撃ち切れる。*1
だが、近接武器でそれよりも短い時間で大きなダメージを与えられる……つまり一撃で大ダメージなら、軍配はそちらに上がる。
「それに武器で銃弾を防御できるから、攻防一体になるんだよ」
「……いえ、それが出来るのはユーリさんだけです。私も扇でやれと言われたら難しいですが」
そう言っているユーリとワカモだが、普段使っている近接武器はユーリが刀、ワカモが斧である。しかし今のユーリは刀ではなく風を纏った槍を持っており、先ほども槍をアニメやゲームで見るような高速回転で銃弾を弾いていたのだ。
ワカモも普段の斧ではなく、狐の尻尾をモチーフとしている扇を持っており、扇子としての価値も高そうだが、武器としては相当な業物に見える。
武器の詳細に先生が興味がないと言えば間違いなく嘘だが、詳細を聞いたら間違いなく意識がぶっ飛ぶような代物の可能性が高い。恐ろしいので聞くのはやめておこう。
「それならばアリスは剣が欲しいです!! 勇者に相応しい光の剣や聖剣を!」
アリスは近接武器を持つことに、勇者として憧れを抱いているが、この辺りは訓練の中で適性を見ていくしかない。近いうちに全員の訓練も行わなければならないし、守秘義務契約を行って種族と職業の開示もしなければならない。
ゲームの開発は終わっても、彼女達がやらなければいけない事はまだたくさんあるのだ。
工場内で各自のバイタルチェックや残弾確認を行うと、想定よりも銃弾の消費が激しかった。特に消費が激しかったのがアリスのレールガンで、何度もフルチャージで一掃していたのだ。今後は予備バッテリーや手動発電機の案も考えておかねばならない。
今回は半分実戦訓練扱いで廃墟に来たので、補給線の確保も今後の課題になるだろう。
そんな中、アリスは何かに気づいたように、先ほどからどこか上の空だった。周囲を気にする様子もなく、ただ何かを探すように視線を彷徨わせている。モモイが声をかけても、その表情には変化がなく、まるで別の何かに意識を向けているようだった。
「アリス、どうしたの?」
「……わかりません……ですが、どこか見慣れた景色です。こちらの方へ行かないといけません」
そのままアリスは、何かに導かれるように歩き出した。
やむなく先頭をアリスとし、そのすぐ後ろにユーリ、続いてユウカと先生、モモイ、ユズ、ミドリ、ワカモという隊列で進んでいく。
「アリスの記憶にはありませんが……まるで『セーブデータ』を持っているみたいです。この身体が、反応しています。例えるなら……そう。
チュートリアルや説明が無くても進められるような……あるいはまるで、何度もプレイしたことのあるゲームを遊んでいるかのような……」
その言葉に、一度廃墟へ探索に行ったことがある面々は疑問を抱いた。確かに前回の探索の結果、アリスを見つけ出して連れ帰った。だが、今いる区画は雰囲気こそ似ているものの、アリスを見つけた区画とは全く別の場所だ。
アリスが歩いて行った先には、一台のコンピューターが鎮座していた。
長い年月が経っているためか、ところどころに傷や汚れが目立ち、決して状態が良いとは言えない。それでもボロボロというほどではなく、まだ十分に形を保っていた。そして確認してみると、驚くことに電源だけは生きていた。
[Divi:Sion Systemへ、ようこそお越しくださいました。お探しの項目を入力してください]
「おっ、まさかの親切設計。G.Bibleについて検索してみよっか?」
「いや、ちょっと怪しすぎない? それより『ようこそお越しくださいました』ってことは……『
ディスプレイに表示された一文にノリノリなモモイ、それに警戒するミドリ。そして、キーボードを見つけるなり、止める間もなく検索を始めるアリス。
[あなたはAL-1Sですか?]
だが、その瞬間、それまでとは明らかに異なる一文がディスプレイに表示された。
まるでこちらの存在を認識したかのようなその表示に、一同は一斉に警戒態勢へと移り、コンピューターから距離を取った。
「いえ、アリスはアリスで……」
[音声を認識、資格が確認できました。おかえりなさいませ、AL-1S]
まさか音声認識まで搭載されているとは思わなかったため、全員の警戒レベルが一気に上がる。だが、アリスは意に介さず、そのまま言葉を続けた。
「アリスの、本当の名前……本当の、私……。あなたはAL-1Sについて知っているのですか?」
その言葉にしばらくの間、意味不明な文字の羅列が表示され続け――――
[緊急事態発生。電力限界に達しました、電源が落ちると同時に消失します]
あまりにも唐突すぎる一文だった。確かに廃棄された区画で電源が残っていたのは、奇跡に近い。モモイは慌ててG.Bibleのことを尋ねるが、電力限界を示すカウントダウンは刻一刻と減っていく。そして、目の前のコンピューターにG.Bibleが保存されているものの、電源が落ちれば内部データが全て消失することも表示されていた。
この時点で全員が、致命的なミスをしたことを理解してしまった。データの可能性も考慮して、記録媒体を一応持ってきたのだが、予想よりもデータ容量が大きかったために、データ消失の危機になってしまったのだ。
他の記録媒体を持っていないか確認しても、辛うじて使えそうなのはモモイが何故か所持していたゲーム機だけ。だが、分割保存にしても容量が足りるか分からず、何よりゲーム機が壊れる危険性も考慮すると、モモイは提案することができない。
それを見かねたユーリが前に踊り出ると、頸椎部分からケーブルを生成し、それを伸ばしてコンピューターへと接続した。
「ああもうっ!! これしかない!! 転送開始ッ!!」
「えっ、えええっ!? ユーリさんもロボット!?」
「いやそれよりも、見た感じ脳と直結しているみたいだけど大丈夫なの!?」
「そ、それ、下手すると、脳がダメになるんじゃ……!!」
モモイとミドリは信じられない光景に驚き、ユズはミドリの言葉の意味を理解して青い顔をしていた。もしユズの予想が当たっていた場合――――
「――――うっ、うあああぁぁぁぁぁッ!?」
"ユーリッ!?"
そう、データに侵食され、最悪の場合、ユーリという人間の脳が別の何かに上書きされる。
想定以上のデータ量に、一般種の試作ロイドから即座に最上級種のナノアンドロイドへと階位を引き上げる。それでも、侵食の勢いが弱まっただけだった。
(ただのデータにしてはあまりにも異質……! なにこの複雑で膨大な情報量は……! このままじゃ私が消える! 封印種のアサルトバスターにしても最悪追い付かれる! 使いたくなかったけど……こうなったら最終手段、禁種解放! シンギュラリティ!!)
冷や汗を流しながらも、ユーリが目を見開いた瞬間――その姿が変わった。
瞳は高精度カメラへと変わり、肌は肌色の金属へと変化する。髪は光を通さない漆黒の高品質ファイバーへと変質し、体の節々からも機械的な特徴が現れ始めた。
着ていた衣服さえも取り込まれ、ドレスのようなアーマーへと変換される。その装甲はまるで花弁のようにユーリの身体を包み込み、背中や脚部にはブースターまで生成された。
その姿は、まるで機械で出来た一輪の花のようなロボットだった。
「――――ふぅ、何とか、G.Bible保存完了……はぁ、危なかったぁ……」
電源が落ちたコンピューターからケーブルを抜いて一息ついたユーリだが、先生とワカモ以外は懐疑的な表情をしていた。
それも仕方がない。G.Bibleによる脳への浸食は免れたが、代償としてユーリが異質な存在へと変化していたのだ。面影こそ残っているものの、見た目は完全に女性型ロボットである。
「せ、先生!? ユーリさん? は大丈夫なんですよね!? 何でいきなりロボットに? もしかしてアリスちゃんと同じロボットなんですか?」
"あー、まだユウカには詳しく教えてなかったっけ……その辺の話はあとでするとして……ユーリ、大丈夫? 結構無茶したように見えるけど?"
「…………正直、この形態になった反動で辛い。データは隔離しているけど、急激な進化に追いついてない……ごめん、スリープ状態に落ちるから、後は、よろしく……」
その言葉と共に、それまでユーリの身体から聞こえていたロボットの駆動音が徐々に小さくなっていく。やがて完全に音が止まると、ユーリの身体から力が抜け、そのまま膝から崩れ落ちた。
先生は慌てて支えようとするが、想定していたよりも体重が増加しており、そのままでは支えきれずバランスを崩しかける。そこへワカモが手を伸ばし、ユーリの身体を支えた。
"……とりあえず、目的の一つであるデータは手に入った。これ以上ここを探索するのは危険だから、ひとまず撤退した方がいいな。
弾数に余裕があるユウカとモモイが
想定外の出来事に対処できるユーリが戦闘不能に陥った場合もそうだが、動けなくなった人員というのは、どんな時でも大きな負担となってしまう。
先生もワカモも一応回復魔法は使えるが、今回のユーリの不調は負傷や体力の消耗とは完全に別方面の問題だ。そのため、今の二人では対処することができない。
今すべきことは、速やかに撤退すること。そして、ユーリが倒れる原因となったG.Bibleを、別の媒体へ保存することだ。
"(ユーリは過去に何度かロイド系になっても、姿は変わってなかった。
つまり、それは「その種族になる事に慣れている」という事だ。そして今回、完全に姿が変わったという事は、普段から使用しない種族……封印種か、禁種。
それほどまでに追い詰められるほどのG.Bibleとは、一体何なんだ?)"
帰路に就く中、先生の疑問は止まらなかった。
「それで先生、先ほど言っていた詳しい話について、話してくれますか?」
シャーレの中に作られたゲーム開発部の部室にあるソファへユーリを寝かせた後、頸椎から伸びたままになっているケーブルをパソコンへと繋げた。しかし、肝心のユーリはスリープ状態のまま、何の反応も示さず沈黙していた。
本来なら人間と同じように呼吸をしているはずだが、今のユーリは完全にロボットとなっているため、呼吸そのものをしていない。そのため、事情を知らなければ、最悪の場合は死体と見間違えてしまう可能性すら否定できない。
そんな中、ユウカは先生にユーリの詳細を問い詰めていた。
ゲーム開発部の四人も口には出していないものの、物言わぬ状態となったユーリに対して、どうしても一定の距離を取ってしまっている。
先生は「後で守秘義務契約をしてもらうからね」と前置きしたうえで、ユーリの能力について話し始めた。能力に直結する種族と職業、そして強さに直結する等級。
さらにユーリは、先生達ですら把握しきれないほどの数の種族と職業について、すでに修練を終えていることを説明する。
すると、意外なことに真っ先に食いついたのはアリスだった。
「それならアリスは勇者になりたいです! ユーリはもう勇者になっているのですか?」
先生は、流石に上級職まで話すことにした。最上級職となると光の勇者と闇の勇者、そこから先は神々の話まで関わってしまう。さらに封印職の混沌の勇者、禁職の英雄王まで話してしまえば、流石にスケールが大きくなりすぎる。
彼女達がそこまでの話について来られるかと考えれば、まず間違いなく途中で理解が追いつかなくなるだろう。それどころか、最上級職から先の話まで説明したところで、現実離れした内容にしか聞こえず、間違いなく与太話の類だと思われてしまうに違いない。
"詳しくは聞いていないけど、勇者も修めているよ"
言えない。言える訳がない。ユーリは既に最上級職と最上級種を全て修めているという事実を。先生がその事実を初めて聞いた時ですら、あまりの情報量に意識が飛びかけたのだ。守秘義務契約を結んだとしても、色んな意味で話せない事が多すぎる。
そうしていると、ソファに寝かされているユーリから駆動音が聞こえてきた。接続されているパソコンのディスプレイにも画面が表示され、データ移行を示すインジケーターが表示される。
そして、パソコンのデスクトップに一つの実行ファイル―――『G.Bible.exe』が表示された。
それを見て、ユウカはモモイが勝手に起動させないようパソコンを操作し、ファイルの内容を軽く確認しながら思考を巡らせていた。
「これが……G.Bible? 本物かどうかの真偽はともかく、真実に辿り着くための一つになるのは間違いないかもしれないわね。
モモイが確認したい気分も判らなくもないけど、まだユーリさんが眠ったままだから――――」
「データ移行と同時に自己メンテナンスも終わらせてあるよ。システムオールグリーン。再起動完了、元の配備に戻ります……ってね」
"ユーリ、完全にロボットになってしまったんだね……"
「まぁ、この身体は流石に出力が高すぎるから元に戻すけどね」
そしてユーリは目を覚ました――いや、再起動を果たした。多少のロボットジョークを交えながらも無事であることを伝えると、ゆっくりと身体を起こす。その動きに合わせて、微かながらモーターが駆動するような音が聞こえた。
それは、彼女が種族として完全にロイド系列へと変わってしまった証でもあった。
そんな事を話していると、アリスが前に出て神妙な表情で呟いた。
「おお勇者よ、死んでしまうとは何事だ。だけど大丈夫です。後二回死ななければ失敗しません」
「アリス、違うのが混じってる混じってる」
「それに一乙じゃないでしょ、これは」
おそらくアリスはユーリを慰めようと、「リトライできます」的な要素としてドラゴンクエストからの台詞を引用したのだろう。だが、そこにモンスターハンターシリーズの失敗回数制限のネタまで混じっていることに、モモイとミドリが即座にツッコんだ。
方向違いの慰めと、意図せず生まれたボケとツッコミによって、張り詰めていた周囲の空気も少しずつ緩んでいく。そして思わず、全員の口元に小さな笑いがこぼれた。
"とりあえず、何だかんだで今日は遅くなってしまったし、これ位にしよう"
「私、お腹すいたー」
「もう、お姉ちゃんったら……」
「アリスも次のクエストへ行く前に食事をしてステータスを強化します!」
「まったく、さっきまで全員してしょげていたじゃない……」
ひとまず一区切りとして、全員が今日の出来事を思い返しながら会話を続けていたが、時間も遅くなったため、部屋を出て食堂へと向かうことになった。
さっさと出て行ったゲーム開発部の四人を見送ると、ユウカはため息を一つ吐いた。そしてパソコンをスリープ状態にして、先生と共に戸締まりを確認してから部屋の電灯を消し、退出する。
明日はG.Bibleを解析するために、英気を養うとしよう。
――――その直後。
モモイたちが退出した部屋で、スリープ状態にしたはずのパソコンが勝手に起動した。
ディスプレイには何も表示されない。
しばらくの間、何の反応も見せなかったパソコンは、やがて再び沈黙した。
よく「刀剣で銃弾を弾いたりするイメージ」としてはDMCのバージルがわかりやすいですが、槍や棒、棍などの長物では、なかなか映像が思いつきません。
良さそうなものを探したら、参考動画がありましたので、今回はこんな感じです。
G.Bibleは原作より大きなデータにしました。原作のあの後の展開を見ると、あのゲーム機によくまぁ入ったなと思いますよ……。いや、本当に何で入ったのと。
本来は封印種のアサルトバスターで済ませるつもりだったんですが、筆が乗って禁種にしてしまいました。
リンクした楽曲
Dea Ex Machina ~from 機械仕掛けのイヴ~
章サブタイトルにもなった曲です。ここで使っておかないと、後で使う機会が遠くなりそうなので……。最悪、使われない可能性も……。
今回のサブタイトルの元ネタは、アリスソフトの「RanceⅡ -反逆の少女たち-」からです。
会話や地の文に色を付ける事に関してアンケートです。活動報告にも詳細を書いてあるので一度目を通してください。文字に色を付ける事に関してどう思いますか?
-
全削除
-
赤のみ残す
-
赤とピンクのみ残す
-
そのまま
-
むしろ増やせ