冷たい海賊は欲しいものを得られるのか   作:Connect

33 / 56
29.戦場

 

 

 

 リューがシンを追った後、残された面々は彼等のリーダーでもあるベル・クラネルの手当を行う。

 幸いにもアイシャが万能薬をヘルメス・ファミリアから掠め取っていたので、ベルの斬り落とされた腕は見事にくっついた。と言っても、ダメージはまだまだ残っている。

 

「これからどうしますか?」

 

「どうするも何も私らに出来ることは限られる」

 

 アイシャの言う通り、ベルたちに出来ることは限られていた。まず第一にシンとリューを助けに行くことは現状の戦力では出来ない。何処まで落ちたのか分からない。この広大な下層、そして可能性として考えられる深層まで、現状のメンバーで探しに行くというのは非現実過ぎる。

 

「だからって、見捨てる事は…」

 

 ベルは今まで助けてもらったシンとリューをここで見捨てることなど出来ない。

 

「地上に帰って、救助隊を編成するよう、頼むしかないだろ」

 

 【疾風】の討伐隊に参加していたリヴィラの街の元締めであるボールスはそう呟いた。彼は自分以外の討伐隊の面々が死に、そして、事の経緯を知り、冷静に判断する。

 

「俺はとりあえずリヴィラの街に戻る。そして、【疾風】の件は闇派閥によるデマだと報告しておく」

 

「ボールスさん…」

 

「救助へ向かうのは構わないが、長年ダンジョンにいる身として、忠告するぞ。…時には見捨てる事も大事だ。結局は命あっての人生だからな」

 

 ボールスは一刻も早く、リヴィラの街へ戻ろうとする。本当は一人でリヴィラの街へ戻るのではなく、ベルたちと共に戻りたかったボールスだ。

 しかし、ベルたちはリューたちを捜索しようとしている。その事が彼等の目を見て分かる。それ故に本当は嫌だが、一人で戻る事にしたのだ。ベルたちと行動するより、まだ一人でリヴィラの街へ戻る方が安全なのだと…。

 

「ボールスさんは行きましたね」

 

「私らもそうすべきかもしれないよ。まぁ、少なくとも、この場所にずっといたくはないね」

 

 アイシャの見る先には、シンが最後の足掻きとして凍らせたジャガノートと青い飛竜がそびえ立っている。

凍っているので動かないのは分かっているが、それでもその姿は恐ろしいものだ。

  

「救助するという事自体は反対しません。ですが、ベル様は万全ではありません」

 

「だ、大丈夫だよ。ほら、腕だって…」

 

 大丈夫だと腕を上げるベルだったが、鈍い痛みが彼を襲う。完全回復していないから当然と言えば当然だ。

 

「ッ!?」

 

「無理矢理腕を動かさないでください!!完全に治ったわけではないのですから!!」

 

「ご、ごめんなさい!!」

 

 ベルの腕のこともあるが、そもそもこれからどうするのか各々決めあぐねていると、何かの割れる音が聞こえてくる。

 

 ピキッ、ピキッ…、ッ、────────バキッ!!!

 

 それは突如として、動き出したのだ。

 

「これはッ!?」

 

「…、不完全だったんだ」

 

 凍らされていた青い飛竜はバキッバキッ!!と音を立てながらも、その氷を破壊して動き出す。

 青い飛竜は隣で凍っているジャガノートを一瞥すると、下にある湖に目をやり、そこへ炎の咆哮を繰り出した。

 

 ベルたちは青い飛竜が何をしているのか分からないが、戦いになれば、苦戦を強いられるのは目に見えている。

ベル、アイシャ、ダフネが一同の先頭に立ち、リリルカたちもそれぞれいつでも青い飛竜と戦えるように武器を構えていた。

 

「グルルルルルルルルルォォッ!!!!」

 

 青い飛竜の身体はズタボロだ。シンに穴を空けられた胴体からはその身体を動かすたびに、ダラダラと血が流れ出ている。

 

「どうするの、ベル・クラネル?」

 

「青い飛竜は僕たちを殺しに来ます。殺られる前に殺ります!」

 

「そうこなくっちゃね!!!」

 

 ベルとアイシャ、ダフネはそれぞれ別方向から青い飛竜に近づいていく。そして、その後方ではヴェルフが魔剣を構え、春姫が既に詠唱を開始していた。

 

「『ウチデノコヅチ』!!!」

 

 その魔法の効果は階位昇華(レベルブースト)。他者の能力のレベルを一段階ランクアップさせる超越魔法。効果時間は15分だ。しかも、もう一つの魔法と併用することにより、複数人に使うことが可能なのだ。

 これを受けた事により、ベル、アイシャ、ダフネ、そして、後方にいる命のレベルが一つ上がった状態となる。

 

(恐らく、あの青い飛竜はLv.6以上の強さ。普通ならリリたちだけでは絶対に勝てない。けれど、シン様がかなりダメージを与えている。なら、リリたちにも勝算はあるッ!)

 

 リリルカは指揮官として、冷静に判断する。そして、それぞれに指示を出していく。

 

「グルルルルルルルルルォォ!!!!」

 

 青い飛竜は威嚇をしながら、高速でグルグルと回転しながら上昇する。それは大きな竜巻を生み出し、そこから出る暴風がベルたちを引きずり込もうとしていく。

地面から離れないように一同は踏ん張るが、暴風はとても荒く、地面そのものを破壊する勢いが備わっている。

 

「前が見えないッ」

 

(魔法を放っても、恐らく届かない)

 

 徐々に竜巻はベルたちに近づいていく。その時、ベルたちは目の前の竜巻と青い飛竜の事で頭がいっぱいだったので、気づくことは出来なかった。

 凍らされていたモノ(・・)が暴風に巻き込まれ、宙を舞い、所々壊れながらも滝の中に落ちたことを…。

 

「ベル・クラネル、このままじゃ消し飛ばされるよ!!」

 

「でも、どうすれば…ッ!」

 

「……ッ、なるほどね。風よりはマシか。でも、私たちも覚悟しないといけないよ」

 

 アイシャは後方で詠唱を行っているヤマト・命を一瞥する。

彼女は命の魔法がこの状況を打開すると確信していた。

 

「『フツノミタマ』!!!」

 

 命の放った重力魔法。天井から巨大な光剣が出現し、地面に複数の同心円が発生した。そして、広範囲の重力結界を展開し、中にいる者を押し潰す。

 その結果、青い飛竜は地面に押し付けられ、それにより竜巻も消えた。

 

「風が止まった、…ぐっ、…でも」

 

「…我慢比べになるよ」 

 

「ッ、…あの状況で離脱は出来なかったから仕方ないけど、…この重力はキツイわね…」

 

 青い飛竜と同様にベル、アイシャ、ダフネもまた重力魔法の効果範囲内にいた。

 あの荒れ狂う風の中で、彼等は離脱することは出来なかったのだ。それ故に今尚彼等は重力魔法の効果範囲内にいる。

 

「グルルルルルルルルルォォッ!!!!」

 

 青い飛竜は何とか必死に動こうとするが、春姫の魔法により階位昇華している命の強力な魔法からは抜け出せない。

 

「命様!このまま踏ん張ってください!!」

 

(あの飛竜は腹に穴が空いている状態。あのまま無理に動こうとすれば、傷は広がっていく。この重力魔法だけでも、かなりのダメージを与えられます!)

 

 リリルカの予想通り、青い飛竜は重力に抗いながら無理矢理動こうとしているせいで、腹に空いた穴が徐々に広がっていた。

そして、節々から血が流れ出ている。

 

「グルルルルッ…」

 

 命の魔法発動から一分後。青い飛竜は何とか顔だけをベルたちの方へ向くことが出来た。

そして、その行動が何を意味するのか…。それはベルたちを殺そうとしているということだ。

 

「何か仕掛ける気だよ!!」

 

「これはッ!?…命さんッ!魔法を解いてくださいッ!!」

 

 ベルは何かを感じ取り、前衛にいる自分たちがとても危険だと判断した。自分たちのリーダーであるベルの指示。それを受けて、命は即座に魔法を解いた。

 

「アイシャさんッ!!ダフネさんッ!!皆ッ!!!飛竜の直線上から避けてください!!!咆哮(ブレス)が来ますッ!!」

 

 ベルたちは急いで、青い飛竜の直線上から移動する。ベルたちが直線上から避けた瞬間に、青い飛竜は炎の咆哮を繰り出した。直撃はしなかったものの、前衛にいたベルたちの身体は多少の火傷を覆う。

 

「グルルルルルルルルルォォッ!!!!」

 

 青い飛竜はその翼を勢いよく広げると、空を飛び距離を取る。そして、殺すべきターゲットを絞った。青い飛竜の標的に選ばれたのは、ベル・クラネルだ。

 

「『ファイアボルト』!『ファイアボルト』!!『ファイアボルト』!!!」

 

 ベルは勢いよく向かって来る青い飛竜に魔法を何発も放つ。

 青い飛竜はノーガードで突っ込んで来ている。故に、間違いなく魔法のダメージを受けている筈だ。

 しかし、青い飛竜は止まることなく進む。自分の身体など、どうでも良いかのように…。

 

 ついには青い飛竜の突進がベルを襲う。ドンッ!!!という大きな音を立てた後も青い飛竜の突撃は止まらない。

ベルを持ち上げながら進み、彼を壁に打ちつけようとする。

 

「『ファイアボルト』!『ファイアボルト』!!」

 

 ベルも殺られまいと魔法を連発するが、青い飛竜の動きは止まらない。むしろ、殺してやるという殺意が増し、スピードが速くなっていた。

 

「グルルルルルルルルルォォォォッ!!!!!」

 

 その瞬間、ベル・クラネルは壁に打ち付けらた。

 

「ガハッ!!!」

 

 ベルは口から大量の血を吐き出すが、身体はもっと酷いことになっている。骨は何本折れたか分からず、手足の感覚すらも失われていた。

 青い飛竜が壁から離れると、壁に打ち付けられたベルはストンッ!と下へ落ちて行く。

 

「ベルッ!!」  

 

「ベル様ッ!!」

 

「ベル・クラネルッ!!!」

 

 全員がベルの安否を心配する中、当の本人は滝の中へと落ちて行くのであった。

 

(意識が…このままじゃ…)

 

 ドボンッ!!と滝の中へ落ちたベル。このまま出血多量で死ぬか、それとも全身の体温が奪われ死んでいくのか…。

どちらにしても、死ぬことに変わりはない。助けが欲しいところだが、彼の仲間たちは青い飛竜と戦闘中だ。

 

(……もう、ダメなのか…ッ)

 

 ベルの意識が遠のく中、一人の美しい人魚がベルの身体を抱き寄せる。そして、彼をゆっくりと陸へ押し上げた。

 その美しい人魚は苔の巨人(モス・ヒュージ)の強化種との戦闘の際、仲間と逸れた時にベルが出会ったマリィという異端児である。

 

「…ッ…マリィ…」

 

「ベルッ!!」

 

 マリィは自身の人差し指を噛み切って、ベルの口にそのまま指を突っ込み血を飲ませる。マーメイドの生き血はユニコーンの角と並ぶ程の回復力があり、マリィの血を飲んだベルは傷が治っていき、体力が全回復した。

 

「私が助けるから!!」

 

「…ありがとう、マリィ」

 

「あの飛竜は怖い。それにアレが動き出した」

 

「アレって?」

 

 ズドォーーーーンッ!!!!!!

 

 ベルはマリィの言うアレとは何か聞いた時、先程ベルのいた場所から大きな音が聞こえた。

 

「何が起きたんだッ!?」

 

「ベル、皆の元へ行ってあげて。…あの飛竜は全身を完全に粉砕しない限り、消えない」

 

「…うん。ありがとう、マリィ」

 

 ベルは皆の元へと向かう。その後ろ姿を見たマリィはベルの無事を祈った。

 

 

 

 ベルがマリィに助けられる十分前。つまりはベルが滝の下へ落ちた時だ。リリルカたちはすぐに彼を助けなければならないが、目の前で極限の殺気を放っている青い飛竜のせいで、助けに行く事が出来ない。

 

「グルルルルルルルルルォォ!!!!」

 

 青い飛竜は再びリリルカたちを威嚇する。今度は殺気を放ちながら…。その咆哮を受けた一同はアイシャとダフネ以外、膝をつく。

 

「デタラメな力だよ…。全くあのシンとか言う雄、良くこんなのを相手に余裕を持って戦えたね」

 

 アイシャは青い飛竜とジャガノートを一方的に打ちのめしたシンに感心する。

 後ろでダウンしているリリルカたちのもとへ攻撃が当たらないように、アイシャとダフネは上手く立ち回るが、やはりベルの抜けた穴は大きい。

 

「おい、リリスケ…」

 

「何ですか、ヴェルフ様…?」

 

 ヴェルフは覚悟を持った目で、リリルカに告げる。

 

「あの飛竜に勝つ為には各々が最善を尽くす必要があるよな」

 

「そんなの当たり前です!」

 

「なら、俺を守れ!!ここで最高の魔剣を作る!!」

 

 ヴェルフは気でも狂ったかのように、鍛冶の道具を地面に並べ、今から魔剣を打とうとする。

 

「正気かっ!?」

 

「正気だよッ!!現状、あの飛竜を負かすためにはこれしかないッ!!ここで打ってやる!!最高の魔剣をッ!!幸いにも奴の爪や鱗が手に入った!!素材は十分だ!!」

 

 ヴェルフは青い飛竜から剥がれ落ちた鱗などを素材にして魔剣を作るようだ。彼の覚悟を見た一同は青い飛竜の攻撃が彼に来ないよう守りの態勢に入る。

 現状、魔剣を打っているヴェルフと階位昇華の魔法を使っている春姫。この2人のどちらかが殺られれば、青い飛竜に勝つことは不可能だ。

 

「チッ!!早く作りなよ!!…『来れ、蛮勇の覇者、雄々しき戦士よ、たくましき豪傑よ、欲深き非道の英傑よ。女帝(おう)帝帯(おび)が欲しくば証明せよ、我が身を満たし我が身を貫き、我が身を殺し証明せよ。飢える我が()はヒッポリュテー』」

 

 アイシャは並行詠唱を開始した。美しく舞うように、青い飛竜の周りを縦横無尽に走り回る。

 

「『ヘル・カイオス』!!」

 

 詠唱を終えたアイシャは剣を地面に振り下ろす。そこから巨大な紅色の斬撃波を放つ。階位昇華により彼女のレベルは実質Lv.5だ。それを至近距離で受けたボロボロの状態の青い飛竜。かなりのダメージを与える事に成功した。

 

「はぁっ…はぁっ…はぁっ…。クソッ!!こいつどれだけの耐久があるんだい!!」

 

 青い飛竜は倒れない。それどころか空間を支配するかのような殺気を放ち続けている。

 そして、この瞬間に春姫の魔法の効果が切れた。階位昇華がなくなった事により、更に絶望が増す。

春姫はもう一度魔法を使おうとするが、精神力切れを起こし、その場で倒れる。

 

「グルルルルルルルルルォォッ!!!!!」

 

「ガハッ!!!」

 

 青い飛竜はその尻尾でアイシャを吹き飛ばす。そして、その次にダフネを吹き飛ばした。

前線の二人が倒れたことにより、ヴェルフと春姫を守っている者たちに大きな緊張感が走る。

 

「グルルルルルルルルルォォッ!!!」

 

 青い飛竜はアイシャやダフネ同様にリリルカたちを薙ぎ払うのかと思われたが、青い飛竜はその場から動かない。

青い飛竜は構えたのだ。咆哮をするために…。

 

「これはッ!!?」

 

「俺が盾になる!!」

 

「無理だよ、桜花ッ!!」

 

 青い飛竜の咆哮を受け切る事など、絶対に不可能だ。

咆哮を放たれれば、ヴェルフを守るどころの話ではない。全員が跡形もなく吹き飛ぶだろう。

 

「もう、終わりです…」

 

 絶望が一同を襲う。もうダメだと…。

そんな時に彼等はそれ(・・)を聞いた。

 

 カーンッ!! カーンッ!! カーンッ!!

 

 小刻みに鐘の音が階層に響き渡る。それを聞いた一同はそれを鳴らしているのがベルだと気づく。

 

「ベル様ッ!!」

 

「グルルルルルルルルルォォ!!!!」

 

 青い飛竜は青い炎の巨大な咆哮を放つ。その威力は今日一番と言っても過言ではない。

そして、それはベルも同じだった。

 

「『ファイアボルト』!!!!」

 

 チャージを終えたベルはリリルカたちの前に立ち、渾身の魔法を青い飛竜に解き放つ。

 青い飛竜の巨大な咆哮とベルの渾身の魔法がぶつかり合う。両者、どちらも譲らない衝突。

 

「はあああああああああぁぁぁぁぁッ!!!!!!」

 

「グルルルルルルルルルルオォォォッ!!!!!!」

 

 その攻防は五分ほど続いたが、青い飛竜の身体から徐々に血が噴き出ている。元々ボロボロであり、更に無茶に無茶を重ねたのだから当然だ。

 ベルの魔法が青い飛竜の咆哮を押して行き、ついに青い飛竜の咆哮を打ち破る。ドオオォーーーーーンッ!!!と大きな音がすると、青い飛竜からは煙が立ち込めていた。

 

 煙が晴れると、青い飛竜の状態が見える。シンに穴を空けられた腹はもちろんの事、ベルの渾身の魔法を受けて、左半身が吹き飛んでいた。

 

「グルルルルルルルルルォッ……」

 

 青い飛竜はその場で倒れる。ヴェルフの魔剣は必要なかったのかと思えるぐらい、これは勝ったと思わせる光景だ。

 

 しかし、現実はもっと残酷(・・)である。

 

 青い飛竜は立ち上がると、忌々しそうに大きな雄叫びを上げる。今までの叫びとは違うものに、ベルたちは警戒する。

 

 青い飛竜が叫んだ後、青い飛竜の身体は再生したのだ。シンに穴を空けられた腹も、ベルの魔法を喰らい消し飛んだ左半身も再生した。これはとても理不尽な再生力だ。

 しかし、何故それを最初にしなかったのかと、ベルやリリルカは疑問に思う。そして、もう一つ気になる点が彼等にはあった。それは青い飛竜の身体から煙が常に出ている事だ。

 

(あの煙は…?)

 

「グルルルルルルルルルォッ!!!!」

 

 青い飛竜は、この場で最も自身を消し飛ばす力を持つベルを再びターゲットとする。

その標的とされたベルはもう一度チャージを開始した。鐘の音がもう一度響き渡る。

 

(待ってろよ、ベル。もうすぐで魔剣が完成する。…お前の隣に立つためには越えてやるッ!!クロッゾをッ!!)

 

 ヴェルフの作る魔剣はもうすぐ完成する。それまでに倒せるなら倒すが、倒せない可能性もある。やはりヴェルフを守りながら戦う事に変わりはない。

 それが分かっているからこそ、アイシャとダフネは立ち上がる。そして、精神力切れを起こして、倒れていた春姫も精神力回復剤を飲み再び魔法を使用した。

 

「『ウチデノコヅチ』!!!!」

 

 同じ人物に階位昇華魔法をもう一度使うにはインターバルが存在しているのでアイシャたちには使えない。

故に春姫はリリルカたちに魔法を仕様した。

 

 これにより再び青い飛竜との戦いが開始される。

 

 

 

 

 その頃、近くの階層では、迷宮でベルたち派閥連合が窮地に陥ったことを知らされた者とリューの安否を心配する豊穣の女主人たちの救出組が急いで駆けつけようとしていた。

 

「それにしても、お主まで来るとは驚きだ。かなり珍しいのではないか?」

 

「まぁ、色々あるのさ。それよりもアタシはヘファイストス・ファミリアの団長が来るとは思わなかったよ」

 

「手前の弟分的なヴェル吉が参加しているかな。それに手前共の主神様が恋しておるのだ」

 

「恋?神ヘファイストスが?」

 

「この間、何度も何度も惚気を聞かされた。あれはかなりの色ボケだぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ここまで見てくださった方、ありがとうございます!!
お気に入り、高評価、感想をしてくれた皆様、大変ありがとうございます!!!応援はとてもとても励みになります!!!
面白いと思っていただけたら、高評価やお気に入りをいただけると更に励みになります!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。