僕は、魂の輝きが見たい   作:ヒビたまり

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インフルエンザになっていたから投稿が遅れました。

そしてアニメ・フリーレン2期が始まりました。1期からクオリティは損なわれることなく、むしろヒンメルたちとのアニオリシーンが入っていたおかげで、葬送のフリーレンがどういうお話だったのか思い出せるようになっていました。
動くシーンや音楽も素晴らしい。2期フリーレンも最高のアニメになることが期待できます。

……めでたいスタートを切ったのに作者はインフルをこじらせたせいで『フリーレンにコロコロされる魔族オリ主杯』企画に大きく出遅れることに……。今はインフルが治りました。

感想、評価があると更新の励みになります! よろしくお願いします!


第5話 人を殺す魔法/evolution of magic

 あらゆるものを貫通すると言われたクヴァールの必殺の魔法――"人を殺す魔法(ゾルトラーク)"。

 

 それをフリーレンは防御魔法を使って、退(しりぞ)けた。フリーレンとフェルンの目の前にはハニカム構造の透明な壁が張られている。その防御壁がフリーレンたちを死の閃光から守り通した。

 

「……驚いた。"ゾルトラーク"を防ぐとは。随分と高度な防御術式じゃのう」

 

 クヴァールは自身の魔法を防がれたことに驚き、そして自身の魔法を防御せしめた高度な魔法に感心する。

 クヴァールの攻め気が止まったのを見計らい、状況の理解が追いついていないフェルンがフリーレンに質問する。

 

「今のは、一般攻撃魔法? フリーレン様。これはどういうことですか?」

 

 フェルンの質問は、なぜ魔族が人類の魔法を使っているのか。という疑問もこめられている。

 フリーレンはフェルンの質問に答える。

 

「あれが"ゾルトラーク"だよ。人類の防御魔法はもちろん、装備の魔法耐性さえも貫通し、人体を直接破壊する魔法。この地方の冒険者の4割、魔法使いの7割を殺したと言われる。強すぎる魔法だった」

 

 ――だった? とフェルンが疑問符を浮かべる。

 そしてフリーレンは、クヴァールに向けて、"ゾルトラーク"に果敢に挑んだ人類の歴史を語る。

 

「お前の魔法は強すぎたんだ。お前が封印されてから大陸中の魔法使いが"ゾルトラーク"を研究、解析した。そうしてわずか数年後、"ゾルトラーク"は人類の魔法体系に組み込まれた。さらに数十年かけて、新しい防御術式による強力な防御魔法が開発され、装備の魔法耐性も格段に向上した。"ゾルトラーク"は今では一般攻撃魔法と呼ばれている」

 

 クヴァール、お前の魔法はすでに人を殺す魔法ではなくなっているんだとフリーレンは締めくくる。

 フリーレンの話を聞いたクヴァールは、なるほどのうと唸った。自身の研鑽の結晶とも言える"ゾルトラーク"を乗り越えた人類のしたたかさをクヴァールは称賛する。

 

「勇者一行が儂を封印したのは――人類は時間さえあれば、同族同士で協力し、"ゾルトラーク"を乗り越えられると分かっておったからか。なるほど。よく考えた。同族を信用するという習性がない魔族(儂ら)にはない発想じゃ」

 

「そうだね。80年は人間にとって相当長い時間らしい。――どうする、クヴァール。このまま大人しく殺されるのか。それとも、進化とやらを見せるのか」

 

 フッ、とクヴァールが呆れ返るように吐息を漏らす。さきほどクヴァールは、己がマキシマによって進化させられたと話していた。けれど今のクヴァールの態度はまるで――マキシマの進化は状況を打破する切り札にならないと言っているようだった。

 

「期待しているところ悪いがのう、フリーレン。あやつが儂に講じた進化は、儂の魔法を強くするものではなかった。あやつが進化させたのは、儂の"エゴ"じゃ」

 

「"エゴ"……?」

 

 エゴ。ドイツの哲学者が提唱した"自我"という意味の言葉。

 魔族のエゴが一体何を指しているのか。クヴァールのエゴが何なのか。今はまだ分からない。

 

「それよりおぬしが使った防御魔法、あれの弱点が見えた。攻撃魔法の威力を分散させる仕組み。複雑な術式。さぞ、魔力の消費もつらかろう」

 

 違うか? と。

 その身をもって答えを確かめると言わんばかりに、クヴァールの背後に無数の"ゾルトラーク"の予兆が出現した。その"ゾルトラーク"の飽和攻撃をもって、クヴァールはフリーレンたちの殺害を狙う。

 フリーレンたちは杖を握りしめ、魔力を結び、術式を起こす。迎撃態勢に入った。

 

「フリーレン様」

 

「フェルン。対処できるよね」

 

「はい」

 

 フェルンの力強い返事。やっぱりフェルンは頼りがいがあるとフリーレンは再認識する。

 フリーレンはフェルンに命を預ける。そしてクヴァールが指揮棒を振るように手首を返すとともに"ゾルトラーク"は怒涛の雨風のように降り注いだ。

 

 四方八方から襲いかかる黒色の閃光。フェルンの防御魔法はそのすべてを跳ね返す。ハニカム構造だった防御壁を個々に分散し、六角形のガラス片を展開し、上下前後左右から押し寄せる"ゾルトラーク"を的確に防いでいく。

 フェルンは一瞬たりとも気を抜けない。一つでも受け損なえば残酷な結果が待っている。少女の体に大穴が空き、穴から赤い血が吹き出し、断面は丸見えになる。

 守るはずだったフリーレンもきっと同じ目に遭う。いや、未熟なフェルンと違って、クヴァールの脅威となるフリーレンは徹底的に潰される。肉片ひとつ、血の一滴すらも残らず消される。

 わずか十秒の攻防、百に届くかというやりとり。フェルンはクヴァールの猛攻を防ぎ続ける。クヴァールが仕掛けた物量攻撃を、フェルンは息を乱すこなく完璧にしのぎきっている。

 

 クヴァールは作戦を変えた。物量から一極集中に。今度は魔力を圧縮させ、威力を跳ね上げた極大"ゾルトラーク"を撃ち放った。

 フェルンはすぐさま反応し、分散させていた防御壁を再びハニカム構造に戻して前方に張り直す。さらに二重、三重と防御魔法を重ねて発動する。フェルンはひたすらクヴァールの極大"ゾルトラーク"に立ち向かった。フェルンの防御魔法を押し切ろうとしていたクヴァールは、遅まきながらフリーレンの気配が消えていることに気づいた。そしてクヴァールが魔力を探知すれば、フリーレンの居場所はすぐに判明した。

 フリーレンは上空にいる。飛行魔法を使って空を飛んでいる。魔法陣を展開し、クヴァールを討ち取るだろう大技を狙っていた。

 

「飛べるのか。いや、飛べもするか。――おもしろい……!」

 

 フリーレンに対抗するべく、クヴァールは左腕を空に掲げる。

 クヴァールが知る限り、飛行魔法は魔族だけのものだ。しかしこの80年で、飛行魔法もまた、人類の魔法体系に取り込んでいる。クヴァールの知らない変化。クヴァールが知らない人類の進化で――フリーレンは今日この日、クヴァールを討つ。

 フリーレンは溜めに溜めた魔力を放出し、必殺の魔法を発動した。真っ白な極大の光線。これまでクヴァールに殺されたたくさんの人間の仇を取るように、彼がしてきた残虐行為と同じ目に遭わせる。

 

 ――――フリーレンが魔法を放つ直前、クヴァールが何かに気づいた。

 

「"ゾルトラーク"」

 

 これはフリーレンのオリジナル魔法。人類の防御魔法かその魔族固有の魔法か、何かしらの方法で"ゾルトラーク"を防ぐ相手に対して使用する。その防御を貫通するため破壊に特化させた"ゾルトラーク"。"魔族を殺す魔法"と言える代物だ。

 はたしてクヴァールは対抗するどころか防御魔法すら発動せず、利き腕である左腕が消し飛ばされながらフリーレンの"ゾルトラーク"を回避した。

 

「チッ……」

 

 失った左腕の肩口を右手で抑えながらクヴァールは体勢を立て直すが、すでにフリーレンは2発目の"ゾルトラーク"を発射する準備を終えていた。彼女の目には冷たい殺気が籠もる。フリーレンはクヴァールを見下ろしている。

 

「お前の負けだ。クヴァール」

 

 

 ◆

 

 

「クハハ、そうじゃのう。儂の負けだ」

 

 このまま戦いを続けてもクヴァールの敗北は明らかだった。耐久や回避を続けても、ジリ貧になるだけ。フリーレンの"ゾルトラーク"を真似ることはできる。けれど相手は二人だ。クヴァールは一人で、しかも片腕。魔法の撃ち合いで勝てる道理はないだろう。

 フリーレンは、戦いに負けたクヴァールへの尋問を始める。

 

「クヴァール。お前の知っていることを全部話せ。まずは――」

 

 しかしクヴァールはフリーレンの言葉を遮る。

 

「その前に、おぬしに尋ねたいことがある。――おぬしがこの疑問に答えられるなら。儂はすべてを話してやるぞ」

 

「――は?」

 

 負けた方が何を。とフリーレンは一瞬冷静さを失いそうになる。けれどクヴァールの次の言葉こそが本命だった。クヴァールの放った疑問は、フリーレンの心臓を穿つものだった。

 

()()()()()()()()()()?」

 

 なぜクヴァールの封印を解いたのか。

 フリーレンはその質問の意味が理解できなかった。

 

「どういう意味だ」

 

()()()()()()()()()()()()()()()()。いつ解けるやもしれぬ(ほころ)んでいる封印なら、ああなるほど、封印を解除して儂を倒すのが正解じゃのう……。しかし、考えてみるといい。儂の封印は、ティーフェによって修繕されておっただろう。

 のう、フリーレンよ――――()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

 クヴァールに指摘されて、フリーレンはその可能性に気付いた。

 

 確かにエルフや魔族にとって80年は大した長さではない。封印が解けそうにないならそのままでも良かった。80年もあれば人類の魔法は今よりもっと進化する。そうなればもっと簡単に、クヴァールを追い詰めることだってできた。

 なぜ。そう。なぜ――――

 

「フリーレン様!」

 

 思考が停止したフリーレンに向かってフェルンが叫ぶ。フリーレンが真下を見ると、不安そうなフェルンの顔があった。これ以上不安にさせまいとフリーレンは無理矢理でも気を引き締める。

 しかし先ほどまでの圧はない。追い詰められている手負いの獣に、人間を恐れをなしている。今はそんな状況だ。

 

「ごめん。フェルン。――クヴァール、その質問に、私がそれに答えることに何の意味がある」

 

「意味。意味と来たか」

 

 クヴァールは心底愉快そうに口を吊り上げ、ニィと笑った。

 

「おぬしの"エゴ"が分かる」

 

「……私のエゴ?」

 

「さあ、答えろ。さあ、言ってみろ。なぜ儂の封印を解いた? 今日ここで儂の封印を解く必要があったのか? おぬしは何がしたかった? おぬしは何を目論んでいた? さあ、さあ、さあ! ククッ……ガハハハハハハ!」

 

 クヴァールの下卑た笑い声が響く。

 フリーレンが構えを解いて、"ゾルトラーク"の魔法陣を解除する。まるで戦意が折れてしまったかのように。それを見たフェルンの喉から引きつった音が漏れる。

 数秒ほど止まっていた。その数秒でフリーレンは自分を見つめていた。そして吐露した。フリーレン自身の本心を。

 

「……お前の言う通りだよ。クヴァール。私はどうしても確かめたくなった」

 

 フリーレンの行動に違和感があるように。クヴァールの封印にも違和感があった。

 フリーレンはクヴァールの封印の謎を確かめたかった。

 クヴァールの封印を修繕した奴が良識を持った人間なら、近くに住む村人に報告をするはず。悪意を持った人間なら、クヴァールを再度封印せず逃げている。魔族ならクヴァールとともに、この地方を滅ぼそうとする。

 

 善意でもない。悪意でもない。魔族でもない。

 でもどこか――――()()()()()

 

 例えばフリーレンがフェルンに隠れて買った魔導書や魔道具をバレないように隠すみたいな。後ろめたいことを隠すのは人間しかやらないことだ。魔族は絶対にそんなことはしない。目論見がバレた魔族は、近くにいる人間すべてを皆殺しにしようとする。だから、クヴァールの封印を修繕したのは人間だとフリーレンは考えていた。

 そして人間だとしたら、フリーレンに心当たりがある。

 魔族でありながら魔族に(くみ)せず、人間になろうとしているのに人間にも味方しない。

 すなわち、マキシマ。

 魔王を倒してから80年、フリーレンはマキシマの手がかりを見つけられていない。だからフリーレンは心のどこかで期待したのだ。

 

「お前の封印の修繕にマキシマが関わっていると思った。それを確かめたくて。答え合わせをしたかった。私はマキシマの手がかりが少しでも欲しかった。だから正直言うとね、マキシマが関わってるって知った時、嬉しかったよ」

 

 そしてその期待は叶った。人類と魔族の殺し合いをゲームとしか思っていない。マキシマはそういうやつだと分かった。

 ――フリーレンはもう一度、杖を構えた。さっきと同じ魔法陣を展開した。いつものように冷静な声で、クヴァールに告げる。

 そのラインを超えてはならないと。

 

「クヴァール、確かにお前は進化しているよ。魔族でありながら人の心が理解できるようになっている。人間の心理や相手の本能を利用し、対話によって隙を作り、騙し討ちをうかがう。今のお前にはそれが出来ているよ」

 

 でもそれはフリーレンやフランメがずっとずっとやってきたことだ。だからフリーレンは、そんな卑怯な仕掛けにも、今更騙されない。

 それよりも、騙し騙されよりも重要なことは――――

 

「マキシマに進化させられて…………()()()()()()()()()()()()()()()

 

 猛獣に人の心は理解できない。

 じゃあ猛獣ではなくなったとしたら。

 魔族が自我(エゴ)を持つようになったとしたら。

 フリーレンは、自我を持った魔族を一人だけ知っている。

 

 人類と共存したいという願いを持ち、その願いを持ちながら、人類を殺すという理解から程遠い手段でしか和解の道を探れなかった、勇者一行が倒した魔王。

 クヴァールは。マキシマが進化させた魔族は。魔王と同じ道を、いいや、魔王以上に血塗られた道をたどるだろう。

 

 人の心を持ち、人の心を理解し、心の奥に隠した想いや人間の本能につけ込んで、マキシマのように卑怯な手段を取れるようになってしまえば。

 魔王は人類の勢力圏を三分の一まで減少させた。それを遥かに超える犠牲が――それこそ人類が絶滅するという取り返しのつかない結果へと繋がる。 

 進化した魔族は一匹だろうと生かしておけない。

 

 何より馬鹿馬鹿しいのは。この人類絶滅の危機が()()()()()()()()調()()という、常人には到底理解できない発想で起こっていることだ。

 引き分けをなくすため。人類と魔族のどちらかが必ず絶滅するように。

 なんなんだ、それは。どうしてゲーム感覚でいられるのか。フリーレンにはこれっぽっちも理解できない。

 

 ――――この世界の人間が気づくはずがなく、フリーレンも気づいていないけれど。

 これは参加者が生き残りを賭けて争う『デスゲーム』である。マキシマは例え話として、この世界のこの時代の人間にも通じるように盤上遊戯に例えたけれど、本当の実態は『デスゲーム』なのである。

 

 そして『デスゲーム』がそうあるように。

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 マキシマがこの戦いを近くの村から観戦していることに誰も考えが及ばない。及ぶはずがない。知らない概念を持ち出して気付けというのは無理な話だ。デスゲームを娯楽にするのは1000年早い。

 ゲームマスターを気取るマキシマは、フリーレンとクヴァールの戦いを楽しそうに観ているだけである。

 

 

 ◆

 

 

「マキシマはどこで何をしている?」

 

「さあのう。あやつが儂にやったように、他の魔族にも"聖雪多層球(せいせつたそうきゅう)"を埋め込んで、魔族を進化させているかもしれんのう」

 

「"聖雪多層球"……それは何だ?」

 

「大きさはおぬしの手のひらに乗るくらいか。聖雪結晶で作られた魔道具だ」

 

「一応聞くけど、取り外すことは?」

 

「無理に決まっておろう。心臓と融合している」

 

「そう」

 

 いくつかの質問をして、クヴァールから聞くことはなくなった。

 やはり生かしてはおけないので、フリーレンはクヴァールに引導を渡す。

 

 ゾルトラークと呟く。真っ白い光線が轟音とともに発射され、クヴァールの胸部をまるごと吹き飛ばした。くぐもった断末魔を上げながら、クヴァールは消滅していく。

 心臓を消され、残っていたクヴァールの下半身、右腕、頭までも消えていく。

 すべてが消滅する前に、クヴァールは最期の言葉を言い残す。

 

「グ……ガ……ハ、ハハッ……。これで、いい……。おぬしなら出来る……。儂の、魔法(ゾルトラーク)で……マキシマを討ってみよ……――――」

 

 ちなみに。フリーレンが尋ねることはなかった、クヴァールのエゴは。

 彼の心臓にある"聖雪多層球"という空の器を満たした彼の原体験は。

 

 人類と魔族が"人を殺す魔法"を使い続けること。

 

 それがクヴァールがこの瞬間に獲得した、クヴァール自身の願いである。

 

 その願いは人類との共存への道であり、魔王と同じ過ちに向かう可能性を秘めている。

 けれど少なくとも、マキシマを殺すという目的なら協調する道もありえた。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 進化した魔族に命を預けてマキシマと戦う未来があることを、この時のフリーレンは知るよしもなかった。




【人を殺す魔法/ゾルトラーク】
 本編との違いは、特にない。クヴァールが生き残っていれば、ゾルトラークが改良される未来もあったかもしれない。アニメでは魔族との戦闘シーンでよく流れる楽曲「Zoltraak」。サウンドトラックでは「Evolution of Magic」という名前に変わっている。今回の英題はこれ。


【聖雪多層球/せいせつたそうきゅう】
 マキシマが前世の知識にあった「象牙多層球」を参考にして作った魔道具。象牙ではなく聖雪結晶を彫り出して作り上げる。素材は北部高原シュマール雪原の鉱脈産。当たり前。聖雪結晶って貴重なんです。
 直径10センチメートルの手のひらサイズの多層球を作るだけで、50年という膨大な時間がかかる。極致にして緻密なる芸術品。1000年生きているマキシマであっても作れたのは5個かぎり。うち4つは、それぞれ4人の大魔族の心臓に埋め込まれている。
 最後の1つは、1話に登場した直径100センチメートルを超える特大サイズの多層球。シュネーバルエーデ。
 はたしてそこに秘められたおそるべき機能とは――――

 始めは1000年かけて聖雪多層球を作って、その芸術性をフリーレンに認められつつコロコロされる魔族を考えていたけど、「白い魔族……白髪のサイコパス……マキシマ?」とか思いついちゃって、作品の方向性をまるっきり変えることに。
 象牙多層球は空洞であることが芸術になってるけれど、やっぱり中身がある方がいい。
 聖雪多層球の物語にマキシマショウゴがインストールされました。
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