目は口ほどに物を言う   作:豆腐メンタルの化身

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 この話は割と筆が進みました。なんででしょうね?よく分かりません。




第十五話  嗤わぬ者、臆病な者、努力する者、それは耐え忍ぶ者

 

 

 あれからしばらく経ったある日。試験まであと数日に迫りその不安を誤魔化すように、スマホを開きミチルっちにモモトークを返していた。

 

 

 

『ようやくそれっぽい形になったよ~』

 

 

 

 その文と共に写真が送られてくる。

 古臭いながらも綺麗な教室の至る所に忍者グッズや映画のポスターなどが置いてある。誰がどう見てもオタクの部屋な感じになっていた。

 

 その写真を見て私は少し笑顔になる。

 

 

 

「あんなボロボロだったのに見違えたね?」

 

『いやぁ……頑張ったよぉ。 進学まであと少しってところでようやく部活らしくなってきたって感じ!』

 

「旧校舎を占拠してる事に目をつぶればね? ……正式な部活にできそう?」

 

『出来たらやってるよぉ……何より非公式の方が忍者っぽくない?』

 

 

 

 ミチルっちの開き直りを見て私は少しムッとする。その言葉が彼女の現実逃避だと知っているからだ。

 彼女とは結構な付き合いになる。目を見れば感情が分かる私が気付かない訳が無いでしょ?

 自分のやっている活動が他人からどう見られるか恐れて悩んでいるのを……。

 

 

 

「ふ~ん? 私にまで取り繕う気……?」

 

『サリちゃん……』

 

「……ごめん」

 

 

 

 私が我慢できずに軽く毒づくと私の名前だけを送ってきた。その一文だけでこれ以上はやめろと言う警告、言わないでくれという懇願、取り繕っている事に対する罪悪感……だろうか?そういう要素が含まれている事を悟った私は素直に謝った。

 

 いたたまれない気持ちになった私は、話を変えようと質問する。

 

 

 

「ちなみに部員を増やす上で入れるならこんな子がいい! ってのはあるの?」

 

『う~んと、物腰やわらかい感じで、私のやりたい事を嫌な顔せず手伝ってくれて、強そうで、優しく可愛い子かなぁ?』

 

「んな無茶な……」

 

『そうだけどさぁ? 夢は大きくでしょ?』

 

 

 

 大きすぎないかなぁ?もうちょっと現実を見ようよ……

 

 私はミチルっちがあまりに都合のいい人間を求めていたことに思わず空を仰ぎ、額に手を当ててため息をついた。

 

 

 チャットもそこそこに、スマホをしまって気分転換に水堀近くを通って帰宅しようか!と思い歩み始めた。

 

 道中、お祭り会場通りを通り抜けたが相変わらず騒がしく楽しそうだ。心に余裕があれば私も少し楽しもうかな?と思えるのだが……試験が迫っている今はそんな事をする元気はない。

 

 そんな喧噪を通り過ぎしばらく歩いていくとお目当ての水堀が見えてくる。

 城の周囲を囲む大きな溜め池。そびえたつ石垣に立派な城、そして夕陽の空が水面に反射して綺麗に映し出されており思わずこの池の中は別世界なのではないかと思わせてくれる。

 

 ……昔はこれで敵の進入を抑えていたとか。実際、服が水を吸って重くなるわ梯子も置けないし水の中に仕掛けがあったら分かんないし凄い理にかなっていると思う。

 

 

 そういえばアヤメさんが突飛な行動をしたのもこの辺りだったなぁ……最近の事のように感じる──いや、実際最近か?ここ最近濃い出来事が起こりすぎだと思う。

 

 

 ぼーっと堀を眺めながら歩いていると風が頬を撫でる。普段は何とも思わないがあまりに意識を霧散させていた私は何が起きたか分からなかったので立ち止まり風が流れてきた方向に目を向ける。

 

 いや、目を向けた所で何もない訳なんだけど……ただの風と悟った私はまた先程と同じように歩き始めようとすると──

 

 

 

「お前──動──印──ろ!!」

 

「え──ごめ──さい……」

 

 

 

 何やら言い争っている声が聞こえた。

 

 いや、言い争いじゃないな?カツアゲか何かだろうか?そう思った私は弱い者いじめは許さないという建前の元、実力確認6割、人助けが4割な気持ちで様子を伺うことにした。

 

 


 

 

 

「これほど図体がでかいんだから良いだろうがよ?」

 

「えっと……でも私、家に帰りた──」

 

「あ゛ぁ!?」

 

「ヒッ……」

 

 

 

 程なくして変な言いがかり付けられて不良に絡まれている人を見つける。猫背で怯えている濃紫の髪をした人だ。猫背でもわかるほどスタイルが良いなあの人……

 

 

 だけど……大きいという言葉が聞こえる度に深い悲しみの感情が視える……コンプレックスなのかな?

 ならば私としても許せない……どうしようか?さっさと気絶させるか?

 

 そう思った私は足音を消し気配を殺しゆっくりと不良に近付いていく。不良に肉薄した辺りで濃紫の髪の人が私に気付いた。

 

 

 

「え……?」

 

「あ゛? なんだよ急に?」

 

 

 

 濃紫の髪の人が見間違えなんじゃないかと目を擦ってからまた私を見る。その反応をされると不良に気付かれかねないので素早く腰に付けてある鉤縄の紐を使い背後から不良の首を絞めた。

 

 

 

「ガッ──!」

 

 

 

 不良が苦しそうに藻掻く。私は後ろに体重を掛けつつ不良の足を払った。バランスを崩し、後ろに倒れそうになる不良を自身の背中を利用し勢いよく投げ飛ばす。

 

 

 

「ぐわっ──! ゲホッゲホッ、一体何が……?」

 

 

 

 投げ飛ばされうつ伏せに倒れた不良のそばに近付きつつ流れるように首に絡まっている紐を回収し自身の愛銃を取り出しコッキングする。その後、不良の頭に銃を突きつけ耳元で一言。

 

 

 

「──口は災いの元だよ?」

 

 

 

 そう優しく諭すような声で囁いてから引き金を引いた。瞬間、火薬の爆ぜる音が聞こえ、45口径の重みある反動が私に銃を撃ったんだという事実を教えてくれた。そして、さっきまで騒いでいた不良が静かになったと同時にヘイローが消失した事から気絶した事を教えてくれた。

 

 それを確認した私は、銃からマガジンを抜いてからコッキングする。すると、チャンバーから弾丸が勢いよく上に飛んでいった。それを空中でキャッチしその弾丸をマガジンに詰める。銃のデコッキングレバーを引いた後にマガジンを装填して、コッキングをせずに懐に仕舞った。

 

 

 この光景を全て見ていた濃紫の髪の人は怯えて腰を抜かしたのかその場にへたり込んでしまった。

 ちょっとやりすぎたかもしれない……

 

 

 

「えっと……」

 

「ひゃいっ!!」

 

「……大丈夫だった?」

 

「え……?」

 

「あぁ~、ここじゃなんだし少し離れた場所で落ち着くまで話でもどう……?」

 

「あ、はい……」

 

 

 

 う~ん……完全にファーストコンタクト大失敗だぁ……。

 でも……何故だか知らないが、完全に怯え切ったこの人が凄く気になった私は、彼女を連れて近場のベンチに向かった。

 

 


 

 

「ツクヨさんっていうんですね?」

 

「はい……。あの、助けてくれてありがとうございます」

 

 

 

 彼女の名前は大野ツクヨというらしい。少し下世話かもしれないが、同性である私でも顔が少し紅潮してしまうほど顔が整っている。絶世の美女と言ってもいいかもしれない。片目が隠れているのもそれはそれでという人は多いと思う。

 

 

 

「良いんですよ。私がやりたいと思った事なんで! 何よりあの不良の言葉に傷ついていそうだったんで許せなかったんですよ」

 

「え? 気付いていたんですか……?」

 

「何となくですけどね~」

 

 

 

 驚いた顔をするツクヨさんに私は優しく微笑みかけた。

 

 

 

「コンプレックスなんですね?」

 

「……はい。いつも目立ってしまって……。可愛くないですし……」

 

 

 

 その自己評価の低さは一体何なんだ……?そこらの人とは比べ物にならないくらい──これをそのまま口に出すとお世辞に捉えられるか?

 ……軽く私の感想だけ言うにとどめておこう。

 

 

 

「私は可愛いと思いますけどね?」

 

「え?」

 

「とても美人でスタイル良いじゃないですか」

 

「そ、そうでしょうか」

 

「そうですよ? 何なら少し分けて欲しい位……嫌味に聞こえちゃうかな? ごめんね?」

 

「いえいえ……」

 

 

 

 う~ん……。話すたびに何かを恐れている気がする。過去に一体どれだけ……

 いいスタイルしているしモデルになったら一躍トップなんだろうけどなぁ。

 

 

 

「なんでそんなに自分を否定するんですか?」

 

「えっと……私って昔から成長が早くって……よく色々言われてて……」

 

「あ~なるほどねぇ? あれ? 今、学年って?」

 

「中学三年生です……」

 

「同い年!?」

 

「え!? そうなんですか!?」

 

 

 

 私たちはお互いに驚く。身長が高くて学年を間違われるツクヨさんに身長が低くて学年を間違われる私。

 何だろうこの共通点……。

 

 

 

「あはは! いやぁ……私は身長が低い事に悩んでいるし、なんか似てるね?」

 

「ふふっ、あっ、いえ……そ、そうですね」

 

 

 

 夕焼け小焼けのこの時間、肩を並べてベンチに座った私たちは、似て非なる悩みを言い合う。違いに笑い、時に共感して、時間が流れていく。

 流れゆく時間に合わせてどんどんお互いの口調が砕けていくのが何故だかとても心地が良かった。もっとも……ツクヨさんは敬語を辞めれないようなのだが。

 

 

 

「やっぱりさ? 人に何か言われるのって怖い?」

 

「……そうですね。やっぱり怖いです」

 

「だよねぇ。私もそんな感じだったし……。でもさ? ある時からあんまり気にしなくなっていったんだ?」

 

「何があったんですか?」

 

「友達が出来たの」

 

「友達……ですか?」

 

「そうそう! とても明るく優しい友達……」

 

 

 

 私はそう言いながら目を閉じて親友を思い浮かべていた。明るく天真爛漫な親友の事を。お調子者なのに臆病な親友の事を。

 私と少し似ている気がする彼女に紹介したいなと思った。

 

 だからゆっくりと目を開けて、静かに。しかし心に響かせるように言葉を紡いでいく。彼女が私の親友をどう思うか確かめる為に……

 

 

 

「夢に向かってひたすらに努力するどんな時も明るい友達──」

 

 

 

 夕陽に照らされたベンチ。ゆっくりと立ち上がり歩き始め、スマホを取り出してモモトークを開く。

 

 

 

「人一倍臆病なのに、どれだけ嗤われようと折れずに後輩を想ってくれる優しい友達──」

 

 

 

 時刻を確認して問題ないと判断し、思い浮かんでいる人のトーク画面を開く。

 

 

 

「自分達が悩んでいるからこそ、どんな人間も嗤わずに見てくれる──」

 

 

 

 文字を打ち送信直前で指を止める。

 

 

 

「彼女達がいなかったら私はきっと腐っていた。──だから聞くね?」

 

 

 

 おもむろに立ち止まりゆっくりと振り向いてこう答える。

 

 

 

「ツクヨさんはさ? 忍者って……どう思う?」

 

 

 

 そう言って目の前に居る彼女、ツクヨの目を見る。夕陽に照らされ橙色に染まる彼女の目には、確実に憧憬の色が見えていた。

 

 

 

「私は、よく分かりません……。でも、カッコイイと思います……!」

 

「……そっか!」

 

 

 

 私は彼女の言葉に笑顔で頷き、メッセージを送信した。

 

 


 

 

──ツクヨ視点──

 

 

 

 私は不良から助けてくれた小柄の少女サリさんの事を思い返していた。

 

 

 

「私はそろそろ帰るけど──少しそこで待ってて?」

 

「え?どうしてですか……?」

 

「もうすぐ二人の人間がそこに来るの。お調子乗りだけど憎めない人に明るく人懐っこい人。その人達は私という人間性を作ったと言っても過言ではない存在……っていうとちょっと大げさな気がするけど」

 

「え……?」

 

「でも、きっとツクヨさんにとってもいい影響を与えてくれると思うよ?」

 

「そう……ですか?」

 

「うん! 少なくとも私はそうだった! モモトークも交換してるでしょ? いつか感想を聞くからね!」

 

「え? ちょっと、あの?」

 

 

 

 そう言って足早に去っていったサリさん。時折時間を確認していたから何か用事があったのだろうか?

 

 

 今日、初めて会って短い時間会話しただけなのに強く印象に残る人物だった……。多分、一生忘れないと思う。

 

 いつの間にか不良の背後に立って小柄な体格にもかかわらず不良を投げ飛ばした後何かを呟いてから倒していたあの人……。その流れるような動きは凄く綺麗だと思った。

 

 私の気持ちを正確に理解して話してくれる。共感してくれるし私と似た悩みも持っている事を明かしてくれた。ほんの少し話しただけなのに、彼女の事を好ましく思っているのは、どこかに共通点があると感じているからなのだろうか?……少し危機感を持った方が良いのだろうか?

 

 

 

「ツクヨさんはさ? 忍者って……どう思う?」

 

 

 

 あの時、慈愛の目でありながら何かを憂いているような顔で言われた言葉が頭によぎった。

 唐突に出てきた忍者という言葉……急に飛び出してくるものだから質問の意味が分からずただ思っている事を口にしたけど。サリさんは喜んでいるようだった。何故だろう?

 

 そう思いながらベンチに座りぼーっと堀を眺める事数分。私は誰かが近づいてくる二つの足音が聞こえた。

 体が強張る……どうしても恐怖は拭えない。どこかに隠れようとベンチから立ち上がると、声を掛けられた。

 

 

 

「あなたがツクヨ?」

 

 

 

 また何か言われるんじゃないかと身構える……

 

 

 

「えっと、あの……」

 

「おぉ、背が高くてカッコいいね!」

 

 

 

 自分の容姿に対する反応に少し嫌な気持ちになるが、悪意を感じない純粋な褒め言葉が続いて飛び出してきたことで目を丸くする。そして、彼女達がサリさんの言っていた人達なのだと理解した。

 

 

 

「それにとっても可愛いですよ! 部長!」

 

「そうだねぇ。……うん! あの子の言う通り良い忍者になりそう!」

 

「忍者……」

 

 

 

 忍者という今までおとぎ話か何かとしか思ってなかった存在。それを本気で言っている二人を見て理解した。サリさんの質問の意味を。

 

 

 

「私の名前はミチル。こっちはイズナちゃん。もし良かったらさ? 私達の部活……忍術研究部に来ない?」

 

 

 

 唐突に飛び出してくる勧誘……いくら何でも急すぎる気がする。入ること自体は構わないと思っているけど、この人たちの熱意に答えられるか分からない。良いのだろうか?

 

 

 

「えっと……私、忍者とかあまり知らなくて……それでも良いんですか?」

 

「うん! 私たちは、忍者をキヴォトス中に知ってもらおう!って動いている者なのだから!」

 

「はい! 忍者を世に広める為に! そしてキヴォトスで一番の忍者になるために! イズナ達は日々努力を続けるのですよ!」

 

 

 

 真っすぐな目で嘘偽り無く変な決めポーズを取りながらそう話す忍術研究部?の人達

 その姿を見て私は、少しの不安と恐怖は確かにあるが、それ以上に期待が胸いっぱいに広がるのを感じている。

 例えるなら雨が降り続けていた空が晴れて日が差し込んでくるような……そんな感覚だ。

 

 

 

「そう、ですか? では、これからよろしくお願いします。部長……! えへへ……」

 

「イズナちゃん聞いた!? 今、聞いたよね!? やったよぉぉ! 新入部員だよぉぉ!」

 

「はい! これから更に楽しくなりますね! 部長!」

 

 

 

 照れくさそうに承諾すると、両手を合わせながら全力で喜んだミチルさんにイズナさん。

 とても仲が良さそうな二人を見て明るいグループなのだろうと思わせてくれる。私もその一員になりたいと、早く馴染みたいと心からそう思った。

 

 きっかけは確かにサリさんだ。人から見たら流されているのではと思うかもしれない。でも、流されている訳ではないと断言できる。何故か?もっとミチルさんとイズナさんを知りたいと心が叫んでいるからだ。

 

 だからまずは聞いてみよう……二人が目指している忍者について。

 

 

 

「……早速忍者について教えてくれませんか? さっきも言いましたけど、よく知らないので……」

 

「!! もちろんだよぉ! 何から教えようか……!」

 

「ツクヨ殿が忍者について何も知らないとのことなので……やはり、かまぼこ突風伝ではないでしょうか?」

 

「そうだねぇ! 特に初期は忍に対する説明も挟まれているし……! ツクヨちゃん? まだ時間は大丈夫?」

 

「あっ、はい! 大丈夫です……!」

 

「んじゃあ、ついてきて? かまぼこ突風伝の単行本を貸してあげるから!」

 

「良いんですか?」

 

「もちろん! さぁ、忍術研究部! 活動開始だよ!」

 

 

 

 これが忍術研究部というキヴォトスに大きな影響を与える小さな部活。その伝説の始まりだった。

 

 


 

 

──サリ視点、数日後──

 

 

 

「へぇ……じゃあ部員になったんですね? ツクヨさん」

 

『は、はい! そうです! まだまだ分からない事だらけですけど楽しいです』

 

「それは良かった!」

 

 

 

 ツクヨさんと通話している私は、明らかに数日前より楽しそうな様子で私と話すツクヨさんに少し頬を緩ませていた。

 

 話を続けていると通話越しに遠くの方から声が聞こえてくる。

 

 

 

『ツクヨちゃ~ん? そろそろ──ありゃ?通話中だった?』

 

『あっ、すみません部長! 今行きます!』

 

『いいのいいの! サリちゃんでしょ? ちょっと変われる?』

 

『は、はい。どうぞ』

 

 

 

 スマホを手渡しているのだろう。少しのノイズの後にツクヨとは違う声が聞こえた。

 

 

 

『あ~もしもし? サリちゃん? 聞こえる~?』

 

 

 

 ふにゃふにゃとした特徴的な声。疑うまでも無くミチルっちだ。

 

 

 

「聞こえるよ~どうしたの?」

 

『そうそう、言いたかったのぉ! 一体こんな私の理想をそのまんま体現したような子一体どこで見つけたのよぉ?』

 

「ん? ツクヨさんから聞けばいいのに……不良に絡まれてたのを助けて成り行きで……かな? ちょっと境遇に思う所があったからミチルっちを呼んだんだけど……大正解だったようで?」

 

『大正解も大正解だよぉ! こんな良い子私には勿体ないってぇ……』

 

「紹介したのは私だけど、ついて行くかどうか決めたのはツクヨさん! ミチルっちとイズナちゃんを見てついて行くか決めたんだろうからそんな下向きな事言わないの!」

 

『……ありがとうねぇ? サリちゃん』

 

「私は何もしてないよ……さて、私も頑張らないとね?」

 

『あぁ……今日だっけ? 試験』

 

「そう。 そろそろ時間だし頑張ってくるよ~。じゃあね~!」

 

 

 

 そう言って私は通話を切りD.U.にあるSRT特殊学校の正門を眺める。緊張で胸が張り裂けそうなのを深呼吸で誤魔化す。

 

 

 

(鬼が出るか蛇が出るか……頑張るぞ!)

 

 

 

 私は覚悟を決めて校内へ足を踏み入れたのだった。

 

 





あとがき

「サリちゃんの親友に対するドデカい感情が分かる瞬間」


 はい。我慢できずにツクヨと絡ませました。しょうがないじゃん? 忍術研究部とか言う光の部活ホント……(語彙力)


 余裕がないのに人助けをした理由?試験勉強とかする時に何故か部屋の片づけをしたくなりません?それです。
 え?お祭りに参加しない理由?目を逸らしたいけど流石に遊ぶのは違うじゃん?って気持ちと今遊んでも楽しくないと思っているからですね。

 気になる事があれば感想に書いてくださいな?可能な限り答えますので……。自分じゃ何が気になるのかわからんのでね?
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