うおおおおおお!!第二部だぁ!?FOX小隊実装だぁ!?
全然引けないんですけど!? アロナァ!?
一年生で連邦生徒会長になってるって公式で出されたの初めてよね?当たってた!やった!もう出てたら見逃しているからあれなんだけど……
一人称で小説書いてたのに行き詰って三人称にするって止めてよ……今まさにどうなんだろうって思いながら下書き眺めてたんだから……
さて……ツッコミ所ありまくりなこの小説ですが……頑張って辻褄合わせは行おうと思いますので生暖かい目で見守ってください。
SRT特殊学校とは──
現連邦生徒会長が設立した自治区の縛りに左右されない超法規的な法執行機関。
法執行機関と言えばヴァルキューレが真っ先に思い付くけど、D.U.や学園自治区外での犯罪に対応できる反面、他の学園自治区に犯人を逃がしてしまった場合、すごく時間がかかる手続きが必要なんだって。おかげで大半はその間に逃がしてしまう。
しかし、SRTは違う。最新鋭の装備を身に纏い、自治区に縛られず、事が起こる前に根元を断つ。よしんば事件が起きてしまっても素早く確実に事態を収束させる。とてもロマンに溢れる組織だと思う。
巷では連邦生徒会長の私兵なんて言われているが……彼女が一年生の時に突如「私の指示一つで何でも動く法執行機関作るよ!」って言って今があると考えたらまぁ……そうだよねと思わなくもない。暴君か?って私でも訝しむレベルだもん。
うん……?今の今まで気にしたことなかったけど、高校に進学してすぐに連邦生徒会長になってるって事よね?もしかしてあの人化け物……?
話を戻して……任務の特性上、相応の身体能力と思考能力が必要なわけでして、私はかなり神経を張り詰めて試験に臨もうと向かった……んですけどね?
目の前に広がるのは、普通の学校とほぼ変わらないの校舎に在校生徒達。その雰囲気のせいか、試験に挑むのであろう各自治区からやってきた受験生達は明らかに気が抜けていた。
だが、私を含め一部は気付いている。──時折目が合う在校生が明らかに私達を値踏みしている事に。
──SRT特殊学校のどこか──
校舎の中、楽な姿勢を取りながら受験生を眺めているセーラ服を身に纏う4人の学生が居た。
「……へぇ? 今年は意外と豊作じゃない? 隊長?」
「ん? あぁ、確かに気付いている奴が何人か……」
「あはは、教え甲斐があるね? あっ、あの子……あの時の」
「確かにそうだ! クルミが推してた子だねぇ?」
「またその話……! 良いじゃない別に! でも……楽しみだわ」
薄暗い廊下で口角を上げて眺めるその姿は、悪役の様ではあるが……この笑みはこの後起きる事の反応を想像して懐かしさと愉悦を感じているのは言うまでも無いだろう。
──なにせ、自分達も通ってきた道なのだから。
まず最初に行ったのは射撃試験。
まぁ……これに関しては全員一度はやった事はあるだろうから緊張している者は少なかった。
──屋外の射撃場に着くまでは。
「うっわ……ナニコレ?」
思わず出てしまった困惑の声。だが、周りを見ると全員同じような反応をしている。
広い……とにかく広い。凄い遠くに1000mの看板が見えるんですけど?
D.U.の郊外とは言えこんなのを学園敷地内に作れるとは……流石、SRTと言った所だろうか?
驚いているのはそれだけじゃない。恐らく試験に使うのであろうレーンの先に置いてある的を見ると、明らかに普通より小さいのだ。
……スナイパーでも育てる気なの?
的との距離は、おそらく銃の最大有効射程距離……これは余程上手くない限り半分も当たらないぞ?なんてそんなことを思っていたら試験官らしき人物が口を開く。
「さて、これを見た諸君の中には驚いている者もいるかと思う。明らかに的が小さいからな」
「安心してほしい。こちらで用意している銃を使ってもらうからな。SRTの技術力を総動員して整備してある銃だ。今まで使った銃で一番当てやすいって感動する者も居るくらいだ。性能は保証する」
過去にそんな意見があったのだろう……ニヤリと悪そうな笑みを見せながらそう語る試験官。
「分かっているとは思うがじっくり狙えるんだ。SRTに入る以上外す事は許されないからそのつもりでいるように」
受験生全員の顔が強張る……。そりゃあそうだ。こんな小さな的を狙ったことある奴はほぼいない。
これがSRTかと心の中で全員が思っている事だろう。
「これより、三つのレーンでそれぞれ別の武器を使って的に向かって射撃してもらう。その中で一番成績の良かった物で合否を決めるのでどれかが下手くそでも安心して構わない。もっとも? すべて使えたほうが有利なのは間違いないがな」
その言葉と聞いてから全員はシューティングレンジを眺める。的が置いてあるレーンが三つ。それぞれ的との距離が違っており、机の上に置かれている銃からその銃の最適距離なのだろう。
用意されている武器種はHG、AR、SRだ。
受験番号の若い順からレーンに立ち始めて試験官の合図と共に的に向かって銃を撃ち始める。
自分の番号が呼ばれるまで他の受験生の反応などを見ていたが、みんな銃を撃った瞬間、驚いている気がする。
特にARを撃った時かな?大半の人がよく使う武器種なだけあって違いがよく分かるんだと思う。でも……やっぱり的が小さいからか半分近く外している人が大半だ。
その中でも一人だけ凄い人が居た。SRのレーンでの事だ。的との距離は1000m……。そこまで離れていればどうあがいても弾がズレるはずだ。それなのに──
「う、撃ちます……!」
そんな自信なさげな声とは裏腹に次々と的に当てていくのを見ていた試験官の一人は、声こそ出していなかったものの手元のクリップボード──恐らく生徒情報──を何度も見返している事からすごく驚いているのが分かった。
一定のリズムで発砲音が聞こえて、双眼鏡を構えて的を見ていた人が「ヒット」と一発撃つごとに的に弾が当たっている事を教えている。この間、誰一人として喋らず試験を受けていた全員がその姿に見入っていた。
彼女はあまり目立たない……ハッキリ言うと存在感が無い人物だったのに、気付けば誰より目立っていた。
さて……そんなこんなで自分の順番が回ってきたが正直言おう。自信は全くもってない。
あんなのを見せられた後じゃ自信なんてポッキリ折れるっての!まぁ……やるだけはやるけどね?
そう思いシューティングレンジに立つ。まずはハンドガン。自分の愛銃と同じ武器種なので一番使いやすい。
口径は9mm……愛銃の45口径よりは反動が軽いはず……的との距離は50m……有効射程距離内だが、普通の人は人型でギリギリ当たるか?と言った具合だろう。この的に当てられるか不安だ。
私は深呼吸をして銃を構えて的を睨む。
「行きます!」
その言葉と共に私は銃の引き金を引く。火薬が爆ぜ、弾丸が音速を超えた事によって大きな音が鳴る。手に伝わる衝撃は思いのほか軽く、制御のしやすさに驚いた。SRTやヴァルキューレで9mm弾が使われる理由はここにあるのだろう。
勢いよく飛び出した弾丸は高速で飛翔し小さな的に正確に命中した。
おぉ……当たった。9mmも案外悪くないかも?問題は威力が低いっていう所なんだけど……。こんだけ精度が良くって反動も軽いならこの的でも全然いけるね!
この感覚を忘れないうちに一発、また一発と撃っていく。狙った場所に真っすぐ正確に飛んでいく事に気持ち良くなった私は、ペースを速める。
マガジンに入っているのは15発。しっかり狙って撃つとなったら時間がかかる物だろうが、私は思いの外早く撃ち切った。
試験官の目に驚きと喜びの感情が視えた。これは……好印象ってことで良いのかな。
「受験番号79番。全弾命中……次のレーンに進め」
「はい!」
その言葉と共に進み、着いた先に居た別の試験官。その人の目配せの先にはアサルトライフル。的との距離は200m程。思いの外離れてないなと思っていたら、依託射撃はダメ、立ったままだって言われた。
アイアンサイトでこの距離……ほとんど使った事のない武器種も相まって、結果は30発中20発……
ゆっくり狙って6割程……私に中距離の適性は無いかもしれない。
さて……問題のスナイパーライフル。まぁ、はい。1発当たったのを褒めて欲しい。
伏せてなおかつバイポットを使ってこれなんだから終わっている。なんでこれ全弾当てれる人が出るんだか……。
私は絶対にスナイパーライフルは使わないと心に誓った。
受験生が全員が銃を撃ち終わった後、連れてこられたのは大スパン構造の倉庫のような建物だ。
中に入れば視界に広がるのはベニヤ板で構築された建物を模した物。ゲームなどで見たことのあるキルハウスと呼ばれる物だ。実物を始めてみる私はとても心が躍っていた。
「さて……一部テンションが上がっている者は次にやることが分かっている様だが? 一応説明するぞ」
試験官が私の顔を見ながらそんなことを言ってくるのですごく恥ずかしくなった。やめてよ……
「これは、キルハウスと呼ばれるCQB訓練用の掘っ立て小屋だ。君たちには今からこの中に入って敵を模した的に一発撃ちこんでそのまま出口にまで走り抜けてもらう。心配しなくてもほぼ一本道だから迷う心配はしなくてもいい」
「言うまでもないが、実戦のような気持ちで挑むように。……ちなみに私はこの上から君たちの行動を全てチェックしている。敵の目や耳みたいなものだな。私に物音を聞かれるということは部屋の中にいる敵全員に聞かれてると思え?」
……目と耳の代わりか。こういうのって速さが大事かと思ったんだけど、実戦のような気持ちって事は恐らく派手な動きを求められている訳ではないってこと?
「受験番号79番! 位置につけ!」
「は、はい!」
そう言われて私は家の玄関を模したであろう扉のドアノブ側の壁に背を付けて、準備が出来たことを上にいる試験官に目線で合図する。どうやら伝わったようで頷いてくれた。
「始めっ!」
その合図と共に扉を開けて外からしっかりとクリアリングする。パイを切るように慎重に……その後死角になっている左右を確認しながら建物に突入した。
──???──
キルハウスが置いてある倉庫近くにある建物の中。薄暗い空間にモニターが怪しく光っており、スピーカーから銃声らしき音が聞こえてくる。試験官数名がモニターを眺め、手元に置いてある紙に何かを記入していた。
すると突然、後ろから扉を開けながら4人の生徒が部屋に入ってくる。
FOX小隊──数か月前に災厄の狐を捕らえた他、カイザーインダストリーの不正も暴いたりとSRTの最強チームと言ってもいい実力を持った小隊だ。
その圧倒的な実戦経験を持っている彼女達の発言は合否の参考材料になりえる為、入室を許可されている。
「少し遅かったか……」
FOX小隊の小隊長。七度ユキノが少し悔しそうにする。そんな彼女を見て試験官の一人が口を開いた。
「仕方ないですよ……でも、始まったばかりなので安心してください。もっぱら事務仕事な私達と違い、FOX小隊の方達の反応は見ている所が違っていて助かるので、気にせずに色々反応してください」
「私はCQBはそれほど得意じゃないよ……?」
試験官の発言に少し思う所があったのか、FOX小隊のスナイパー。天神山オトギが頬を掻きながらそうつぶやいた。
「あはは、オトギちゃんはスナイパーだからね……。でも、気にしなくていいと思うよ? 私達の経験から来る言葉が欲しいんだろうし……」
「ニコ……!」
「オトギ、あんたはもうちょっとCQBを練習しなさいよ……」
FOX小隊、副小隊長の吉野ニコが少し表情が曇っていたオトギを励ます。その光景をジト目で眺めながらツッコミを入れるFOX小隊のポイントマンの高倉クルミ……これがSRT最強チームの姿か?なんて思う者もいるだろう……事実、そう思う後輩も多かった。
もっとも、そんな奴らは訓練で仮想敵として対峙した彼女達の姿を見て180度認識を変える事になったのは言うまでもない。
「……あの子凄いじゃない? ポイントマン向きだわ。動きも実にお手本って感じ」
「へぇ~? もう次の子を狙ってる訳? 浮気は良くないよ?」
「揶揄うんじゃないわよ! それじゃあ私がサイテーな奴みたいじゃない!」
「結果、ここを受けに来てる訳だし、間違っちゃいないでしょ?」
「もうっ!」
「そこまでにしておけ……」
オトギとクルミの言い合いを呆れた顔をしながら止めるユキノ……しかし強く止めていない辺りいつもの光景の様だ。
時に無言で、時に驚いた様子でこの試験を眺めていた彼女達。そんな中オトギが反応を示す。
「おっ……? 次はあの時の子じゃない?」
「あっ、そうだね? ……意外と様になってるような?」
「扉の前に立たない。ドアノブ側に立って開けた瞬間体を引っ込めて安全確保しているしすぐさま突入せずに外から索敵して室内に入っている」
「へぇ~? なかなか堅実じゃない」
「みんな、気付いてる……?」
「あぁ。音が一切聞こえてこないな……」
モニター越しに試験を眺めていた全員は、サリの隠密能力に言葉を失っていた。
扉を開ける音、足音、服と装備が干渉し出る音。その一切が彼女の時だけ聞こえてこなかったからだ。
私が長所とは何か?それは隠密能力だろう。この技術をキルハウスに使えるか?と言えば微妙なのだが……上で試験官が見てくれてるのだろう?ならやる価値はあるよね?
そう思った私は姿勢を低くしながら。足音を殺す歩き方に変える。そして周りに自分を溶かすように意識する。
玄関の先。廊下を模しているだろう通路に扉が確認できる。視界に的は存在しないため物音を立てずに、素早くドアノブ側の壁に陣取り、音を立てない様にドアノブを回し軽く押す。すると、扉をゆっくりと開いていき半開き状態になる。少し扉から距離を取りその隙間からゆっくりと室内を確認する。
途中正面側に的が見えたので射撃して排除する。銃声を鳴らした為、素早く突入。死角になっている部屋の左側を扉を使って視界を切りながら、フックを掛けるように部屋の右角をクリアする。そしてドアで視界が塞がっている側を流れるように確認する。案の定扉を挟んだ先に的が存在しており、視界を切っていなかったら確実に撃ち抜かれていた位置だ。考え無しに突っ込む人を落とす為なのだろうなぁ……と少し冷や汗が出た。
基本CQBはこの繰り返し。ひたすら安全な位置から中を確認して素早く突入しつつ制圧する。私の使用している銃がハンドガンであるため比較的スムーズに突入できるが、ライフルは辛いんだろうなと思わされる狭さ。武器の有利不利を実感できる。
クリアリングを続けてたらドア枠のみで外に繋がっている場所に出た。どうやらここまでの様だ。
「終了だ!」
その言葉と共に体の力を抜いた。上ではどういう風に見えていたのか気になりながらも開始地点に戻る。
自分の順番を不安そうに待っている人達を見て私はちょっとした愉悦を感じていた。
それで少し心の余裕が出来た私はこの後やるの物の予想を立てる。
次はなんだろう?単純な運動能力の確認かな?創作でよく見るあのアスレチックみたいなあれだったり……?
あれ……?学力テストってもしかしてその後……?クタクタになった後にやるの……?いや、あり得ないあり得ない……。
私はこの後に控えている地獄を想像して現実逃避していた。
案の定、頭がおかしいんじゃないかというくらい動かされて疲労で頭がぼーっとする中、筆記試験がありました……。筆記は万全な状態で受けさせて欲しかったと心の底から恨みましたよ?多分、その場にいた全員がね?
出てこいこんな試験考えた奴……!ぶっ飛ばしてやるからさぁ……?
試験が無事に終わり疲れ果てた私は、この試験を考えた奴にいつか仕返ししてやると思いながら帰路についた。
その日の夜は泥の様に眠った。次の日、目を覚ました時刻はお昼を過ぎていた。
──連邦生徒会、ある日──
連邦生徒会長の執務室。とても広々とした空間……殺風景ともいえる場所に書類が運ばれる。
「今年の合格者リストだね~?ありがと~!」
「いえ、これが役目ですので」
真っ白い服に金色の装飾が施されているとても高級感のある制服に身を包む人物。連邦生徒会長がやけに砕けた口調で話す。SRTの試験官を担当していた人物が対照的に堅苦しい口調で返事をしている。
「今年はどんな子が印象に残ったの?」
「そうですね……この子達でしょうか」
そう言って、何人かの生徒情報を机に置く。
それを連邦生徒会長は流し見で名前だけ確認する。
(月雪ミヤコ、空井サキ、風倉モエ、霞沢ミユ……うん。問題ない)
全て知っているかのように何も反応せず生気を失った様な目をしながら生徒情報を確認している連邦生徒会長に試験官は少し冷や汗をかく。
その得体のしれない雰囲気に部屋の空気が凍っていくようだ。普段の彼女の明るい雰囲気とはだいぶ乖離していると試験官は感じた。
「はいはい……ん?」
唐突に彼女の手が止まる。先程とは真逆の反応に試験官は疑問を感じた。
「どうかしましたか?」
「え? いやぁ? 何でもないよ?」
明らかに何かある反応……「もう少し上手く誤魔化してくれ」なんて先程の彼女を見た試験官に言えるはずが無かった。
「え~っと……この子は? どんな印象を抱いたの?」
「彼女は──」
──物語が動き始めた。
あとがき
「序章終了のお知らせ」
ミリタリー全然分からんけど頑張って書いてます。お許しを。
サリちゃんの戦闘能力について疑問に思っている人向けに簡単に説明すると、隠密能力で誤魔化しているフィジカルがモブより少し強いくらいの生徒です。
正面での戦闘はあまり得意ではなく、意識外からの奇襲タイプ。ゲーム的な性能は、回避力高めストライカー役割はサポートでしょうね?ハンドガンですし……。
ちなみにサリが本気で気配を探るとミユの位置までは分からずとも近くに居ることまでは分かるかもしれない。