前回まではUA10くらいだったのに急に何で……。めっちゃ嬉しいけど。
てか欠陥に気が付いたけど、週末の投稿のタイミングでUA調べてたら書き溜めしなきゃ達成できないじゃん。今回も3000文字しか書いてないですよ私。
てわけで勝手にマイルール変更。今週のUAは来週のノルマとする。今回は3000文字で許して。来週、今回のUA分4100文字を書くので。
ドラクエの新作ソシャゲに時間を奪われてるのが心配だけど。GWだしなんとか書きますので。
ちなみに今回 2950文字。四捨五入で3000ということで許してください。
今回も見てくださった方、本当にありがとうございます。
グループカースト。明確に決めたり誰かが口にするわけでもないのに、場の雰囲気と普段の態度から自然と発生するソレは、ここ魔術高専でも変わらず存在していた。休み時間のたびに男女関係なく集まっては仲良くお喋りに興じ、クラスで話し合いとなれば真っ先に意見を出したりする○○のグループなんかは、まさにトップカーストに位置するのだろう。
それに対して俺はというと、休み時間は空良と話すか一人で携帯を弄っているかのどちらか。まさに最底辺にふさわしい過ごし方。悲しい。
が、別に悪意でハブられたりいじめられているでもなく、クラスの人たちも良い奴なんだとは思う。知らんけど。
とにかく編入してひと月ちょい経ったが、クラスメイトの人となりが分からず馴染めずにいるのが現状だった。それもこれも積極性のない自分が悪いのは理解しているし、なんなら現状でも問題ないとも思ってる。
友達は量よりも質だよな。空良とかイケメンでコミュ力もあるから最上級でしょ。くたばればいいのに。
そんな空良はといえばトップカーストのグループにもよく混ざって話すし、遊びにも行ってるようなくせして、それ以外のグループにも混ざってるし、なんならぼっちの俺ともよく話す始末。本当に顔が広いというか手が早いというか何というか。空良のおかげで完全な孤独ではないことには感謝している。本人に言う気はないけど。
「う~ん……」
長々とどうでも良いことに思考を費やしていたが、隣から聞こえる悩むような声に視線を向ける。休み時間の今、周囲はわいわいとそれぞれ仲の良い集団で盛り上がっている中、空良は自席で机に置かれたプリントと睨めっこしていた。
「悩むな~……。詠はどれにするよ」
俺の視線に気が付いた空良はプリントを掲げ、俺に聞いてくる。眼前に突き出された文字を追ってみれば、今朝がたクラスに配られた一枚の用紙。それは再来週に実施する他学科との合同授業に対する希望票だった。
「さすがにまだ決めてないな」
「ま、そうだよな」
「てかそれの提出もまだ時間あるだろ。決めるにはまだ早いんじゃ?」
「どれが一番楽か考えてたんだよ」
「決め方。不純な動機すぎるだろ」
「大抵そんなもんだろ。ちゃんとした目的とか目標を持ってたらそもそも普通科じゃなくて他の学科に入るだろうし」
「……たしかに」
俺の場合はちゃんとした目的があった上で普通科を選んだが、そうじゃないなら確かにその通りだと納得する。考えてみれば、俺だって中学生活も進路選択も割と適当……というか楽なものを選んできた覚えがある。
俺の反応に「だろ?」と返した空良は、そのまま後ろを振り返り続けて声をかける。
「華と陽はどうするか決まってる?」
「いや唐突。伝わらんでしょ」
軽くツッコみつつ俺も身体をひねり後ろの二人を視界におさめる。俺の後ろの席の国見陽は一瞬きょとんとしつつも、すぐに言葉を返す。
「合同授業のやつでしょ?」
「伝わっちゃったよ」
「さすがに目の前で話されてたらね。私は研究科かなぁ……。華ちゃんはどう?」
「私は……やっぱ私も研究科かなぁ。戦いは得意じゃないし」
空良の後ろの席の椎木華は悩んだ素ぶりを見せつつそう答えた。
二人とも研究科に行くつもりらしいが、その決め方は消去法によるものっぽい。今日まで授業で身体を動かす類のものはあまり無かったため、普通科の中に椎木のように戦いが苦手な人がどれくらいいるのか分からないが多かった場合は研究科か、開発科に集中しそう。
空良には決まってないと言ったが、もとより協力者探しのために守護科か狩猟科のどちらかにするつもりではあった。朝の説明の時点では人数が溢れた場合は抽選になるとか言っていたが、この様子だと俺の希望が叶わないってことは無さそうだと一安心。
「研究科なぁ……。堅っ苦しい内容になりそう」
「そもそもお前勉強できるのか?」
「なめんなお前。テストだけでも普通科全体で15位以内の順位だわ」
「えうっそマジかよ」
15位と聞くとまだまだ上がいるからそうでもなさそうだが、普通科だけで80人がいる中で15位は結構頭が良い部類に入るだろう。
信じられない、というか信じたくない俺は国見と椎木に視線を移すも、二人とも頷いて同意を示す。空良の自称だったらともかく二人が言うなら本当なのか。またこいつを恨む理由が一つ増えたな。スペック高すぎだろ加減しろ。
「ちなみに私は20位くらいだけど、華ちゃんは一桁だよ」
「でも私は二人みたいに運動が得意じゃないから」
「私だって得意じゃないよー!」
「マジか……みんな頭良いんだな」
「そういう詠も勉強出来そうな雰囲気はしてるけどな」
「苦手とは言わないけど、3人ほど出来る自信はないな」
「おっ? ようやく俺の凄さに気が付いたか?」
「うるせぇくたばれハイスペック」
「褒めてんのか貶してんのか分かんねぇな」
すまん。つい本音が。
「神凪くんは編入したばっかだし、分からないところがあったら教えるよ?」
「さんきゅー。とりあえずは自分でやってみる。テスト近くなったら頼るかも」
「この中じゃ一番下だけど私にも頼ってくれていいよー」
「あぁ、ありがとう」
「俺も懇切丁寧に教えてやるよ」
「……やだなぁ」
「俺にだけ冷たくね……? あっ、悪い。女子と仲良くなるチャンスを潰しちゃ悪いよな」
「ちげーよ。やめて? 俺をそういう風に仕立て上げるの」
空良がそういうこと言うから二人も苦笑いしちゃってるでしょうが。本当にそんな気はないので許して欲しい。
話を逸らそうと、溜息一つ吐いてから話題を元に戻す。
「はぁ……。まぁ俺は元から研究科を選ぶつもりはないから」
「あっ、そうなんだ。運動の方が得意?」
「どっちかと言えば。別にどっちも得意じゃないけど」
「そうなー。研究科よりは体を動かす守護科とか狩猟科とかの方が良い気もするけど、本科の奴らと一緒なのも面倒そうだよなぁ」
「本科ってそんな俺らとレベルが違うのか?」
「いや別に。でも一部の上位層はかなり強いな」
「ほ~ん……」
言葉だけでは実感が湧かず生返事になるも、協力者候補の期待が持てるとなると、ますますその二つに絞り込みたくなる。まぁ良い人材が見つかったとて、明星の時みたいに協力に応じてくれないことも十分あり得るわけだけど。むしろ簡単に厄災の話を出来ない以上、明星の時よりも難しいかもしれない。まぁ今はそこを考えたってしょうがない。
そうこうしていると授業のチャイムが鳴り響き、話を中断して前に向き直る。
てかそもそも希望票の提出も今週末だからすぐに決める必要もない。俺の方針としては、どちらに有力な生徒がいるのかを調べて、そのきっかけ作りとしてそいつがいる学科の合同授業を希望する。その後はどうにか接触したいところだが、それは実際に授業の内容を見てみないことには何とも言えないな。
ひとまずは他の3人にも負けないよう俺も勉強に集中するとしますか。留年するわけにはいかないし。
☆
ちなみに放課後明星に2年の協力してくれそうな生徒、もしくは実力のある生徒について聞いてみたところ、「私が知るわけないでしょ。興味もないし、そもそも友達だっていないんだから」と何とも悲しい返事をもらった。
「……明星、俺が友達になってあげるから元気だせって」
「いらない」
「………………」
泣きそう。