THE・豆腐メンタルの短編集   作:THE・豆腐メンタル

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悩みし男子学生

 いつからだろうか。素直でいるのを恐れるようになったのは。

 幼いころは何もかも素直だった。

楽しいつまらない、美味しい不味い、得意苦手そして、好きと嫌い。

 幼いあの頃は、どんなことも素直に伝えていた。みんな思い思いの気持ちを感情を言葉にしていた。

 だけど、ある一定の年を迎えてみんな変わった。

女の子と一緒にいる友達をからかったり、好きな子をいじめるようになった。ただ気を惹きたいだけなのに素直に言葉にできず、しまいには嫌われる始末。

 更に年が経つと見た目を飾り、中身のない言葉や思いのやりとりになった。

誰かと居たいから、寂しいから、はたまた思春期の衝動で付き合い、別れる。

 素直になるのを恐れた者達は、そうしてうまい逃げ道を見つけていった。

 だが、それすらも恐れる者もいる。

素直になって嫌われるのが怖い。だけど逃げるのも偽ることも出来ない者もいる。

 こんなことを言っている僕もその一人。

怖くて何もできない。

 ましてや今、僕が悩んでいることを素直に伝えるのはなかなかにコミュ障の僕には難しい。

 そう、僕は今好きな人がいる。

その人はいつも静かで大人しい。僕が触れたら壊れてしまうのではないかと思うほどに。知り合いは目つきの少々厳しい彼女を不良だとかヤンキーだなんて言う。

僕はそれをやんわりと否定し、受け流す事しか出来ないことが不甲斐ない。

 そんなこんなで僕は今、悩んでいる。

 結局何を言いたいのかっていうと僕は彼女が気になるor好きなのだ。

その気持ちを言葉にして伝えたい。たかだか二、三言いうだけ。

それが難しくて僕はうじうじしている。

「という訳だが、どうすればいい?」

「どうすればって・・・」

 困ったように顔を歪め首を掻く友人が僕にはとても嫌な奴に感じた。

「とりあえず、喋れよ。そんで仲良くなれ。いきなりコクられてもきもいだろ?」

「そうだな。確かに一理ある」

 よし、当面の目標は仲良くなることだな。

「なんか、意気込んでるみたいだけど空回りしないようにな」

 

 

 

 そんな会話をしたのも、半年以上前。

その間に色々あった。そのなかでも、特に印象深いのはケータイなどの道具を使わないで会話したこと。

普段は、なかなか喋らない彼女が肉声で会話をしてくれた。それが嬉しくて堪らなかった。

 だから、今日、この日告白することにした。高校生活最後のテスト。最終日。この日が終われば次は一か月以先。だから覚悟が出来た。

 さあ、行こう。彼女の元に。

 今日という日が良い日とならんことを。

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