スーピィは保護者が見つかるまでマスターの喫茶店で預かる事になっていた。
しかしそのスーピィがとある日行方不明になった。
「スーピィ!」「スーピィちゃあん!!」
マスター達は必死に探す。
特にスフレはスーピィを実の妹のように可愛がってたのもあり涙目になりながら必死に探している。
「いたか?」
「いいえいませんでしたわ…」
マスターと乙女達は途方に暮れる。
「どこに行ったんだ…」カランカラン♪
来客の知らせの音が鳴った。
「スーピィちゃん!?」
スフレはいち早く反応してドアの元に駆ける。
しかし現れたのはある少年だった。
「君は!」とマスター。
彼は客船にスーピィといた兄らしき少年だった。
「レイです。スーピィがここに預けられていると聞いて来てみましたが…」
レイはこう言う。
「生きていて良かった。でもスーピィちゃんは今はいないんだ」
「いつの間にかいなくなっちゃった…」
マスターと乙女達の沈んだ表情でレイは事情を悟っていた。
「そうですか…あの子は好奇心旺盛でちょっと目を離すと何処か行っちゃう癖が昔からあったんです…」
とレイは声を落とす。
「ごめんね、もっとスーがちゃんとスーピィちゃんを見張ってたら…」
「スー、貴女のせいじゃないわ」
泣きじゃくるスフレをラナンが背を摩りながら慰める。
(ラナンさんどこまでズルいんでしょう…)
カトレアは密かにラナンに対抗心を燃やす。
「スフレアンタの言うとおりねもっとちゃんと見張ってたらねぇ」
「ロザリーさん何もそこまで言う事ないでしょう!!」
ロザリーが皮肉づくのにカトレアが助け舟を出す。
カトレアは密かに(ロザリーさんグッドアドリブ!)とロザリーに感謝した。
「あらまぁ…」とプルメリアはカトレアの下心を見抜き呆れ笑う。
「なんとしてもスーピィを探さなきゃ…スーピィを助けるのは兄である僕の役目だ!」
レイは重い責任感を露わに出す。
「まだ近くにいるはずだ。懸命に探そう!」
マスター達はスーピィの捜索を続行した。
ーーー
スーピィはある暗がりで目を覚ました。
「ここは…」
そしてそして奥から足音が聞こえやがて姿を現す。
片方の目が星でギラつき、中性的な顔立ちで貴族服を身に纏っているがどこはかとない恐るべしオーラを放つ青年の姿だった。
「初めまして私はロロイ。其方の前世からの因縁のお相手ですぞ」
ロロイはニタァッと邪悪な笑みを浮かべスーピィに自己紹介をした。
「い、いじめないでください…」
スーピィは涙を溜め命乞いをする。
その姿はロロイの加虐本能を更に増す事になった。
「いじめるなど人聞きの悪い。私は其方に教えようとしているのですよ。因果応報と言う法則をね」
ロロイの顔横半分が闇に覆われた。
ーーー
スーピィの前世はティラノサタンと言う強大な黒い魔力の権化だった。
ティラノサタンは世の中の法則を捻じ曲げ、その結果同じ身分同士でしか結ばれないよう結界を張った。
それで
ーーー
「わかりましたかな?其方は因果からは逃れられぬのです!」
ロロイの形相が恐ろしいものになり、黒い魔力が今、ロロイを覆っていた。
「運命は警告どおり、次の試練へ参りますかな?」
とロロイは声を低めた。