ポケモン最強トレーナー・サトシ、バレンタインで好感度が限界突破している件 作:寝て起きたら異世界じゃなくて会議室だった
ハルカとカスミからの告白を受け、オレは気持ちを落ち着かせようと、広場の喧騒を避けて、オレはテラリウムドームのポーラエリアにある、氷に覆われた静かな池のほとりまで来ていた。
立て続けの真剣な想いは、オレの心に大きな波を立てていた。
池の水面をじっと見つめていると、誰かが静かに近づいてくる気配がした。
「サトシ…」
振り向くと、そこにスイレンが立っていた。
彼女はいつも通りの淡々とした表情だが、その手には、まるで貝殻のように艶やかな小さな箱が握られていた。
「スイレン! どうしたんだ?」
オレが驚くと、スイレンはいつも以上に言葉少なで、ただオレを見つめた。
その瞳の奥には、アローラの海のような深さと、強い決意が見えた。
「話があるの。すごく、大事な話」
スイレンはまっすぐオレの目を見て言った。
オレは、静かにスイレンの言葉を待った。
スイレンは、箱を胸に抱いたまま、ゆっくりと話し始めた。
「サトシ。あなたといると、世界がずっと広く、深く見える。どこまでも続く海みたいに、あなたの隣で、遠い未来まで静かに並んでいたい」
彼女は一呼吸置いた。
「あなたのことが、大好き。誰よりも、私の大切な、宝物なの」
(宝物! スイレンの、あの静かで深い想い…! これは、アローラの大海原よりも大きな愛の告白だ!)
オレは、その素直で、飾り気のない言葉に深く心を打たれた。
「スイレン、ありがとう。君の気持ち、まっすぐに受け止めたぜ!」
オレは、その誠実さに、全身の力で感謝を伝えた。
スイレンは、静かに頷いた。
「返事は……?」
オレは、た決意を込めて答えた。
「ごめん、スイレン。こんなにも真剣な気持ちを、オレはすぐには決められない。オレも、君の想いに、ちゃんと真剣に向き合う時間が欲しいんだ!」
スイレンは、悲しむ様子も見せず、ただじっとオレを見ていた。
「必ず、君の気持ちに対して、オレの最高の答えを出す! 返事は、ホワイトデーに必ずする! それまで、待っていてくれ!」
スイレンは、ふっと静かに微笑んだ。
それは、アローラの波打ち際のような、穏やかな笑顔だった。
「うん。わかった。サトシを信じる」
彼女はそう言い、貝殻のような箱をオレの手に、そっと置いた。
「これは、海で一番大事な宝物と同じくらい、大切なチョコ。約束、破らないでね!」
スイレンはそう言って、来た時と同じように静かに池のほとりを去っていった。
オレは、スイレンのくれたチョコを大切に持ち、ポケットにしまった。
この透き通った純粋な想いに、最高の答えで応えなくちゃな。