ポケモン最強トレーナー・サトシ、バレンタインで好感度が限界突破している件 作:寝て起きたら異世界じゃなくて会議室だった
いよいよ文化祭本番だ。
オレたちは、カスミとセレナの主張がぶつかり合った結果生まれた、カオスなユニフォームを着て、ポケモンカフェのホールに立っていた。
「いらっしゃいませ!」
マオが仕切るカフェは、アローラパンケーキの香りでいっぱいだ。
オレは接客係として、客の案内をしていた。
オレのユニフォーム姿を見たセレナが、頬を染めて駆け寄ってきた。
「サトシ! やっぱり似合ってる! 一生懸命デザインしたんだよ!」
「おう、ありがとう! セレナのおかげで、お客さんも喜んでる!」
(セレナは本当にデザインのセンスがある。最高の仲間だ)
オレが感謝を伝えると、今度はカスミが水槽の飾り付けをチェックしながら、不機嫌そうな顔で口を挟んだ。
「フン、ユニフォームなんて、どうでもいいわよ。大事なのはみずタイプの癒しの空間でしょ。あんたは、そのユニフォームが汚れすぎないように、注意しなさいよ!」
(カスミはジムリーダーとして、やっぱりカフェの清潔感が気になるんだな)
次々と、オレの旅の仲間たちが客としてやってきた。
ハルカとマサトの兄妹が来た。
「サトシ! 相変わらずカッコいいね! このカフェ、最高よ!」
ハルカは笑顔でマオのパンケーキを絶賛する。
「サトシ! 次は必ずタッグを組もうね!」
ヒカリは、オレにバトルで協力したいという熱意を改めて示してきた。
イッシュ地方の旅仲間でチャンピオン、アイリスもやってきた。
「サトシ! まだそんなところで店員なんてやってるの! 早くポケモンマスターを目指しなさいよ!」
ユリーカはセレナに手を振り、オレの顔をじっと見てから、「サトシ、セレナをよろしくね! シルブプレ!」と、オレに挨拶をしていた。
その時、ゴウとその幼馴染、コハルがカフェに入ってきた。
ゴウは、カフェのメニューではなく、マオが展示している珍しいアローラ地方の木の実に夢中だ。
「サトシ! この木の実、まだ捕獲リストに載ってないぞ! すごいな!」
ゴウは目を輝かせながら、すぐにスマホロトムで写真を撮り始めた。
(ゴウは、どこに来ても目標を見失わない。最高のライバルだ!)
コハルは、そんなゴウの隣で、カフェの様子を少し戸惑った様子で見ていた。
ヒロインたちがオレを巡ってアピール合戦を繰り広げている様子に気づいているようだった。
コハルは何も言わず、ただそっとオレたちから距離を取った。
オレの周りでは、ヒロインたちがオレを褒め、茶化し、競い合い、「オレとの最高のパートナー」の座を巡って、言葉のアピール合戦を繰り広げていた。
その時、グラジオとリーリエがカフェに入ってきた。グラジオは相変わらず警戒心に満ちている。
オレがリーリエに声をかけると、グラジオはすぐにオレとリーリエの間に立ちふさがった。
「サトシ。妹に馴れ馴れしくするな。ここは学術的なイベントだ。私情を持ち込むな」
グラジオの視線は鋭い。
オレの周りは、ポケモンリーグの決勝戦よりも熱い人間関係でごった返していたが、オレの頭の中は、みんなの熱意に応えるための修行プランでいっぱいだった。
オレの高校生活は、今日も賑やかで最高に面白い!