ありがとうございます!!
「募集の貼り紙を見させてもらった。」
考え事をしていたベジットに話し掛けて来たのは者はポニーテールの金髪で、いかにも騎士と言った格好の女性である。
「という事はオレ達の仲間に入りたいかだろ?今も募集はしているぞ。」
一見マトモそうに見えるこの女性、だがあの胡散臭い募集の貼り紙を見て来たのだから少し不安になるベジット。
「話が早くて助かる。そうか…良かった。貴方の様な者を私は待ち望んでいたのだ。私の名は
「オレの名はベジットだ。そんでオレはお前が仲間に入っても構わんが、仲間の2人に相談してから結論を出す、いいな?」
「か…構わない!はあ…はあ…是非私を……是非この私を…パ…パッパパパ!パーティに…!!///」
「あらら…深呼吸でもして少しは落ち着きな?」
緊張のあまりにどもっているのだろうと思うベジットであった。何故頬を赤くしているのは知らないが…
「す…すまない。以前、貴方の仲間の1人が全身がドロドロになっていたが、アレは一体何があったらあんな風に?」
「ん?はて何のことやら…全くわからんな?」
「くっ…と、惚けてもムダだ!私はこの目で見た!全身ドロドロのあんな年端も少女を背負っていた貴方を!そんな目に遭うだなんて騎士として見過ごせない…!」
言ったら絶対に面倒になるから知らぬ存ぜぬを貫こうとしたが見られていたとは。そして事細かく捲し立てるこのダクネスは、あくまで正義感の為に言っていると信じたい。
「まあその事はどうでもよくて…それでお前が出来る事は何だ?」
「くっ!どうでもいい…!?ごほんっ!実は…ちょっと言いづらかったのだが…私は力と耐久力には自信はあるのだが不器用でその…攻撃が全く当たらないのだ。」
「じゃあ他の仲間を敵の攻撃から守るとか…出来るのか?」
「勿論だ!と言う訳でガンガン前に出るので盾代わりにこき使って欲しい!」
誰もこき下ろすとか言っていないし、飛躍し過ぎるダクネスに呆れるベジット。あまり考えたく無かったが…試しに彼女が反応しそうな言葉を選ぶ。
「例えばお前をボロクズ…やっぱよそう。」
「ボロクズになるまで盾になれだと…!?望む所だ!!」
「……蛙に喰われてドロドロに。」
「何!?ジャイアント・トードに…寧ろ望む所だ!!」
「(あ…やはりそうか…
「はあ…はあ…はあ…はあ…///」
強い弱いは別に構わないとして、こんな変態に仲間に加わっても構わんと言ってしまった事に後悔するベジット。もうこれ以上ダクネスの相手をするのが面倒なので
「すまないが急ぎの用事を思い出した。じゃあな!」
「なっ!?
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一方その頃、入浴を済ましたアクアとめぐみんは宿屋の部屋で2人談笑していた。
「と言う訳でめぐみん。ベジットはヤバン人だから絶対に怒らせてはダメよ。わかった?」
「はあ…そうですか。肝に銘じます。」
アクアが言っているのは宿屋探しでの一件の事だ。
アクアの言い分は理解出来る、まあまだ会って間もないから強くは言えないが、そんなに怒る人なのか?と疑問に思うめぐみんだった。
実際に自分の事を受け入れているし…
「誰がヤバン人だ。」
「「ひえーーーーーーっ!!!」」
いつの間にか2人の背後にはベジットが居たのだ。
これには2人は堪らず叫ぶ。
「おっと、驚かして悪かったな。」
「あ、アンタいつの間に…!まさかずっと居たの!?この変態め…!!」
「アホか。さっきまでギルドに居たんだよ。そんで色々あった結果、
「もしかして…"テレポート"の事ですか?あれ…でも
まずは瞬間移動とは
この世界でも似た様なモノがあるが、端的に言うと街の登録制限のある"ルーラ"だと思って欲しい。
「街にひとっ飛びか…それはそれで便利だな。それよりもアクアとめぐみん。」
「何かしら?」
「何でしょうか?」
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翌日になり、ギルドに向かったベジットとめぐみん。アクアは用事があると言って2人よりも先に向かっていた。
「いよっ!はい!!」
『おーーーーーーっ!!いいぞぉ!!』
「珍しい事を言うものだから何かと思えば…。」
「あれが宴会芸スキルでしょうね。」
小さな植木鉢を頭に乗せて、両手に持つ扇子を勢いよく開くとそこから水が放出される。さながら人間噴水機…いやこの場合は神か。
「どうも!どうも!…あ、見て見てベジットとめぐみん!どーよ、新しく習得したスキル!
「女神…?」
「コイツは自分の事を神様と思いたいお年頃なんだよ。だからそっとしてやってくれ。」
「アクア、余計な事を言ってすみませんでした。」
「いやいや!本当の事を言ったまでよ!何で生温かい目で見るのよーーっ!!」
周りに女神と言いふらせば面倒事が起きると自分で言ったものの、調子に乗るとつい名乗ってしまうのだろう。
「それよりもめぐみん。メシでも食いに行くぞ。」
「はい!ゴチになります!!」
喚くアクアを放っておき、ベジットとめぐみんは食事をしようと席に向かった。
それから食事をしつつベジットはめぐみんにスキルポイントについて教えてもらっていた。彼女も彼女でベジットのステータスが気になっていたところだ。
「ベジットさんの冒険者カードのステータス欄が文字化けしてますがもしてかして…偽造ですか?」
「そう思うかもしれないが正真正銘本物だ。こいつの作成時、皆んな見ていたからな。まあちゃんと機能しているし別にいいさ。」
「そうなんですか。(…貴方が強過ぎるあまりに不具合が起きているのでは?)」
その通りである。
「そう言えば貯まったポイントでスキルを習得出来るんだよな?取り敢えず1つ適当に選んでみようかな。」
「まずは誰かにスキルの使い方を教えてもらうのです。それとカードに項目が現れるのでポイントを使ってそれを選べば習得完了なのです。」
「と言う事は仮にめぐみんから爆裂魔法を教えてもらったら、オレも使える様になるのか。」
「その通り!その通りですよベジットさん!!…と言いたいですが魔王を一撃でぶっ飛ばせる程の爆裂魔法に到達したら、我が手取り足取り教えてあげましょう!!」
「そいつは良いが…それだとこの世界はとっくに平和になっているぜ?」
「あ!そうでした!ふふっ…それでも例え使い道が無くても教えますよ!爆裂魔法以外のスキルは覚える価値はありますか?いいえ、ありませんとも!さあベジットさんも一緒に爆裂道を歩もうではありませんか!」
魔王を倒す事は通過点に過ぎず、元の世界に戻って魔人ブウを倒さなきゃならないのが本来の目的だ。こんなに熱くも楽しく語るめぐみんに少し申し訳ないと思うのだった。
「今のお前を見てると何だろうな…
「ち…チビ…ふえっ…この我がチビ…?」
「(あちゃー身長の事を気にしていたか…)」
違うそうじゃない。
『捜したぞ?』
「ちっ…見つかったか。」
声の方に振り向くとダクネスがおり、その後ろには銀髪で動きやすい軽装の彼女の知り合いらしき少女が居た。
「昨日は急ぎの用事があると言って、瞬時に消えて居なくなったがそれは置いといて…昨日の話の続きをさせてもらおう。私を貴方のパーティに……」
「要らん。」
「!?…ぬっ!…くっ!…即答…だと…!?///」
「やはり喜んでいやがるぜ…!」
そんなやり取りをしていると知り合いの少女が話に入り込む。
「そんな強引に迫っちゃあダメだよ?ダクネス。」
「オレはベジットだ。そんでお前はコイツと同じ…って訳でも無さそうだな。」
苦笑いの表情で指で頬を触り、やんわりと否定する少女。
「あたしはクリス。見ての通り盗賊で、この子とは友達だよ。」
ベジットはクリスが現れた時から気になってた事がある。それは人間誰しも大きさを問わずに内に秘める気を持っている。だが、このクリスと言う少女からは妙な事に
「キミ、スキルについて話し合っていたけど、"盗賊系"のスキルなんてどうかな?」
「随分都合の良いタイミングだな?まあ物は試しだ。せっかくだし教えてもらおうか。」
「グッド!じゃあシュワシュワ一杯で良いよ。因みに習得に必要なポイントも少なくてお得で、何かと便利だよ?」
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人気が少ない通りに案内され着いたベジット、ダクネスも同行していた。
「……………。」
「クリス…?」
「おい、どうした?オレの顔に何か付いているのか?」
盗賊スキルについて教える筈のクリスはじっーとベジットの顔を見つめていた。それに気づいた彼は声を掛けると彼女はハッとした表情になり、一声謝罪してはスキルについての話を進めた。
「気を取り直して…盗賊のスキルには敵感知とか潜伏とか色々あるよ。」
「そうか。」
スキルの敵感知や潜伏=自前で出来る、相手の気を探ったり自分の気を消したりと言ったものと似通っているので、その2つは必要無さそうだ。
「だけど特にあたしのイチヨシはこれ。良く見ててね?」
「いいぜ。」
「じゃあいくよ!"
右手を前に突き出し、窃盗のスキルを発動したクリスの右手から光が発生する。
光が止むとベジットは違和感を覚える。
「じゃーん!これなんだ?」
「ほーう…
ベジットが懐に入れていた茶色の巾着袋はクリスの右手に収まっていた。彼女の動きを気で読んでいたが、動いた形跡は全く無い。だから光で目が眩んだ隙に盗んだ訳でも無い。
「成程。こいつがスキルってヤツか。魔法みたいだな?」
「まあ概ねそんな感じだね。これがスキルの
スキルについて感心しているベジットにクリスはある事を提案する。
「ねえ、あたしと勝負しない?君も盗賊スキルを覚えて、この財布を取り返して見せなよ。」
「お、おい…それではあんまりではないか?」
盗賊らしく盗るか盗られるかの勝負を提示するクリスにダクネスは止めようとするが。
「ふっ、面白い。その勝負受けるぜ!」
「決まりだね、それこそが冒険者!じゃあ冒険者カードを使ってスキルを習得してみて。あたしから習ったスキルが表示されてる筈だよ。」
自身のカードを操作し、窃盗のスキルを習得した。
その際に"花鳥風月"と言った聞き馴染みの無いスキルを見つけたが、ダクネスによるとアクアが使っていた宴会芸スキルの事だと補足する。
「さあ、これで盗賊スキルは君の物!少しイジワルして〜当たりはこのマジックタガー、40万エリスはくだらない一品だよ?そして…ハズレはこの石だよ!」
「へえ、スティール対策で盗める物を増やせば逆に当たりの確率が下がるのか。単純だけど堅実だな。」
「キミ、物分かりがいいね!じゃあどうぞ!!」
「ああ行くぜ!スティールっ!!」
先程のクリスと同様に前に突き出した右手から光が発生する。
「成功…なのか?」
光が止み何故か少し違和感を覚えるが、目当てのダガーでは無かったがスキルで物を盗んだのは確かだ。
しかしクリスは両手に持っていた石ころは地面に落とし、みるみると頬が赤くなり自分が履いているショートパンツに違和感があったのだ。
「どれ…ん?何だ…っておいおい。」
「いやーーーーーっ!!?///ぱ…
ベジットは右手を開くと、どうやらクリスのパンツをスティールしていたのだ。まさかこんなスキルだとは思いもよらなかった為、溜め息が出た。
「こいつは返すぜ。だから…泣くな!」
「え…?ど…どうも…。」
スティールを失敗?したベジットはクリスのパンツを本人にそのまま返した。何とも気まずい状況だ。
「スティールってのはこんなくだらん技ではないだろうな?」
「ち…違うよ!?た…多分…キミが今一番盗みたい物を想像したから…ウソだよ!冗談だって…!?」
あくまでベジットの欲求のせいでパンツを盗られたと言い切ろうとしたクリスに睨みを利かせて黙らせる。
「そこはパンツを返すと見せかけて粉々に消すとか、返す代わりにお金を要求したりするのではないのか!?」
「妙に具体的だが、お前は黙ってろ!!」
「はう…!?///」
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ギルドに戻って来たのは、いつも通りのベジットとまだ気まずそうにするクリスに、頬を赤くしてぼーっと突っ立てるダクネスと言った少しカオスな状況に、既にギルドに居たアクアとめぐみんは問い掛ける。
「どうしたの?その人達…?」
「実はなアクア…。」
「うむ。それはだな…。」
ベジットはアクアに説明しようとすると何故かダクネスが話を割り込み、一連の出来事を説明しようとするが…
「わーーーっ!?ダクネスーーっ!言っちゃダメーーっ!!」
とクリスが必死に止めるものの、ダクネスは気にせずに事の説明を全て言い切った。
「そう言う事だ。まあ良い学びになった…だけどクリスには悪いが、オレの場合はスキルで盗むよりも直接盗んだ方が手っ取り早いけどな?」
「本当に出来そうだからタチが悪いわね。」
「そもそも必要性が無いのでは?」
うんうんと頷くアクア、このベジットの強さなら要らないだろうと口に出すめぐみん。
「私達を気に留めずに放置プレイとは…何と言う鬼畜だ…!!///」
「…………。」
言ったところで今のダクネスには何にでも興奮するから無視を決め込む事にしたベジット。
「スキル自体は覚えた様ですが、今回は失敗しただけで次は成功するかもしれませんよ?なんなら試してみます?」
「やらん。」
流石にめぐみんにこのスキルを使いたくない。
それでも彼女は引き下がろうとしない。
「今度は大丈夫です。さあ使って下さい!」
「どうなっても知らんからな…めぐみんの杖を取り上げな!スティール!」
「あっ…!?……はう///」
この時点でもうお察しだ。
「だから言っただろ?ほれパンツだ。」
右手を開くと、またパンツがあった。
「あ…あの…スースーするので…パンツ返して下さい…///」
「今後そのスキルは一切禁止!封印よ!!」
「こんな幼げな少女の下着を公衆の面前で剥ぎ取るなんて…!真の鬼畜だ許せない…!是非とも私を貴方のパーティに入れて欲しい!!///」
「…………。」
「また無視だとーーっ!?でも…これは…これで…良いっ!!///」
「ねえ、ベジット。この人、昨日言ってたあたしとめぐみんがお風呂に行っている間に面接に来たって人?」
「そうだ。」
どーも、カズマ(天使)です。
寄生虫親子の案内で体内の探索をしてました。
場所が場所にヤバいのにこの親子達との触れ合いで
あまり恐怖心はありませんでした。
確か…アニオリで悟飯などのニセモノが現れてた筈がちっとも見かけませんでした。
多分気づいていないのだろう…つーか気づくな!!
さて、ここまでは前置き…ここからが本題。
あ…ゴメン。呼ば