「ちょっと!?この方クルセイダーではないですか!断る理由なんて無いのでは?」
ダクネスが上級職のクルセイダーだった事に驚くめぐみん。それもそうだ、レベルの低い冒険者なら喉から手が出る程に仲間にしたいところだ。そんな滅多に無いチャンスを無視と言うなのお断りをするベジットに不思議に思うめぐみんだった。
「(アクアは兎も角、めぐみんにはあまり関わらせたく無かったが…まあ仕方ねえか。)」
あのダクネスの変態性は、まだ幼いめぐみんには教育上よろしく無いのが本音だが、職や戦力だけ見たら上澄みの方だ。だから諦める事にしたベジット。
「お前達に言いたい事がある。実はオレとこのアクアは、ある目的の為に魔王をぶっ倒すつもりだ。」
「うんうん。」
「はい。」
「うむ。」
真剣の表情で語るベジットに誰も茶化しはしなかった。
「まずはダクネス。この先の戦いは更に過酷になるだろう…場合によっては死ぬ…いや死んだ方がマシだと思う地獄があるかもよ?」
「ああ、全くその通りだ。昔から魔王にエロい目に合わされるのは女騎士だと相場が決まっているからな。それでも行く価値はある。」
「どんな事にもエロい事に変換する、変な意味で前向きを超えた前向きを更に超えた前向きのお前を逆に褒めたいわ。」
「罵倒が良いが…褒めるのも来るとは…これが"上げてから落とす"ってヤツなのか!?///」
さっきまでは真剣だったダクネスは平常運転になっている。コイツ…ひょっとしたら無敵なのか?と思うベジットだったが、気を取り直してお次はめぐみんに問おうとするが
「めぐみん。お前はオレが言わなくても良いだろ?だから言ってみな!」
「はい!我が名はめぐみん!紅魔族随一の魔法の使い手にして爆裂魔法を操りし者!魔王を一撃でぶっ飛ばす程の爆裂魔法に到達する事がこの我の目標ですっ!!」
「良く言った!それこそが紅魔族だ!!」
紅魔族をそこまで知らない筈のベジットにアクアは以前から、ダクネスは今思った。
『めぐみんに合わせたりと何かと甘くないか?』と…それとも単純にその気にさせるのが上手いだけなのか。それに関してはアクアも経験している。
「言ったの良いけど…大丈夫かな?」
「大丈夫だ。
突然、受付のお姉さんのアナウンスが街中に響き渡り、余程の状況なのかギルド内の冒険者達は緊張した様子で次々と出て行く。
「ヤバいヤツでも攻めて来たのか?」
妙にそわそわしている3人に疑問に思ったが、取り敢えずはベジットもアナウンスされた通りにギルドを出て街の正門に向かった。
その道中ではこの街に住む人々も混乱しており、急いで店を閉めたり、慌てて家の中に入って行く等と言った避難行動が見られていた。
「(コイツはもしや…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
正門には様々な職業の冒険者達が集まって居た。
「(何だ、魔王では無いのか…それにしてもはとんでもねえ数だ。)」
魔王では無かった事に残念に思うベジット。
だが気は小さいが大量のナニカがこの街に接近するのは感じ取っていた。
「皆は私が守る。ベジットも私から離れないでくれ。」
「そいつはどうも。緊急って魔王の雑魚兵でも来たのか?」
「そんな訳無いでしょ。ベジットには言ってなかったけど、
アクアはあの野菜のキャベツの事を言っている様だが、そのキャベツが動く訳無いだろうと呆れるベジット。
『今年は荒れるぞ…!!』
『嵐が…来る!!』
『収穫だーーーーーーっ!!!』
「マヨネーズ持って来ーーーいっ!!!」
ようやく視認が出来ると、アクアが言った通りに本当にキャベツが飛来して来た事に唖然となるベジット。
「今から相手するのは
食べ物と言う意味では同じのアメ玉になった事のある彼でもこの一言だ。
この世界のキャベツは鳥の様に飛行し、味が濃縮して来て収穫の時期が近づくと『簡単に食われてたまるか!』と言わんばかりに街や草原を疾走するキャベツは大陸を渡り、海を越え、最期は人知れぬ秘境の奥で誰にも食べられずひっそりと息を引き取ると言われているのだ。
「それならば…!彼らを一玉でも多く捕まえて美味しく食べてあげようって事よ!!」
「………まるでキャベツのバーゲンセールだな……。」
『皆さーーん!今年もキャベツの収穫期がやってまいりました!今年のキャベツは出来が良く、一玉の収穫に付き1万エリスです!出来るだけ多くのキャベツを収穫し、こちらに納めて下さい!!」
受付のお姉さんは鉄製の巨大籠を指し、皆に説明した。
「いつまでも呆けてる場合じゃねえ。さてと…ダクネス、お前の力を見せてみな!」
「ああ、丁度良い機会だ。私のクルセイダーとしての実力を確かめてくれ。」
ダクネスは自身の腰に提げている剣を抜き、標的にしたキャベツに切り掛かる。
「たあっ!やあっ!あ…あれ…?///」
「あらら…全然当たってねえや。」
ダクネスにとっては標的のキャベツは動くは速いはで、攻撃を当てづらいのだろうと解釈するベジット。
『うわーーーっ!!?』
キャベツの猛攻により冒険者は悲鳴を上げる。
冒険者達からしたらこのキャベツは弾丸の様に向かって来る為、苦戦をしているのだ。
そしてその猛攻は止まらず、尻もちをつき負傷した2人の冒険者を襲い掛かる。
「危ない…!ぐっ…ここは私が…今のうちに…!…くっ…。」
自ら盾となり、避難する様促すダクネス。
幾度の猛攻を受けてもなお、鎧の一部が欠け、服が少し破ける程度で済んでいた。
「倒れた者を見捨てるなど…で…出来るものかーーーっ!!」
『騎士様の鑑だ…!!』
『騎士様逃げて…!?』
ダクネスの勇姿に敬意を表する者も居れば、これ以上無理をしないで欲しいと撤退を促す者も居る。
誰がどう見ても素晴らしい精神を持つダクネス。
「(見られている…男達が私の肌を見て興奮している…!何と言う辱め…!た…堪らん…!!///)」
前言撤回。そんな事は無かった…
「くっ…なっ!!しまっ…!?」
興奮のあまりに反応が遅れたダクネスを見逃さなかったキャベツは顔を目掛けて突撃した。流石に守りの強い彼女でもダメージは免れないだろう。
しかしその直前、キャベツを片手で捕まえた者がダクネスの前に現れる。
「守りに関しては上出来だ。だが…ちと興奮のし過ぎで油断したな?」
そうベジットだ。
彼は飛んで来るキャベツを片手で掴んでは離す行為を次々と行う。そして彼の手から離れたキャベツが動かなくなったのは、その片手には少量の気が溢れており、それに触れたキャベツは電流が流れたかの様にショックを受け、気絶していたのだ。
しかも、この一連の動作はダクネスに視線を向けて会話しながらだ。途轍も無い器用さだ。
「べ…ベジット…!?まだ私は…!!」
「まあまあ、後はオレに任せな?」
「ああ…わかったよ…。」
ダクネスの守りの強さは充分にわかったし、せっかくのお金を稼げるチャンスをムダにしたくないから引き下がる様に促すベジットに渋々納得するダクネス。
「さーて…おーーい冒険者達!!今から
聞こえた冒険者達は彼なら本当にやりかねないと察し、急いでベジットの後ろに集まって来る。
その中にはめぐみんも居て、彼はある事を伝える。
「オレにも
「はわわわわ…ぜ、是非お願いします!!」
まさかこんな提案をされるとは思いもよらなかっためぐみんは目をキラキラさせていた。
「ふっ…じゃあオレは上のキャベツを狙うから、めぐみんは下のキャベツを任せるぜ!」
「はい!ふっふっふっ…あれほどの敵の大群を前にして爆裂魔法を放つ衝動を抑えられようか…?」
「「いや無い!!!」」
ベジットは上空へと上昇し、開いた右手を上に突き出す。めぐみんは爆裂魔法の詠唱を始める。
「こいつがオレの爆裂魔法…!!」
開いた右手から白色の小さなエネルギーが発生し、そのエネルギーは徐々に大きくなり、やがて人ひとりなら簡単に覆い尽くす程の大きさになった。
『何だ…あれは…!?』
『こんな爆裂魔法見た事も無いぞ…!?』
「光に覆われし漆黒よ、夜を纏いし爆炎よ、紅魔の名の下に原初の崩壊を顕現せよ。終焉の王国の地に、力の根源を隠匿いんとくせし者、我が前に統べよ!」
めぐみんも長い詠唱を終え、魔力が最大に高まる。
『お…おい!この魔法って!?』
『やっぱり
「ビッグバン・アタック!!!」
「エクスプロージョン!!!」
2人の必殺技が放たれた!
ベジットが上空に放ったビッグバン・アタックは数多のキャベツを飲み込みながら更に上空へと飛んで行く。
ドッカーーーーーーーンッ!!!
そしてめぐみんの放ったエクスプロージョンは遠くに離れた位置からこちらに向かって飛来して来る数多のキャベツを特大の爆発で包み込む。
バゴーーーーーーーーンッ!!!
エクスプロージョンの爆発によって誘爆したのか、ビッグバン・アタックも丸みを帯びた超特大の爆発が発生し、それにより更にキャベツの撃破数が増えたのだ。
「ふん…。」
「はあ…スッキリ…です…!!」
腕を組み不敵な笑みを浮かべるベジットに、満足しながら地面に倒れるめぐみん。あまりにも凄まじい攻撃をした2人に皆はもう開いた口が塞がらないと言った様子だった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
討伐クエストを終え、すっかりと夜になり、ベジット達は倒したキャベツ達に因んだ料理を食べていた。
「当分野菜に困らないね!」
「美味いには美味いが…野菜より肉が良かったな〜。」
「アナタ、流石はクルセイダーね。あの鉄壁の守りには流石のキャベツ達も攻め倦ねていたわね!」
「いや…私はただ硬いだけの女だ。誰かの壁になって守る事しか取り柄がない。」
「守りに関しては合格だ。まあ…その変態なところをどうにかしてくれたらもう文句無しなんだよな。てか何とかしろ。」
「また上げてから落とすとは…!!///」
褒められたり、貶されたり?されるダクネス。
「アクアの花鳥風月も見事なものでした。冒険者の皆さんの士気をキープしつつ、収穫したキャベツの鮮度を冷水で保つとは。」
「まあね〜。皆んなを癒すアークプリーストとしては当然よね。」
「水一つで癒すとは流石は回復専門って言ったところだな。」
「ふふん!そうなのアークプリーストの魔法の水はとても清いのよ!」
今度はアクアが褒められる。
彼女が言った通りに水一つで回復が行える事に、ベジットは直接口に流し込めるちょっとした"仙豆"だな、と思うのであった。
「めぐみんの魔法も凄まじいかったぞ。キャベツの群れを一撃で吹き飛ばしていたではないか!」
「なかなかの威力だったぜ。」
「紅魔の力、思い知りましたか?それにベジットさんだって、あの白の爆裂魔法は凄かったですよ!」
お次はめぐみんが褒められる。
そのめぐみんはベジットが放ったビッグバン・アタックにまだ興奮していた。
一番活躍したと言っても過言では無いベジットにアクア、めぐみん、ダクネスの3人は気になる事があった。
「アタシとめぐみんが前に見たプッパ技以外に他の技もあるの?」
「うんうん。」
「なっ!?まずはそれを詳しく!!」
「まあまあ。そんでオレの技はまだまだあるぜ。」
拡散フィンガービーム、連続エネルギー弾、瞬間移動、ビッグバン・アタック。と言った、一つは除いて披露していた。
3人には知る由もしない、超サイヤ人や失敗に終わったが魔王の城に放ったファイナルかめはめ波やビッグ・バン・アタックがあり、それを含めてもまだまだ技が豊富だ。
「あの凄まじい火力の直撃を…くらってみたい…!!///」
「(めぐみんのだよな…めぐみんのだよな!?)」
「それに遠くから見ていたけど地面に落としたキャベツがビクとも動かなかったけど、掴んだ時に何かしたのかしら?」
「確かに…私もそれは気になった。」
「我も知りたいです。」
「そいつは……。」
「「「そいつは……?」」」
「教えない。」
答えを期待していたのに言わないベジットに漫才の様にズッコケるアクアとめぐみんとダクネスだった。
「ぷっ…はっはははは!」
「「「あはははははははっ!」」」
そんな面白い3人に笑うベジットに釣られて笑う3人。
「では改めて…私の名はダクネス。一応、両手剣を使ってはいるが戦力としては期待しないでくれ。何せ…不器用過ぎて攻撃が殆んど当たらん。だが壁になるのは大得意だ!」
「そいつは何とかするか。」
「ウチのパーティもなかなか豪華な顔ぶれになって来たじゃない?アークプリーストのあたしにアークウィザードのめぐみん、クルセイダーのダクネス、そして最弱職にして安心感抜群のベジット。」
「まあ、最弱職の肩書きは当てはまりませんですけどね?だってベジットさんがいるから我達はいつでも全力を出せますから。…って!?頭を撫でないで下さい!!また子供扱いして…。」
「お?悪い悪い。」
「「やっぱりめぐみんに…」」
「甘いわね。」
「甘いな。」
「そうか〜?」
「それではベジット、これからは遠慮無く私を囮役に使ってくれ!」
「(もうコイツを盾にしようが何をしようが本当に死なない気がする…。)」
「改めてよろしく頼むぞ!」
「ああ。」
「ええ!」
「はい!」
まずはアクアだ。基本的に回復優先の支援で、万が一接近戦になった場合を想定して、それに対応が出来る様に仕上げる。
「(まあ…コイツは程々にしないとまた拗ねるからな〜。)」
次はめぐみん。爆裂魔法の威力の底上げを重視する。一か八かの爆裂魔法を使うタイミングを頭に入れて貰わないとダメだ。
「(他にも試したい事があるが…めぐみんはイヤがるだろうな〜。)」
そしてダクネス。3人の中で攻撃とスピードと特に防御とタフさは優れているが、いかんせん素早い敵には敵わない。だからまずは攻撃を当てる事から始める。
「(剣がダメならいっそ拳に…いや、得意の防御を鉄壁にするか?)」
急に黙り込んでは1人1人を見渡したベジットに少し疑問に思った3人は声を掛けるが。
「ふっ…何でもないさ。」
軽く微笑み、返答する。
その心は、今後この3人がどの様に強くなるのか少しワクワクしていたのだ。
このすば世界のZチーム結成だ!!
【悲報】原作キャラ達が行方不明【オワタ】
どうもカズマです。
ようやく吸収した仲間達を見つけたけど…
何分待ってもあの2人が来ません。
マジでどうしよう…誰か助けてーーっ!!?
もう…こうなったらヤケクソだ!!
吸収された人達を全員引っ剥がしてやる…!!
え、おデブの方も?知りませんね…そんな方は