今回からオリジナル作品を出すことになりました。
それではどうぞ
「さて、今日は、待ちに待った入学式だし、早めに行こうかな」
俺の名前は浅井蒼二、今日から国立魔法学園のなかでも一、二、を争う小中高大一貫の名門学園に通うことになったのだ。
「もう行くの?」
話しかけてきたのは、母の浅井留美。彼女も魔法使いだったらしいのだが、詳しいことは教えてくれない。
「うん、姉さんももう行ったみたいだしね」
姉、浅井直美、俺の尊敬する人で、アークウェルで絶対勝利(バハムート)の二つ名を持っている。歳は二十一、アークウェル学園の大学院の三回生で、アークウェル寮の寮長をしている。
「そう、じゃあ行ってらっしゃい」
俺は、いってきますと言って、アークウェルに向かった。
「うおぉ…でっけぇ~」
アークウェル学園の正門の前で俺は後者を眺める。流石、名門なだけはあってすごくきれいで大きい。
「だーれだっ」
俺が学園のデカさに驚いている時、かわいい声がしたと思うと、急に目の前が真っ暗になった。
「優菜、何やってるんだ?」
俺がかわいい声の主にそう語りかけると
「あっちゃ~ばれちゃったか~」
優菜は目を覆っていた手を放す。彼女は一条優奈、俺の幼馴染だ。彼女もアークウェル学園(ここ)を受験したのだが、まさか、本当に合格しているとは…
「優菜、本当に入学できたんだな…」
優菜は成績が中の下くらいだ、ここは、中の下程度の学力で通れるほど甘くはない。魔法使いは博識かつ懸命な人でなければならないが、お馬鹿さんの優菜が合格したという事はきっと筆記ではないのだろう。ここの学園では、筆記試験のほかに魔術適正テストというものがある。優菜はそっちで通ったのだろう。
「うん、筆記はめんどくさいから、適正テストの方でね」
「結果は?」
「適正A+判定だったよ」
A+判定、適正テストはF-からS+まである。B以上は特権が認められる。C+以下は、功績や実技次第でB以上に昇格が出来る。と、姉さんが言ってた。
「A+か…俺はてっきりC以下と想っていたよ」
「ひっどいよー!」
と、話をふくらませていたら
「あっと、そろそろいかないと、じゃあね蒼二」
と、言い残し、校内に向かって、走って行った。
「さてと、俺もそろそろ向かおうかな」
俺が歩き出そうと、右足を一歩踏み出すと、声が聞こえた。友人同士が仲良く話す声ではない、別の声がした。俺は何かと気になって声がする方に歩いていくと。校舎の角で男子二人が、美少女に話しかけている。いわゆるナンパとかいうやつだろうな。男二人の見た目は大学院の生徒に見える。後で姉さんに言っておこう。
「なぁなぁ、嬢ちゃん、学校なんてサボって俺らと遊ばね?」
「あ、あの…えっと…困ります…」
「そんなこと言わずにさぁ~俺らと楽しいことしようぜ?」
俺は、二人に猛烈にむかついたので
「おい、そこの二人、何やってるんだ。感心しないな、男二人で女の子を困らせるなんて…」
と、男二人の後ろに立って、言い放つ。俺の声に気付いた二人は
「あぁ?んだよコラ、俺らになんか用か?」
「黙ってろよコラ…うおぁ!?」
二人の男に対して俺は足払いをして転ばせる。
「ってぇな…何すんだテメェ!」
と、立ち上がると同時に殴り掛かってくる男子生徒に対して俺は鳩尾に体重を乗せたパンチを叩き込んだ。二人はあっけなく気絶した。コイツら本当に大学生か?俺は、おびえて地面に座り込んでいる美少女に手を伸ばし
「君、大丈夫?怪我とかないか?」
と、優しく語りかける。おびえていた少女は、俺の手を取って立ち上がり
「は、はい…助けていただき、ありがとうございます…」
と、お礼を言う。
「君、中等部(セカンダリー)だよね?失礼だけど名前聞かせてもらっていいか?」
「えっと…七瀬明日香…です」
「そうか、明日香、自分で校舎まで行けるか?」
「はい、大丈夫です…助けてくださり、ありがとうございました。…その…名前…教えてもらえませんか?」
明日香が俺の制服の袖の裾をきゅっと握り、聞いてきた。俺は、明日香の目を見て
「俺は浅井蒼二、今年からここに入ることになった高等部(ファステン)の一年生だ」
と、答える。明日香は、少し、うつむいて何かを考えてから、顔を俺に向けて
「あ、あのっ!蒼二さん、お礼がしたいので…放課後、一緒に帰りませんか?」
と、顔を少し赤らめて言う。女の子の誘いを断るだなんてとんでもない。と思って。
「いいよ、放課後に正門でな。そろそろ時間も危ないし、俺は行くよ。じゃあな」
と言い残して。俺は高等部の校舎まで走って行った。
「…蒼二さん…か…」
と、俺はつぶやいて走る。
「蒼二さん…かっこよかったな…」
明日香は蒼二が去ってからも少しの間だけその場に残っていた。
お疲れ様でした。
感想などなどお待ちしております。
ではまた次回お会いしましょう。