要塞破記(完結)   作:エイス准尉

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終話

 

 ドガァァン!!

 

 

「やりました。貫通しました。

内部通路です!」

 

大きな爆発音が響き渡る。

音源は、脚部を地中に沈め、外壁を地表へ晒したまま停止している要塞

…テラ・リーパーからであった。

 

そして、要塞の入り口付近には陣が引かれており、

入り口から煙が立ち上がっていた。

 

陣の中には多くの人の影が立っており、

その人達は皆、腰に剣を携え統一された装備を着ていた。

 

「よし。では我らが騎士団よ。これより内部へ突入する。

この要塞の技術を何としても解析するのだ!」

 

「「「おぅ!!」」」

 

ゾロゾロと内部へと入っていく人波。

その光景を、女指揮官は黙って見つめていた。

 

その彼女の背後から男が1人近づいてくる。

その男は上品な服を着ており、頭には王冠があった。

 

「どうだい?この要塞の調査部隊。

その第一陣になった気分は?」

 

男に声をかけられた女指揮官は慌てて後ろへと振り返り、敬礼をとる。

 

「この上ない興奮を感じております。エドー陛下」

「そうか、いいぞそこまで畏まらなくて、楽にしてくれ」

「いえ、大丈夫です。」

「そうか。」

 

陛下と呼ばれた男は静かに目の前にある

要塞を眺める

 

「やっと、内部に侵入できるんだね。」

「はい!そうです。」

「これを巡った争いがあったとはいえ、時間はかかったな。」

「はい!その通りであります。

しかし、その争い事も終わり、

今この要塞を掌握されました。

この2つをこの期間で成し遂げれたのは

全ての陛下のお陰でございます。」

 

「そうかい?僕はそう思ってないんだけどな。

まぁ、今は乗ってあげるよ。

…ああ、そうだ。

ようやく、ようやくだ。

テラ・リーパー突然の停止から50年近く。

いつかこの要塞の技術が暴かれ、我が物に出来るのを夢見ていたよ。

その宝箱がようやく空き、我が騎士が回収に回ってる。

本当に楽しみにしてるよ。

君もそうだろ?」

「はい。陛下。

しかし、陛下と私だけではありません。

今ここにいる者全員が陛下と同じ気持ちです。」

 

男はその返答に満足したのか、黙って要塞の方へと向き直る。

そしてそのまま、調査隊の第一団が戻ってくるまでの間ずっと要塞を見守っていた。

顔は酷く笑っていた。

それは、これからの未来を予想した為の笑みであった。

 

この男の国は確かに戦争には勝ったが、

その傷跡は深く、深刻であった。

 

 

 

 

だが、

 

 

 

男は思う。

これからは変わるのだと

 

 

奇しくも男は、

過去の王と同じ事を考えた。

 

『これがあれば全てうまくいく。

まずは国を建て直す、それからだ。』

 

 

空は薄暗く太陽は地平線にあった。

 

………

 

ファール記 673年

テラ・リーパー 停止。詳細不明

 

ファール記 676年

要塞を巡り戦争が勃発

 

ファール記 721年

終戦。

大きな戦争はなくなった。

 

ファール記 729年

テラ・リーパー 初めての内部調査開始




本編はここで終わり!
次回は、テラ・リーパーの技術紹介編になります。

この要塞の設定は、自由に使って構いません。
別主人公、別視点、別の結末。
どんな形でも、この舞台がどう生きるのかを見てみたいと思っています。
もし書いてくださる方がいれば、とても嬉しいです。

なお、報告や連絡も必要ありません。
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