岡崎いるかに選ばれたい   作:姉小路

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皆が何時に更新すれば見やすいのか教えて欲しい


岡崎いるかは出て来ない

寝坊したと連絡が来た敦士を時間も決まっているので一旦放っておいて早速始めることにした。

 

「今日はよろしくお願いします。慎一郎先生」

 

「お久しぶりです斯波くん。前は雑誌のインタビューが最後でしたかね?」

 

「多分そうです。あのときは助かりました、インタビューとか受けたことが無かったんでホントに」

 

何で貴方がこんな所にいんだよ!!とツッコみたい気持ちはあるが輝也くんがいる手前とてもしづらい。慎一郎先生と初めて会ったのは2年前ぐらいにU18日本代表に選ばれた頃にスポーツ誌のインタビューで知り合った。これがキッカケでその後も何回かお話する機会があって一度だけ家にも招待して貰ったことがある。

 

「今日は理凰くんは居ないんですね」

 

「理凰も誘ったのですが断られてしまいました」

 

「大人だらけの所に来たくないって気持ちは分かります」

 

俺なんかと他愛のない話じゃなくてコーチ達が慎一郎先生と話した方が有意義な会話が出来るんじゃないかと思うが輝也くんは電話で敦士にキレてるし千羽さんは今日来た金髪の人にダル絡みしている。捕まっている人は随分とゲッソリとした顔をしている。分かるよその気持ち、でも俺は捕まりたくないから人柱になってくれ。

 

「明浦路先生が気になりますか?」

 

「明浦路先生って言うんですねあの人。初対面なので少し興味があるって感じですかね」

 

「話してみると面白いと思いますよ」

 

「あんな疲れた顔してるのにそういうタイプ何ですね」

 

慎一郎先生は俺の言葉に微笑み千羽さんを明浦路さんから引き剥がし離れた所でストレッチを始めた。その間に明浦路さんの所に行き自己紹介する。

 

「明浦路さん初めまして斯波沙地って言います。ただの大学生ですが今日はよろしくお願いします」

 

「あ、ご丁寧にどうも明浦路司です。ルクス東山fscでコーチをしてます。」

 

凄い丁寧な挨拶を返されてしっかりとした大人だなという印象を受ける。ルクス東山ってどこかで聞いた事がある気もするが今すぐには思い出せないので一旦記憶の隅の方に置いておく。目を合わせようとすると明浦路さんはスッと目を逸らすので中々目が合わない。時間をかけて何が理由化を聞くのが面倒だったので直接聞くことにする。

 

「明浦路さんに何か失礼をしましたか?気づかない間にしてたら申し訳ないので気に触ったらすぐ言ってください」

 

「いや、どちらかと言うと俺の方が申し訳ないと言うか。直接言うべきか少し悩んじゃってて」

 

「何を言われても大丈夫なんで安心して言っちゃってください。言ってもらえない方がモヤモヤします」

 

「そうですか?なら…」

 

そこから語られるのは誠二先生から聞いたであろう俺の昔話、いるかちゃんに会えなくて泣いた話とか泰子さんにいるかちゃんへの告白を聞かれた事など絶対聞かせなくていい話を知っている。申し訳なさそうに語る明浦路さんだが内心笑ってるだろと疑ってしまう。

 

「って事を聞いちゃったから直接会ったら謝ろうと思ってたんですよ。なんかこうして話せて悩みが解消されたが取れた気分です!!」

 

最後までスラスラと話しきってそう言う明浦路さんは清々しい顔をしている。対する俺の心は瀕死だが明浦路さんに当たるのは違うだろうから今度イタリアから帰ってきた誠二先生に当たろう。そう思っていると電話を終えた輝也くんが帰ってきた。

 

「何があったらこんな短時間でへこめるんだよ」

 

「輝也くんは酔って俺の昔話してないよね?言ってたら俺輝也くんのこと好きだったけど普通に嫌いになりそう」

 

「言ってない言ってない。誠二先生が酔って好き勝手言っただけだから。俺はホントに関係ないから」

 

輝也くんの肩を掴み訴えるように聞くと手をブンブンと振って否定する。言ってないならそんな焦る必要ないのに何でそんなに焦っているんだい?そんな心情を表情と圧で伝えようと輝也くんをじっと見ていたら彼は耐えきれなかったのか離れた所でストレッチしていた二人を呼ぶ。

 

「ホントは今日3対3でフットサルするつもりだったんですけど馬鹿が一人寝坊したので3対2で遊びます」

 

「チーム分けはどうすんの?」

 

「サチが2の方なのは確定で相方は交代しながら入ってけば良いんじゃないかって思ってる」

 

そういう訳で最初は明浦路さんと組むことになった。最初に見たときは千羽さんに絡まれていてテンションが低かったが今はもう別人だと感じるぐらい明るい。

 

「頑張りましょうね沙地さん!!」

 

「そうですね、折角なんで勝ちましょう」

 

人数差があるのでこっちのボールからのスタートだ。人数差はあるがこっちは日の丸を背負っていたこともあるんだ全員抜くぐらいは出来るだろう。ただそんな事をしても今回の趣旨に合わないので明浦路さんにパスを出して走る。人数差があるんだ立っているだけだと絶対に勝てない。

 

「沙地さん!」

 

明浦路さんが対峙している慎一郎先生を一歩横に避けて俺の前のスペース目がけてパスを出す。飛んでくるボールを見て落下地点を見定め輝也くんよりも先に動き出す。一歩は輝也くんを置き去りに出来たからシュートを狙うがボールに触れる前に千羽さんに取られてしまった。

 

「明浦路さん良いパスでした」

 

「ホントですか!!」

 

素直に称賛するとホントに初心者なのかと疑いたくなるパスをした明浦路さんは嬉しそうに笑っている。このプレーの後もディフェンスして慎一郎先生を止めたり再び凄いパスを繋げたりしていた。一連の流れを見て思うが明浦路さんは眼が良いのかな?技術は無いけど動き出しが良いように思える。

 

「明浦路さんサッカーの才能ありますよ」

 

試合を終えて一言伝えたかったがこういう事を言って一度地雷を踏み抜いた事があったので心の中で留めておく。もう少し明浦路さんと仲良くなったら言いたいな。

 

この後もチームを変えて色々な人と組んでサッカーをしたが楽しかった。一度負けたら終わりのサッカーも楽しいがこういう遊びやるのも良いな。今度いるかちゃんを誘って来ようかなと思った。

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