岡崎いるかに選ばれたい   作:姉小路

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本日2本目
気が向いたら高評価付けてね


岡崎いるかの演技は凄い

同室の誠二先生に起こされベットから立ち上がり身支度を整える。まだ眠たいがいるかちゃんの勇姿を見届けるためベッドで眠り続ける訳にはいかない。

 

「まだまだ始まるまでは時間はある、お前はいつもみたいにゆっくり観光してから来ても良いんだぞ」

 

「あー確かに、そうしようかな」

 

確かに会場について行く気満々だったが向こうに行ってもすることが無いしそれなら観光してから行っても良いかもしれない。海外なので少し怖さがあるが冒険気分で歩いてみようかな。

 

「いるかちゃんに会えたら一回部屋に戻ろうと思います」

 

「そうしろそうしろ、折角タイまで来たのに勿体ない。いつでも見れる練習じゃなくて観光したほうが良い」

 

「あ、誠二先生と沙地さんおはようございます」

 

「おはようございます明浦路さん」

 

そんなか会話をするうちに明浦路さんがロビーに降りてきて挨拶をしてくれた、それをキッカケにか次々に人が集まってくる。いるかちゃんもやって来たのでおはようの挨拶をする。まだ少し眠そうな感じだが会場に着く頃には普段通りになっているのだろう。

 

「まだ時間はあるっぽいから髪をとかしてあげる、ブラシ貸してみて」

 

「ん、これ」

 

出発まで5分程あるらしいのでその間にいるかちゃんの髪をと整えることにした。鞄から取り出されたヘアブラシを受け取り彼女の髪をとかす。ヘアブラシは誕生日にプレゼントした物だ、使ってみると想像より使い勝手がいい。

 

「今の時間で大分目覚めた」

 

「おはよいるかちゃん、今日も頑張ってね」

 

「サチは一緒に行かないの?」

 

「俺はあとから会場に行く予定、それまではいつもみたいに歩き回るつもり」

 

「日本じゃなくて海外だから気をつけてね」

 

「俺の心配は大丈夫だって」

 

いるかちゃんと抱き合ってホテルを出る彼女を見送る。いい朝だなと余韻に浸っていると視線を感じる。視線を感じる方向を見ると結束いのりがいた、そんな目で見てもいるかちゃんは渡さないからな。

 

「早く行かないとバス行っちゃいますよ」

 

「あ、ホントだ。ありがとうございます!行ってきます!!」

 

一人だけロビーに取り残されている結束いのりに声をかける。俺が送ってくことになるのだけは勘弁だからな、ホテルの玄関で結束いのりを探す明浦路さんを見ればそんな事起きないと思うけど。声をかけられビクッと体を震えさせた結束いのりは取り残されている事に気付き急いでホテルを出てった。

 

「なんか臭いんだよな」

 

ホテルのフロントで教えてもらった地元の市場を歩いてみる。観光客向けの市場は事前調査でどこにあるか知っていたが、いるかちゃん達と行きたいのでパンフレットに乗らない地元の市場に来た訳だ。

 

生肉や鮮魚、野菜やパンなど色々な物が売られているが衛生状況は良くなく地面に直置きされたり汚い包丁で肉を捌いたりしている。血の匂いや油の匂い、腐った水の匂いが混ざって一般的日本人の俺には中々キツイ匂いがする。

 

「見慣れない光景だから撮っとこう」

 

しっかり紐で身体に結びつけたスマホで非日常を写真に収める。結構おもしろいし後でいるかちゃんに見せてあげよう。そんな感じでパシャパシャ色んな写真を撮りながら市場を端まで歩いた。

 

特に何か買うわけでもなくただ歩きながら街並みを肌で感じ会場へと向かう。いっぱい屋台はあったしいい匂いもしたが絶対お腹壊すと思って食べるのは止めておいた。

 

『会場到着』

 

『ちゃんと私を見てよ』

 

『大丈夫、絶対にいるかちゃんから目離さないから』

 

用意された席に座りいるかちゃんの登場を待つ。少し早めに来たからまだまだ時間はあるので気を緩めてゆっくり演技を観戦しようと思う。そういえば結束いのりはもう滑ったのかな?朝あんなんだったし少し気になる。時間もあるのでスマホで滑走順を調べてみる、サイトを開いてみると一番上に名前が出てきた。可哀想に一番滑走じゃん、絶対緊張しただろうなぁ。最近いるかちゃんは結束いのりにご執心だし後でどんな演技だったか聞いてみよう。

 

何となく演技を眺めていたら岡崎いるかの名前がアナウンスで呼ばれ一度姿勢を整える。リンクに入ってきたいるかちゃんのビジュは今日も爆発している。音楽が始まり滑り始めると誰もがいるかちゃんから目を離せなくなる、もちろん俺もその一人だ。他の子とは比べものにならないぐらいジャンプとスケーティングを始めとした全てのレベルが高い。夢のような時間はあっという間に過ぎ去りいるかちゃんが最後にポーズをとった瞬間大歓声に包まれる。

 

「すごい!すごいよ!いるかちゃん!!」

 

「いるか!良くやったお前は最高だ!!」

 

歓声の中でも結束いのりと誠二先生なんかは大声で感情を爆発させている。俺には恥ずかしくて出来ないなと思って見ていたらいるかちゃんがこっちに向かってグーサインしてくれた、俺もそれを見て慌てて同じようにすると彼女は満面の笑みを見せてくれた。

 

点数が発表されると順位が入れ替わりいるかちゃんが王座に君臨した。何回見てもやはりいるかちゃんは凄い。ここにいる全ての人を感動させたんだ、俺には絶対にできないだろうから素直に尊敬する。昔のいるかちゃんを思うと本当に幸せそうで嬉しい。これから先もどうか幸せであり続けて欲しいな。

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