IS 〈レプリカでも人生楽しみたいじゃん?〉   作:紅露雨

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第七話の最後に付け足ししたので見直してくれると嬉しいです


第九話――Uninvited visitor.

 ――クラス対抗戦当日。

 

 第二アリーナ第一試合。組み合わせは一組代表(織斑 一夏)VS二組代表(凰 鈴音)

 ファースト男性操縦者VSチャイニーズ代表候補生、話題性は十分すぎたようで観客席は満員御礼。

 立ち見の生徒まで出る始末。それでもまだ入りきらないので、あぶれた生徒や関係者はリアルタイムモニターで鑑賞するのだとか。

 まるで人気アーティストのライブみたいだな、うん。

 

「いや~人がすごいことになってるね」

「そうですわね……」

 

 そんな、人でごった返す観客席に俺はなぜか音羽先輩と、セシリア挟まれて座っている。

 お前ら、友達いないのかよ。てか、頼むから俺を挟んでのトークは控えてくれよ……。

 

 一夏と鈴音は既にISを展開して向かいあっている。二人は何事か話しているようだ。

 五十嵐? しらん。

 

〈おい、聞こえてるか?〉

 

 噂をすればなんとやらだな……五十嵐から通信が飛んできた。

 

〈聞こえてる、なに?〉

〈IS、いつでも展開できるようしておいてくれ〉

〈何か起きるのか?〉

〈まあ、招かれざる客がね……〉

 

 いや、なんで知ってるんだそんな事。まあいいか。

 

〈りょーかいしましたよー〉

〈っぜぇ〉

 

 試合開始のブザーが鳴り終わった直後、二人は激突した。

 

 先手必勝、一夏は雪片弐型(ゆきひらにがた)を携え、チビに斬りかかる。

 だが、斬りかかった一夏の雪片弐型をチビは二本の青竜刀で受け止め、押し返す。

 体勢を崩した一夏に立て直す暇を与えず追撃。両手のそれを器用に回転させ、あらゆる角度から斬り込んでいく。

 

 ……二刀を扱うというのは単純に刀を二本振り回せば良いというわけではない。

 例え一刀の達人が二刀を持ったとしても、互いが互いを邪魔しない振り方を最低限身につけられなければ素手にも劣る。

 ちなみに俺は二刀流は無理だ、腕が言うこと聞かなくて自分に当たる。

 まあ、つまり言いたいことは、あのチビめちゃ強い。

 

 隙を探っているのか一夏は右に行ったり左に行ったりしているが、何度斬りかかろうと、チビの青竜刀が全てを受け流している。

 それどころか、空いたもう一刀で反撃してくるものだからまあ、頑張ってよけること。

 

 近接型の癖に引いたな……あ。

 

「甘い!」

 

 ……一夏が吹っ飛んだ。

 非固定装備(アンロックユニット)がグルッと一夏に向いたと思ったら吹っ飛んでた。何言っているかわからねえと思うが、俺もわからねえ……なんで吹っ飛んだんだ?。

 あ、ポルナレフだと思った? 違うんだなぁ……これが。

 

「あれがシェンロンの衝撃砲か……」

「衝撃砲……ですか……」

「うん、衝撃砲の龍砲。空間圧を弄って砲身を作って、そこから余分な衝撃波をバーンと撃ちだす兵器だね。見えないから避けにくいよ」

 

 頼むから(ry)

 まあ、衝撃砲とやらが吹っ飛んだ原因か。見えない砲身に見えない砲弾……厄介だな。

 

「よく知ってますね」

「ま、まあね♪ それより……織斑君大丈夫なのかな?」

 

 言われて意識を試合に戻す。

 いまだに試合は続いている。

 鈴音が撃つ衝撃砲を一夏がかろうじて避けているが、よく見ると二人とも口元が動いている。何事か言い争っているようだ。

 

「いい加減降参して謝りなさいよ!」

「だから、説明してくれりゃ謝るって」

「説明したくないって言ってんでしょうがこの馬鹿!」

「馬鹿って言った方が馬鹿なんだよバーカ!」

「誰が馬鹿よこのアホ! 間抜け! 朴念仁!」

「誰が朴念仁だこの貧乳!」

「貧乳って言ったわね!?」

 

 ……よそでやれ。

 

 しかしまあ、本人たちは至って真剣で、そしてしつこいようだが今は試合中。

 つまり両者ともISに搭乗しており、さらに一夏はやらかした。恐らく、いや、絶対に貧乳は禁句。

 それと、篠ノ之の気持ちに気づいていない時点でお前は朴念仁だろ。

 

 だが、試合はここで終わることとなる――

 

 ズドン!!!

 

 ――五十嵐の言う、招かれざる客によって。

 

〈おい、火神!〉

 

 煙が晴れるか晴れないか辺りになってから五十嵐から通信が来た。

 

〈今のがそうだろ? つってもなぁ……〉

 

 ここは観客席、つまりシールドで守られている。

 飛び出して参戦もできないしなぁ……。

 

〈だから出撃準備してろって言ったろ! まあいい、中継室へ急げ〉

〈なんでだ? 出るならピットでもいいじゃん〉

〈既に扉がロックされているんだよ! っモップがもう付く! 許可は出ているから壁をぶち抜いて速く行け!〉

〈了解〉

 

 随分と手際がいいが、この非常事態ではどうでもいいか。

 

「二人は避難していてください、俺はまあ助っ人にね」

「わかったわ。セシリアちゃん行こう?」

「私も戦えますわよ!」

「セシリアちゃん? 行くわよ?」

 

 俺は何も見ていない、笑顔でセシリアを引きずっていった音羽先輩なんて見ていないさ。

 まあ、これでISが展開できるな。来い黒桜。

 さてと、距離は近いし充填しながら向かうとしますかね。

 

 

 ◇

 

 

 中継室についた、ついたさ。

 だが、既に篠ノ之はマイクを持っていて大きく息を吸い込んで……終わった直後だった。

 

「一夏ぁっ!」

 

 アリーナのスピーカーから大声が響いた。

 キーン……と耳を刺すようなハウリングを響かせたその声は、篠ノ之が中継室のマイクを使って発したものだ。

 

「男なら……男なら、そのくらいの敵に勝てずしてなんとする!」

 

 それは叱咤、あるいは激励のつもりだったのだろう。だが今は戦闘中である。そう、試合中ではなく戦闘中だ。

 つまり、敵がISのみを狙うとは限らない。いや、寧ろ目立つ行動を取った者から優先して狙われるだろう。

 

 やはりと言うべきか、敵ISは箒に反応した。

 一夏とチビなどそっちのけで、巨大な腕を箒に向ける。その腕には――大口径のレーザー砲がついていた。

 

「箒! 逃げろ!」

 

 一夏の叫びも虚しく、砲にエネルギーが溜まっていき敵ISがレーザーを放った。

 

「意外としゅちゅ力……噛んだ」

 

 まあ? 俺が間に入ったから篠ノ之には当たってないよ。正確には桜花で、だけど。

 

 十枚の花弁は正十角形を形作り、エネルギー障壁を張る。まあ、正直さ、これで防げるなら桜花ブッパしたほうが楽なんだけど。

 今更遅いか、障壁を退けたら俺が巻き込まれるし。いや、全身装甲(フルスキン)舐めんな。

 

〈間に合ったか!?〉

〈まあ、ギリギリ? さっさと元凶壊してくれよ〉

〈それが1体じゃないんだよ! ……5秒くれ、レーザー射ってる機体を壊す〉

 

 まあ、襲撃するのに1体である必要は無いからなぁ……。

 寧ろ1体だと、作戦成功率が低くなるから非効率的だし、最低3体はいると見ていいと思う。

 まあ、チームワークがゴミだったら1体の方が強いけどな。

 

 あ、レーザー消えた……俺も参戦しますかね。

 

展開(オープン)―秋華―》

 

 

 

 ひーふーみー…………10体か……。

 

「討伐数1!!!??」

 

 全力で振り切ったのに弾かれた!?

 絶対防御並に堅いのか……。

 

「火神気をつけろ! こいつら、俺の攻撃がまるで効かないぞ!」

「一夏とセカンド転校生は?」

「二人ででかいのにいってもらってる! ……残りを俺たちで引き付けるぞ」

 

 ファッ!?

 つまりあれか、一人5体……無理だろ。

 

「本気でいってる?」

「本気だっての! 【狂戦士化】!」

 

 あら、また宣言(コール)か、しかも別の。

 てか消えたし、あ、斬りかかってた。

 ……俺も奥の手つかいませうか。

 

 武創―フラガラッハ―

 創造するは復讐の刃。その鋭さは鎧を切り裂き死を招く。

 

「……思いのほかしっくりくるな、さて俺も行くかね!」

 

 ブンッ! ポキンッ!

 

「折れたっ!?」

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