東方三界録   作:肩幅ひろし

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最終話:最終決戦、霊夢・魔理沙・麟 vs 虚境

 空白界が軋み、

白と黒の境界が波打つ。

 

霊夢の胸から溢れた白金色の光が、

虚境の身体を押し返していた。

 

「……霊夢……

あなたの核心……

“必要とされたい”という感情……

それが……私を拒む……?」

 

虚境の声が揺らぐ。

 

「当たり前よ。

あんたなんかに……

私の心を渡すわけないでしょ!!」

 

霊夢の光がさらに強くなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 虚境は一歩後退し、

空白界の中心に手を伸ばした。

 

「……ならば……

私は“完全な空白”になる……

あなたの核心を奪うために……!」

 

虚境の身体が崩れ、

黒い蝶が渦を巻く。

 

そして――

虚境は“完全空白形態”へと変貌した

 

・輪郭が完全に消え

・身体は“空洞”のように透け

・瞳は存在せず

・声は直接心に響く

 

「……これが……虚境の本気……?」

魔理沙が息を呑む。

 

「違う……

これが“空白そのもの”……

虚境の本質だ……!」

麟が震える声で言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 虚境が一歩踏み出すたびに、

空白界の地面が“消えて”いく。

 

「霊夢!!

あいつ……存在するだけで世界を削ってる!!」

魔理沙が叫ぶ。

 

「霊夢!!

ここで倒さないと……

幻想郷ごと消える!!」

麟が叫ぶ。

 

「わかってるわよ!!

行くわよ、あんたたち!!」

 

三人は虚境へ向かって走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 虚境が手を振ると、

空間が“ズルッ”と削れ、

霊夢たちの足元が消えた。

 

「うわっ!?

地面が……消えて……!」

魔理沙が宙に投げ出される。

 

「魔理沙!!」

霊夢が手を伸ばす。

 

「霊夢!!

“存在の欠損”が広がってる!!

触れたら……消える!!」

麟が叫ぶ。

 

「消えるって言った!?

絶対触れないわよ!!」

 

霊夢は空中で魔理沙の手を掴み、

白金色の光で足場を作る。

 

「霊夢……!

お前……そんなことまで……!」

 

「今は何でもできる気がするのよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 虚境が霊夢を見つめる。

 

「……あなたの感情……

すべて……私に……」

 

虚境の身体から黒い霧が広がり、

霊夢の胸が“すうっ”と冷たくなる。

 

「……っ……!

また……感情を……奪おうとして……!」

 

「霊夢!!

感情を奪われたら……

“核心の光”が消える!!」

麟が叫ぶ。

 

「奪わせるかぁぁぁ!!」

 

霊夢は胸に手を当て、

怒り・悲しみ・孤独・核心――

すべてを抱きしめる。

 

白金色の光が爆発し、

虚境の黒い霧を吹き飛ばした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「霊夢!!

お前が光を作るなら……

私は道を作る!!」

 

魔理沙が星の魔法を放ち、

虚境の周囲に“光の道”を作る。

 

「霊夢!!

虚境の揺らぎ……

今が一番弱い!!

“核心の光”をぶつけて!!」

麟が叫ぶ。

 

「任せなさい!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 霊夢は虚境の前に立ち、

胸に手を当てて深く息を吸った。

 

「……私は……

誰かに必要とされたい。

でもそれは弱さじゃない。

私が“誰かを守りたい”と思う力よ!!」

 

白金色の光が霊夢の全身を包む。

 

「これが……

私の“核心”!!」

 

霊夢は拳を握り――

虚境へ向かって突き出した。

 

白金色の光が虚境を貫いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「……霊夢……

あなたの核心……

美しい……」

 

虚境の身体が崩れ、

黒い蝶が静かに散っていく。

 

「……私は……

あなたのように……

“必要とされる存在”になりたかった……」

 

「虚境……」

 

「……ありがとう……

霊夢……」

 

虚境は光の中で消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「霊夢!!

空白界が崩れてる!!

早く帰るぞ!!」

魔理沙が叫ぶ。

 

「霊夢!!

手を!!」

麟が手を伸ばす。

 

「うん!!

帰りましょう!!」

 

三人は手を繋ぎ、

崩れゆく空白界から飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 光の中から飛び出した三人は、

博麗神社の境内に倒れ込んだ。

 

「……帰ってきた……?」

霊夢が息を吐く。

 

「帰ってきたぜ……霊夢……」

魔理沙が笑う。

 

「霊夢……

本当に……よく頑張ったね……」

麟が優しく言う。

 

霊夢は二人を見て、

静かに微笑んだ。

 

「……ありがとう。

あんたたちが必要としてくれるなら……

私は何度だって戦えるわ。」

 

――虚境との戦いは終わった。

しかし、霊夢たちの物語はまだ続いていく。

 




 次回、後日談です。
 それが終わったら、この物語は完結となります。
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