『ディーラー』   作:栄養分

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第7話 『チョウハン』

 「さぁさ、張った張った!どちらさんもようお賭けなすってぇ!…ござる」

 

 『ディーラー』の場内の一角に少し雰囲気の違う部屋が存在する。畳と板張りで中央には真っ白な布が敷かれたその場所は『チョウハン』と呼ばれるディーラーがつとめる「丁半」の部屋だった。

 

「…は、半ですわ!」

「私も半!」

「ならこちらは丁だ!!」

 

 この賭け事は『ディーラー』の中でも比較的良心的で掛け金の最低額がゲームに参加する客の数によって変わり…1対1なら1枚から、そしてゲーム1回ごとの手数料に胴元の『ディーラー』にチップ1枚を支払うという最低2枚で遊ぶことが出来るのでここで他の賭け事をする前に軍資金稼ぎをするものも多い。

 今回の場合、参加する客は3人であるので、1人2枚と手数料の1枚が最低額となる。

 

「では、出揃いましてござる…いざ勝負!」

 

 糸目に黒髪ストレートロングの着流しの方をはだけさせた姿の女性が『壺』と呼ばれる入れ物を公開すると、その下にはサイコロが2つ、1の出目と5の出目がそれぞれ出ていた。

 

「グイチの丁ッ!そちらのお一人様の単勝ちでござる」

「やった!手数料引いたら3枚の儲けだ…!!えへへ…!あと10枚で『ルーレット』きゅんのゲームに出れる…!」

 

 勝った場合は掛け金も手元に戻るため、非常に効率のいい賭けではある。

 この賭けに関して、『ディーラー』側の儲けは手数料のチップたった1枚と思われるが、実はそうではない。

 

 『ディーラー』側も、この丁半で客が種銭を稼いで更なる賭けにチップを使うことが分かっているからだ。

 

 先ほどの客のようにルーレットの最低金額の100枚をここで貯めてから『ルーレット』の元に行く者もいる…つまりこの丁半は、『ふらっと来た貴族でもないようなものからでもチップを回収するための前座』ということだ。

 

 このシステムを提案した張本人こそがこの『チョウハン』である。

 

「さぁ次の勝負…壺に…!入りましてござる!さあ再び張った張った!」

 

 『チョウハン』は遥か東の国で『支配人』が『仕事』のためにスカウトしてきた人材であった。

 元々『幕府』と呼ばれる場所の役人であったのだが、武芸の腕も立てば仕事が出来るという『チョウハン』の有能さに嫉妬した直属の上役が謀り、濡れ衣を着させられ失職。 そのまま家がお取り潰しという目に合い、恨みから上役を斬り殺すも、それもまた罪とされ投獄されてしまい、死を待つだけの身であったのだ。

 そこをスカウトに来ていた『支配人』に救われ、もはや国にいても仕方なしとして『ディーラー』に加入した。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 そんな『チョウハン』の朝は早い。基本的に『ディーラー』は夜から深夜の営業で、営業後のディーラーたちは疲れてあまり朝起きれないものもいる…(『支配人』や『ポーカー』、『スロット』だけ)のだが『チョウハン』は違った。

 『ディーラー』の屋敷の裏の日光がよく当たるところに小規模ながら田畑を作り、『ディーラー』の食に貢献していた。

 

「うむ…芋もよく育っておる……お、『ハイロー』殿と品種改良に勤しんだトマトもいい色でござるなぁ…」

 

 手製の農機具で雑草を取ったり、耕したり手入れする。これが『チョウハン』にとって至福の時の1つだった。

 

「『チョウハン』さーん!」

「おぉ、『ルーレット』殿…ほれ、今日の分の野菜でござるよ。『バカラ』殿にお渡し下され」

 

 野菜の入った手編みのかごを手渡すと、『ルーレット』は「わぁ!」と喜ぶ。

 

「ありがとー!」

「…!……むぅ…!」

 

 ぴょこぴょこと跳ねて喜ぶ『ルーレット』の服を『チョウハン』はじっと見つめた。その日の『ルーレット』の服装は通気性を重視して薄く、首元が緩い白いワンピースだった。

 

「えへへ、『チョウハン』さんのお野菜って市販のものよりずっと美味しいよねぇ」

「ふっふっふ…それは拙者の愛情が込められているからでござるなぁ…みなが健康になるよう日々手間暇を惜しまぬ故に……あぁところで『ルーレット』殿に1つ頼みが…」

「ふぇ?なぁに?」

 

 あどけない表情の『ルーレット』に思わず糸目が綻びそうになるも、気を保ち、『チョウハン』はあるお願いを『ルーレット』にした。

 

「ふむ、実は畑仕事のし過ぎで腰を痛めましてなぁ…収穫するはずのニンジンが取れておらぬのでござる…申し訳ないが拙者に代わり、引っこ抜いてはくださらんか?」

「だ、大丈夫!?…手伝いたいけど…僕に出来るかなぁ…」

「大丈夫でござるよ!力の入れ方にコツがあって拙者も後ろから指導するでござるから…!」

「うーん、それなら出来るかな!やってみるよ!」

 

 その言葉に『チョウハン』はニヤリと笑い、ついつい糸目を綻ばせてしまう。

 

「…じゃあ、そこにある手袋をしてニンジンのある畝まで行くでござる…♡大丈夫、優しくするでござるよ…♡」

「?はーい!」

 

 この時、『チョウハン』はある計略を巡らせていた!

 

(ンンンン!本日の『ルーレット』殿の服装…!先日購入された流行りのもののワンピースであらせられる…!そして拙者の慧眼によりぃ…!その服は胸元の防御が薄くなることが明白ッ!!そして『ルーレット』殿は朝は下着を着けない!!つまり何が言いたいかというと…!!)

 

「ここだよね?ニンジンが植えてあるのって」

「そうでござるな…では『ルーレット』殿、まずは肩幅に足を開いてしゃがむでござる」

「よぉし!こう?」

「おっほ!♡」

 

 やる気満々でしゃがみこんだ『ルーレット』だが、その日の服装の布地が軽く、胸の部分が膨らむように布地がたわんだ。上から見れば服の中がそのたわんだ隙間からバッチリと見えるのだ…そして『チョウハン』は今指導を名目に後ろに立っている…という事は…

 

(ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ッ゛!ばっちりでござるッ!おほほっ♡見える!見えるぞォ!!)

 

 上から『ルーレット』の白い肌の胸の部分にある2つの淡いピンク色の突起を特等席で眺められるという事である。

 

「『チョウハン』さん、このまま引っこ抜いていいんだよね?」

「ンンン…そう…ですなぁ…!ですがもうちょっと腰を引かずに背を沿った方が…」

「え、そうなの?……こう、かな?」

「オッホ♡上向き乳首ッ!」

「ふぇ?うわむき…何???」

「ナ、ナンデモナイデゴザルヨー、『ルーレット』ドノ、ソノチョウシデゴザルゥ!」

「???ん、しょ…!わ、抜けた!」

「いやぁ『ルーレット』殿はスジがいいでござるなぁ!拙者も教えがいがあるでござるよぉ♡」

「えへへ…ありがと!」

 

 これもまた『チョウハン』の至福の時の1つである。この時は普段糸目である目がギンギン見開かれるため、『ルーレット』以外の『ディーラー』のメンバーにも「あぁ、今よからぬセクハラしてるんだろうなぁ」と思われているのだ。

 

「さ、あと5本!ヌくでござるよ…!」

「うん!頑張って抜くね!」

(ンンン!いけませぬ…いけませぬなぁ!うら若き男の子がヌくなんて言って…!いやぁ捗るでござるなぁ!!)

 

 そうしてその後ニンジン5本分の時間の間鼻の下を伸ばしながら『ルーレット』の胸を堪能した『チョウハン』は大いに満足していた。が、さらなる欲望が生まれる。

 

(あ、拙者今猛烈に『ルーレット』殿の湯浴み姿が見たいでござる)

 

 そこで『チョウハン』はある賭けに出た。

 

(ククク…!こんなこともあろうかと『ルーレット』殿の苦手なカエルを用意しておいたでござる…!ちょっとかわいそうでござるが、かわいそうは可愛いの理論で問題ナシでござる…!!)

 

「いやぁ『ルーレット』殿かたじけない!おかげで無事にニンジンも収穫できたでござるよ!」

「ううん!このくらいなら全然大丈夫だよ!えーっとじゃぁニンジンも一緒に運んでいいんだよね?」

「そうでござるなぁ…あぁシマッター、カゴヲオイテキテシマッター」

「ど、どしたの?カタコトで……大丈夫だよ僕が取ってくるから…って、ひゃぁ!?」

 

(計画通りッ!!)

 

 直前に『チョウハン』が放ったカエルは『ルーレット』の行く先を妨害するかのように現れ、それにビックリした『ルーレット』は、ぺたんと地面に座り込んでしまうのだった。

 

「アー!『ルーレット』ドノ、ダイジョブデゴザルカー!?オー!コレハイケナイ!ヨゴレテシマッテルデゴザルー」

「うぅ…びっくりした…着替えなきゃ…」

「マツデゴザルヨー!チャントオフロデカラダヲキレイニシタホウガイイデゴザルー!」

「う…そうだよね…はぁ…おろしたての服だったんだけどな…」

 

(あぁ~^!目の端に涙を浮かべる『ルーレット』殿可愛い~^これだけで白米10合はイケルでござるなぁ!!)

 

「拙者お風呂沸かしてくるでござるよ!!」

「あっ『チョウハン』さん!?お風呂は―」

 

 興奮冷めやまぬ『チョウハン』はそのまま『ディーラー』の屋敷内にある広い共同浴場に急いで向かい、急いでお湯を貯め始める。

 

「むふふふふ…!いやぁここまで上手くいくとは…!拙者って天才でござるなぁ!おっと…のぞき見スポットの確認もしておかねば…」

 

 『ポーカー』と共に汗水を垂らしながら作ったのぞき見スポットへと向かい、浴場から見て不自然で無いかを確かめる。ちなみにこののぞき見スポットは『支配人』等も知らず、実質『チョウハン』と『ポーカー』2人の秘密基地のようなものとなっていた。

 この秘密基地にはあらゆるものがそろっており、椅子、ティッシュ、給水用の水などが置かれていて、更には浴場からの湿気が流れ込まないように入り口を断水性のある魔物の革でコーティングを施している。が、唯一の欠点としてはこの場所は浴場に直結しているため、誰かが浴場を使用している間は出ることが出来ないという点だ。

 

「さてさて…致す用の椅子と拭き物と…そうだ!あとは拙者秘蔵のアレを…!」

 

 薄暗いのぞき見スポット…秘密基地にある金庫を開けると、そこには…

 

「オッホホゥ♡あったあった!『ルーレット』殿の使用済みスカート!ンンン~まるで上品な砂糖菓子のような甘くていい香り♡一級品でござるなぁ!!」

 

 『チョウハン』のとっておき(盗品)が入っていた。

 とはいっても今回のこのスカートに関しては流行が過ぎているという事と一部にほつれがあり、昨年の大掃除の際に捨てられたものである。

 

 ………。あくまで、今回は。だが。

 

「さて…あとは『ルーレット』殿が来るのを待つだけでござるなぁ!」

 

 だらしない顔でよだれを垂らしホクホクと待つ『チョウハン』。そうしていると5分ほどの後に脱衣所の方から人の気配を感じる。

 

(…!来た!ふぅ…!ベストポジションでかぶりつきで見るでござるよ…!!最初の扉を開けた瞬間の全身、まずはこれをフルコースの前菜として…!!ぐへへ…!)

 

 ぺたりぺたりと足音が近づき、ガラリと戸が開かれる。

 

 

(ヒョヒョヒョ!さぁ『ルーレット』殿の華奢で綺麗な、すが、た……を????)

 

 

 開かれた戸から姿を見せたのは、明らかに二日酔いで死にかけの『支配人』であった。

 

「おぼえぇぇぇ…う~…飲みすぎた…うえっぷ…でも飲まなきゃやってられんだろうが……『ルーレット』ぉ…にゃんにゃんえっちしてぇよぉぉ……」

 

(ファッ!?どどど、どーいうことでござるか!?実の上司のすっぱだかなんて見たくないんでござるが!??)

 

 

 …さて、話は少し遡る。

 

 あれから『バカラ』に野菜を届けた『ルーレット』は屋敷内の共同浴場前までは来ていたのだが…

 

「ん~…でも朝起きて散歩してる時にお酒でぐっだぐだの『支配人』からお風呂の用意を頼まれてたんだよね…やってなかったけど。でも『チョウハン』さんがお風呂の準備してくれるみたいだから助かっちゃった!そろそろ『支配人』が入るころかも…」

 

 と、入るのをためらっているところにフラフラの『支配人』が壁伝いにやってくる…その姿は威厳も無ければクールさもないただの二日酔いで苦しんでいる無様な酒飲みの姿だった。

 

「あ、『支配人』二度目のおはよー」

「うごえぇ…うぶっ…?」

「うん!お風呂の準備は出来てるよ!」

「うう…うえぇぇっぷ…」

「はーい!溺れないように気を付けてね」

「ひっく……うぅぅ…おげぇ…」

「もー、まだ酔ってるの?それに僕お酒臭い人好きじゃないんだからね!」

「!?」

 

 その言葉を聞いた『支配人』はすぐさま脱衣所に飛び込んでいった。この状態の『支配人』の言語を理解できるのは『ルーレット』だけであり、何故理解できるのか本人たちにも不明である。

 

 

 

 そして、現在……

 

 

「うぅぅ…お風呂くらい一緒に入ってくれてもいいじゃん…『ルーレット』ォ…昔は入ってたじゃん…!うえぇぇん!」

 

 くすんくすんと少女のように泣きながら広い湯に浮かぶ『支配人』を『チョウハン』はいたたまれない目で見ていた。

 

(うっわガチ泣きでござる…キッツ…これが年長者の姿か???)

 

 『支配人』28歳(独身)、未だ春は来ず。いや、この男が少ない世界においては当たり前ではあるのだが、それにしても春の「は」の字も見えたためしは無い。それは『ルーレット』に固執するがゆえに。

 

(マジで何を見せられてるんでござる?拙者は清らかで汚れの知らないオカズでナニがしたかっただけなのに…もしやこれが欲張った者の末路…?はぁ…萎えたでござる…)

 

 ため息をひとつつき、やるせない顔の『チョウハン』が秘蔵のスカートを金庫になおそうと椅子から立ち上がった……その時であった。

 小さな、本当に小さな軋みの音、その音が椅子から鳴った瞬間に空気が一気に冷えた。

 

(なッ…なんだッ…!?この悪寒は…!?この殺気はァッ!?)

「…おい、そこにいるのは誰だ?」

(!?)

 

 『チョウハン』はドキリと心臓が飛び跳ね、おそるおそるのぞき穴を覗く……するとそこには…

 

(ッ!!???)

 

 壁を一枚隔てている『支配人』とバッチリ目が合っていた。

 

「…この気配…『チョウハン』だな?何をしている?」

「――――(絶句)」

 

 『支配人』の背後からは黒いオーラが見えており、顔も明らかにブチギレていたのだ。

 

(な、なぜだァァ!?そちらからは見えないはずッ!!なぜ分かるというのだ!!?)

「なぜ分かるか…か?」

「なっ!?」

 

 思考を読まれ、後退る『チョウハン』に『支配人』は壁越しに悪魔のような笑みを浮かべる。

 

「簡単だ…!先ほどの…おそらく椅子か何かの音…そして殺しているようで殺しきれていないお前の息遣い…察するに先ほどまで何かに興奮していた…例えば…『ルーレット』に…!」

「ぐっ…!」

「ククク…おおかた『ルーレット』に風呂に入るよう促したのだろう…だが残念だったな…!私が先に入った…!そしてアイツは私と一緒に風呂に入らない…!」

 

「あ、それはさっき聞いたでござる。悲しき獣でござるなぁ」

 

「っ…!死ねぇ!!!」

「ゴバァッ!!?」

 

 放たれた『支配人』の手は壁を砕き、『チョウハン』の首を引っ掴みギリギリと締め上げる。

 

「のおぉぉ!?ギ、ギブギブギブ!ギブでござる!!死ぬ!マジで死ぬっ!!」

「よかったなぁ?私が極楽浄土へ送ってやるぞ?……ん?なんだ?それ……は???え、それ……」

「へ?…あっ」

 

 『支配人』は『チョウハン』が左手に掴んでいたスカートに目を向ける…どこかで見たサイズのスカートで、答えを出すのに少し時間を要した。

 

「そのぉ…こ、これはぁ…い、いや、す、捨ててあったものでぇ…リ、リサイクルゥ…的な…?」

「お、おまっ、これ、もしかして『ルーレット』の!?」

「……ッスゥーーー…はい」

「………」

 

 水音滴る沈黙の中、死を覚悟した『チョウハン』であったが…沈黙を破った『支配人』の声は意外なものだった。

 

「…ぼ、没収だ」

「は?」

「没収だ!こ、このようなモノ…!ゆ、許してはおけん!」

 

 首に伸びていた手は緩められ、左手のスカートをひったくる。

 それを見た『チョウハン』はニヤリと笑い、新たな計略を巡らせる…!

 

「『支配人』殿…いやはやお目が高い…!あいや!確かに今まで黙っていたことは拙者も申し開きがござらん…首を刎ねられても文句は言うまい…ですが待たれよッ!」

「お、おう…ど、どうしたのだ?」

「…ソレ、まずは嗅いでみるでござる」

「!?なっ、はぁ!??」

「始めは拙者も同じ境地でござったぁ…だが…今は違う…!ホレ、騙されたと思うて…まずは一嗅ぎ…!」

「わ、分かった!分かったから……っ……!?ふぁぁ…!」

 

 『ルーレット』のスカートを嗅いだ『支配人』は頬を紅潮させ、天にも昇るような快感が脳を刺激した!

 

(馬鹿め!かかったなッ!!『ルーレット』殿の香り!それは一度嗅げば病みつきになる麻薬にも等しき甘美な毒ッ!!!もはや逃れられまいて!!!…ま、拙者もだけど)

 

「さて、『支配人』殿…そこに拙者の秘蔵の金庫がござる……もし見逃す…ああいや…こののぞき部屋を公認して下さるというならば!!拙者の宝をお分けしたく…!」

「なにっ…!?」

「あぁお待ち下され!!もちろん…『支配人』殿ものぞき部屋を使用していただいて構いませぬぞ…?共に『ルーレット』殿の湯浴み姿でも…いかがですかな…?」

「………。『チョウハン』…」

「はい」

 

 そうして向き直った『支配人』の顔は…

 

「ぬしもなかなかワルよのぉ……!!」

 

 悪代官の顔の様であった。

 

「!いっひっひっひっ…!『支配人』殿こそ…!!」

「ふっふっふっふ…あーっはっはっはっ!!」

 

 

 しばらく共同浴場では2人の女の下品な笑い声が響いたという…

 

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