11:白銀圭は入りたい
ここは秀知院学園高等部。
その正門には、真新しいブレザーに身を包んだ一人の少女がいた。すらりとした彫刻のような肢体に、肩まで伸びる艶やかな銀髪。彼女の名前は『白銀圭』。かつて中等部の『生徒会長』を務め、この春、『高等部の一年生』となった少女である。
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……ふう。
高等部の制服は、中等部のものより少しだけ丈が長くて、少しだけ重い。入学式の体育館。パイプ椅子に背筋を伸ばして座りながら、私はぼんやりと壇上を見上げていた。
「——以上をもって、在校生代表の挨拶とします。第六十九期生徒会長、伊井野ミコ」
小柄な先輩が、深々と頭を下げる。
挨拶の中身は、規律、規律、規律、ときどき校則。
でも、一文字ずつ噛みしめるような真面目な声。
……あの壇上には、少し前まで兄が立っていた。
兄——白銀御行は、一足先に秀知院を離れ、今は海の向こう、スタンフォード大学にいる。かぐやさんも、千花姉ぇも、この三月で卒業してしまった。
兄のいない秀知院。かぐやさんのいない秀知院。
いや、別に。兄がいなくて寂しいとか、そういうのは全然ないんだけど。全然。洗濯物が一人分減って楽になったくらいだし。
ただ、かぐやさんには。去年のプレゼント選びのお礼を、結局ちゃんと言えないままだったなあ、なんて。
「圭ちゃん、圭ちゃん」
隣から、ひそひそ声がする。
私の大親友、藤原萌葉だ。
「顔が『お兄ちゃんがいなくて寂しい妹』になってるよ」
「なってない」
「なってるって。眉毛がハの字だもん」
「なってないってば」
良い意味でも悪い意味でも。
彼女は、高等部に上がっても何ひとつ変わっていなかった——。
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「圭ちゃーん! 高等部だよ高等部! JKだよ私たち!」
「萌葉、声が大きい。まだ入学式が終わっただけ」
式が終わり、ぞろぞろと教室へ向かう廊下。
萌葉はスキップ混じりで私の周りをくるくる回っている。
そして、その少し後ろを、もう一人。
「白銀さん、藤原さん。入学おめでとうございます」
落ち着いた声に振り返ると、彼——『宝月悠』が、いつもの涼しい顔で立っていた。
新興財閥、宝月家の一人息子。中等部では私の下で副会長を務めてくれた人で。それから、その。
……去年の奉心祭の後夜祭から、私の、その。
「宝月くんも、おめでとう」
「ありがとうございます。圭さ——白銀さん」
今、言いかけた。絶対、言いかけた。
私はじとっと彼を睨む。
高等部に上がるにあたって、私たちは一つだけルールを決めていた。
『校内では、名前で呼ばない』。
秀知院は噂の回るのが早い。
財閥の御曹司と特待生の混院生が付き合っているなんて知れたら、三日でマスメディア部の見出しになる。だから、学校では節度を保つ。ちゃんと『白銀さん』『宝月くん』。私が提案して、彼が「合理的ですね」と頷いた、はずのルールなのに。
「付き合って四ヶ月の、初登校だねぇ〜」
「萌葉ぁ⁉︎」
口を塞ごうとした私の手を、萌葉はひらりと躱した。廊下を歩いていた新入生が何人か、ちらりとこちらを見る。
私は咳払いをして、なんでもない顔を作った。作れていたかは分からない。耳が熱い。
「ところで白銀さん。入学祝いに、ささやかながら贈り物を用意しました」
「……嫌な予感しかしないんだけど」
彼が指差した先。廊下の突き当たりの、自動販売機コーナー。
そこには、見たことのない、つるりとした黒いパネルの自販機が四台、整然と並んでいた。画面には『いらっしゃいませ』の文字と、なぜか私の好きなメーカーの麦茶が、一番目立つ位置に陳列されている。
「高等部の自販機を、すべて最新型に入れ替えておきました」
「学校の備品を勝手に入れ替えたの⁉︎」
「勝手ではありません。寄付という形で、正式に理事会の承認を得ています。電力効率は従来の四割減、顔認証で——」
「そういう問題じゃなくて!」
私は頭を抱えた。
中等部の一年間で、少しは彼の金銭感覚も矯正できたと思っていたのに。この人にとっての『ささやかな贈り物』の単位は、いまだに計りしれない。
「……ちなみに、価格設定は」
「すべて百円に統一しました」
「…………」
百円。麦茶が、百円。
コンビニより安い。スーパーの特売には負けるけど、校内で買えるという手軽さと、装置による冷え具合を考えれば実質的に勝っている。
「……ま、まあ。生徒の福利厚生という意味では、評価できなくもない、かな」
「圭ちゃん、今ちょっと嬉しそうだった‼︎」
「嬉しくない!」
嬉しかった。
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放課後。
新しい教室の、新しい席。窓際の後ろから二番目で、萌葉が前、宝月くんが隣という、出来すぎた配置だった。宝月くんは「偶然です」と言ったが、私は理事会の名簿を疑っている……。
「でさ、圭ちゃん」
萌葉が椅子ごとくるりと振り返る。
「高等部の生徒会、入るでしょ?」
ああ、来た。
いつか聞かれると思っていた質問だった。
「入らないよ」
「えー! なんで⁉︎」
「誘われてないし」
秀知院の高等部生徒会は、選挙で選ばれた会長が、残りの役員を指名する仕組みだ。兄がそうやって、かぐやさんや千花姉ぇや石上先輩を集めていたのを、私はよく知っている。
つまり、入るには会長に選ばれなければならない。
「『入れてください』なんて、言えるわけないじゃん」
言いながら、私は窓の外に目を逸らした。
中等部の生徒会長が、高等部に上がった途端に生徒会室へ押しかけて、席をくださいと頭を下げる。そんなの、まるで、肩書きにしがみついているみたいで。
「圭ちゃんさあ、相変わらずだねぇ」
「何が」
「圭ちゃん家って、なんでみんなそうなの?」
「だから何が」
「御行お兄さんも、千花姉ぇが言ってたけど、『自分から言ったら負け』みたいだったって」
「あの人と一緒にしないで!」
一緒にされると、なんだか、とても困る。
「では、状況を整理しましょうか」
隣の席の宝月くんが、手元の端末を軽く叩いた。
「伊井野会長の現体制は、会長と副会長の二名のみ。書記、会計、会計監査が空席です。昨年秋の選挙での就任以来、補充はありません。異例のことです」
「……なんでそんなこと知ってるの」
「生徒会の公開議事録です。誰でも読めますよ」
彼は画面をこちらに向けた。議事録の出席者欄には、確かに二つの名前しかない。『伊井野』『石上』。毎回、それだけ。
「つまり需要に対して供給が圧倒的に不足しています。経済的に言えば、こちらが売り手市場」
「売り手とか言わないで」
「白銀さんが待っていれば、向こうから声がかかる確率は高い。ただ——」
彼は、言葉を選ぶように間を置いた。
「伊井野会長が、ご自分から人を誘える方かどうか。それは、読み取れませんでした」
……二人きりの議事録が、半年分。
それが何を意味するのか、なんとなく分かってしまう。
「よーし! じゃあ見学に行こう!」
萌葉が勢いよく立ち上がった。
「見学なら誘われてなくても行けるでしょ? ほら、部活見学みたいな!」
「ちょ、萌葉⁉︎ 生徒会は部活じゃ——」
「モーマンタイ、ノープロブレム!」
腕をがっちりと掴まれ、私はずるずると廊下へ引きずり出された。宝月くんが鞄を二つ持って、静かについてくる。止めてよ。
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高等部の生徒会室は、本校舎の奥まった場所にある。
重厚な木の扉。真鍮のプレート。来るのは、初めてじゃない。兄がいた頃、何度か用事で訪れたこともある。そのたびに、ソファで紅茶を飲むかぐやさんがいて……ああ、そうか。この扉の向こうで、兄は、かぐやさんと一緒に二年間を過ごしたのだ。
「圭ちゃん、ノックしなよ」
「萌葉がしなよ。萌葉が連れてきたんじゃん」
「元会長でしょ?」
「元会長は関係ない!」
小声で押し付け合う私たちの横から、すっと手が伸びた。
コンコン。
「失礼します」
宝月くんが、何のためらいもなく扉を開けた。
そこには——。
山のように積まれた書類に埋もれて、小柄な会長が一人、必死に判子を押していた。
そしてその奥のソファでは、黒髪の先輩が寝転がって、携帯ゲーム機を握っていた。
「あっ、お客さん?」
伊井野会長が、判子を持ったまま立ち上がった。書類の山が一つ、ぐらりと揺れる。
「……あ、会長……じゃなくて妹さん。ちっす」
ソファの先輩——石上優副会長は、ゲーム機から目を離さずに片手を上げた。
「け、見学にきました。見学。萌葉が、どうしてもって言うので」
「あれ。私、そんなこと言ったっけ?」
「いいから言ったの!」
伊井野会長は判子を置き、制服の襟をぴしっと正して、私たちの前に立った。私より、わずかに背が低い。ただその胸元には、生徒会長の象徴たる純金飾緒が堂々と飾られている。
「ようこそ生徒会へ。見学は、もちろん歓迎します。生徒会は全校生徒に開かれた組織ですから」
「ありがとうございます」
…………。
沈黙。
伊井野会長は、何かを言いかけて、口を閉じた。
私も、何かを言いかけて、口を閉じた。
(その……うーん)
議事録の空席。積み上がった書類。どう見ても人手は足りていない。
ちらりと、会長を見る。会長も、ちらりと私を見ていた。
「「——っ‼︎」」
目が合って、二人同時に逸らした——!
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——ここで、伊井野ミコの脳内を覗いてみよう。
(噂の妹さんが来た……! 中等部の元会長で、成績は学年トップ、去年の中等部の予算執行率は過去十年で最高……喉から手が出るほど欲しい……!)
(でも、私から誘ったら? 『会長なのに一人も集められなかったから、新入生に泣きついた』って思われる……! 白銀会長の妹さんに、そんなかっこ悪いところ……!)
(いやでも、あっちの方から『入りたい』って言ってくれたら、私は会長として、ちゃんと、威厳をもって生徒会に受け入れられるのにぃ……!)
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「あー……」
ソファから、気の抜けた声がした。いつの間にかゲーム機を置いた石上先輩が、私と会長を交互に見て、心の底からうんざりした顔をしている。
「おい、伊井野。言えよ」
「い、石上⁉︎ 何を——」
「いや、覚えあるだろ、この感じ」
石上先輩は遠い目をした。
「白銀先輩と四宮先輩が、ずーっとやってたアレ」
「……兄がなんか、すみません」
「では、こうしましょう」
その時だった。
今度は宝月くんが、すっと一歩前に出た。
「拝見したところ、この部屋には空調すらなく、プリンターは印刷が遅い型落ち。書類の電子化も一部を除いてほとんど進んでいない。よって」
「よって……?」
なんだろう。とても、嫌な予感がする。
「宝月グループから、空調・複合機・業務用端末一式を寄付させていただきます。その対価として、白銀さんに席を——」
「ば、買収ですか⁉︎」
伊井野会長が、全身の毛を逆立てた猫みたいになった。
「不正です! 生徒会の役職を金品でやり取りするなんて、校則第十二条、いえ、それ以前に倫理の問題です!」
「宝月くん、バカなの⁉︎」
私は彼の袖を引っ張って、扉の方まで引き戻した。
「なんで全部お金で解決しようとするの! 中等部で一年かけて教えたでしょ! お金で買えないものもあるって!」
「……教わりました。なので、空調は買えても席は買えないと理解したうえで、あえて提案して交渉の糸口を——」
「糸口が切れてるの! 見て、会長の顔! 完全に怒らしちゃった顔になってる!」
石上先輩が、ソファの上でにやにや笑っていた。
「はいはーい! じゃあ私、書記ね!」
そして、空気を一切読まない元気な声。萌葉が、ぴしっと手を挙げていた。
「萌葉⁉︎」
「だって私、書記やりたいもん。千花姉ぇも書記だったし。会長、いいですか?」
「ふ、藤原さんの、妹さんが、書記……?」
伊井野会長の顔色が、ふわっと喜色に満ちた。何か、幸せな記憶を思い出している顔だった。
「……書記が藤原の血筋なのは、もう伝統っすね」
石上先輩が呟いて、伊井野会長は、ぎこちなく、でもしっかりと頷いた。
「……よろしく、お願いします。藤原萌葉さん」
「やったー!」
——眩しい。
萌葉は、何のためらいもなく手を挙げた。手を挙げて、選ばれた。プライドなんて最初から持っていないみたいに、軽やかに。
それに比べて、私は……。
□■□■□
「……白銀さん」
萌葉がはしゃいで書類の山を崩し、宝月くんがそれを黙々と拾い集めている間に、石上先輩が隣に立っていた。
「ちょっとだけ、いい?」
先輩は、部屋の隅の棚を顎でしゃくった。
そこには、上品な白磁のティーセットが、丁寧に並べられていた。
「四宮先輩が置いていったやつです。伊井野、毎朝あれを拭いてるんですよ。使いもしないのに」
「……かぐやさんの」
「あと、あそこの会長席の椅子。白銀元会長が座ってたやつ、伊井野、背が届かないのに替えようとしないんです」
見ると、会長席の椅子には、分厚いクッションが二枚重ねで敷いてあった。
「たぶん、怖いんですよ。白銀先輩と四宮先輩がいたこの部屋を、自分の代で壊してしまうのが。だから人を誘うのも、余計に慎重になってる。……あいつ、真面目なんで」
「一応、僕も後輩に何人か声かけたんすけどね。『伊井野会長と石上先輩の生徒会なんて、恐れ多いです』って、全員に逃げられました」
「恐れ多い……?」
「僕ら、なぜか下級生には妙に尊敬されてるんすよ。中身は、ご覧の通りなのに」
先輩は、ぽりぽりと頭を掻いた。
「意地張って遠回りするのも、まあ、悪くはないんですけど。あの二人みたいに。でも、九月にはもう選挙。伊井野の任期は、そこまでなんで」
九月。高等部の会長選挙。
兄が、初めて会長に選ばれたのは——高等部一年の、秋だった。
どくん、と心臓が鳴った。
□■□■□
私は、伊井野会長の前に戻った。
会長はまだ、私と目を合わせられずにいた。
書類を持つ指先が、白い。
……私が先に言えばいい。それは分かってる。分かってるんだけど。
喉の奥で、白銀家の、どうしようもないプライドが引っかかっている。
その時、ふと思い出した。
去年の冬。後夜祭の、銀杏並木のベンチ。お互いに『そっちから』と譲り合って、譲り合って、最後に、どうしたんだっけ。
——ああ、そうだ。
「伊井野会長」
「は、はいっ」
「提案があります」
私は、一つ息を吸った。
「お互いに、言いたいことがあると思うんです。でも、たぶん、どちらも先には言いたくない。……だから」
会長が、目を丸くする。
「その、同時に言いませんか」
「……同時に?」
「はい。せーの、で」
伊井野会長は、しばらく私の顔を見つめていた。
そして、小さく、こくりと頷いた。
「「せーの」」
「「お願いします!」」
——重なる。
二人とも、頭を下げていた。角度まで、ほとんど同じだった。
顔を上げると、伊井野会長は真っ赤になっていて、たぶん私も同じくらい真っ赤で。どちらからともなく、ふっと吹き出してしまった。
「……何をお願いしたのかは、聞かないでおきます」
「私もです」
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「では、改めて」
伊井野会長は、クッション二枚重ねの会長席に座り直し、こほんと咳払いをした。威厳。たぶん、頑張って出している威厳マシマシで。
「第六十九期生徒会長として、任命します。書記、藤原萌葉さん。会計、白銀圭さん。中等部時代の会計としての実績を評価します」
「謹んで、お受けします」
会計。中等部二年の時、私が初めて就いた役職だ。なんだか、一周して戻ってきたみたいで、少しだけくすぐったい。
「それから」
会長の視線が、宝月くんに向いた。
「宝月悠さん。あなたには——会計監査をお願いします」
「待ってください」
私は思わず手を挙げていた。
「この人に予算を見せたら、全部の桁にゼロが三つ増えます。監査どころか、監査される側です。せめて庶務ていどに——」
「——だからこそです」
伊井野会長は、真剣な目で言った。
「会計監査の仕事は、会計の帳簿を、一円単位で毎日確認することです。白銀さんの、一円単位の帳簿を、毎日。……そうすれば、いやでもお金の重みが身につくはずです」
「伊井野、それ役職っていうか、矯正プログラムだろ」
石上先輩のツッコミを、会長は聞こえないふりをした。
宝月くんは、ほんの一拍考えて、それから私を見た。
「白銀さんの帳簿を、毎日見られるんですね」
「言い方」
「謹んで、お受けします」
どうしてこの人は、こういう時だけ、こんなに嬉しそうなのだろう。
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帰り道。
夕陽に染まった廊下の突き当たりで、例の黒い自販機が、静かに光っていた。
私は財布から百円玉を一枚出して、麦茶のボタンを押した。ごとん、と小気味いい音。……やっぱり、安い。ちょっとお得過ぎないか? いやまあいい。
「萌葉は?」
「千花お姉さんに報告をするとのことで、先に帰られました」
廊下には、もう誰もいない。
私は周りを見回して、それから、半分飲んだペットボトルを彼に差し出した。
「……はい」
「いいんですか」
「百円だから。半分こ」
彼は、まるで高価な美術品でも受け取るみたいに、それを両手で受け取った。百円の麦茶なのに。大げさだなあ、もう。
「……九月の選挙」
彼が、ぽつりと言った。
「出るんですか、圭さん」
校内では名前で呼ばない。そう決めたのに。でも、今は誰もいないから。今日だけは、聞かなかったことにしてあげよう。
「……さあね」
私は窓の外を見た。本校舎の向こうに、あの生徒会室の窓が見える。
兄が、一年生の秋に立った場所。かぐやさんが、その隣にいた場所。
「でも、もし出るなら」
私は、彼の方を見ないまま言った。
「副会長は、もう決めてあるから」
本日の勝敗:白銀圭と伊井野ミコの引き分け
理由:誇り高き少女たちは、同時にしか頭を下げられないため