「ここは――幻想郷だ!」
霧雨魔理沙の言葉に、承太郎とDIOは同時に眉をひそめた。
「……聞いたことのねぇ場所だな」
承太郎が低く呟く。
DIOは腕を組み、周囲の森をゆっくり見渡した。
「幻想郷……? 日本のどこかの地名か?」
そのとき、咲夜が静かに口を開いた。
「ここは外の世界とは隔離された場所です。
妖怪や魔法使い、人間が共存する世界――それが幻想郷」
「妖怪だと……?」
承太郎は帽子を指で押さえ、目を細めた。
魔理沙がニヤリと笑う。
「お、信じてない顔だな。まあ普通はそう思うよな」
――その瞬間だった。
森の奥から、
「ギャアアア!」
という不気味な叫び声が響いた。
バサバサッ!!
巨大な影が木々の間から飛び出す。
大きな翼。
鋭い爪。
明らかに人間ではない異形の姿。
承太郎とDIOが同時に声を上げた。
「なんだこいつは!!」
「このDIOが見てきたゾンビ共とも明らかに違う!!」
魔理沙が平然と言う。
「妖怪だぜ」
妖怪は一直線に突進してきた。
「グオオオオ!!」
承太郎がため息をつく。
「……やれやれだぜ」
次の瞬間。
「スタープラチナ!!」
ドォン!!
スタープラチナの拳が妖怪の顔面を叩きつけ、地面へと沈めた。
妖怪はピクリとも動かない。
魔理沙が目を丸くする。
「うおっ!?
なんだ今の!?」
「スタンドだ」
承太郎が短く答える。
DIOは楽しそうに笑った。
「フフフ……なるほど、この世界、退屈はしなさそうだ」
咲夜が少し考え込む。
「ですが……あなた達の能力。
私の“時間を操る力”と似ていますね」
「そうだ」
承太郎が頷く。
「俺たちはスタンドという能力を持っている」
「精神エネルギーが形になった能力だ」
魔理沙が腕を組む。
「精神の力が形になる能力……
つまり私たちの能力に近いものか」
「まあ、そんなところだ」
DIOがふっと笑った。
「だが問題は一つだ」
その目が鋭く光る。
「死んだはずなのに――どうやって来たのか」
少し沈黙が流れる。
DIOが言った。
「俺はある男に殺されたと思った瞬間――ここにいた」
承太郎が答える。
「俺も同じだ」
咲夜が少し驚く。
「二人とも……すでに死んでいるんですか?」
承太郎は平然と言った。
「DIOは俺が殺した」
「チッ余計なことを言うな」
DIOが舌打ちする。
魔理沙が驚いた顔をする。
「お前たちそんなに仲悪いのか?なんか普通に話してるから、
そうでもないと思ったぜ」
その瞬間。
二人は同時に言った。
「「いいわけがない」」
魔理沙は帽子を直しながら苦笑した。
「まあ、そのへんの話はここでするより――」
森の外を指差す。
「博麗神社に行ったほうが早い」
「幻想郷の巫女がいるんだ」
咲夜も頷く。
「霊夢なら事情を理解できるかもしれません」
承太郎は帽子を押さえた。
「……やれやれだ」
DIOが笑う。
「面白い世界だ」
「支配する価値があるかもしれんな」
承太郎の目が鋭くなる。
「余計なこと考えてんじゃねぇ」
魔理沙が慌てて止める。
「おいおい喧嘩すんなよ!」
四人は森を歩き始めた。
魔理沙は幻想郷のことを説明していく。
魔法使い。
妖怪。
神。
様々な種族が存在する世界。
魔理沙がふと二人を見る。
「そういや承太郎」
「お前たち、なんでそんなに仲悪いんだ?」
承太郎は淡々と答えた。
「こいつは俺の友人を殺し、
おふくろとジジイも殺そうとした」
DIOが突然声を上げる。
「待て承太郎!まさかジョセフは生きているのか!?」
承太郎がニヤッとする。
「ああ残念だったな生きてるぜ」
魔理沙が呆れた顔をする。
「どんな物騒な話してんだぜ……」
そのとき、承太郎がふと気付いた。
「そういえばDIO」
「お前、太陽に当たってるな」
「なんで灰にならねぇ?」
DIOは空を見上げた。
「……俺にもわからん」
「ここに来てから太陽に当たっても平気なのだ」
魔理沙が驚く。
「ちょっと待て」
「DIOって人間じゃないのか?」
DIOが笑う。
「このDIOは一夜にしてすべての人間をぶっちぎりで超越した存在!」
「吸血鬼だ!!」
咲夜が言う。
「あなたも吸血鬼なんですか?」
DIOが目を見開く。
「何!?」
咲夜は答えた。
「私ではありません」
「私の仕えている方――」
「レミリア・スカーレット様です」
DIOが笑う。
「フフフ……」
「この世界にも吸血鬼がいるとはな」
「ぜひ会ってみたいものだ――」
その瞬間。
「――」
言葉が途切れた。
一瞬だった。
だが――
承太郎、DIO、咲夜の三人が同時に動いた。
バッ!!
三人は同時に周囲を警戒する。
DIOが低く言った。
「……今のはなんだ?」
承太郎が眉をひそめる。
「……おかしい」
「今、まだDIOが喋ってる途中だったはずだ」
咲夜も困惑している。
「私もそう聞こえました」
「次の言葉を言う前に……会話が終わっていた」
DIOが歯を食いしばる。
「このDIOが気付かぬうちに攻撃を受けた……だと?」
魔理沙だけが首をかしげていた。
「お前たち何言ってるんだ?」
「普通に喋ってただろ?」
咲夜が驚く。
「気付かなかったんですか!?」
「何も気付かなかったぜ」
承太郎が静かに言う。
「……承太郎」
DIOが低く呟く。
「まさかとは思うが」
承太郎も同じ考えに至っていた。
「ああ」
「俺も今そう思った」
「この世界――」
「俺たち以外にもスタンド使いがいる」
三人は森を睨みつける。
だが――
気配はない。
しばらく待っても何も起きなかった。
やがて魔理沙が言う。
「……とりあえず行くぞ?」
四人は再び歩き出した。
承太郎は帽子を押さえ、呟く。
「まったく……」
「やれやれだぜ」
どうだったでしょうか面白かったらコメントなどお願しますm(_ _)mちなみにこの小説ではキングクリムゾンの時飛ばしはディアブロの近くにいる人間と時間系能力者は気付くことが出来ます