キヴォトスを駆ける黒き光   作:夏乃生ナツメ

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はい、大変お待たせしました。

遂にノワールアリスの登場です。
…まぁ、闘うのは次回からですけどね。

それでは本編をどうぞ。



名も無き影の王女-01

 

【ミレニアム自治区郊外廃墟】

 

“ここも久しぶりだなぁ…。”

 

「確かにそうですね…。」

 

「初めて来たときはホント色々なことが立て続けに起こったからねー…。」

 

「先生!早く伝説のアイテムを探しに行きましょう!」

 

“えっ?うわっ!?”

 

先生達はあの後エイミがいるミレニアムの廃墟に足を運んでいた。

先生やゲーム開発部にとっては自分達の始まりの場所でもあり、アリス達を見つけた場所でもあるため、とても懐かしく感じていた。

アリスも少し懐かしく思っていたようで、少し興奮した様子で先生の手を引っ張りながら廃墟の中に入っていってしまった。

それに少し遅れて気づいたゲーム開発部のメンバーは少し焦りながら駆け足で先生達を追いかけていった。

 

«………。»サッ

 

「…あれ?今…何かがいたような…?」

 

「ユズ!早くしないとおいて来いますよ!」

 

「えっ!?…ちょ、ちょっと待って…!」

 

ゲーム開発部の部長である花岡ユズは一瞬何かの気配を感じ、辺りを見回していたが部員であるアリスが早く来ないとおいていくと言ったため、すぐに先生達の後を追って走っていった。

…だが、それについてくる一つの影があったことは誰も知るよしが無かった。

 

«………。»

 

──────────────────────────

【ミレニアム自治区郊外廃墟内部】

 

「確かここにアリスがいたんだよね。」

 

「周りには……何もなさそうだね、お姉ちゃん。」

 

先生達はエイミと合流するために廃墟の内部を隅々まで探していた。

途中、アリスを発見した部屋があったため中に入って探したが、誰もいなかった。

 

“えーと…、ケセドがいた場所って何処だっけ…?”

 

「確かネル先輩達が言っていた話ではこっちだったはず…です…。」

 

ユズは先生にそう言うと、まだ周辺を調べているアリス達に声をかけ、そのままその場所に向かおうとした…その時だった。

 

ドゴォォォォオン!!

 

“うわっ!?”

 

「キャッ!?」

 

突如として先生やユズの隣にあった壁が爆発したのである。

突然鳴った爆発音に驚いたアリス達は急いで先生達の元に向かった。

 

「先生、ユズ!大丈夫!?」

 

「大丈夫ですか!?」

 

“いてて…何とか…。”

 

「キュウ……。」

 

先生達は爆発に巻きこまれていたが、先生はシッテムの箱のバリアによって無傷、ユズは吹き飛ばされてしまった影響で少し目を回しながら倒れていた。

そのことに安堵したゲーム開発部の面々は爆発が起こった壁の方に視線を移した。

 

「…!これって…。」

 

「もしかして、あの時の…?」

 

そこには四角いロボットの残骸のような物が残っており、ミドリはこのロボットのような物が爆発したことによって今のようなことが起こったのだと思った。

モモイはそのロボットに見覚えがあり、その場にいた全員がそのロボットはデカグラマトン関連の事件のときにいたロボットであったことに気づいた。

 

「でも、何でこんな物が…?」

 

「ここにいるのって精々警備ロボットくらいだったよね?こんな奴は前まではいなかったと思うんだけど……。」

 

“もしかして、何かあったのかな?”

 

各々がそのロボットに対して思うところがあったようだが、次の瞬間には別の場所から爆発音に近い音が聞こえてきたのであった。

 

“また爆発音!?”

 

「今度はあっちから聞こえてきました!」

 

音のありかに気づいたアリスは、音がした方に指を指していた。

先生達がその方向を向くと、何やら激し戦闘が行われているようだった。

 

「…あそこって…!」

 

「…どうかしたのユズ?」

 

「確か…あそこにケセドがいた場所…だったはずです…!」

 

『“…ッ!”』

 

ユズが言った言葉に一同は驚愕していたが、その中で先生はもしかしたら…と思い、その場にいたゲーム開発部の面々に向かってこう言った。

 

“皆、よく聞いて。もしかしたらだけど、ケセドが何らかの形で復活して調査をしていたエイミ達と闘ってるのかもしれない。”

 

「えっ…!?」

 

「じゃあ早く行かなきゃじゃん!」

 

“落ち着いてモモイ。そのままエイミ達の所に行ったら逆に包囲されて相手の思うつぼになる。”

 

「じゃあどうしたら…!?」

 

“ここは私に任せて。私が相手に気づかれないようなルートを探すから、そのルートを通ってエイミ達の所にいって加勢しよう。”

 

『…了解!』

 

先生はモモイを落ち着かせてからエイミ達の元に行くための方針を話すと、ゲーム開発部の面々はその方針を呑み込み、了承した。

…だが、先生の予測は大体当たっていたのだ。

エイミ達が闘っているということはあながち間違いでは無い。

…訂正するなら闘っているのはエイミだけであり、相手はケセドではなくアリスに似た別の存在であるということである。

…だが、そのことに先生は気づくことは無かったのである。

 

──────────────────────────

【廃墟内部弾薬工房制御システム】

 

ダダダダッ

 

バンバンッ

 

ドゴォォンッ!!

 

“ここみたいだね。”

 

「さっきから凄い音が鳴ってるけど大丈夫かな…。」

 

「エイミ先輩達のことだから大丈夫だと思うけど、これだけ激しい闘いだから多分体力がそろそろ限界に近くなってると思う。」

 

“多分そうだね、じゃあ少し急ぐよ。”

 

『はい…!』

 

敵に気づかれないように移動していた先生達だったが、爆発音がした場所に向かう道中からでもその場所から激しい戦闘音が聞こえてきており、それだけ激しい闘いだということがわかり、エイミ達の体力のことを考えた先生は後ろにいたゲーム開発部の面々に急ぐように伝えると、小走り気味に急いでその場所に向かった。

…と、その時だった。

 

ヒュッ…ドカァンッ!!

 

『“!?”』

 

突如、先生達の隣を何かが物凄い勢いで横切ってきたのである。

それに驚いた先生達は、その飛んできたものに警戒をしながら見つめていたが、そこにいたのは意外な人物であった。

 

“えっ…エイミ!?”

 

「イテテ………あれ?どうして先生達が…?」

 

「エイミ、大丈夫ですか!?」

 

「あー…まぁ無事だよ。」

 

どうやら飛んできたのはエイミだったようだが、そのエイミの体にはおびただしいほどの傷がついており、とても無事とは思えないような姿だった。

 

“エイミ、一体何があったんだい…?”

 

「えっとね……っ!?皆離れて!!」

 

先生は怪我をしたエイミに何があったのかを尋ね、エイミもそれを話そうとしたが、エイミは何かに気づき声を少し荒げながらこの場にいた先生達に離れるように促した。

エイミの様子に驚いた先生達はそのわけを聞こうとするが、エイミが飛んできた場所から何かが発射されるかのような音が聞こえてきた。

その音に気づいた先生達は咄嗟にその場所から離れるよう避けた。

 

ドゴォォォォオン!!

 

「あ…危なかった…!」

 

“…っ!そうだエイミは!?”

 

先生達が離れた場所に向かって太く、そして大きなレーザーが飛んできたのである。

咄嗟に避けた先生達はその飛んできた攻撃にあっけにとられていたが、先生はいち早くエイミのことに気づき、エイミの無事を確認しようとした。

 

「先生、私はアリスちゃんに引っ張られて無事だよ。」

 

「はい!エイミを敵の攻撃から救いました!」

 

“よかった…。”

 

どうやらエイミはアリスが避けるときにエイミを引っ張って救出していたようで、エイミは無事だったらしい。

エイミが無事だったことに安堵した先生は攻撃が飛んできた場所を少し睨むような視線を送りながら改めてエイミに何があったのかを聞いた。

 

“それで…一体何があったんだい…?”

 

「えーと、何処から話すべきか…。」

 

エイミは何処から話すべきか悩んでいたが、少しすると内容をまとめたのか先生達にことの顛末を伝え始めた。

 

「短く話すと、さっきまであそこのエリアで色々と探索を続けてたけど気配を感じて後ろを向いたら正体不明の敵から攻撃を受けて戦闘になって、ついさっきその敵の攻撃を受けて吹き飛ばされたって訳。」

 

“その敵って一体…?”

 

先生はエイミの話を聞いた上で出て来たワードであるについて聞こうとした。

エイミはそれに答えようとしたが、また奥から攻撃が飛んできたため先生達にまた避けるように言った。

エイミは少し体力が戻ったのか立ち上がると先生達に向かってこう言った。

 

「敵は影でよく見えなかったけど、姿はアリスちゃんにそっくりだった。」

 

“えっ!?”

 

「ア…アリスにですか?」

 

「そう。」

 

エイミは先生達にそう伝えた後、先生達にある頼み事をした。

 

「それでなんだけど、今からまたあの場所に戻ってアリスちゃんのそっくりさんと闘わなきゃいけないの。」

 

「えっ…?ど…どうして闘うんですか…?」

 

エイミが言った言葉に少し違和感を覚えたユズはエイミになぜ闘わなければいけないのかを聞いた。

エイミはユズに闘わなければいけない理由を話し始めた。

 

「実は、私の帰るとき用の乗り物がアイツに壊されちゃって…。多分だけと先生達の乗り物も壊されているかも。」

 

「そ…そんな…。」

 

「しかも通信の一部がハッキングされてて助けも呼べないんだよね。」

 

“…あっ、本当だ…!”

 

「そう、だからアリスのそっくりさんを倒さない限りは出られないってことになるの。」

 

どうやら先生達がここに来たあとに通信が妨害されいたらしく、助けも呼べなくなってしまっていたらしい。

先生達はそのことを聞くと、各々が決意を固め、エイミの頼み事を了承した。

 

「ドッペルゲンガーの討伐クエストを受理しました!」

 

「が…頑張ります…!」

 

「よーし、頑張るぞー!」

 

「お姉ちゃんは前に出すぎないようにね。」

 

「何でさ!?」

 

“…よし、行こうエイミ。”

 

「…わかった。じゃあ相手に気づかれないようにそーっと行こうか。」

 

『“わかった(わかりました)。”』

 

こうして、ゲーム開発部 with 先生&エイミの討伐クエストが開始されたのであった。

 

だが、先生達は知らない。

 

そのそっくりさんはヒナのそっくりさんとホシノのそっくりさんとはまた違う存在だということに。

 

そして、アリスのそっくりさんにはアリスやケイにすら持っていないある能力を保持していることに。

 

…さらには、その能力は下手をすればあのデカグラマトンよりも強い可能性があることに。

 

 

 





…今回は少し長くなってしまいました。

もしかしたら内容が変になってるかもしれないのでとても不安です…。
…面白くなくなってるのかも知れない…ハハッ

次回からノワールアリスとの戦闘が始まります。
因みにですが、ノワールアリスが持っているのはRGであながち間違ってはいません。
…ただし、一つではないかも知れませんね…。

では、次回もお楽しみに…。

どれが良い?

  • ユメ先輩生存
  • プレ先生存(女先生)
  • どっちも
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