ウルトラ怪獣がスキルとして出るのは間違っているだろうか 作:サイセンサイ
リュー・リオン
謎のスキル
ベロン
酔払怪獣
泥酔状態での力・魔力の高補正
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「抱いて」
そんな品も常識もあったもんじゃないセリフがヘスティア・ファミリアホーム・朝の食堂に響き渡った。皆が朝ごはんのために長机に座っている中、最後に食堂に来たリューがベルの目の前に行きベルに向かってその言葉を放った。
ヘスティアのツインテールが跳ねた
リリルカに青筋が出現した
春姫が分身と共に顎が外れるほど大口を開けた
命が箸を落とした
ヴェルフが吹き出した
ニイナがポカンとしている
「、、、、、、、、、、、、、、、、え?」
ベルは現状を受け入れられず、硬直して目の前のリューの顔を見る。その顔はいつも通りの綺麗な顔であったが、赤く火照っておりそしていつもとは違うどこか艶めかしい笑顔している。
ベテランなら酔っているとわかる顔だった。
「なんれすか〜うさぎがカウルスでヒルドされたような顔をして〜」
そしてリューはベルの首に腕を回して椅子に座っているベルの足の間に体を置いて鼻先と鼻先がくっつく距離で話しかける
既に限界だった
「「どっせぇーーーーーーーーーい!!!!」」
「うちゅ?」
「どわっ!?」
ヘスティアとリリルカが感情のままにリューを突き飛ばすが凄まじい力で抱きつかれていたベルも一緒に椅子ごと床に倒れ、偶然にもリューがベルを押し倒したような形になった
「リュリュリュリュリューさん!!?」
その衝撃でベルはまともな思考を取り戻したがリューは変わらず抱きしめる力を緩めてはくれない
「ベル〜世界の調整力でも貴方は受けなんれすね〜」
「何を言ってるんですか!!?」
「いいからこのまま攻められて泣きわめいて私の母性を刺激するキュンキュンな顔を晒しなさ〜〜〜い!!!」
「ダメだダメな時のやつだーーーーーー!!!」
そのまま背骨を粉々にする勢いで抱きしめられベルが呼吸困難を起こす。リューの柔らかな体の感触など今は毛ほども考えず、そんな思考をする暇などないとばかりにただただ生命の危機を感じ取るベル
そしてそんな現状に女たちは騒ぎに騒いだ
「リューくーーーーん!!?キャラ崩壊が唐突すぎるぞーーーーーーー!!!!」
「いえ!元からこういうポテンシャル高めの方でしたよって言ってる場合じゃなーーい!離れてくださーーい!」
「ちょちょちょ!様子がおかしいですよ!!?」
「まさか!」
「謎のスキル!!?」
「朝一番の食堂で求める衝撃が愛によりスゲかわり赤くした肉体はそのまま相手にも紅のさだめを確定させて繋がるように突き進んでいく!?これが神様の言う【私を食べて♡】!!?」
「時間とタイミングを踏みつけ壊しものともせずにその存在を証明するように己が乙女のカルマを下界に叩きつけるその所業!これが神様の言う【公開告白】!!?」
「春姫様達は黙っててくださーーーい!!!!」
結局その後はフレイヤ・ファミリアの護衛たちまで呼んでリューをベルから引き剥がしたが、レベル6の力でリューは靴についた泥を払う感覚でその者たちを叩いては叩いてしばらくぶっ飛ばし続けた
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「ベール〜♡オンブしてください部屋の中でやる必要性のないオンブしてください♡そして私に優越感をもたらして私は幸せあなたも幸せという完璧な計画です♪ジャーーン☆」
「もはや生理的嫌悪すら感じるレベルだな」
「ヘディン、それはさすがに言い過ぎだよ」
あの後、ヘディンとヘグニが来てくれてヘグニの謎のスキルによる閃光で動揺させたあと、ヘディンが雷撃をベルごと放ってようやく引き剥がすことに成功、部屋に寝かせていたのだがすぐに飛び起きて今に至る
「なんか見たことあるかも、オラリオメリーだったっけ?」
「ベル〜何を考え込んでるんですか〜、、、私ですか私ですよね私しかありえません!私の何をどう見てるんですか!?私の何を想像してその赤い瞳で補完してるんですか!?スケベなものが混じってたらお仕置きですからねぇ☆」
「「「キツイ」」」
目を塞ぐのを止められないあまりにもアイタタタタタタしい姿に、つい口から言葉が出てしまう。ヘディンなど嫌悪感からくる咳が出ないように必死だった。
「リューさん、取り敢えず今日は横になって休んでください、色々考えることが出来ましたし何よりリューさんの尊厳のためにも」
「え!?添い寝してくれるんですか!!?」
「しません!」
「ならば身を清めるために森の泉で汚れを洗い流し草木の香りがする白い服で身を包み最後に聖水が混じった香水を金盥で頭からバッシャーーーーン!とかけてからいかないと!!?」
「貴様は聖水を冒涜しているのか?」
「あ!待ってください!寝具にもこだわりたい!穏やかな森で培われた植物で作られた糸を使って丁寧に編み込まれた布団がいい!それで私たちを月の夜のように2人の愛を育むシチュエーションが揃ってからにして!枕は、、、ミュフフフフお互いの身体の一部を入れ替え入れ替え枕にすればいいですよニュフフフ腕枕、膝枕、お腹枕〜♡」
「疾風寝なさい」
「こうしては置けません!すぐに買いに行かないと!私の我慢は限界寸前!深層で私はあなたの肌のぬくもりを知ったあの日から」
「わあああああああああああああああ!!」
「私の心は限界寸前!すぐに用意しますし私が総受けの貴方を受け止めてあげます!だから待っててベルーーーー!!!」
「だから寝なって!」
「まずい!止めろ!このままではエルフ全体の恥となる醜罪をやらかすぞ!」
「お願いですから止まってリューさーーーん!!」
ヘディンがぶん殴ってリューを沈めようとしが
ガシィ!!
「何!!?」
ヘディンの拳がリューの掌で掴まれて止められた。ミシミシと骨が軋む音が周りに響き相当な力で握られていることが分かる、それはリューの謎のスキルによる力
「しまった謎のスキルの本来の力か!?」
「道を空けなさいエセ師匠ーーーー!!!」
「ぐっ!」
ドコン!ドコン!ドコン!ドコン!
「「えええええぇえぇぇ!!?」」
凄まじい力でヘディンはぶん投げられて壁を突き破って外に放り投げられた
そして開いた穴からリューは飛び出した
「あああ!リューさんがヤバい!」
「黒歴史が爆誕するぞこのままではーー!!!」
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ふらふらと足取り軽く道を行く。顔を赤くしてニヤニヤしながらとてもいい気持ちで歩いていると何人かにナンパされたがベル以外の男など論外だとぶっ飛ばされた、顔面陥没、内臓破裂、骨格歪曲の重傷者を大量発生させていく様は暴君そのものだった。後にガネーシャ・ファミリアのシャクティがめちゃくちゃ言葉を選んで弁明してくれることとなる。
そしてリューがたどり着いたのは、、、、
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「リューさん一体どこに?」
ベルが聞き込みをしてリューを探しているのだが、大量発生の重傷者が千切ったパンくずのようにリューへの道を示して着々と近づいていく
「話を聞く限りリューさんは手加減無しで暴れてる、このままじゃ抑え込めない、、、やるしかないか」
そしてベルは両眼をつぶって集中する
「モードB」
そしてカッコいい姿に変身した
大人びた雰囲気が謎の色気を含めて近くにいた女たちが生唾を飲む
「あれ?この方角は?」
そしてベルはこの先に行った所にある場所があると知っていた。
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そして24時間後
「すっごいことやったねーリュー」
「はい!」
「まさかそんなに強かだったとは思わなかったよー」
「はい!」
「女の子が一番嫌がることを貴方が私にするとはねー」
「はい!」
「私、人前で叫んじゃった」
「ごめんなさい!」
ヘスティア・ファミリアのホームの大部屋
リューがシルの前で正座していた
何故こんなことになったのか?それは昨日のリューの所業に由来する
リューがあの後ふらふらした足取りで向かったのは
【フレイヤ・ファミリアの元ホーム・戦いの野】だった
泥酔状態の頭でリューは【高級な寝具】のワードを考えていたのだが、それで高級な建物である【戦いの野】に向かい見張りをしていた真面目な者たちを顎に食らわせて気絶させ侵入した。
そこまではまだ【シル】は傷つきはしなかった
しかしその後が不味かった
モードBのベルが【戦いの野】に到着
気絶していた見張りを起こして事情を説明されてベルが自分が行くと言って許可を取って【戦いの野】に入ってリューを探した。
人の手は入っていないがそれでも大理石の道は今だに輝いている気がしてさすがはフレイヤ・ファミリアの元ホームだった。そんな場所にしばらくいたんだとベルは少しだけ懐かしみながら進んでいく
そしてリューを見つけた
「ベールーー!!!貴方は私を探しに来てくれたんですね!誰よりも先に私を見つけてくれたんですね!やっぱり運命!こんな素敵な運命に結ばれてしまったならもう責任を取ってもらうしかありませんね!」
リューはなんか高級そうな椅子に座っていた
恐らくフレイヤが使っていた椅子だろう
「今日は飲みましょうベル!婚前祝です!」
「、、、、、、、」
ベルモードBは少し考えた後
「じゃあお酒とおつまみを買ってくるので待っててくださいね」
「はーーーい♡家を守る主婦の如くお待ちしてま~~す!」
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「えっとどうしてそんなことに?」
やって来たヘグニがベルの考えが分からず質問すると
「あのままではリューさんはたくさんの人を傷つけてしまいます。だったら一つの場所にとどまってもらって力ずくで連れ戻すよりあの場所で酔わせて疲れて眠ったあとにここを出ることにしました。だからすいませんけどしばらく【戦いの野】を使わせてもらいますね」
「な、なるほど」
ベルの落ち着いた答えに少し圧を受けながらヘグニは理解した
ようは暴れ牛を疲れさせて寝てる間に首輪をつけるということである
そしてベルはお酒とおつまみを買ってリューの元に戻った
ホームの周りには見張りだけつけてベル一人でリューに対処した
とてつもない酔っ払いであるリューを相手するのは一人で十分だと言ってベルはリューと二人だけになった
リューは飲んで食って暴れた
笑いながらお遊び感覚でベルを投げ飛ばして関節を決めてドロップキックをした
ベルは一切反撃も抵抗もせずに粛々と対処した
壁に叩きつけられてもすぐに起き上がってリューのグラスに酒を注いでおつまみをあ~んとしてそれを繰り返した
それはベルが生傷だらけになっても続けられた
半日もである
こっそり見ていたものはベルを尊敬した
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さて
この状況で何故【シル】がキレるのか?
それは現状にある 考えても見てほしい
【自分の親友が】
【自分の想い人と】
【自分のものだった家で】
【自分のものだった部屋と椅子で】
【自分の想い人と半日以上過ごしていた】
【それもめちゃくちゃ奉公されて】
【まだ自分もされたことのない奉公をされて】
もう自分のものでないことは分かっている
しかし、しかしだ
それでも【私のだったのに】と思わずにはいられない
シルはこの現状を理解した時、人前で叫んだ
部屋に鍵をかけて枕に顔を埋めて叫ぶタイプの絶叫を
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!」
リューはひたすら謝り続けると同時に羞恥で憤死しそうだった
脳裏に焼き付いた自らの過ちが脳内で走馬灯のように駆け巡っていく
シルが来なければ今だにベッドの上で奇声をあげて転がり続けていただろうが彼女が青筋の通った顔で部屋に来た瞬間、一度冷静になりそして今に至る
特にベルの扱いが本当に酷い
不法侵入したあげくそれに突き合わせて無理やり彼の財布で酒とおつまみを買わせてグラスに注がせて投げて飛ばして振り回してボッコボコのズッタズタにして
「ああああああああああああ!!!忌まわしき記憶がーー!!!人生最悪の過ちがーーー!!!情けない飲んだくれの無様を顕にした挙句理不尽を通り越した残虐な暴力をベルにあんなことやこんな事を詰めに詰めに詰め込んだ欲張りDXセットで私の正気を焼き殺しに来るこの胸の痛みは本当に狂って何周もして痛いーーーーーーー!!!!!」
「私も結構ブチ切れてるんだけど?」
「それは本当にすいませんでした」
その後、ヘディンを投げ飛ばして壊した建物の修理費、その時に壊れた眼鏡の弁償、過剰防衛で怪我した人たちの治療費、ベルがポケットマネーで購入した酒とおつまみの立て替え、破壊したその他諸々
それを稼ぐためにダンジョンに籠ることになるのだが、リューの醜聞はオラリオ中に既に響き渡っておりゲキヤバ飲んだくれエルフとして噂されるのであった
「私を破壊で洗い流してください」
「水で洗いましょう」