ウルトラ怪獣がスキルとして出るのは間違っているだろうか 作:サイセンサイ
「うわぁーーーーーーーーーーん!!!」
少女の絶叫が氷で水浸しだったホームに響いた。
何事かと思い人が集まったがルームメイトであるレフィーヤがホイホイと追い返し、ため息をつきながらなんとか話を聞こうと彼女に近づいた。
「あんまりだぁぁぁぁぁ(涙)」
彼女の名前はエルフィ・コレット
レフィーヤの友達であり戦友である彼女は膝から崩れ落ちて絶望を顕にする。なぜそんなことになったのか、それはエルフィが発言した謎のスキルが関係していた。そしてそれは【女性】にとって何が何でも気にしてしまう宿命とも言えるそれは、、、、
「体重がぁぁぁ!体重がああああああああああああ!!」
体重が増えていた。それも洒落にならないほどに
「まぁでも、、、結構役に立つ能力が手に入ってよかったじゃないですか」
「それはそうだけどぉぉぉ!けどけどけどぉぉぉぉ!!!」
涙を流しながら腕をブンブン振るう、そして、エルフィを中心に床がミシリミシリと音を立てている。そして、、、
バキイィ!!!
「「あ」」
部屋の床にヒビが入った。
「うんぎゃああああああああああああああ!!!!!!」
エルフィは発狂した。
「落ち着きなさい」
「あの〜もっと優しく言ってあげても」
「ダメですよはっきり言わないと」
レフィーヤとフィーナが会話をしながらエルフィの写されたステータスを見る。
エルフィ・コレット
謎のスキル
スカイドン
超重量怪獣
耐久に超高補正
その代わり重量がメガトン増す
「何で体重が増えちゃうのおおおおおおおおお」
「まぁ、、、強い力を手に入れた代償なら安いものじゃないですか」
「安くないよーーーーーー!」
「でもほんとにすごいスキルですよ?」
エルフィのスキルが発現した時に色々試した。素手で壁を殴ってみたら拳は痛くなくて壁にヒビが入った。思いっきってトンカチを素手に当ててみたら痛くなく最後は刃物を当ててみたが切れなかった。
その後に体重計に乗って測ったらすごいことになってた
「どうすんの〜〜(涙)こんなんじゃ彼氏できないよぉぉぉぉぉぉ」
「はぁ〜〜落ち着きなさいホントに」
「難儀ですね〜」
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「はぁ!」
モンスターを切り裂き塵にする。
「流石アリシアさんです!」
「近接でモンスターを一気に!」
「強い!」
「なんか貫禄ありますよ!」
《何でか今日はすごく調子がいい》
カチャリと音を立てながら剣を鞘に戻した。そして辺りを見回し地図を広げる、場所はダンジョンのなかでアリシア・フォレストライトは仲間たち数人と共にある場所を目指していた。普段人が近寄らないその場所は『隠れ場所』には最適だった。
「レイ!」
「アリシアさん!」
つまりそこは異端児の隠れ場所の一つだった。
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「この前は本当にありがとう」
「いえいえ!そんな!」
救出作戦の報告と感謝のために異端児に会うことになっていた。2人の距離は近く本当に友達のようだった。これからも人と異端児は手を取り合って行けると2人は心からそう思う。
「お疲れでしょう。これ、ダンジョンで取れた果実です」
レイが差し出したのはダンジョン産の『デコポンに似た果実』
「そんな!食料の調達も大変でしょうに!」
異端児はダンジョンで人目を避けて暮らしているため色々苦労も多い、そんな貴重な食料を分けてもらうなど高潔なアリシアが了承するはずもなかったが、レイも譲れなかったため少しだけ頂くとしようと決めた。
そして雑談に移った
「謎のスキルですか?」
「えぇ、、、実は肉体の一部がモンスターになるような事例も確認されてて」《もぐもぐ》
「人間がですか!!?」
話の内容は謎のスキル。既にかなりの数が確認されており原因究明にあらゆる組織が解析に乗り出しているが成果はない、いったいこれは何なのか神にもわけがわからないのだ。
「中にはそれで尊厳を傷つけられたものもいて、、、もし自分やリヴェリア様に発現したらと思うと」
《もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ》
「アリシアさん、、、」
《もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ》
「でもどうせ宿るなら羽根が生えるスキルがいいですね」
《もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ》
「え!?」
《もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ》
「あなたと一緒に飛ぶのも楽しそうですから」
《モグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ》
「あっ、、、アリシアさん、、、」
《モグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ》
アリシアは《もぐもぐ》しながらレイに微笑んだ。レイは胸が熱くなった。
しかし、いい雰囲気なのだが、、、その、、、
「お腹、、、空いてたんですか?」
「え?」
レイがツッコむかツッコまないほうがいいかと悩んだ末ツッコんでみることにした。
「あ!アリシアさん!食べ過ぎです!」
そしてアリシアの仲間がそれに続いた。
「へ?」
アリシアは首を傾げた。確かに食べている自覚はあったがそんな言うほどではと思ったが、、、あれ?ずっと食べてないか?と気づいた瞬間、アリシアは額に汗を浮かべる。
「えっと、、、私どれくらい食べて」
「軽く30個は食べましたね」
「30!!?」
ほんの少しだけいただくつもりだったのにそんなに食べた!!?何で!!?そう思いながらアリシアが思考すると更に追い打ちが続いた。
「ていうか皮ごと食べてましたよね、、、あんな分厚い皮ごと」
「はい!!?」
異端児が出してくれたのはデコポンに似た果実。デコポンを知るものならその分厚さを知っているだろう。そして皮を食べようなどと思わないだろう。
まるで子供ではないかとアリシアは顔を赤くした。そして隣にいるレイの方を向いた。レイは気まずい顔をしておりそして、、、
「えっと、、、アルミラージの子供みたいで可愛かったですよ?」
「ぐはっ!!!!」
精一杯フォローしようとしてフォロー出来ていないセリフにアリシアは羞恥の衝撃を受けた。身体をくの字に曲げて顔が地面につく勢いで下に沈んでいく、そして、仲間たちがこれ以上は迷惑になるとデコポンに似た果実を回収して異端児達に返そうとした。アリシアはうつむいたまま集められている果実を見た、そこにはまだ数十個はあるであろう果実が無造作に積まれており、それを見た瞬間アリシアは、、、
果実を集める仲間たちの服の裾を掴んでいた。
無意識の行動をとったばかりかその後に続いたのは無意識の言葉。
そしてアリシアの黒歴史が確定したひと言。
「モットーーーーー、、、、、、あっ」
その時空気が凍った。そのひと言が周囲のすべての人と異端児達を凍りつかせた。
まだ食うのかこの人!?という視線
は?という視線
ちょっとだけ引いている視線
可愛いなという視線
いっぱい食べていいんだよ(優)という視線
すべてが針となってアリシアのメンタルにぶっ刺さった。何より【大人のモットーはキツイ】子供なら特に問題はないが大人が使うとやらしい雰囲気が出てしまう。悲しいかな、それが大人になるということなのだ。
それを自覚したアリシアは叫び声を上げた。
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「ううう、恥を晒してしまった、、、それも幼稚な」
「ま、まぁ冒険者は身体が資本ですしたくさん食べるのは仕方ないことで」
「だからって皮ごとなんて!!?しかも数もそうですけど最後の言葉はぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「それは、、、そうですね」
「ぐうぅ!!!!」
一同はダンジョンを抜けてロキ・ファミリアホームに帰っている途中
アリシアは沈み込んでいた。もしや自分に謎のスキルが発現したのではないかと、身体の調子が良かったのもそのせいなのではないかと、ていうか絶対そうだろ、だって自分はあんなことしないもん大人だもんと心のなかで慟哭する。
そんな時だった。
「とにかくロキに確認を」
「アリシアさーーーーーーーーーーん!!!!!」
「「「「!!?」」」」
帰る途中、ホームにいた仲間である後輩エルフが突然走ってこちらにやってきた。何かあったのではと身構えると
「り!リヴェリア様がーーー!!!!」
「え!!?」
後輩エルフが口に出したのは敬愛するハイエルフのリヴェリアの名前。もし彼女に何かあれば世界中のエルフが黙っていないだろう。
「リヴェリア様に何かが!!?」
「とにかくすぐに戻ってください!守りを固めないと!!」
「守り!!?」
「リヴェリア様を守るためのです!!!!」
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「これよりロキ・ファミリアは厳戒防衛態勢に移る!エルフを中心に防衛を固めるのだーーー!!!!」
「「「「「おおおおおおおおおお!!!」」」」」
ロキ・ファミリアホームの塀という塀に段幕やら何やらが積まれたバリケードがきづかれており、ホームを囲むように完全武装した殺気を燃やしまくるエルフ達と温度差の違う他の団員たちが門番のごとく陣取っている。
「な!何事!?」
「「エルフ、、、まさか」」
そこを通りかかったのはダンジョンでの訓練を終えて地上に戻ってきていた、ベル・リュー・ヘディンの3人。そしてエルフの2人は同胞達の殺気立つ姿にリヴェリア関連だということにすぐ気がついた。
2人はロキ・ファミリアの同胞達に詰め寄ったが完全黙秘を貫き、何があっても事情は話さないという確固たる信念を感じた。その迫力は格上である3人に圧をもたらすほどに
「あぁ〜君たちか、、、」
「フィンさん!?」
「勇者!?」
「ちょうどいいお前が話せ」
そしてそこにフィンがやってきた。
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「リヴェリア様に何があったのですか!?」
「、、、、何かはあったんだけど、、、、」
「謎のスキル関連だな」
「「え!!?」」
「流石だねヘディン」
「恐らくリヴェリア様に謎のスキルが発現した。そしてそのスキルを使った場合リヴェリア様の尊厳が傷つく何かが起こる、故にエルフ達は血走った獣の目でリヴェリア様を誰とも接触させないようにしているところだろう」
「マスターすごい!」
「そうなのですか!?」
「そうなんだよ、、、うん、確かにあれは人前に晒せるものではない」
「い、一体何が!!?」
「アホが小娘、それを言ったらリヴェリア様の恥が広まる可能性が上がるだろうが、」
「あ、、、そうでした」
「はぁ、、、なんでこうも厄介なスキルがうちに、、、」
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「リヴェリア〜、、、石化してる」
場所はリヴェリアの個室
そこにティオネ・ティオナ・レフィーヤがいた。
アイズも行こうとしたが【教育に悪い】と拒否された。
何故ならその姿は、、、、
ツヤツヤとした肌
首筋に張り付いた髪
身体にぴったりとくっついた服
【ヌメヌメの身体】
ドロドロの体液が身体中をテラテラとさせており服を着ていてもそれがビシャビシャであるが故に逆に色っぽさを引き立てていた。
簡単に言うとエロかった。
リヴェリア・リヨス・アールヴ
謎のスキル
ゴーガ
貝獣
頭部の一部変化
溶解液を分泌する
「最高、、、、マジ最高、、、、」
ロキが床に倒れてビクンビクンしており嬉しさに打ち震えている。
リヴェリアを探してロキはノックもせずに個室に突入、そして目に入ったのは【鏡の前で石化しているヌルヌルのリヴェリア】だった。
ハイエルフ✕ローション
という言葉がロキの頭を駆け巡り鼻血を吹いてひっくり返った。そして騒ぎを聞きつけた他の団員たちもそれを目撃、鼻血を吹いて一回転、エルフ達は口が裂けるレベルで悲鳴を上げた。
「リヴェリア様〜〜」
「落ち着きなさいレフィーヤ、スキルをうまく扱えるようになれば」
「それはそうですけどーーー!」
「それにしても」
ベッドに寝かされているリヴェリアの頭が気になる
ティオネがリヴェリアの頭にある【触角】をツンと触る
よく見るとリヴェリアの頭には【小さな巻貝の髪飾り】がついているように見える。しかし実際は
【小さな巻貝が触角付きで頭から生えているのだ】
リヴェリアの頭から二本の触角
それはカタツムリの触角に似ており【例えるならヘスティアがじゃが丸くんのバイトに付けている謎の頭の飾り】が生えていた。
正確にはそれは【目】であり触角の先端に視力があるのだが石化したリヴェリアにはあまり関係ない話
ハイエルフ✕ローション✕可愛い二本の触角
という盛り盛りマシマシな属性の塊にロキは更に歓喜した
ティオナは頭から生えた小さな巻貝を指でつつきながら外の声に耳を傾ける。個室の窓は鉄板で塞がれて完全に隔離されているからだ
「今こそエルフの生きる意味を証明する時!命をかけて防衛せよーーー!!」
「死守せよ!死守せよ!死守せよ!死守せよ!死守せよ!」
ホームから帰ったアリシアは早速血走ったエルフたちをまとめ上げた。
「すっ、、、すごい迫力、、、」
「高貴な御方に何かあれば当然こうなる。そしてこの状態のエルフほど煩わしい生き物はいない」
「ヒルドスレイブ!偏見だ!」
「うん、あまり見ないでくれると助かるよ」
話を終えた4人がホームの近くでそれを見ている。そして周りの大衆達も
その時だった
《ぐうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!》
「あっ」
アリシアの顔が絶望に染まっていく
人生最大のお腹の音が大衆の面前で鳴ってしまった
その音を聞いた周りの者たちはポカンと揃って同じ顔をした。
エルフ達の溢れる熱狂が突然のアクシデントで引いていく
アリシアと一緒にダンジョンに行っていた仲間たちは『嘘だろ!!?』という顔をしている。
そこに【トドメ】が加わった
「自らの腹の中も管理できない者がリーダーづらで士気だけ上げてそして下げてどうする豚が」
「マスターーーーー!!?!!?」
ベルの人の心があるツッコミがその場に広がった。
アリシアは引きこもった。
アリシア・フォレストライト
謎のスキル
モットクレロン
食坊怪獣
力の高補正
腹の状態によっては超高補正になる