学名:アビドスオジサンアルコールカラカラ 作:120% 天元突破!ハイボール!
深夜テンションで書いた駄作です。
パァン!
「ギャプランッ……!」
銃弾が顔面に直撃し、凹んだ顔面から間抜けな声をあげてスケバンが吹き飛ばされる。
「ひっ…!?」
その光景に周りのスケバン達は立ちすくむが、そんな隙を見せたが最後、声を上げた者から順々に狩られていった。
「ブラウブロォォ…!!」
「ガウッ…!」
「がざっcぃぃ……!!」
パン、パン、パン、銃声と共に独特な呻き声を挙げて倒れて行くスケバン達。
その姿を見つつも小鳥遊ホシノは表情を一切変えない。
「うへぇ……そのネタ最近の子には伝わらないんじゃない?」
割と昔(現代中高生基準)のアニメのネタを使いながら倒れて行くスケバンに、ツッコミを入れつつもホシノの腕は鈍ることなく、正確に頭を打ち抜いて行く。
「ま、待て!金か?金が欲しいのか?いくらでもある!だから私に協力して連邦を……ディジェェェ!!!」
「お前もマフティーに………ギャンっ!!」
そんな中現れたよく分からないスケバンもノータイムで処した。
この状況はなぜ起こったか?
それはホシノが毎晩行っているパトロールが原因である。
ただでさえ人が居なくなってしまったアビドス自治区は、『スケバン』やら『ヘルメット団』、それに加えて『ジオン』や『マフティー』と様々な不良の絶好の隠れ家になっており、毎夜毎夜に湧き出てそこら辺で屯している。
そんなアビドスを守るというのが、小鳥遊ホシノの日課である。
……ちなみに組織として『マフティー』と『ジオン』はたった今消滅した。
儚い命である。
おそらくセミの一種だと思われるが……
閑話休題。
一瞬にて戦闘を終え、不良達をゴミ箱にぶち込む。これで当分は屯しないだろう。
「うへぇ…疲れたぁ……」
ホシノは疲れを訴えるが、それは精神的な疲労だ。肉体的にはまだまだ余裕である。
しかし夜もだいぶ深まっている。これ以上は無駄であると考え、ホシノはパトロールを切り上げることにした。
「寒い、寒くて干からびそう……動いているのに寒いよ…」
砂漠の寒さに悶えつつも、ぶらぶらと夜道に歩みを進める。
砂漠とは、昼が死ぬほど暑いくせに、夜は死ぬほど寒いとか言う終わった世界なのだ。おまけに砂が吹き荒れて鬱陶しいことこの上ない。
その寒さのギャップに体を縮こませながらも、ホシノは砂のかかったアスファルトの上を進んで行く。
(尚、暑くて干からびた先輩はこれより苦しかっただろう。)
あっちへブラブラ、こっちへブラブラ、ホシノは寒さを紛らわせるために、少し体を動かす。迷惑をかけないよう配慮されたアル中ステップだ。
そんなこんなをしていると、ホシノは路地裏に何か落ちている事に気づいた。
「なんだろう、これ?」
近寄って見てみると、そこには検査装置のようなものが落ちていた。どうやら使わなくなったりしたものらしい。
「うーん、お金の足しになるかもだし……持ち帰ろっかな?」
そう言ってホシノはそれら一式を盾の合間に差し込んだ。
________
それから自宅にて……
靴を脱いで、ござの上にある登山用のコンロとその近くにあった汚い炊飯器にダイブする。
冷たい床から熱を奪われたござの上で、ホシノは仰向けになる。その姿はまさしく歴戦のオジサンだ。
残業帰りのお父さんだろうか?
…ござについてから数分後、ござの感覚を満足に味わったのか、ホシノは「どっこいしょ!」とかけ声を挙げて立ち上がる。
……そして、それは開戦の合図であった。
「うん!やっぱり夕飯はこれで作るに限るよね〜」
と言うことで、ホシノは帰宅して早々エアコンのスイッチを入れるでも、風呂に湯を入れるでもなく、真っ先に『料理』の支度を始めた。
冷蔵庫から取り出したるは、スーパーの特売で手に入れたステーキ肉(451円)……が見えるだけで三つ。そして各種調味料。
ついでに5ℓの業務用ウイスキー(半分以上消費済み)、と炭酸水の500mlを出してくる。氷も袋ごと持ってきてまとめて運ぶ。
焼く場所はござの上、結局使うのは焼肉用のホットプレートだ。電気を通し、温度を高く設定する。
……しかし、本来なら聞こえるはずの熱した油のパチパチ音や、それに伴って出る油の煙などは存在しない。
どうやら油を引いていないようだ。
「うへぇ〜これこれ〜……あ、まな板を取って〜」
そんな事を一切気にせず、ホシノはキッチンからまな板を持って来る。
……キッチンまで行くのであれば、普通にキッチンにて作ればいいと思うのは、果たして己だけなのだろうか?
ともかく使い古されて、汚れたござの上にホシノは取り出した食材……否、食物を並べる。
汚い炊飯器、金属製のジョッキ、氷の袋に肉が三枚。
それを見てホシノは息を漏らした。
「うん、いい感じだねぇ〜……じゃあ肉を出してっと……」
そんなこんなで料理を始めようとするホシノ。だが、その衛生環境は側から見ても終わっていた。
過去にあった世界的な大戦の病床や、厨房と比較しても違和感がない。そのレベルである。
……と言うかせめて炊飯器だけは綺麗にすべきであろう。料理器具としての原型がない。
その炊飯器……いや、訂正しよう。その『兵器』では一体どれほどのことが執り行われていたのだろうか?
蓋からは何かよく分からない赤い液体がこぼれ落ち、そしてその軌跡が蒸発した痕跡。そして中のクリーム色のプラスチック部分は、水垢とも取れるようなこびり付いた名状しがたき汚れ、しかしそれでも拭いきれない不快感。
その炊飯器は醸し出す雰囲気は、かのゲヘナ給食部が定期的に作り出す醜い怪物、とても現実とは乖離した姿ではあるものの、その触手に触れるとこれが現であると思い出させる悍ましい料理………生物『パンちゃん』に勝らずとも劣らない。
彼女が作ろうとしているのは果たして料理か悪魔か……それは作って見るまでのお楽しみである。
_____________
……そして少し時間が経ち、ステーキの味付けが終わったようだ。
ステーキには塩と胡椒以外にも何か白い粉が載っている。それも過剰なほどに。
なんならその白い粉の割合の方が多く、肉の赤みが見えないレベルだ。……旨味成分を出すための何かだろうか?
味付けというよりは、死装束への着替えを終えた薄めのステーキ肉はどこか寂しげである。
「うんうん!じゃあこれをホットプレートに乗せて……」
ホシノはついに肉に手を出した。
幸いにも食べる事ができる調味料を使っているのか、食材に変化はない。本当に薄く焼け目が着いた程度だ。
また、焼き上がるまでの時間でホシノは次の準備に取り掛かった。
ガラガラガラガラ……
金属製のジョッキに袋から直接氷を入れる。その過程で少し氷が溢れるもお構いなしだ。
三分の一ほど氷を入れ切って、そこからジョッキの二分の一がウイスキーで埋まるように業務用ボトルからこれまた直で注ぐ。
それに500mlの炭酸水を注いで完成だ。
炭酸の泡が吹き出ているが、その見た目とは裏腹にこれを飲み切るだけでも人によっては劇物だろう。
「カラカラ〜……うん!いい感じかも〜」
ホシノはカラカラと音を出してアルコールを撹拌させ、そのハイボールに満足そうな笑みを浮かべる。
……ただ、この時点で察している方もいるだろうが……
これは明らかなる
れっきとした犯罪なのはもちろん、倫理的にも余裕のアウトだ。
ちなみに犯罪には比較的甘いキヴォトスでも、アルコールの類は厳重に管理されている。そんな中アルコールを手に入れるのは基本的に困難なはずなのだが………
……やめだ。この話題はよそう。何か闇に触れそうだ。
ともかくハイボールを完成させたホシノは、それを狂ったようにそれを飲み干す。
「ゴキュッ!ゴキュッ!……ぷは〜美味しいかも〜」
豪快をウイスキー並みの濃さにしたかのような飲み方だった。
あの量の物体をどうやって細い体に通したのかは甚だ疑問ではあるが、このままだとコンプラ的にも完全にアウトだろう。
そんな中、助け舟を出すかのように肉に焼け目がつき終わった。
「おっ!出来た出来た〜!」
そう言ってホシノは
………そして、そのまま……適当に切り分けて食べ出した!
あまり時間が経っておらず、中は生焼けで火も通っていない!しかし!それでもホシノは食べ進める!
事前に述べたとおり、調味料が致死量かかっているため味はほとんど調味料だ。
具体的にが塩とか砂糖とかそう言うのを手で掬って口にそのまま入れているようなものだ。
……にも関わらず、ホシノはそのステーキを食べ続ける!
この光景を見た料理人は、間違いなく吐いて死ぬだろう。
「うーん……ほぼ生だけど……美味しいかも〜!」
テロのような光景で、ホシノはハイボールを飲み干した。
……流石にこれで止まる………と、思いきや、なんとホシノは二杯目を作り出した。
……最早何も言うまい。
それから少し後、ホシノはステーキを食べ終わった。……のも束の間、
「よーし、もっと作ろーっと!」
ホシノは何かキめた目付きでそう宣言する。
……もう語ることはない。今後はご想像に任せるとしよう。
……ちなみに、ハイボールは7杯、ステーキは4枚、冷蔵庫から消えたらしい。
途中から正気になりましたが、変えずに投稿します。