ゴミ拾いは何もしないで友達と話してる派
近くの浅い川のせせらぎが耳に気持ちいい。今水しぶきが広がる音がしたがおそらくナッツ辺りが川のそばのゴミを拾おうとしてこけたんだろう。
それにしても俺はゴミ拾いは嫌いじゃない方だ。自分の住んでいる地域が綺麗になるのは嫌な事じゃないしゴミ拾いをしながらことり達とも話ができるしな。多少拾うのが面倒くさい事を除けば。
例に漏れず目の前のことりもゴミを拾っている。俺もことりが使っている道具を使っているが、これ火バサミといった方がいいのかトングといった方がいいのか迷う。俺は火バサミの方がわかりやすい、トングだと焼肉に使う小さい方だと思ってしまう。
ことり「あれ、よっしーだ、ちゃんとゴミ拾ってますか?」
よっしー「もちろん拾ってるよ、ほら」
持っていたゴミ袋を見せる、タバコの吸い殻、空き缶、読み捨てた雑誌、他にも色々ある。そうだ、雑誌といえば……
土手の下を眺めた、水が澄んでいて綺麗だ、底まで見えるかもしれない、傍に生えている芝生もいい味を出している、その上でいかがわしい雑誌を読んでいる奴がいなければな。
たいへー「このむっちりとした太ももが……」
thubasa「いやいやむにむにとした二の腕が……」
音刃「お前ら分かってないな、この鎖骨が……」
会話が断片的に伝わってくるがロクでもない事を話しているのは何となく察せる、ぶっちゃけすぐにでも駆け寄り会話に入りたいがことりの前にいる以上そんな事はできない。てか音刃入ってんの意外だな。
ことり「うわぁ……でも男の子だし、仕方ないのかな?」
じゃあ俺も今すぐことりになんかしても男の子だし仕方ないな。なんてやりもしないよこしまな考えを手元のゴミ袋に捨ててゴミ拾いを続けた。
ことり「ねーねーよっしー」
よっしー「なに?」
ことり「よっしーはぁ、ことりのことが好きですかっ?」
俺は視点が急激に下がる、転びそうになるところをなんとか踏ん張る、あっぶねえ、ナッツみたいになるところだった。
よっしー「ああ、友達として好きだよ」
ことり「よかったぁー、嫌いとか言われたらどうしようかと思ったよぉー」
ことりは胸を撫で下ろしたかのように呟いた。
ことり「そういえばぁ、バレンタインのチョコどうでした?」
ことりはエレベーターの中に1人取り残されたような不安げな声で言った、そんな心配しなくてもいいのに。
よっしー「とても美味しかったよ、ココアと生クリームが口の中でとろけてもうなんとも言えないくらい美味しかった」
ことり「ほんとうに!うれしいなあ、作ったかいがあったよー」
これはホワイトデーが大変だな……
そう思いながら俺はゴミを拾い続けた。
ゴミ拾いを真面目にやっている人を尊敬するよっしーの提供でお送りしました。