宙を目指して 作:サイダーマン3号
目が覚めると、そこは1mの見覚えもない真っ白な部屋。
そして目の前には、THE神とでも言いたげに伸びた髭を持った、絶世のイケメン(以降ひげメン)が佇んでいる。
これはやはりあれだろう、かの有名な転生って奴だろう?俺は詳しいんだ!
「おお井上よ、死んでしまうとは情けない!」
突如ひげメンがこちらへと語りかけて来る。
この喋り方、やはりこのひげメンの正体は神なんじゃないだろうか。
「あれ、やっぱ僕死んだんすか?」
「ああそうだ、そして此処は人間の思うような天国や地獄、冥界、奈落なんぞでもない」
「じゃああれですか?神のみが立ち入る事の許された『神界』みたいな?」
「いやバリバリ東京の賃貸住宅だ」
なんだよ期待させやがって……
じゃあこのひげメンが本当に神かも怪しいぞ?なんせ自分が神なんて一言も言って無いからな。
それどころか本当に死んだのかすら怪しくなってきたぞ。
(ファミ〇キください)
こいつ、直接脳内に?!
「これで信じてくれたな?私は神だ!」
ヤベェマジもんだ!頭垂れなきゃ!!
「ははー!
「まぁ落ち着け、井上。お前には話すべき事がある」
「え、やっぱなんかあるんすか!?」
床に擦り付けていた頭を刹那の速さで上げる。
こりゃあ転生の兆しが見えてきたぞ!
やっぱりな!俺はずっとひげメン様を信じていたんだ(ドリル手のひら)
「それで、話とは!?」
「そうだな、まず前提としてお前は死んだ。
しかしその死因を不憫に思ってな、私はお前を別の世界へと転生させる事にしたのだ。」
ありがてぇ……ありがてぇ!
しかし神様が不憫に思う死因って一体なんだ?
色んな知識や思い出は明確に覚えているのに、死の直前の事だけ覚えてないぞ?
「ちなみにその死因っていうのは……?」
「それはだな、お前は
…………へ?
じゃ、じゃあ俺の死体はキ〇タマを喪失しているのか?
そういえば、霊は死んだ状況そのまんまの肉体状態になるって聞いた事あるけど、そうなると俺は今玉無しなのか?
急いでパンツを覗けば答えはそこに有った
「ジュニアーーーーッ!!!!」
oh my god
これが喪失感か……
もうなんか転生とかどうでもいいから、その死因を何とかしてもらいたい。
「いや、それは不可能だ。生憎だが私には死者蘇生に関する権限は無いのだ」
まあ、そうだよね。
そんなことできるんだったら第一に実行してるだろうしさ。
「私はその勇気と男故の失った辛さを感じ取ってな、お前を転生させる事に決めたのだ。
何……だと……!?
これはまたと無いチャンスだ!
前世でのキンタ〇はもう無いが、来世でも〇ンタマは貰えるかもしれないからな!!
なんならもっと大きいの貰えるかもしれない!
そう考えると気分が上々だ!
「本当に!ありがとうございます!!」
「という事で、早速だがまずお前には転生する世界を決めてもらおうか」
神がそう言うと、僕の手元にipadが現れる。
表示されている画面は「転生候補まとめ」と書いてあった。
何々?
「ガンダム」「斉木楠雄のψ難」「アカメが斬る!」「クトゥルフ神話」「進撃の巨人」
「鬼滅の刃」「ハンター×ハンター」「呪術廻戦」「七つの大罪」「めだかボックス」
「のんのんびより」「ドラゴンボール」……?
なるほどなるほど……
まずバトル漫画好きである僕としては、申し訳ないが「のんのんびより」と「斉木楠雄のψ難」はNG
次に来世では惨めだったり恥ずかしい死に方はしたくないので「めだかボックス」&「ドラゴンボール」以外もNG
更に自分は転生した場合主人公たちに積極的に絡みに行きたいので、ちょっとでも間違えば地球(下手したら宇宙)が滅びそうな「ドラゴンボール」はNG
よって転生先は……そうだね!
「「めだかボックス」でお願いします」
「分かった。では次に、その世界で欲しい物を1つ言え。
ただし過ぎた願いはお前を滅ぼすぞ?その世界では特にな」
あそっか、変な願いのせいで安心院さんに目ぇ付けられたら終わりだもんな。
それじゃあ素直にスキルをお願いしようかな!
「じゃあ僕にスキルを下さい!」
「そうか、ではどのような能力が良いとか希望はあるか?
無いのならこちらで適当な能力を見繕っておこう」
よーし、どんな能力を貰おうか……
少女思考中…
ダメだ、全然思いつかない。
しょうがないな、ここはひげメン様に選んでもらおう!
「そうか、分かった。
それではお前には、このガチャを引いてもらおう」
ヒュー……
ドンッ!!
なんと、突如として上からガチャガチャが降ってきた!
大まかに見た感じは、一般的なガチャガチャと同じであるが、よく見ると硬貨の投入口や価格表示が見当たらない。
よし、善は急げ!
早速回させてもらうぜ!
「アムロ、いっきまーす!」
ガラガラ……ゴトン
コロコロ
「えーと?何々……
これってどういうスキルなんです?
てかSSRってやっぱ凄いんですか!?」
「どういうスキルかはお楽しみなので明かせないが、SSRはハッキリ言ってバリ凄い」
「バリ凄いんですか!?」
「ああ、それはもうバッリバリンに凄い」
バッリバリンに凄いのか……ひげメン様が言うんだから相当だな!
質問か、そこまで気になっている事は――あっ
「そういえば神様ってどこの神なんですか?日本?インド?ヨーロッパ?」
「そんな事か、そんなものは無い。」
「え、どう言う事ォ?」
「私がその様な神話などと言うものに収まりきる存在だと思うのか?」
なるほど、どうやら僕はとんでもなく不敬な事を聞いてしまったらしい……
とにかく今すぐ謝罪しなければ――!
「まあ普通に神話に収まっているんだが」
何……だと……
クソォ!!騙されたぁ!
普通に収まってるじゃないか!だったら教えろよ!
「いや、それは不可能だ。
もしかすれば、私がそれを明言したせいで、特定の人間に不快感を感じさせるという事も考えられるのでな。」
クソォ……正しいこと言ってるから文句言えねぇ。
そうなるともう質問タイムはいいかなぁ。
「よし、じゃあこれから転生開始だが、問題は無いか?」
「大丈夫だ、問題ない」
「ちなみに思考は、転生直後からお前のスキルの物に切り替わるぞ。」
「
やって見せろよ、井上!何とでもなる筈だ!!
「それじゃあ行くぞ?
3…
2…
1…
GO!!」
次の瞬間、視界が暗い物となった。