宙を目指して   作:サイダーマン3号

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頭のおかしい怪文書の第2話を発射ァァーー!!
今回も軽めの下ネタありけり


図形みたいな名前

「生まれましたよ六角川さん、元気な男の子です!」

 

ファッ!!!?

こここ……ここは誰!?

 

「やったね!やったね!!小咲!!」

 

右を向くと、優しそうな目をしたメガネの男性が目に入る。

恐らくこの人が僕の父親だろう。

あまり頼もしさや覇気を感じないが、これからいい関係を築いていきたい。

 

「ええ……!ありがとうね、無事に産まれてくれて……!」

 

誰かに抱きかかえられたのを感じ上を向くと、強気そうな目の短髪の女性が見える。

こっちは僕の母親だな?

なんか怒ると超怖そうだが、こちらとも父同様いい関係を築きたい。

 

それにしても両親とも結構な美男美女だな。

これには、今世での容姿にもかなりの期待を込められる!

期待が込められすぎて全身から溢れ出しそうだ!

 

「そういえばアナタ、この子の名前ずっとかんがえてたわよね?聞かせてくれない?」

 

お、ここで名前決定イベントか!

早速聞かせてもらおうじゃないか、ン?

 

「えっとね、八角(ヤスミ)ってどうかな?六角川 八角(ロッカクガワ ヤスミ)

 真面目でも真面目過ぎないようになって欲しいから、『四角四面』を2倍にして『八角八面』

 から取ったんだ!」

 

六角川八角か……

前世ならきっと「やーい図形みたいな名前―!!」ってバカにされそうだな。前世ならな。

 

「八角ね、素敵な名前じゃない!名前はそれにしましょう、早速だけど出生届持ってきて!」

 

そう!この世界は原作が西尾維新先生!こんな図形みたいな名前してようが、普通の範疇なのだ!

しかし、このまま出生届を速攻で出そうとするとは、出産でハイッて奴なのか?

 

「出生届ならここにあるよ!早速書こう!」

 

何でここにあるんだよ?置いて来いよ!

流石に僕の出生を楽しみにしすぎでは?いや、自分の子供だし当然か。

 

「それじゃあ、これからよろしくな?八角!」

「八角、これから私が元気な子に育ててあげるわよ!」

 

どうやら、かなり良い両親に巡り合えたらしい。

これからも、彼らの寿命が尽きる70年後ぐらいまでは、末永く仲良くしていきたい。

 

その為にもまずは、コミュニケーションの為に声帯の発達を待たないとな。

待ってろよ両親、直ぐに元気に健やかに育ってやる!!

 

 

 

@  @  @

 

 

 

僕、六角川八角の出生から1年経った。

この1年間、僕の生活はとてもつらいものとなっていた。

それはなぜか?

 

理由は簡単だ、母親である六角川 小咲(ロッカクガワ コサキ)に授乳させられていたからである。

確かに最初の頃は女性のO P P A Iを見られた触れた!と喜んでいた。

しかし日々甲斐甲斐しく(赤ん坊)の世話をしてくれる母や父(父の名は六角川 郎治(ロッカクガワ ロウジ))を見ている内に、僕の中にあった2人を家族と思う気持ちが徐々に徐々に強くなっていった。

だがそうすると、授乳は女性のO P P A Iを見られるイベントから、強制的に母の乳房を咥えさせられる罰ゲームへと変化した。

僕の精神は壊れかける事となった。

 

しかし、苦渋はこれだけでは終わらなかった。

お次に来たのは離乳食だった。

まず味が薄い!最初の頃なんかは、「調味料のさしすせそ」の1つも入っていないんじゃないかと思うぐらいだった。

次にドロドロ!ほとんど全てがお粥と思うぐらいにドロドロだったのだ。

トドメとなったのは、行動不可能な僕へ迫る回避不可能攻撃「あーん」だ!!

 

結果、僕の精神はミンチの如くボロボロになってしまった。

 

が、悪い事ばかりでも無かった。

 

今の僕は人生二度目であり、人格は成熟している状態に近い。

つまりは既に、僕の移動法はハイハイでは無く二足歩行となっており、トイレトレーニングなども手っ取り早く終わり、両親とは短文でではあるがコミュニケーションを取ることが出来ているのだ。

 

そうするとどうなるかって?

知らんのか?天才児だともてはやされる!

 

結果、僕の精神年齢は4~7歳ほど低下した。

 

慢心してないのかって?

そりゃそうだ、上には上がいる様に、この世界には黒神めだかがいる。

慢心などしようものには、僕が黒神めだかと遭遇した時点で自尊心が粉微塵になる。

 

そして更に、精神がミンチとなり年齢低下した僕の精神は、前世の物とは更に乖離することとなる。

 

それは、転生時に僕は「異常性(アブノーマル)」で「過負荷(マイナス)」な思考が植え付けられているからだ。

 

まず「異常性(アブノーマル)」の方のせいで、僕は(そら)が好きになってしまった。

空では無く(そら)だ。

青いSkyを眺めることが好きになったのではなく、重力と言う枷を外して地面から離れたくなったのだ。

まあ簡単に言えば宙を飛ぶ事に憧れ、固執し、その為なら何でもしてしまう可能性が僕にはあるのだ。

 

因みにその様な危険性を加味して、このスキルには「飛行少年(フライトボーイ)」と名前を付けた。

中二病の染みついたネーミングセンスはご愛嬌だ。

 

そして「過負荷(マイナス)」によって、僕は他人の事をよく見るようになっていた。

喋り方・歩くときの歩幅・食べ物を食べる順番・焦った時の動き・痛みを感じた時の反応etc.etc.……

 

とにかく身近にいる人間の、中でも両親の動きを、よく見て観て視て見抜いて見守って見定めて見透かして見学して拝見して凝視して注視して静観して監視して観察して監察して観賞して目撃して視察するようになった。

 

多分これは、人の事が見ていたいとか気になるとか、そんな簡単なものではない。

それ(見るの)が当たり前だと思うから。もしくはそうし(見てい)ないといけないと思ったからなんだろう。

そう思った理由は分からないが。

 

こっちのスキルの名前については、現状分からないことが多くはっきりとした効果が分からないので、取り敢えずは「観察(ウォッチャー)」としておく。

 

つまり纏めると、僕の精神は前世とは似ても似つかない程に乖離し「生後1歳の死ぬほど宙を飛びたいヒューマンウォッチング野郎(中身は大人)」が今ここに誕生したと言う訳だ。

 

こうして纏めてみると設定過多にも程があるんじゃないかとも思うが、これはもう仕方がない。

しかし心配なのが、この設定過多の匂いを感じ取って安心院なじみがこちらに来ないか、球磨川禊のエリート抹殺計画の被害を受けないかだ。

 

僕の設定過多の、中でも中身が大人の物であるというのは、恐らく「異常性(アブノーマル)」や「過負荷(マイナス)」などに分類されないものだと思われる。

だからこそ、そこを安心院なじみに知られてしまえば、何らかの「ちょっかい」を掛けられる可能性がある。

 

そして、僕は小さなものではあるが「異常性(アブノーマル)」を身に宿している。

それを理由に、球磨川禊にエリートと認識されて被害を受けるなんて事もありえる。

 

なんだか一気にこの世界が恐ろしい物に思えてきたぞ?

 

安心院さん、球磨川禊、2人とも恐ろしいよね。隙が無いと思うよ。

だけどオイラ負けないよ!




因みに安心院さんか球磨川禊に出会うとヤスミ精神消滅ルートが出現するよ
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