全肯定合法ロリ娘の本性を誰も知らない 作:ロリコンではない。好きな子がロリなんだ。
主な被害者はれな子。
転生って、本当にあるんだね。赤さんの状態で自我を取り戻すとか、普通に羞恥プレイ以外の何物でもなくない?泣かないと不気味だし、泣いたら泣いたで自分の中のナニカがゴリゴリ削れていくし……。
長男じゃないから耐えられなかった。泣いた。そしたら漏らしたのかとオムツを替えられた。更に泣いた。
しかも見た感じ異世界とかじゃないし、俺つえーみたいなのもなさそう。ただ本当にイチから産まれ直したって感じでさ。本当になんで?前世で何かした?
前世は普通に生きて普通に死んだはず。未練があったとか、とんでもない善行を積んだとか、そんなことはもちろん無い。
「みうちゃん、どうしたの?」
だが!私はこの現実に感謝する!この顔面偏差値高すぎ世界に産まれたことを!くそかわロリが蔓延るこの世界を!見たまえこの前世ではありえないピンク髪ロリ!こんなの可愛がるしかない!
「ううん、おなかすいたなーっておもったの」
「えへへ、そうだね!わたしもおなかすいた!」
「そうなの?おそろいだね」
「うん!みうちゃんとおそろい!」
ン゛か゛わ゛い゛い゛!にぱって笑顔が百点満点!やはり時代はロリ!ピンク髪ロリを崇拝するのだ!私はこの美形しかいない世界でかわいいかわいい女の子たちを甘やかして過ごすのだ!女の子たちを愛でて暮らすのだ!
見つけた!私の生きる目的!完璧すぎる私の人生設計!私の未来は明るい!待ってろ女の子たちよ!
制服に着替え、荷物もまとめて、後は家を出るだけ……なんだけど、いつまでもピョンと跳ねた寝癖が直らなくて鏡の前で悪戦苦闘していた。
ああもう!どうして今日はこんなに頑固なの!?水に濡らしてから髪の毛セットしたのに!ま、まずい!このままじゃ時間に間に合わない!
今からでももう一度濡らしてなんとかしようか、なんて考えが頭をよぎる。でもそんなことしてたら本当に間に合わないかもだしそこだけ濡らしたら変な感じになっちゃうかもしれない。うーんうーんと悩んでいると、ピンポーンと家のチャイムが鳴った。
「おねーちゃーん!美羽さん来たよー!」
あっ!やばっ!待たせちゃう!もう今日はこれでいいや!
「今行くー!いってきまーす!」
急いでスクールバッグを手に持って廊下を走る。今でも慣れないローファーを履いて、鍵もガチャガチャと乱雑に開ける。そして勢いそのままに玄関を開けると、わたしの待ち人は鈴を転がすような声で挨拶をしてきた。
「おはよう、れなちゃん」
「美羽ちゃんおはよう!」
わたしより頭一つ分背の低い、薄いラベンダー色の髪の毛を伸ばした女の子。昔からずっと優しくて、わたしが中学で人間不信みたいな状態になっても一緒にいてくれたし、遥奈と一緒にわたしの高校デビュー作戦も手伝ってくれた。
優しいだけじゃなくて頭もいいし、美羽ちゃんのレベルの高校に入りたくて勉強だって頑張った。中学で嫌な思いをしたから中学の子たちと少し離れたところに進学したかったのもあって、頭のいい美羽ちゃんの行く高校に行くっていうのはわたしにとって丁度よかった。
その分今もテストで苦労してるんだけどね……。
「ふふ、寝癖ついてるよ?ほら、少し屈んで?」
「え?う、うん」
少し美羽ちゃんの方へ頭を傾けると、その小さな手を伸ばしてわたしの跳ねた髪の毛を梳いてくれる。髪の毛に集中してる美羽ちゃんは気付いてないかもしれないけど、わたしの目と鼻の先にはわたしの頭上を見ている美羽ちゃんのお顔があった。
うう、か、顔がいい……!高校生になってもあどけない感じが残ってて、表情はやわらかいしまつ毛も長いし肌も綺麗だし……!わたしには勿体ないくらいの幼馴染だよぉ!美羽ちゃんと仲良くしてた昔のわたしグッジョブ!
「うん、これでよし!」
満足気に微笑んでるのもかわいい!
「じゃあ学校行こっか」
学校は今でも慣れない。でも、朝教室に入る瞬間は好きだ。
「あっ、おはようです甘織さんに矢口さん」
「おはようございます」
こうしてクラスの子が挨拶してくれるからね。
「おはよう二人とも」
「おはよう」
「わ〜!お二人にこうしてご挨拶できて幸せです〜!」
「美少女二人がいつも仲良く登校してて目の保養です〜!」
わたしと美羽ちゃんが挨拶を返すと、二人は心底嬉しそうな様子。うむ、承認欲求が満たされていくのを感じる……!今のわたしは人気者の陽キャなんだぞって感覚……!これが王塚グループパワー!そして美羽ちゃんパワー!
わたし達は教室の左後ろの席。一番後ろがわたし、その一つ前が瀬名紫陽花さん、その一つ前が美羽ちゃんって並び。わたし達の席に向かうと、既に紫陽花さんが席に座っていた。
「おはよう紫陽花さん」
「おはよう、紫陽花ちゃん」
「おはよう。れなちゃんも美羽ちゃんも朝から人気者だね」
紫陽花さんも顔がいい……!声もいい……!流石はナチュラル王塚グループの一員!取り繕っているわたしとは輝きが違う!でも、そんな紫陽花さんにもわたしの美羽ちゃんは負けず劣らずなのだ!
「紫陽花ちゃんも人気者だよ?」
「えー、そんなことないよ?」
「そんなことあるよ。特に私から人気かも、なんて」
「えへへ、美羽ちゃんにそう言ってもらえると嬉しいな。美羽ちゃんも私から人気だよ。もちろんれなちゃんも」
「ふふ、紫陽花ちゃんありがとう」
「いえいえ、こちらこそ。ふふふ」
あー!浄化されるぅ!ほんわかオーラの二人のやり取りは範囲攻撃がすぎる!こ、これが尊いという感情……!?毎日どうもありがとうございます!『みうあじ』か『あじみう』か……クラスでも二分化されているこの議題にいつか終止符を打たなくては!
「みうみうおっはよー!それにれなちーとあーちゃんも!」
「きゃっ!?か、香穂ちゃん?急に抱き着いてくるのは危ないよ?」
まだ紫陽花さんの机の前で立っていた美羽ちゃんに後ろから勢いよく抱き着いたのは小柳香穂ちゃん。元気っこのムードメーカーだけど、美羽ちゃんと仲がいいみたい。
「だいじょーぶだいじょーぶ!ちゃんと止まれる勢いで抱き着いてるから!」
「そ、それならいいのかな?」
うん、良くはないと思う。でもそういうあまあまなところも良いよね。だから香穂ちゃんが懐いてるんだと思うけど。
「みうみうあったかーい!うににににに」
「か、香穂ちゃん、どうしたの?」
なっ、なにっ!?美羽ちゃんに抱き着くだけでは飽き足らず頬擦りまで!?香穂ちゃんと美羽ちゃんのほっぺたがくっついてむにむにしてるよ!?なにこの破壊力!?仲良し姉妹みたいになってる!!
もちろん美羽ちゃんが妹だよ。だって香穂ちゃんの方が背が高いもん。美羽ちゃんあまり身長伸びなかったからね。基本どうやっても妹みたいな扱いになっちゃうんだよね。それもマスコットみたいでかわいいけど。
あー、朝から目が幸せ。紫陽花さんも二人を見て微笑んでるもん。美少女の絡みってどうしてこんなに癒されるのか。わたし達に朝から挨拶してくれた子たちの言ってたことがよく分かるよ。なんならクラスの大半が二人の絡みにほっこりしてるもん。視線がすごい。
あとはわたしが王塚グループとしてちゃんと陽キャを貫き通せばいい話!頑張れわたし!美羽ちゃんと一緒に高校生活を満喫するんだ!あと私も美羽ちゃんを愛でたい!そろそろ代わってくれないかな香穂ちゃん!
ああ、幸せだ。やはりこの世界は顔面がいい人ばかり。それに偏差値が結構高い学校だから品のないような人はいないし。
あと、私のかわいいかわいい幼馴染れなちゃんと毎日登校できるとかいう超幸せ生活も手に入った!私と同じ学校に行きたいからって勉強頑張ってくれたんだよ!?かわいすぎない!?私の幼馴染がかわいすぎて困る。寝癖もかわいかった。寝癖がかわいいとかもうかわいいの無法地帯でしょ。
それに私の後ろの席の紫陽花ちゃんもめちゃくちゃかわいい!おっとりふわふわ癒やし系天使ちゃん!今すぐにでもぎゅーしたい!いっぱい褒めながらなでなでしてほしい!
くっ、ここまでバブみを覚えたのは紫陽花ちゃんが初めてだ……!ファンクラブを作ろう!私が創設者だ!紫陽花ちゃんの天使ボイスでASMRを作るんだ!
それに昔同じ塾だった香穂ちゃんもいるし!どんなミラクル!?昔よりも明るくなってたけどかわいさは相変わらず!私のかわいこちゃんアイは誤魔化せないぞ!
なぜかれなちゃんは気付いてないみたい。れなちゃんも同じ塾だったのにそれはひどくない?香穂ちゃんからは別に今更言わなくてもいいって言われちゃったから言ってないけど……。
香穂ちゃんはボディタッチが多くてねぇ!私嬉しいねぇ!ハグや腕組みなんて日常茶飯事だし!なでなでしたら嬉しそうに目を細めるし!私をこれ以上喜ばせないでください!奇声が出ちゃうぞ!
今朝のほっぺた押し付けてくるやつとかもう犯罪でしょ!かわいすぎる罪で懲役モノでしょ!もちろん私の家を刑務所代わりにしてもらうよ!私と仲良くイチャイチャして過ごそうね!
ちなみに私の一日で一番面白くない時間は授業中である。今現在授業中。どうしてって?そんなのかわいい女の子が楽しめないからだが?横顔を楽しむのもそれはまた素晴らしい時間だけど、流石に飽きが来る。こうして最高の思い出に浸るしかない。
私はかわいい女の子達とお喋りしたいしボディタッチしたいし笑顔が見たい。だから授業が一番嫌い。お昼休みは大好き!みんなとお話できるから!心が潤うよね。美少女は心のオアシス。
私の幸せ空間は既に構築されているのさ!後はれなちゃんとイチャイチャしながらみんなと仲良くイチャイチャして心穏やかに日々を過ごせばそれで……
「ど、どうしよう美羽ちゃん!わたし王塚さんに告白されちゃった!」
……はえ?
例えれな子の脳を焼いて原作よりも心の拠り所が増えたとしても、れな子は陽キャに成り切れないし王塚真唯を落としてそう。
だってれな子だもの。