最近は期末考査やら部活やらで更新もできませんでした…
読んでくださっている方、本当に申し訳ありませんでした!
では、短めですがどうぞ。
俺の部屋は他の生徒が過ごしているような勉強机とベッドだけという部屋ではない。他の部屋とは比べられないくらい大きい部屋だ。風呂、トイレ、キッチン付き。その上一通りの家具は揃っている。俺は自分で言うのもなんだが他のトリニティセブンと違って、魔力が膨大で身体能力が限りなく高い方だ。なので特別待遇を受けて研究に取り組みやすい環境を頂いている。
しかし、ただ広いだけでは快適とは言えない。ただただ寂しいばかりの時もあれば、部屋の広さにもったいなさを感じたりする時がある。そんなところによくアキオやミラ、他の奴らが来てくれる。みんないいやつで嬉しいなあとその度に思う。今日の朝もミラやアキオは来てくれた。…………布団の中にいたことはいつものことだ。
「兄貴〜朝飯作ってくれよ〜」
いつもの格好に着替えたアキオが俺の左腕に自分の右腕を絡めならがつぶやく。
「アキオ、あまりショウさんを困らせてはダメですよ。それにご飯ならアキオも相当美味しく作れるではないですか」
右隣でそうアキオにジト目で言葉をかけるミラもいつもの制服に白いマントという格好に着替えていた。しかもきちんと俺の左手をつないで。アキオは絡めてきて、ミラは手をつなぐ………その人の個性がでるな。
「はぁ、アキオは仕方ないなぁ。何か作ってやるよ………」
「よっしゃ♪」
ガッツポーズをとって喜ぶアキオ。それにやれやれと思いながらも苦笑いをしてしまう。ミラも呆れているようだが、アキオのことを今更どうこう言ったってアキオは変わらないのだからみたいな感じで苦笑をしている。
「よし、そんじゃあ冷蔵庫を覗くか………ふむ」
結論から言うと、冷蔵庫の中にはこの間まとめ買いした野菜しかない。………野菜で美味しく料理か。
「よっしゃ、じゃぁメニューは昨日作った味噌汁を温め直したのとご飯。それと野菜炒めでいいか〜?」
「全然いいぜ!楽しみだなぁ」
アキオは手を後頭部に回してずっと無垢な笑顔でニコニコしている。………俺はいろんな表情を見たことがあるが、他の人はこのニコニコしか知らないんだろうなぁ。
「ミラも食べて行ってくれるよね?」
冷蔵庫から大量の野菜を取り出しながら問いかける。ミラは急に自分に声がかかると思っていなかったようで、ひゃいっ!?と驚いている。女の子らしくて可愛らしい驚き方だな。
「わ、私は…………」
「俺は全然気にしないし、逆に食べってくれたほうがみんなで食べれるから俺は嬉しいなあ。それとも先約があった?」
「い、いえ!先約はありませんが………やはり迷惑なような……」
まったく、ミラは昔っから遠慮グセがあるんだよなぁ……一気に畳み掛けるか。
俺は取り出した野菜を机の上に置くと、グイッとミラの体を引き寄せて抱く形で耳元に囁く。
「俺とアキオだけを2人にしておくとどうなるか分からないから、ストッパーとして、そして俺はミラをアキオともう一人目の妹と思ってるんだ。だから妹としても一緒にご飯を食べて欲しいな」
「な、ななななな何を!?」
顔を真っ赤にして目を泳がせている。………後一押し。
「ねぇ、だめかな?」
上目遣い。これは究極最終奥義だ。これをつかえば……
「わ、わかりました。では、お言葉に甘えまして………」
そこまで言ってくれたらと、俺は『ありがと』と言いミラの体をゆっくりと立たせる。その時ミラは寂しそうな、アキオは少し不機嫌そうな顔だったのは気のせいかな?
(だ、抱き寄せてくるなんて考えてもなかったものですから完全に不意打ちです!で、でも嬉しかったかな……それでも妹か。女の子として意識はしていないのですね)
(大将を抱き寄せるなんて、私にもしたこと無いくせにずるいな〜。ま、今度してもらおっと)
2人して心に思うことがあったが、言葉には出さず自分で解決した。
「よし、ほんじゃ俺は朝飯作るから先にいつもご飯を食べる机についていてくれ」
「ありがとう!兄貴!」
「ありがとうございます」
そういい、2人はキッチンを後にした。
「おっし、ほんじゃまぁはりきって朝飯作りますか」
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キッチンの方からカチャカチャとお皿や調理器具の音が聞こえてくる。ショウが2人のために料理を作ってくれているのだろう。
先に机へと行かされた2人は、ずっと静かに座って待っている。これはただ単に大人しいのではなく、2人ともがお互いに聞きたいことがあるのだがなかやか切り出せずにいるから沈黙状態になっているのである。
(あ〜、大将がどうして兄貴に惚れたのか聞きたかったんだけどきっかけが………)
(アキオがどこでショウさんに再開したのか聞きたいのですがタイミングが………)
2人が2人して聞くことを躊躇い、なかなか言い出さないため沈黙状態になっている。しかし、このままでは埒が明かないと2人は腹を括った。
「あの、大将」
「アキオ、その」
同時に声を出したので声が被り、お互いが驚いてい顔を見合わせる。
「た、大将からでいいよ。私は後からでいいからさ」
「わ、私こそ後からで大丈夫です。アキオから言ってください」
普段の2人からは考えられない位の歯切れの悪さで会話をしていく。他の人がこの会話を聞いたらいつもの2人との違いに驚くだろう。
「じゃぁ、私から聞かしてもらうけど。単刀直入に、大将はショウのどこに惚れたんだ?正直言ってショウは倍率高いぜ〜?だってあの忍者やリーゼさえベタ惚れにさせちまうような人だからなぁ兄貴は」
アキオがミラの方向に体を向け声こそはふざけているように聞こえるが、顔は真剣な顔になっており聞いてくる。少し呆気にとられたミラだが、すぐに戻ってくる。いつもの彼女なら顔を真っ赤にするようなことを聞かれているのにもかかわらず、平然としている。
それはアキオが真剣だから。アキオが真剣に聞いてきているのに、自分が適当に答えていいものではないと考えた。すると自然と顔は真剣な顔へと変わる。
「私がショウさんを好きになったきっかけですか………そうですね、興味を持ち出したのは木の下で声をかけられた時からですが、好意を持ち出したのはもう少し後に起きた事件の時からですね。でも今考えるとはっきりと好意を出しだしたのは最近でしたが、実はその時から好意はあったのかもしれませんね」
「罪作りな兄だよなぁ………それより事件?何のことだ?大将」
アキオやミラは王立図書館検閲官(グリモワールセキュリティ)という集団に所属している。しかもその中でミラは主席検閲官、アキオが参席検閲官という位置づけになっている。崩壊現象を完全に除去するために作られた団体なだけに、やはり崩壊現象が起きるとあちこちへおのおのが出向いて解決しに行く。アキオとミラはずっと一緒に行動してきたので、ミラの言う事件が何だったかを一生懸命に思い出そうとするアキオ。
「この事件はアキオが別のところへ出向いている時に発生した崩壊現象を私とショウさんの2人で解決しに行った時の話なので、アキオは知らなくて当然だと思います」
「2人だけで行ったのか!?……まあ、それは置いといて。それからどうなったんだ?」
「それから私は……………」
ミラはアキオに昔の話をしだした。
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「私1人でも解決して見せます。私は主席検閲官です。アキオがいなくても負けるわけにはいきません」
「でもねぇ、それでミラちゃんが怪我しちゃっても元も子もないんだけどね」
ここは学園長室。ミラは学園長と今回の事件の解決方法について相談していたのだが、ミラは1人でいくと言ったのだが学園長が首を縦に振らないのだ。
今回の事件は学園からかなり離れた小さな街の外れにある教会で崩壊現象が起きたと言う。それを除去しに行かなければいかないのだが、あいにく今はアキオが別の仕事に行っておりミラの側にいない。それが学園長が気になっている理由だ。
「ミラちゃんの力は確かにどのトリニティセブンに比べても強い。けど、その強さを発揮するには時間が必要でしょ?いままでその時間を作ってくれていたのはアキオちゃんで、今はそのアキオちゃんがいない。ミラちゃんの力は個人でも強いけどアキオちゃんと合わせるともっと強いんだよ。僕の言ってること分かってくれるかな?」
学園長は諭すように優しく言うが、ミラは俯き拳を握り力を込める。その姿からミラが自分の事を無力と思っていると察した学園長は、やれやれとため息を着く。ミラは自分を責めやすいタイプなので誰かが支えてやらなければならない。アキオが今は支えになっているが、そのアキオもいつでも側にいれるわけじゃない。誰か本当の心の支えになれる人が現れるか、ミラが見つけて欲しいと学園長は目をつむり祈る。
そして学園長は目を開けミラに話しかける。
「じゃあさ、ミラちゃん。ショウ君連れて行くって条件なら行くことを認めてもいいよ。ま、結局1人はだめだよって話なんだけどね」
少しニコッとして笑いながら学園長は条件を出した。学園長が唯一認められる条件であるし、唯一安心できるものでもあった。
「ショ、ショウさんですか!?どうしてショウさんなんですか!?」
ミラは明らかに動揺していた。ショウが強いというのは前から知っている。自分よりも強いだろう。それでも動揺する理由を、ミラは自分自身薄々気づいていた。なぜショウが選ばれ、自分がこんなに動揺しているかを。
「それはミラちゃんだって分かってるんじゃない?ショウ君は強い。あの子は大魔公の僕でさえいつか抜く勢いで研究し実力を高めていっているんだよ。そんなショウ君にならミラちゃんを任せられるし、安心できると思うんだ。」
「し、しかし、ショウさんと2人きりで行くというのは………」
ここで学園長はミラの奥が読め、ニヤニヤっと笑う。
「あれ?もしかして『2人きり』で『泊まる』ことに緊張しているのかな?」
「なっ!、そんなことは………」
ミラの声は次第に小さくなり、それを分かりやすく表すように顔を赤くし俯いていく。こんな態度をとってしまえばもう学園長に肯定してしまっているも同然だった。ミラが俯いているのを見て、学園長は笑いながら話を続ける。
「ははは、大丈夫だよ。ショウ君は若気の至りでミラちゃんを襲ったりしないよ」
「い、いえ、そこを危惧しているのでなくですね………その……」
「わかってる、分かってるよ。じゃぁ、この条件でいいかな?」
さっきまで笑っていた学園長とは思えないような表情でミラを見つめる。口元は笑っているのだが、目が鋭い。その目を見たミラはごくっと唾を飲み込む。これが大魔公、相手を見るだけでその相手にプレッシャーを与えてくる。その存在を抜こうとするショウはいったい………
そうこう考えていても状況は変わらないと半ば諦めたミラは承諾する意思を学園長に告げ部屋を出る。
「はぁ、ショウさんと旅ですか……」
(大丈夫、大丈夫。ただ旅をして、崩壊現象の元を絶って帰ってくるだけです。その途中で2泊くらいするかもしれませんが、それはただの仕事で仕方なく泊まるだけであって、何も緊張することは………あぁ、無理です!絶対寝れません……)
ミラは顔を真っ赤にして廊下を歩いていく。この感情がただの興味だと思っていて、好意だとはまったく気づいていないミラであった……
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「今回はどこまで行くんだ?」
ミラの隣で荷物を持ってミラに合わせて歩いているのはショウ。
さっきミラが一緒に行って下さりませんかとお願いしたところ、即答でオッケーの返事が返ってきた。ミラはそれに少し驚いていたが、ショウは「どこまで行くんだ?」とか「なに持って行こうかな」とか、そんなことばっかり言っていたので驚いたこっちが馬鹿みたいに思えてしまうミラであった。
「はい、街を三つほど向こうの廃墟状態の教会で崩壊現象が起きる予兆がありました。このペースで行くと崩壊現象が起きてる途中で着いてそこから除去になるかと」
「おお、丁寧な説明ありがとう。予兆ってことは重力震動があったのか?」
「そうですね。それにかなり強い地場も感じられたのでなかなか大きな崩壊現象だと推測されます」
そこまで言うと、ショウは顎に手をおいて考え出す。少し考えていたと思うと、何かを思いついたような顔になった。
「ふむ、確かにそんなものは感じたな。それに、そうだったら早く行かないと危ないかな。だって大きな崩壊現象だろ?たとえ俺たちが消せたとしても、一時的に何千の人が消えてしまうんだよ。そんなの俺が絶えられねえよ」
「そ、そうですね……」
やっぱりショウさんは優しい。私を木の下にいたとき手を差し伸べてくれた時から変わらず、今もドキッとするほど優しい。そうミラは思うと、自然と頬が緩んでしまう。
「ん?なに笑ってんだ、ミラ。俺なんか変なこと言ったか?」
「あ、いえ。ただショウさんは変わらないなと思いまして」
「そうか?俺はいつもこんな感じだが……」
「そうですね。いつもそうであるからこそ、人はあなたに着いて行くのだと思います」
「お、おう。なんかありがとう。よし、早く行くためのアイデアを考えたんだが!」
「なんですか?転移的な物は装置が無いとですし、瞬間移動的なものは……」
「あー違う違う。こんな所で魔力は使わねえって。自分の足だよっ!」
そういうとミラをお姫様抱っこの形式で抱える。
「きゃ!ってショウさん!これは!?」
「ははは、これが早いと思ったんだよ。怖いか?」
「い、いえ、そういうことでは……」
いきなりミラをお姫様抱っこをしだと思いきや、次は思いっきり跳躍した。確かに歩くより早いが、ミラはそれどころではなかった。
(ショ、ショウさんがお姫様抱っこを………うう…とてつもなく恥ずかしいですが、温かくて落ち着きます……)
ミラは恥ずかしさではじめは赤面して慌てていたものの、途中で安心すると次にきた温かさで落ち着いて寝てしまった。それを見たショウは、クスッと笑って静かに跳躍するのであった。
読んでくださりありがとうございます!
とりあえず今日はここまでで、続きは近々更新しようと思っております。
学校でパソコン、部活でパソコン、家でパソコン。ブルーライトカットの眼鏡買った方がいいですかね?