私、この度北海へ行ってまして。携帯を置いていくという大大大失態をしてしまいました。
遅れましてですが、どうぞ
あのまま跳躍し続けたショウだっが、ミラが起きたことや街に着いたことで跳躍をやめる。そのまま2人で街へ入った頃はすでに薄暗く、もうすぐにでも日は隠れそうだった。宿を探さねければいけなかったのと、食料を調達しないといけないのでショウは自分が先に宿を取ってくると言いミラを街の真ん中に待たせて行ってしまった。
「宿を取るくらいなら私でもできるのですが……ここもやはりショウさんの優しさなのでしょうか……」
この街の真ん中には立派な噴水があり、そこの淵に腰を下ろす。なんだろう……ショウさんの優しさに触れる度に心が温かくなる。心地よく幸せを感じます。この感情はもしかすると………
「あっれぇー?そこの女の子1人?それとも彼氏に置いてかれちゃった?ま、どっちでもいいや。これからどっかでご飯でも食べない?君かわいいし、退屈させないけどな〜」
「………不浄な存在ですね」
ミラはボソッとつぶやく。
ミラが自分の感情に気づきかけていたところ、見るからに軽そうな男に声をかけられた。ミラは可愛いので周りの人の注目を集めてしまうため、声をかけられて当然といえば当然なのかもしれないが、それでも声の掛け方が軽すぎる。
ミラは自分の考えを遮られ、苛立っていた。いつものミラならばすぐ切り替えるのだが、今回は仕方ない。なんたってショウのことを考えていたのだから。考えるだけで幸せな気分になれるのに、それを遮られた。そのせいで思考が冷静になれず相手の男を消し去ろうとする。
「ん?なんか言った?」
「………排除します。傲慢(スペルビア)の書庫(アーカイブ)に……」
そこまでミラが言った時だった。
「おっと?俺の知らない間になんかいろいろ起きたみたいだな。何があったんだ?ミラ」
宿泊場所を確保できたのか帰ってきたショウが、今の状況を見てミラに問いかける。
「ショ、ショウさん……これは、ですね。こちらの不浄な存在が私に下品に声をかけてきたものですから排除を……」
「だからってな、こんな街中でメイガスモード発動しそうになっただろ?そりゃあ別にお忍びの旅でも無いからいいっちゃいいんだが、こんな奴にミラのメイガスモードを見せちゃ価値が下がっちまうって」
「は、はい……」
ショウはミラの頭に手を置きクシャクシャっと撫でながら優しく諭す。撫で方が上手いのか、ミラはとろーんとした目になり肩から力が抜ける。これでミラは少し落ち着いた。
「さて。ところでお兄さん?こちらの女性、私と先約がありまして。引いてくださるとありがたいのですが……」
ミラを背中に庇い、営業スマイルのようなものを浮かべ丁寧に帰ってもらうように交渉する。そりゃ俺ならこんな奴一捻りだが、如何せんここは街中だ。こんなとこでドンパチやっちまったらこの後買い物にも行けなくなってしまう。
「はぁ?舐めてんのかてめえ?その女は先に俺が目をつけたんだよ!ガキは帰ってな!」
確かにこの男、背丈や身体を見るとショウより年上のようだ。ショウは呆れた。年上のくせにこんなにもクズなのかと。ここまでクズだと会話していて楽しささえも覚えてくる。しかし長引かせては、街の人たちの注目を集めてしまうことにもなるし、買い物という予定が完遂できなくる。速攻で終わらそう。
「分からないかな?」
「あぁ!?」
もうこいつには言葉は通じない。ミラの前に立ち塞がった俺が邪魔で仕方ないようだ。そこまで考えついたショウは、男の顔の目の前まで一瞬で移動する。
「邪魔だって言ってんだよ。失せろ」
男の顔を殺気を男だけに出し睨む。男はびびってしまい、ヒッ!と情けない声を出し腰が抜けたのか地面に座り込む。
ショウはそんな男を無視し、何事もなかったかのようにミラの元へ戻りミラの身体に変なことをされていないか確認をする。
「よし、大丈夫そうだな。それじゃぁ、行きますか」
この一瞬でなにが起きたのか全く分からなかったミラは、空いた口が閉まらない。
「ん?どうしたんだよミラ、そんな驚いた顔して。ほら行くぞっと」
「えっえぇ!?」
ショウは驚いているミラの手を握り、歩き出した。ミラは恥ずかしい思いも感じながら、それとは別に嬉しさも感じていた。ショウさんが私の手を握って歩いてくれている。そう考えるだけで心が温かくなって来る。………あぁ、なるほど。私のこの感情はただの興味ではなかったのですね。私のことを助けてくれて、手を引いてくれるこの人のことを私は……
「あの、ショウさん」
「んー?なんだ?」
「ショウさんはなんで先程私を助けてくれたのですか?」
そこまで言うとショウはくるっと振り返って、ミラの目を直視する。
「そんなの当たり前だろ?ミラが危なかったら助ける。ミラは俺の仲間でもあり、俺の支えでもある大切な存在だ。だから心配すんなって!何があっても助けてやる。俺の命に代えてもな!」
そういい、ニコッと笑う。
あぁ、やはり私は
ショウさんが好きなんだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ミラside
その後、買い物も無事に終わらし次の日には現場へ着いて事件解決。ショウさんの見込み通り、一時的にでも死者は0と、今までにあまり類を見ない結果を叩き出した。
そのあと学園に帰って来た私とショウさんは、お互いに感謝の意を告げる。
「今回はありがとうございました」
私は、深々と頭を下げる。
「気にしないでくれ。俺もミラと一緒に出かけられて楽しかったよ。結果もよかったしな!」
ショウさんは私の頭を上げさせ、ニコニコ笑いながら喋りかけてくれる。それを見た私も、自然と笑顔がでてくる。
「ミラはさ」
「はい?」
「笑顔の方がやっぱ可愛いな」
「な、ななな!/////」
軽く笑いながら可愛いなと言われた私は、トマトと同じくらい顔を真っ赤にしてしまう。
「何を言うですか!ふ、不浄ですよ!」
「ははは、ごめんごめん!反応が可愛くてさ」
(不浄。この言葉は私が大嫌いな言葉で、つまるところこの言葉に匹敵する人はみんな嫌いで敵。でも、それでもショウさんだけは………)
「チュッ」
「ミ、ミラ!?」
私をからかったのが楽しかったのかニコニコ笑って油断していたショウさんに不意打ちでキ、キスをしました。………これに関してはショウさんが悪い。私を……惚れさせたのだから。
「こ、これからもよろしくお願いします。ずっとずっとこれからも、私のパ、パートナーでいてもらわなくては困るのですから!」
ショウは驚いてこの間の自分のように口を開けて閉じれなくなっている。ふふ。今ならそんなショウさんでも凄くかっこ良く見えます。こんな目、気持ちにさせたショウさんには責任を取ってもらいましょう……
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
「これが私がショウさんに惚れた時のエピソードです。」
「へ〜、話の中の大将は初々しくて可愛いな」
「アキオ!からかわないでください!」
「でも大将がキスしたんだろ?勇気出したんだな〜」
「あの時の私はとにかくキスすることに必死でしたからそこまで考えていませんでした」
あの時の感情は一生忘れることはないだろう。温かくも甘い感覚。この感情は私の中に大事に保管しておこう。
「そんなことより、アキオの話を聞かせてください!私が聞きたいことというのは、アキオとショウさんの再開の話です。先程ショウさんから話を聞いかせていただいたのですが、その後の話がいっさいなかったので気になってしまって。私は話したのですから、話してくださいよ!」
「分かってるって大将。私の話は………」
アキオの話は次回へ。
更新が遅れた上に短めで申し訳ありません。
次回も頑張ります!