女子力の低いアストレア・ファミリア&転生ラディッツ 作:色々残念
冒険者に対する依頼などが貼り出されていることもあるギルドに行き、デメテル・ファミリアの農作業の手伝いを頼む依頼を発見した俺は、この依頼を受けることにした。
大農家とも言えるデメテル・ファミリアの手伝いに行き、様々な農作業を手伝ったことで、成功報酬として大量の野菜をデメテル・ファミリアから受け取った俺はアストレア・ファミリアのホームへと戻る。
戻ってきたついでに女神アストレアに背の恩恵を確認してもらうと、俺にはスキルが1つ発現していたが、農作業を経験したことで発現したスキルである可能性は高そうだ。
ラディッツ
Lv1
力:I0
耐久:I0
器用:I0
敏捷:I0
魔力:I0
《魔法》
《スキル》
【栽培人】
・このスキル所持者が土に種を植えると、直ぐに成長して育つようになる
【栽培人】と書いて「サイバイマン」と読むスキルは、種から育てるものなら、かなり早く収穫できるようになる農業向きのスキルにはなるな。
ちなみにドラゴンボールにはサイバイマンという名前の敵が存在するが、サイバイマンは種を土に植えることで生まれる携帯戦闘生物で、戦闘力が1200もあってラディッツよりも強かったりした。
そんなことを思い出しながら、デメテル・ファミリアから分けてもらった野菜を今は使わないものだけしまっておき、牛骨に鶏ガラと香味野菜にスパイスやハーブなどを煮込んで旨味を抽出して、ブイヨンを作成。
出来上がったブイヨンをベースに料理を作り始めたところで「今日の夕ご飯は何かしら?」と聞いてきたアリーゼ。
「野菜を沢山分けてもらったから、今日は野菜が沢山入ったポトフだな」
そう答えた俺は具材となる野菜や燻製肉などを大鍋で煮込んでいった。
ポトフに入れる燻製肉は、ちょっと前に狩猟してきた猪の肉を使って作った燻製肉なので、今回の食事にかかった費用はスパイスとハーブの購入に少しヴァリスがかかった位だ。
完成したポトフを食べていったアストレア・ファミリアの面々は美味しいと喜んではいたが、俺の方が料理が上手なことを自然なことだと考えているようで、悔しさや危機感を全く抱いていない。
いや、もうちょっとこう、悔しい気持ちや危機感を持ってもらわないと困るんだよな。
女子なのに女子力皆無なアストレア・ファミリアとか言われてもおかしくないことに違和感を持ってくれないと駄目だ。
俺以外女子しか居ないファミリアなのに、全く家事ができねぇ奴ばかりなのはおかしい。
手先が器用な小人族のライラなら、簡単な料理位は作れそうな気がするんで、ちょっと問い詰めてみると「ラディッツが全部やってくれるから、別にやらなくてもいいよなって思ってた」と白状したライラ。
面倒だからやってない連中と、本当に家事ができない連中とで、アストレア・ファミリアの面々を分けてみたが、新人のリュー・リオンを筆頭に家事ができない連中は多かった。
ライラと輝夜は、面倒だからやってないだけではあって、最低限の家事はできていたが、団長であるアリーゼも家事ができない連中の仲間だったな。
せめて簡単な料理位は出来るようになってもらいたいと考えて、料理教室のようなものを開いてみたが、ライラと輝夜以外の面々に料理を作れるように教えていくのが、凄まじく大変だったのは間違いない。
「わたしはいつもやり過ぎてしまう」と震え声で言っていたリオンの前には、黒く焦げた魚があり、ほとんど炭みたいになっていた。
「やり過ぎって解ってるなら火加減と焼き加減を考えてくれねぇかな、焼き過ぎです焼き過ぎ」
リオンによって可哀想な魚へと変わってしまった魚を、ガリッゴリッと音を鳴らしながら食べた俺は「うん、魚風味の苦い炭を食べてるみたいで不味い。次頑張りましょう」と言うと、軽く魚の焼き方を教えていく。
アストレア・ファミリアの料理下手な面々が作った料理を、全て残らず食べて、駄目なところを指摘して改善させていくようにしてみたが、中々改善されないアストレア・ファミリアの料理。
悪い奴等をぶっ飛ばすことだけは得意な蛮族系ファミリアと陰で言われていたりもするアストレア・ファミリアに清楚さを求めるのは無理だと思っているが、せめて料理位は作れるようになってもらいたいと考えて、かなり頑張ってみたが、全く改善されることはなかった。
ゲハゲハ笑いながら悪党ぶん殴ってるようなイメージを持たれてるアストレア・ファミリアに、女子力を求めるのは間違っていたんだろうか、と思わなくもない。
ドラゴンボール集めて神龍に願っても、その願いはわたしの力を越えている、と断られそうな程に壊滅的な料理の腕を持つアストレア・ファミリアの面々。
まるで成長していない、と言われても誰も言い返せなくなりそうなアストレア・ファミリアの女子力は、まだ1のままだろう。
まだまだアストレア・ファミリアの女子力が上がる日は遠そうだ。
スカウターが壊れんばかりに女子力が上昇してもらいたいところだが、そんな日が来るのはいつになるんだろうな。