ゼンレスゾーンゼロ ~ホロウ彷徨うエージェント~   作:アキ1113

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 今回から少しずつですが、原作のキャラたちを登場させていきます。

 それから、お気に入り登録や評価の方を早速していただき、ありがとうございます。まだまだ展開は序盤ですが、これからも呼んでいただけると幸いです。

 それでは、どうぞご覧ください。


 


Case2 逢う

 

 『GyAAAAAAAAA!!』

 

 「エーテリアスだ!」

 

 「逃げろーー!!」

 

 とあるホロウ内で、作業員がエーテリアスに襲われていた。作業員たちは戦う術を持たず、ただただ追い詰められていた……作業員の中には怪我をしている者もおり、放っておくと危険な状態だった……。

 

 「も、もうダメだ……」

 

 作業員の1人がそう声を漏らした………その時、

 

 『GyA!?』

 

 「えっ……?」

 

 何処からかエネルギー弾が放たれ、寸分狂わずエーテリアスのコアを撃ち抜いた。エーテリアスも作業員たちも、弾が飛んできた方向を見た。そこには……

 

 「……」

 

 銀色のスーツを纏い、銃型の武器を持った戦士がゆっくりとこちらに歩いてきていた。

 

 「ま、まさか……銀騎士、なのか……?」

 

 「な、何なんだよそれ?」

 

 「聞いたことがある。ここ数年間、ホロウを彷徨っている銀騎士………何処からともなく現れたと思えば、エーテリアスを倒し続けているっていう……」

 

 「その銀騎士に助けられた人も多いって………でも、助けたらそこに存在しなかったように去っていくから、幽騎士とも呼ばれてるとか……」

 

 作業員たちが驚いている中、銀騎士は黒いカプセルを取り出すと……

 

 「バリア!」

 

 「!?」

 

 それを回転させた。すると、作業員たちを守るように障壁が展開されたのだ。そこにエーテリアスが襲い掛かかろうとしたが……

 

 『GyA!?』

 

 その攻撃ははね返され、エーテリアスは吹き飛ばされていった。作業員たちの安全を確保した銀騎士は、自身に襲い掛かるエーテリアスを徒手空拳や武器を振るい、次々と倒していく。そして、全てのエーテリアスを倒した後、銀騎士は作業員たちのところに近づくと……

 

 「リカバリー!」

 

 「あっ!」

 

 「傷が!」

 

 「それに侵蝕も……!」

 

 先程とは別の黒いカプセルを回転させた。すると、怪我をしていた作業員の傷が治っていき、さらにはエーテル侵蝕が進んでいた作業員の身体に付いていた結晶も全て消してしまったのだ。銀騎士はそれを見ると、突然別の方向を向き……

 

 「あ、あの―――」

 

 「イレイス!」

 

 「あっ、ちょっと―――」

 

 作業員の1人がお礼を言う前にベルトについたカプセルを回し、文字通りその場から姿を消してしまった……その直後、

 

 「治安局です!大丈夫ですか?」

 

 「あ、あぁ……!」

 

 治安局の部隊が到着したことで、エーテリアスに襲われていた人々は全員救助された。治安官たちが作業員たちを救助している中、2人の治安官が……

 

 「……朱鴛よ。何かおかしくないか?」

 

 「えぇ……ここへ駆け付けた時に作業員たちを守るように覆っていた障壁のようなもの……そして、皆さん口を揃えてある人物の名前を言っていた……」

 

 「銀騎士……何年か前から噂を聞くようになった謎の存在。噂の内容を聞くに、悪党というわけではなかろうが……」

 

 「どちらにしろ、いるなら探し出して話を訊く必要がありそうですね」

 

 治安局も銀騎士の行方を追っており、ホロウレイダーとして捕らえようとしているようだ。

 

 「今は市民の安全が最優先。早くこの場から去ってしまおう」

 

 「そうですね……行きましょう、先輩」

 

 そうして2人の治安官―――朱鴛と青衣は、自身たちが率いる部隊に戻っていった。

 

 

 

 

    ◇

 

 

 

 

 銀騎士がホロウ内で作業員たちを助けてから数週間後、新エリー都ヤヌス区六分街にあるビデオ屋『Random Play』では……

 

 「「銀騎士のことを探して欲しい……?」」

 

 「そうなのよ!」

 

 ビデオ屋の店長である兄妹―――アキラとリンの2人と、何でも屋の『邪兎屋』の社長であるニコとその社員であるアンビー、ビリーが話をしていたのだ。

 

 「これはまた……不思議な依頼だね?」

 

 「銀騎士はいたるホロウで目撃されてるんだよね?探そうにも、今何処のホロウにいるかの情報がないんじゃ、プロキシの私たちでもどうしようもないよ?」

 

 アキラとリンは表でビデオ屋の経営をしているが、裏ではプロキシとしてホロウの道案内人として活動しているのだ。そしてこの2人は、伝説のプロキシと呼ばれている『パエトーン』であり、プロキシの中で唯一ホロウの中と外での通信を可能としているのだ。

 そして邪兎屋はホロウレイダーとして活動しており、パエトーンとは長い付き合いになる。 

 

 「そもそも何で、この依頼を受けたの?」

 

 リンは見つけることができるかも分からない存在を探すという、難易度の高い依頼を受けた理由をニコに尋ねた。すると返ってきたのは……

 

 「それは……」

 

 「「それは……?」」

 

 「報酬が良かったからよ!」

 

 「「……」」

 

 兄妹が予想した通りの答えだった……。

 

 「でもよ店長、実は確かな情報はあるんだ!」

 

 「そうなのかい?」

 

 「その銀騎士、今はクリティホロウにいるらしいわ。目撃者も多くいるから間違いないって」

 

 ビリーとアンビーの言う通り、依頼主から信憑性の高い情報自体は提供されているみたいだ。

 

 「クリティホロウ……近いね。早く行った方が良さそう」

 

 「じゃあいつも通り、イアスを頼むよ」

 

 「任せて」

 

 「ンナ!(行ってくるよ!)」

 

 アンビーはオレンジ色のスカーフを巻いたボンプ―――イアスを抱き上げると、ニコやビリーと共に外に停めてある車に歩いていった。

 

 「よし、僕たちも準備しよう」

 

 「うん!」 

 

 それを見届けたアキラとリンも、準備を進めるのだった。

 

 

 

 

    ◇

 

 

 

 

 クリティホロウの前に到着した邪兎屋の3人とイアスは、ホロウに入る前の準備を済ませると……  

 

 「ホロウの前に着いたわよ?」

 

 『了解だ。リン、準備はいいかい?』

 

 『うん、もちろん』

 

 プロキシ兄妹に連絡を取ったのだ。その直後……

 

 『よし!じゃあ行こっか!』

 

 イアスからリンの声が聞こえてきて、そのままホロウへと入っていったのだ………そう、パエトーンはボンプのイアスを介してホロウの中で先導を行う役と、ホロウデータの処理や通信の調整、ルートを算出するサポート役で依頼を行っているのだ。ちなみにパエトーンはこれらのおかげで、今まで高難度の依頼をいくつも成功させてきた実績がある。

 

 「じゃあ、さっさと見つけちゃいましょ?」

 

 「そうだな親分!」

 

 「そうね」

 

 邪兎屋の3人は先にホロウへと入ったリンに続き、ホロウへと足を踏み入れた。

 

 

 

 

    ◇

 

 

 

 

 イアスと邪兎屋がホロウに入った頃……

 

 『『GyAAAAAAAAA!!』』

 

 「イレイス!」

 

 『GyA!?』

 

 『GyAO!?』

 

 銀騎士は今日もエーテリアスを倒し続けていた。そんな銀騎士に、大型のエーテリアスが2体向かってくるが……

 

 「ブレイカムバースト!」

 

 『『GyAAAAAAAAA!?』』

 

 武器にカプセルを装填して回転させると、薙ぎ払うように両断したのだ。その斬撃は見事にコアを斬り、エーテリアスを殲滅したのだ………が、

 

 「ごほっ!ごほっ……!」

 

 銀騎士は咳をすると、その場に膝を突いてしまった………その時、

 

 「あんたが噂の銀騎士さん?」

 

 「……!」

 

 丁度背後に、邪兎屋とイアスが現れたのだ。

 

 「本当にいた……それに以外とあっさり見つかったわ」 

 

 「ま、俺たちの運が良かったんだろうな!」

 

 『あれが、銀騎士……』

 

 その姿を確認した銀騎士は……

 

 「ランチャーモード!」

 

 『!?』

 

 武器を銃型に変形させ、銃口を邪兎屋へと向けたのだ。銀騎士はホロウに迷い込んだ民間人でもなく、自分を探しに来たような発言をしたことから、警戒しているようだ。

 

 「完全に警戒されてるわね……」

 

 「あんたが銃を向けたからじゃないの!?」

 

 「お、俺かよ!?」

 

 ニコとビリーがそんな言い合いをしていると……

 

 『私たち、あなたを探しに来ただけで……決して傷付けたいわけじゃないの!』

 

 リンが何とか説得を試みたのだ。すると……

 

 「ぐっ……」

 

 急に銀騎士は武器を落とし、膝をついてしまったのだ。

 

 「え?」

 

 「ちょっと?急にどうしたってわけ?」

 

 そしてそのまま変身も解除され、地面に倒れてしまった。そこには……

 

 「えぇ!?」

 

 「あれは……」

 

 「マジかよ……」

 

 『白い狐の、シリオン……?』

 

 背中まで白い髪を伸ばし、美少女と見間違えるような顔立ちをした白い狐のシリオンの少年が倒れていたのだ。その首元にはドッグタグと小さなケースらしきものが下げられていた。

 

 『ねぇ!大丈夫?ねぇってば!』

 

 「……」

 

 リンはシリオンの少年へと近づいていった……少年は気を失っているようで、呼びかけに応える様子はなかった。

 

 「ど、どうするんだ、親分?店長?」

 

 「どうするもなにも、ここまで来たら助けるしかないじゃない」

 

 『さ、早くこの子を連れてホロウから出るよ!』

 

 「ニコ、私たちが戦闘するから、この子のことをお願い」

 

 「わ、分かったわ―――」

 

 こうしてシリオンの少年は、邪兎屋とパエトーンによってホロウから連れ出されていった。

 

 

 

 

 




 読んで下さり、ありがとうございます。

 この小説での原作主人公枠はリンになります。ちなみにこの作品でのノクスナイトは、ノイズカプセムを使うことでも戦っていきます。

 それでは、次回の話もどうぞよろしくお願いいたします。



 
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