②投稿ー。
死んでほしくなかった子は、うん・・・ 私がるい子先輩が推しな時点で結構予想出来てる方いた(;^ω^)
救われてほしい子ももしかしたらこの話でバレちゃうかも。
まぁ、この事件において嫌いなキャラはいない。けど、『お前はがっつり怒られろ』みたいなキャラはいるという。。
所員全員に見送られ、緑には車内やパーキングエリアなどで食べるようにと用意してもらった弁当。そして、お世話になる金田一の知り合いへの菓子折りをもって東北の海岸沿いにある雪影村へと向かった。
長時間の運転、
金田一の母の学生時代の親友だという恰幅のいい女性に頭を下げていると、その女性の娘さんであろうカチューシャをつけた短い黒髪、眼鏡をかけた少女 ―― 太刀川 都 ―― が走ってくる。
「あ! いらっしゃい!
あんたがハジメの言ってた探偵事務所の所長さんだべ? 寂れた町だけど良いところだから、どうかゆっくりしてってください!」
小城に勢い良く頭を下げたところで隣に並んでいる揚羽に気づいたようで、揚羽にも頭を下げる。
「隣の人はハジメが言うとった事務所の良心で、所長さんの恋人さんだべ?
すっごい美人さんだなぁ~」
「あ、ありがとう。
こちらに滞在している間、お世話になりますね」
「事務所の良心であることは間違いないけど、僕の恋人ではないよ。
探偵とトレジャーハンターなんて不安定な仕事をしてる僕に、誰かと付き合うような甲斐性はないからね」
照れる揚羽も都に向かって頭を下げるが、小城は訂正すべきところはしっかり訂正しておく。
「謙虚な人だなぁ~。
ハジメからあれこれ聞いて、ずっとお話ししたいと思っていたのであとから探偵事務所のお仕事について教えてもらってもいいだべか?」
「勿論かまわないよ、君が金田一くんが言っていた都ちゃんかな?
あと、金田一くんからこの村で特に親しくしていた友人達に手紙を預かってるんだ。まずは君に」
「え!? あの筆不精なハジメが手紙!?
あ、でもこのきったねー字はハジメのだ。変わんねーなぁ」
金田一から預かっていた手紙を渡せば、都は驚いて手紙の表に書かれた『都へ』の文字に笑っていた。
「本人も僕に託す時、照れくさそうにしてたよ」
手紙を小城に渡してきた時の金田一を思い出して笑っていると、隣にいた揚羽も思い出したようでクスクスと笑っていた。
『年賀状だってまともに返信してなかったんで恥ずかしいんすけど、やっぱ電話だけじゃ話し足りなくて・・・
だからその! 最悪、都に全部任せちゃってもいいんでダチ七人に手紙渡してもらっていいっすか!』
『郵便に出せ』とか、『電話で伝えろ』とか野暮なことは口にせず、七人分のかなり分厚い手紙を託されたわけである。
(ぎりぎりに思いついたからか、あの金田一くんが珍しく目に隈つけているんだもんな。断れるわけがないよ)
「へへっ、そっか。あのハジメがなぁ~」
嬉しそうにはにかみながら大切そうに手紙をポケットにしまい、小城達をアパートへと案内しようと歩き出す。
「使う部屋はこっちだ。
恋人同士って聞いてたけどやっぱ男と女だし、部屋もたくさんあるから隣同士の二部屋用意してあるからどうぞ。
朝ご飯とかも遠慮しないでうちで食べてってください」
「いえ、アパートなので自炊も出来ますし、流石にそこまでしていただくわけには」
「遠慮しないでいいんだよ。
鍋とか調味料とかわざわざ買うのも勿体ねぇし、料理なんて少なく作るより多く作る方が楽なんだから甘えなぁ」
太刀川母のありがたい言葉に申し訳なさに何も言えずにいると、揚羽が前に出る。
「それならせめてお料理のお手伝いさせてください。
ご家庭の台所に他人が入るとやりづらいとは思いますが、こちらの料理も知りたいので」
「あらあら、可愛いことを言ってくれること。こんな田舎のおばちゃんの料理でいいなら、ぜひ覚えていって。
都、あんたも見習いな」
女性三人が話している中でなんとなく気まずくなり、渡された鍵で部屋に入ろうとすれば夕飯の大体の時間を告げられ、揚羽からも『出来たら私が呼びに来ますね』の声に頷いてから荷物を置いて最低限の家具や寝具が揃えられた部屋に荷物を置く。
「はぁー・・・ 疲れた」
休憩を入れていても長時間の運転には言いようのない疲労があり、手足を投げ出すように座ってぼんやりと天井を眺めた。
(さつきくん達の時もそうだったけど、誰かとの遠出は変な気分だ・・・)
トレジャーハンターになってから長距離での車の移動は何度も経験したし、遠出なんて珍しいことではない。
けれど、親しい誰かと楽しくどこかへ行くなんて無縁な人生。
運転をしている自分を気遣って飲み物や菓子を渡してくれたり、休憩を促す存在のありがたさ。
自分一人で行動していれば立ち寄ることのないパーキングやサービスエリアでの人気商品や郷土料理、地場野菜、そこで紹介されている地域の観光地や特色。
(一人じゃないってだけで、見える世界がまるで違う。
しかし雪影村・・・ なんか覚えがあるような?)
頭に浮かぶ残してきた所員達と『雪影村』という名に何かが引っ掛かりも感じつつも、疲労による眠気に勝てず舟を漕ぐ。
(まぁ、いいか・・・
明日は村を歩いて、出来るなら図書館とかで郷土資料を読んで、可能なら神社とかに話を・・・)
そこで小城は寝落ちした。
翌朝、夕食時に『この村はなーんにもないけど、朝の海岸はとっても綺麗なんですよ。よかったら朝食前に散歩してきたらどうですか?』と言われ、少し早めに起きて部屋から出ると上着を羽織って出掛ける準備をした揚羽が待っていた。
「揚羽くん」
少し驚いていると、揚羽は少しだけ恥ずかしそうしながらおずおずと告げる。
「おはようございます、小城さん。
朝のお散歩、ご一緒してもいいですか?」
「あぁ、かまわないよ。
海岸だから寒いと思うけど、それだけで平気かい?」
「ありがとうございます。
でも、中にも着込んでいるので大丈夫です」
そう言う揚羽を見てから、小城は一度部屋に戻って膝掛けも兼ねた肩掛け毛布を持ち出し、揚羽の肩にかけて前を留める。
「あ、小城さん・・・ これは小城さんのでは」
「女の子が体を冷やしちゃいけないよ。
君に風邪なんてひかせてしまったら徹や舘羽くんに怒られてしまうし、緑さんにも申し訳ないからね」
「ありがとうございます・・・」
顔を赤らめる揚羽を見ないふりをしながら、昨夜都が説明してくれた通りの道を、まだ日が昇りきらないので慎重に歩いていく。
海岸に辿り着くとちょうど朝日が昇り始めており、海から出てくる赤く染まった太陽が海から少しずつ現れ、赤から白、白から黄へと変わっていく太陽を眩しさから目を細めて眺める。
「綺麗ですね・・・」
「そうだね」
二人でしばらく何も言わずに眺めていれば、海の方へ歩いていく人影に気づき、揚羽と顔を見合わせる。
「小城さん」
「あぁ」
最初こそ自分達を同じように朝の散歩をしているのかと思ったが、どう見てもその人影はまっすぐと海に向かっていることに気づき、何か恐ろしい予感を感じて少しずつ距離を詰めていく。
水位が膝に届くか届かないところで人影は止まり、立ち止まったことで人影が金田一や揚羽とそう変わらない年齢の少女であることがわかった。そして、左手を前に出すようにしてポケットから何かを取り出し、それが陽の光を浴びて輝いたことで何かを理解した。
「っ!? 駄目だ! 早まっちゃいけない!!」
足場の悪い海の中を懸命に走るが、最悪間に合わないことを考えて上着につけていたマガドリ様に渡されたブローチに縋るように触れる。
(間に合え! 間に合ってくれ!!)
人の声に驚いた少女がこちらへと振り返る。その顔に小城は目を開いて驚き、ようやく原作でこの村で起こってしまった事件のことを思い出した。
(雪影村殺人事件・・・! 彼女は葉多野 春菜か!)
海水に足を取られながらどうにか辿り着き、刃物を持つ彼女の右手を掴んだ。
「こんな時間に海に入るのは危ない。
さぁ、行こう」
出来るだけ穏やかな声で話しかけても、彼女は拒否するように首を振り、涙を流す。
「お願いです・・・
何も見なかったことにして、私を死なせてください」
小さな消え入るような声で懇願するように告げる彼女の手からカッターを取り上げようとするが、女の子の手を力ずくで開けさせるのが躊躇われてうまくいかない。
「それは出来ない」
「どうして、ですか・・・? 私は、私は・・・ 許されないことを」
涙ながらに何かを話そうとする彼女へとハンカチを渡し、優しく頭を撫でる。
「君が生きているだけで救われる人がいるよ」
「えっ・・・?」
「五年ぶりにこの村を訪れて、彼は君との・・・ 君達との懐かしい日を思い出す。
彼はね、君達とまた再会することを楽しみにしているんだ。
どうかそれを、物言わぬ再会になんてしないでやってほしい」
『五年ぶり』という言葉に彼女は『彼』が誰であることを理解して、その両目から涙を溢れさせていく。
「金田一、くん・・・? 彼を知っているんですか?」
「あぁそうだよ、彼に勧められてこの村に来たんだ。君は葉多野 春菜ちゃんだね? 金田一くんから手紙を預かっているんだ。
こんな冷たい海の中からは出て、温かいお茶でも飲もう」
ハンカチで顔を隠して頷く彼女に胸を撫で下ろし、手を引いていく。
その手からはもうカッターが落ちており、海の中へ消えていこうとしたところでさっき呼ばれたカラスが海から拾ってどこかへと持ち去っていった。
海岸にはその場で待機してもらっていた揚羽の他に何故か都がいて、一部始終を見て何が起こりかけていたかを理解していたらしい彼女は春菜へと飛びついていた。
「み、都ちゃん・・・ ちょっと痛い」
「こんなのよりずっと怖くて痛いことしようとしたくせに、何言ってんだ!!」
もう離さないとばかりに春菜を抱きしめる都の肩は震え、泣いていることは誰の目にも明らかだった。
「無事でよかった・・・!
春菜が遠くに行っちゃう気がして凄く、凄く怖かったんだからね!」
「都ちゃん、ごめん。ごめんね・・・」
都に応えるように春菜も抱きしめ返して泣き出し、小城は一度その場を揚羽に任せ、自販機で温かい飲み物を買ってくることにした。
人数分の温かい飲み物を手にして戻ってくると揚羽が肩掛けを春菜に貸し、都は少しでも暖かくなるようにと彼女の手を自分の手で包んでいる。
「皆ミルクティーにしたけど、大丈夫かな?」
それぞれがお礼を言いながら受け取り、しばしの間無言になる。
はっきりと明言されなくても春菜が自殺をしようとしていたことはわかっており、その理由を聞くのを恐れているのがわかる。
だが、恐れていては彼女の苦しみは解決されないのだ。
「何があったか、聞いてもいいかい?」
小城の問いかけに春菜は応えることを躊躇っていることがわかり、都の方をちらりと見た。
「都ちゃんは最近流れている噂のこと、知ってる?」
「噂?」
「私と匠くんが、兄妹だって噂」
知らなそうな都にどこかほっとしながらも、それでも辛そうに噂を語った春菜は俯く。
「はぁ?! そんなことあるわけないべ!」
「私もね、そう思ってた・・・ でも、匠くんの家で赤ん坊の彼を抱っこするお父さんの写真があったの・・・」
「え? で、でも、そんなの近所付き合いの延長でよくあることじゃない!
どこの家のアルバムにも近所の人に抱っこしてもらう写真なんてあるべさ!」
「名前も同じで、私のお父さんが幼い彼を抱っこしているなんて、そんな偶然あるのかな?」
「だからって、自殺しようとすることないでしょ! しかもそれだって他に確認したわけじゃないんでしょ!?
どうして、どうしてもっとあたしや他の皆を・・・!」
ぎゅっと手を握り、この先を言いたくない・認めたくないとする春菜の肩を揚羽が触れた。
「言えないよ。
だって噂を流してるの、彩花ちゃんと冬美ちゃんだもん」
「っ!?」
「それにね、私・・・ 匠くんの子どもを妊娠してるの・・・」
そこで春菜は両手で口元を隠して涙を流す。
「嬉しかったのに、許されないことだった。
私、もうどうすればいいかわからなくって。それで・・・」
父親が同姓同名という偶然の一致から始まった些細な噂と本来なら喜ばしいことであるはずの妊娠、そして、その噂の発信源が七人の仲間の内の親友二人だという事実が彼女を追い詰めた。
だからこそ原作では、悲劇が起こってしまった。
(でも、彼女は生きている。まだ悲劇は起こっていない)
それならば、小城がすることは一つだけだ。
「なら、改めて真実を確かめよう」
「え・・・?」
「小城さん、それってどういうことですか?」
「小城さん・・・!」
驚き戸惑う二人に対し、揚羽が目を輝かせて小城を見る。
「改めて自己紹介させてほしい。
僕は小城拓也。君達のよく知る金田一くんのバイト先で、探偵事務所の所長をやっている」
そこで春菜を見つめ、小城は少しだけ厳しい表情をする。
「学生の妊娠も、恋人と兄妹かもしれない事実も相談しにくいことはわかる。どうすればいいかわからなくなって、死のうとしたこともだ。
けれど春菜ちゃん、それでも言うよ。
誰にも何も言わず、一人で全てを抱えて命を絶とうとした君の行動は間違ってる」
「はい・・・」
小城の厳しい意見を素直に頷く辺り、都に話せたことで彼女は少し冷静になったのかもしれない。
「でも、間違っていたのは君だけじゃない。
学生の身分で何も考えずに子どもを作るようなことをした彼も、恋人同士の君達が不安になるような噂を流した二人もだ」
この噂は別に彼女を死に追いやるために流された噂ではなく、島津 匠に恋慕していた蓮沼 綾花と社 冬美が
が、春菜が妊娠していたことで事態は深刻化し、彼女は思い詰めた末に命を絶った。
『悲しいすれ違い』と片付けるには辛すぎて、
それがこの村で起こる筈だった『雪影村殺人事件』だった。
「だから、僕に時間をくれないかい?
君を苦しめる噂の真実を確かめるだけの時間を」
「それでも・・・ それでも噂が本当だったら?」
「そうだね、その時は君を攫って逃げてあげよう。
この村だけが世界の全てじゃない、君達が許される場所へ連れていくことが僕には出来るよ」
冗談めかしに言ってみれば、ふと我に返って台詞が完全に悪役だと気づく。
というか、三人が笑ってくれないことに気づいて慌てて取り繕う。
「流石にそれは冗談だけど、人っていうのは不思議なものでね。
本能的に血縁的に近い異性には魅力を感じない、それどころか不思議と嫌悪を抱くものだよ。
年頃の子が女の子なら父を、男の子なら母に反抗期するのはこれが理由の一つと言われてる」
そこで一度区切り、春菜へと今度は優しい視線を向ける。
「一人で抱えて苦しむのも、誰にも頼らずに終わらせることもない。
君に生きてほしいと思う人がいることを、忘れないでほしい」
そう言って懐から金田一からの手紙を渡せば、表に書かれた金田一の汚い字をそっとなぞるように触れる。
「金田一くん・・・」
名前を呟いて、彼女はまた泣き出す。
「会いたい、会いたいよ・・・!
また皆と、あの頃みたいに仲良くしたい・・・ 皆と金田一くんがいた、あの二週間みたいに」
そう言って手紙を抱きしめて泣く春菜を、都が抱きしめる。
「出来る、出来るよ! 春菜!
まだ何にもわかってねぇべや! 小城さんにしっかり調べてもらって、全部はっきりしてからでもなんも遅くねぇ!
だから、一人で抱えて苦しまないでよ! もっとあたしを頼ってよ!!」
そこでまた都の目からも涙が溢れていた。
「そりゃあたしはなんも出来ないかもしんないけど! あたしは恋愛とか興味ないからわかんないし、力にもなれないけど・・・ でも、話を聞くぐらいは出来るよ! 苦しいなら苦しいって、辛いなら辛いって言ってよ! 言っていいんだよ!」
絶対に離さない、どこにも行かせないとばかりにぎゅーっと抱きしめて彼女は続ける。
「そりゃあたしは美人な三人と並ぶのは烏滸がましいかもしんないし、噂にも気づかないようなバカかもしんないけど、皆がバラバラになるのも誰かがいなくなるのも絶対嫌!
あたしだけ除け者にして、三人で気まずくなったりしないでよ・・・」
原作において七人の仲間の四人いた女子の中で唯一生き残り、彼女だけが島津に恋をしなかったことで結果的に事件の蚊帳の外にいたに等しい彼女。
(原作で一番悲しかったのは・・・ きっと彼女だ)
自殺した春菜の力にもなれず、意味がわからないまま冬美と彩花を次々と亡くし、最終的に七人の仲間から犯人が出てしまった。
『ハジメに会おうと思えば、いつだって会いに行けるんだから・・・
い、いつだって・・・』
事件が解決し金田一を見送る際に彼女が涙と共に口にしたこの言葉は、金田一との別れの悲しさ以外にも、いつでも会えると思っていた三人の仲間がもう二度と会えないところへと行ってしまった現実から生まれたものだろう。
(いや、彼女だけじゃない。
きっとキャッチャーの彼も、ミュージシャン希望だった彼も、そして金田一くんも同じだけ悲しくて辛かったんだ)
仲間の悩みと苦しみに気づけず、何も出来なかった無力感を抱いただろう。
「小城さん! 調査、お願いします!
お金はすぐには払えないかもしれないけど、あたしがなんとかしますから!」
「都ちゃん、私の問題だから私が「もう春菜だけの問題じゃないべや! もっとあたしを、人を頼ってよ!」
頭を下げる都を止め、自分が払うと言いかけた春菜にほえる。
が、そんな二人をさらに止めるように小城が手でストップをかける。
「未成年からお金は貰えないよ。それに僕は有給消化中でね、休暇先で仕事なんてしたら所員達に怒られてしまうんだ。
だからこれは僕の趣味、ただの人助けだよ」
小城の言葉は二人が『え?』と驚いていると、揚羽が優しく微笑んで告げる。
「小城さんはこういう方なんですよ。
いつもこうやって悲しんでる人に手を伸ばしてくれて、誰かの涙を見たくない。そして、助けを求める人を全力で助け、守ってくださる」
「揚羽くん、褒めすぎだから。
僕はただ金田一くんの友達を見捨てたら、後味が悪いってだけだよ。あとから金田一くんに恨まれるのも面倒だしね」
大袈裟に肩を竦めてみせる小城に、泣いてばかりだった春菜がようやく笑った。
「やっと笑ってくれたね」
「え? あ・・・」
「君がそうやって笑えるように・・・ いや、君達全員がまた金田一くんと笑い合えるような結果に出来るように頑張るよ」
そう言って軽く彼女の頭に触れてから、足の寒さを思い出す
「とりあえず都ちゃん、替えの靴が欲しいから靴屋を教えてほしいな。足が冷たくて凍りそうなんだ」
そこで都も笑いだし、自分の胸を叩く。
「任せてください!
春菜も靴びしょびしょだから、新しいの買おっ! 買い物したらちょっとは気分変わるでしょ」
「うん、ありがとう。都ちゃん。
揚羽さんも、小城さんもありがとうございます。それからお願いします」
「任されたよ。
さぁ任されたからには、大人として君達子どもをしっかり守らないとね」
最初よりもずっと表情が明るくなった春菜を見て胸を撫で下ろし、小城はいつものように彼らを守るために動き出した。
太刀川 都
→ 金田一の母の親友の娘であり、金田一が五年前に仲良くなった友達の一人。前話にて金田一が語る電話でのやりとりをしたのは彼女。原作において仲間内の同性の友人を全てを失った子。でも明るく楽しい本当に良い子、この事件における美雪ちゃん枠。
・・・この子、こんなに可愛いの他の三人と違って美少女とか、可愛いとか明言されてないんだぜ? 嘘だろ?
葉多野 春菜
→ 原作は彼女の死から始まり、金田一の夢に出てきた。控え目で清楚、男子からの人気も高かったらしい。島津と恋人関係にあり、妊娠。そして思い詰めた末に自殺した。金田一のことが好きだった。
死した後、金田一に助けを求める辺り、本当に彼女は金田一に恋をしていたんだと思う(それが既に過去形だとしても)
でも、それならどうして(´;ω;`) どうして死ぬ前に金田一に助けを求めてやれなかったのか(´;ω;`)