小城探偵事務所   作:無月

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独自解釈、原作改変、盛沢山。

二話目です。



魔術列車殺人事件 ②

 再び動き出した列車内で乗客たちは先程の出来事を忘れようと思い思いに過ごしはじめ、金田一達はまさかの合流となった明智から話を聞いていた。

 

「へぇー! 『幻想魔術団』のショーを見にいらしたんですか? 明智さん」

 

「えぇ。実は毎年今頃になると終点の死骨ヶ原駅のステーションホテルで、恒例となっている彼らのマジックショーが見られるんですよ。

 小城くんも誘ったんですが、どうにも都合が悪かったようでね」

 

 残念そうに肩を竦めているが、彼は茅杏子同様に警視庁刑事部の人間である。小城が何に関わっているかは金田一以上に理解しており、金田一らがこの列車に乗ることも事前に小城から連絡を貰っていた。

 だが、そんなことを気位の高い彼がわざわざ口にするわけがない。

 

「こう見えても私は、大の奇術ファンでね」

 

「へー、なんか意外~。

 マジックショーなんて子供騙しみたいなもんに明智さんがハマってるなんてさ」

 

「本当に優れたマジックは『子供騙し』ではありませんよ、金田一くん」

 

 皮肉るように金田一が言った言葉を、明智はすぐさま否定した。

 

「完成されたマジックは『完全犯罪』のようなもの、まさに一分の隙もない。

 それはある意味で、芸術の域に達していると言ってもいいでしょう」

 

 警察である明智が『完全犯罪』と称する完璧なマジックを『芸術』と褒めるという何とも言えない状況なのだが、どこか残念そうに明智は続けた。

 

「もっともそんな素晴らしいマジシャンは、日本では一人しか巡り会っていませんがね」

 

「明智警視がそんなにべた褒めするマジシャンって一体・・・」

 

 誰なのかを気にする剣持に対し、明智は静かに今回のマジックショーのパンフレットを渡した。

 そして明智は、パンフレットに写真が載せられている出演者を一人ずつ説明していく。

 

「『スタンダップ・マジックの貴公子』、ノーブル由良間。彼はこの種のマジックでは世界的に有名です。

 気位が高すぎて、少々根性曲がりのようですが・・・」

 

 その場にいる金田一と剣持が『お前もそうだろうが!』と思ったが口にせず、スタンダップ・マジックがどんなものかも説明をつけたす。

 

「スタンダップ・マジックは、簡単に言うと観客を舞台に立たせ、参加させるマジックですよ」

 

「朝食の時、七瀬先輩が参加させられてましたよ。

 まぁ内容は正直、下劣でしたが」

 

 佐木一号の辛辣な言葉に明智は『おや、そうなんですか』と顎に手を当ててこたえてからさらに続ける。

 

「『ウォーターマジックの人魚姫』、マーメイド夕海。

 今は団長のジェントル山神の妻だそうです」

 

 そこで同じ車両内で楽し気に隣の男性を叩く男の声が響き、皆の視線が自然とそちらに向けられる。

 

「そして、あそこで一人盛り上がっている軽そうな男が『カードマジックの道化師』、ピエロ左近寺。

 お道化ていますが、彼のカード・テクニックはかなりのものだと聞いています。

 左近寺の隣にいる男がチャネラー桜庭、サイコマジック専門で主に催眠術や超能力マジックなどを得意としています」

 

 叩かれていた男からパンフレットの最後の一人、朝のマジックショーで最初に挨拶をしてきた人物を指さした。

 

「そして、この幻想魔術団の団長、『ファイヤーマジックのジェントル山神』。

 この魔術団は、彼が五年前に結成したんですよ」

 

「そういえば団長さんは見つかったのかしら? マネージャーみたいな人が探してたけど」

 

「さぁー? どうなんでしょうね?」

 

 列車から避難していた時も一切姿を見せなかった団長を不審に思いつつ、金田一はパンフレットに載っている一人の女性に気づく。

 

「ん? このおばさんは? さっきの魔術団のメンバーには居なかったみたいだけど・・・」

 

「近宮玲子、この幻想魔術団の前身である近宮マジック団の団長です。

 そして彼女こそ私が言った、日本が生んだ唯一本物のマジシャンです」

 

「え? この人が」

 

「見たことないな、この人。兄さんはご存知ですか?」

 

「いいや、流石に・・・」

 

「彼女はマスコミ嫌いで、テレビにはほとんど出ませんでしたからね」

 

 全員がパンフレットを覗き込んでいると、マガドリ様も金田一の頭の上から覗き込む。そして、何故か周囲をキョロキョロと見渡し、誰かを探す素振りをしだす。

 そこから明智からの近宮玲子を褒め称える言葉が始まる。

 

「彼女が生み出すマジックは、本当にどれも奇想天外で見事なものばかりでした。私が見た彼女は既に四〇歳を過ぎていましたが・・・ 舞台の上の彼女は他のマジシャンとは明らかに違う輝きを持っていた。彼女が五年前、マジックのリハーサル中に事故で亡くなったと聞いた時は本当に残念でしたよ。

 彼女が繰り出すマジックのあの輝きが、もう二度と見られなくなったのですからね・・・」

 

 とても残念そうに、叶うなら今もまだ彼女のマジックを見ていたかったことをありありと態度で示しながら、彼は続ける。

 

「今、『幻想魔術団』でやってる大掛かりなマジックのほとんどは彼女が作り出したものなんですよ」

 

「それじゃぁあの『生きたマリオネット』もその人が・・・!」

 

「いや、それは彼女の死後に作られた魔術団のオリジナルマジックです。

 と、言われてはいますけどね」

 

 まるで『そうではないことを知っている』とばかりの意味深な物言いに金田一が不思議に思うが、頭の上でアイスクリームを食べだしたマガドリ様に気づいて慌てる。

 

「ちょっ!? ミコトちゃん! おかきを食べるのやめてほしいとは言ったけど、頭の上でアイスもやめてくんね!?」

 

 ( •︠ˍ•︡ )なんで??とばかりに不満気な顔をしつつ、何かを理解したらしいマガドリ様はアイスを金田一に差し出した。

 

「あっ、サンキュ!

 ってそーじゃねーから! 分けてほしいとかじゃなくて、頭に垂れるんだってば!」

 

 赤黄色のメロン味のアイスクリームを受け取りながらも、アイスが垂れてしまった髪からはほんのり甘いメロンの香りがしだす。

 

「良かったじゃないですか、金田一くん。北海道らしい香りになって」

 

「こんな北海道らしさなんて望んでねーから!

 つーかあんた、絶対ウチの所長からなんか連絡貰ってんだろ!!」

 

「さて、どうでしょう?

 小城くんから連絡を貰っていようといまいと僕は毎年この時期はここに来ていますし、僕が君の力になるかなんてわかりませんよ」

 

 全てを金田一に明かすつもりはないと告げながら、頭の上にいるマガドリ様にしっかり目を合わせて軽く頭を下げると、マガドリ様も視線を向けて普通のカラスが一声鳴くように首をあげた。

 

「その子の方がよっぽどしっかり挨拶が出来ていますよ。

 君も見習ったらどうですか? 金田一くん」

 

「はぁ!? 唐突に話に入ってきたいい歳した大人のあんたは、しっかり挨拶出来てましたっけー?」

 

「普通は目下の者から挨拶するものなんですよ」

 

「俺はあんたの部下でもなんでもありませーん!」

 

 舌を出して、明智と言い争いをしだす金田一と大人げなく言い返す明智に、他の面々はしばらく放っておくことで意見が一致した。

 

 

 

 

 

 終点の死骨ヶ原の一つ前の旭川駅で大半の客が降りていき、列車内が静かになる。

 

「あと一時間か、これ以上何も起こんなきゃいいけど」

 

「小城くんがそれを聞いたら、『君が言うと、それはフラグでしかないんだよ』と言いそうですね」

 

「言いそうだけど、それを明智警視(アンタ)から言われっとスゲー微妙な気分になんのはなんでだろ」

 

「おや、僕に嫉妬ですか?

 在籍した年こそ被ることはありませんでしたが、僕と彼は同じ東大の法学部出身の先輩後輩という間柄なんですよ」

 

『は!?』

 

 金田一と剣持が驚き、美雪は『あぁ、そういえば』と納得していた。

 

「僕としては優秀な後輩である彼に、警察の組織に入ってほしかったんですがね。

 就職活動を始めた彼に会いに行った時には既に、彼は自分が成すべきことを見つけたようだったので強く勧誘することが出来ませんでした」

 

 心底残念そうに首を振る明智に、彼の本気具合を理解して剣持の表情が固まる。金田一が何かを言おうとしたところで再び地獄の傀儡師と通じる電話がなりだし、ウトウトしていたマガドリ様が( ゚д゚)ハッ!と飛び起きた。

 

「花火の送り主からですね」

 

「もしもし!? 『地獄の傀儡師』だな!?」

 

『いかがでした? 私からのプレゼント、真紅の薔薇の花吹雪はお気に召しましたか?』

 

「あんた、いったい・・・」

 

 『何が目的なんだ?』と金田一が言うよりも早く、電話口から犯人の言葉は続く。

 

『さて次はお待ちかね、死のマジックショーが始まりますよ。

 舞台はコンパートメント三号室』

 

「なんだって!?」

 

 予想していなかった宣言に金田一が驚き、共に聞いていた面々にも衝撃と緊張がはしる。

 

『このマジックの(タイトル)は「天外消失」。

 モチーフは紅い薔薇と色とりどりの風船。そして・・・ あとは見てのお楽しみ』

 

「おい! あんた!?」

 

「三号室って言ったら、確かあの薔薇の段ボールが・・・」

 

 

「きゃぁぁぁぁ!!」

 

 

 金田一らが部屋の確認に向かうよりも早く悲鳴が響き、その場にいる者だけでなく、同じ列車内にいた者の多くが悲鳴の発生場所へと走った。

 発生場所であり、電話で告げられた三号室の前に行くと青ざめた顔をして三号室を見つめながらも、それから出来るだけ遠ざかるように壁に身を預けた残間がいた。

 

「さとみ!?」

 

「あ、あれ・・・!」

 

 名を呼ばれたことに他の人が来たことを理解した彼女は、震える手でそれを指さした。

 彼女が指さした先にあったのは、真っ赤な薔薇と風船に埋め尽くされたコンパートメントに丁寧に横にされた黒ずくめの男。

 そこにいたのは朝からずっと姿の見えなかった幻想魔術団・団長 ジェントル山神であり、血の気の失せた体から顔の方へと視線を向ければ、こめかみにはナイフが突き立てられており、それはおもわず目を背けてしまいたくなるような惨殺死体だった。

 

「し、死んでる・・・」

 

「嘘だろ・・・ や、山神団長・・・」

 

「『地獄の傀儡師』の野郎! 今度は本当に・・・!

 いてっ! くそっ、邪魔くさい薔薇だ!!」

 

 金田一と左近寺の呆然とした呟きが零れた後、現場へと踏み込んだが室内に敷き詰められた薔薇に阻まれる。すると、人がそこに入ってきたのを見計らっていたかのようにシューッという空気が充満するような音ともに白い煙が立ち込め始める。

 

「ん? な、なんだ! これは!?」

 

「ま、まさか! 爆弾!?」

 

 剣持の驚きと共に誰かが叫んだ言葉に一部の人間がパニックになって走り出す中、驚きのあまり動けなくなる者達に剣持が避難を促し、素早く扉を閉める。

 

「伏せろ!」

 

 万が一に備えてその場に伏せさせれば、その後すぐに何かの破裂音が扉の向こうから響く。

 が、その音は思ったよりも小さく、扉を破壊するようなことはなかった。

 完全に扉向こうから音がなくなったことを確認してから剣持は慎重に扉を開こうとし、明智よりも前に出ていた金田一を注意するようにマガドリ様が足に力を込めて抗議するのだが、金田一は欠片も気づかない。

 

『!?』

 

 が、扉を開けて確認した金田一、剣持、明智は驚愕することとなる。

 

「ない! 山神団長の死体が消えている!!」

 

 ついさっきまで確かにそこにあった筈の山神団長の死体は消え失せ、立ち込める白煙と火薬の香りの中で金田一は言いようのない恐怖と気味悪さ(何か)を感じていた。

 それはまるで大人を驚かせて悦ぶ子どものような、殺人鬼『地獄の傀儡師』の無邪気な悪意だった。

 

「ど、どーなっちゃってんですか!? 先輩」

 

 驚く佐木二号が現場を撮っているのをいいことに佐木一号は金田一の表情を撮ることに専念し、この騒ぎで悲鳴では駆けつけてこなかった由良間と桜庭も三号室に集まってきたが『山神団長の死体があったのに、破裂音と共に消えた』などと言われても信じられる筈もなかった。

 

「ハハハ、なるほど。そーゆーことか!」

 

 そんな中で突然左近寺が全てを理解したように笑いだす。

 

「な、何がおかしいですか。左近寺さん!」

 

「俺達は山神団長の新しいマジックに、すっかり騙されたってわけよ!」

 

「あ、あの人の新しいマジックですって?」

 

「そっ! 薔薇の花に包まれて忽然と消えるなんてさ。

 やるじゃん! あの人も」

 

「それはどうでしょう?」

 

「え!?」

 

 皆を見事に驚かせてみせた山神を左近寺は褒めるが、明智がそれをやんわりと否定する。

 

「このコンパートメントからは煙と薔薇の匂いに混じって、かすかですが血の匂いがします」

 

「血!?」

 

「それにさっきの男の死体は、どう考えても作りもんじゃねぇ!」

 

「な、なんだよ! 偉そうに言いきっちゃって!

 あんたら一体、何もんだよ!?」

 

 明智と剣持の否定の言葉に、マジックだと聞いて笑って終わると思った雰囲気を壊されたことにイラついたノーブル由良間が食って掛かる。

 が、そんな彼に二人は冷静に懐から警察手帳を取り出し、彼らにはっきり見えるようにしてから告げる。

 

「警察のものですよ」

 

「捜査一課だ! 殺人は俺達の専門だ!」

 

「け・・・」 「警察・・・!」

 

 警察であることを示すとその場にいる三名の表情が硬くなるのを見て、金田一は違和感を覚える。だが、それはほんの一瞬の出来事であり、他の誰も気づくことはなかった。

 

「警察の方がどうしてこの列車に!?」

 

「実は警視庁に脅迫状が来てな。

 例の爆弾騒ぎで列車を止めたことといい、殺人をほのめかすような今回のことといい。いたずらにしても少々、度が過ぎている。

 終点の死骨ヶ原駅で列車内のチェック及び荷物点検をする! 乗客は全員小さな手荷物だけを持って、外で待つように!」

 

 剣持の宣言に誰も口を挟むことはなく、その場は解散となった。

 

 

 

 

「あっ、はじめちゃん、見えてきたわ! あれが終点の死骨ヶ原駅ね」

 

 ホテルも兼ねている死骨ヶ原駅はとても大きく、レンガ造りの外観は歴史を感じさせ、中世ファンタジーに出てきても違和感はない。そうして中へと入っていけば、自分達が乗ってきた『銀流星』一号以外にも他の列車が停車していた。

 停車し、乗客を先に降ろして荷物点検へと移ろうとしていた剣持の元へマネージャーの高遠が近寄り、スケジュールが詰まっていて早く終わらせてほしい旨を告げてきたが、くどくど且つ長々と言われて剣持がブチギレる。

 

「わかったから引っ込んどれ! こっちは忙しいんだ!!」

 

「そ、そんなこと言われても・・・ 私、どうしたら・・・」

 

 高遠としても警察を急かすようなことなどしたくはないのだが、タイムスケジュールを管理している身である彼にとってこれは仕事でもある。ホテルのチェックインの時間もあれば、マジックショーの準備もしなければならないし、出演者は勿論会場であるホテルの支配人ともやり取りをしなければならないのだ。

 そんな彼を慰めるように残間が肩を叩いた。

 

「なんとかなるわよ、高遠さん」

 

「さとみちゃん」

 

 下っ端同然の二人が慰め合っている頃、金田一らは剣持たちに協力して荷物の点検を行っていた。その最中にまだ誰も見ていない大きなトランクを美雪が開けると、突然ゴロッと大きな何かが転がり出てくると同時に、中にはまるでバラバラにされて綺麗にしまわれた人の体が収まっていた。

 一瞬、場が騒然となるが、金田一の冷静な観察眼と恐れ知らずの佐木二号が転がってきた頭部に触れたことで人形であることが判明する。

 

「それは幻想魔術団の目玉、『生きたマリオネット』で使う道具ですよ」

 

 突然かけられた声に皆が驚き、窓の方へと視線を向ければそこには左近寺が顔を入れて笑っていた。

 

「バラバラになった山神団長の死体だと思いました?」

 

「あんたは左近寺とかいう・・・ 何、こんなところで覗いてるんだ!?」

 

 驚きながらも叱責交じりに尋ねれば、左近寺は席近くに置いてあった煙草を指さす。

 

「そこに煙草忘れちゃったんですよ~。取ってくれません? 刑事さん」

 

「ほら!」

 

「どーも、すいませんね。

 あんまりじっくり見ないでくださいよ、うちのネタがバレちまう!」

 

「わかったから、終わるまで向こうで待ってろ!」

 

 高遠に続いてしつこく絡んでくる魔術団の面子に剣持が苛立っており、雑に対応すれば左近寺は煙草に火をつけてから列車の方へと視線を向けていた。

 そんなことがありながらも荷物点検と列車内の点検は進んでいき、金田一は死体が現れて消えた三号室へと再び足を運んでいた。

 確かにあった筈の死体が、金田一らが避難して一分も経たないうちに消え失せた。

 その謎を解くための何かがここにあることは確かであり、金田一は扉以外で出入りが可能となりうる窓へと近づいてく。

 

「あれ? なかなかあがらないぞ?」

 

「あ、窓はそれ以上開きません。

 この列車の窓は全て危険防止のため、大きく開かないようになっているんです」

 

 金田一の頭がぎりぎり入る程度しか開かない窓からは外に出ることは難しく、そうなれば窓伝いで隣へ向かうことは不可能に等しい。マガドリ様は窓の淵に立って『余裕だが?』( ,,ÒωÓ,, )ドヤッ!としてるが、金田一が相手にしないので(´・ω・`)としょぼくれてしまう。

 

「あ、ごめんごめん。ミコトちゃん。

 でも今、本気で考え事してっからさぁ」

 

 マガドリ様を慰めるように撫でていれば剣持が入ってきており、何も見つからなかったことが告げられる。

 

「あれ? そーいや明智さんは?」

 

「さっさとホテルに行ったよ。『私は休暇中ですので、これ以上君達に付き合うつもりはない』だとよ」

 

「ふーん? あの明智さんがねぇ」

 

 彼らしくない行動に違和感を覚えるが、剣持はそうではないらしくさっさとホテルに行こうと提案する。荷物も既に降ろし終わって列車は二十分後に折り返し、あとは北海道警が隅々まで調べるとのこと。

 

「あぁ、わかった」

 

 剣持の提案に頷いて、金田一もホテルに向かうのだった。

 

 




複数話あると後書きと前書きに書くことが浮かばない・・・ まぁ、無理に書くこともないか。
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