二話目ー!
ここから段々と原作露西亜館から離れていくー! 小城がいろいろした後だから当たり前だけどー!
さぁさぁ、楽しんでください。
遺言であるメッセージを見終え、続きである次のメッセージの開始となる夕食前 ――― 十時になるまで解散となった。
そうして部屋に戻った幽月とローゼスは幽月の部屋にて小さなテーブルを挟んでくつろぎ、彼女は煙草を吸いつつ彼へと視線を向けた。
「もうそろそろ仮面を取ってもよろしいんじゃなくて? 高遠さん」
彼女に促されて素直に仮面を外して素顔を露わにした彼は、楽しそうに微笑んでいた。
「ほんと、用心深いのね。
そんな仮面に名前もローゼスだなんて・・・」
「一応、指名手配中の身ですからね。犯罪に興味のある人達の前で堂々と素顔をさらすのも憚られると思い、こうして用心してきました。
それにこれは、彼との約束もあります」
「彼って、小城さん?」
「えぇ。彼は顔が広い友人が自分か金田一くんを頼ることを想定して、私と彼がこの場に鉢合わせることを見越していました。
『その時は自分から高遠遙一だと名乗らないように』と頼まれたんですよ」
「フフッ、小城さんは過保護なのね。
大事な所員があなたと関わることを怖がって、高遠さんにお願いまでするなんて・・・ なんだか可愛らしいわ」
「えぇ、本当に」
幽月がここにいない小城に目覚めない弟を重ねるように笑っていると、高遠は同意するように頷く。
「そういえば高遠さん、小城さんから先生についての報告は聞いたのだけど・・・ 『この館や遺産相続については心配しなくていい』というのはどういうことか、お聞きしてもいいかしら?」
煙草を遠ざけて不思議そうに尋ねれば、彼は耐え切れなくなったように笑いだしてしまう。声を出して笑う姿に幽月が驚いていると、どうにか笑いをおさめた彼は言った。
「フフッ、そちらについても口止めされているので私からも話せません。
ですが、どう転んでも幽月さんに悪いようなことにはならない。とだけ」
「それは良いことを聞いたわ、本当にあなた方お二人に頼んでよかった」
「いえいえ、こちらこそ。
私もとても楽しい時間を過ごさせていただいていますよ、友人とは素晴らしいものですね」
お互いにそう言って微笑み、穏やかな空気の中で時間は過ぎていくのであった。
次の映像が流れる時間である十時に近づくと全員が自然と応接室に集まり、ずっと暗号を見ている犬飼、変わらず酒を飲んでいる神明、手持無沙汰とばかりに煙草をくわえてぼんやりとする梅園にただただ静かに座って待っている宝田、幽月、有頭という、一人の男の遺産を求める者達による奇妙な沈黙があった。。
「あ~、腹減った! 腹減りすぎて胃液が逆流しそうだぜ」
「十時半まで我慢よ!」
「ロシアは白夜の国ですから、夕食も遅いんですよきっと」
大きな声で子どものように空腹を訴える金田一に対して母親のようなことを言う美雪を見て、佐木一号は口元だけで笑い、佐木二号は自分の知識を披露する。
そんなことを話していると外は突然雨が降り出し、美雪が不安を口にするが犬飼がどのみち五日間はこの館を出れないこと・電話等の取っ払っており外と連絡が取れない状況であることを告げられる。それを聞いた三人が『また、対応Kの奴だ・・・』と思ったが誰も口に出すこともなく、アイコンタクトをすることもなかった。
「あっ! 十時の鐘だわ」
「かぁ~っ!! あと三十分も!」
館の大時計の鐘が鳴り響き、育ち盛りの食べ盛りの高校生である金田一にはあと三十分が永遠に感じられる。
「十時になりましたので再び先生のビデオをご覧いただき、それから食事にまいりたいと思います」
有頭のその言葉に全員の視線が集中し、再び画面に山之内が映る。
『やぁ、親愛なるクインテットの諸君。我が露西亜館の居心地はどうかね?
さて、ディナーに入る前に皆さんに励ましのメッセージをお届けしよう』
まるで全員が参加することはわかっていたような口振りの彼に、遺産相続の候補者の面々は不思議そうな顔をするが、映像は止まることなく続いていく。
『まず、第一バイオリンの犬飼 高志くん。
私の良き隣人であり、若きミステリーの論客として交流の深かった君だが・・・ 最近はお父上の事業の失敗で可愛がっていた五匹の猟犬も借金の抵当に入っていると聞いて、私も心を痛めていた。
ここはひとつ、ぜひ君の叡智で暗号を解き明かして、君の父上の借金を完済してくれたまえ』
まさか家族が抱える金銭問題を指摘されると思っていなかった犬飼は体を強張らせ、悔しそうに映像の山之内を睨む。
『続いて、第二バイオリンの梅園 薫くん。
私の良き後輩である君が不幸な自動車事故で莫大な借金を抱えてしまったことは、先輩として常々遺憾に思っていた。
私の遺産をもってつまらない不安を払拭し、その作家としての才能を遺憾なく発揮してくれることを望んでやまない』
梅園もまた指摘されると思っていなかった自ら抱える借金が話題にあがり、歯を噛みしめる。
『次にチェロの宝田 光二くん。
優秀な編集者として私の作品を多く世に出してくれた君が、株で作った借金などで苦しんでいる姿は見るに堪えない。
病床にいる奥様のためにも、ぜひ解読してくれたまえ』
二人が指摘されたことにより次に名が呼ばれた自分が抱える金銭問題を話題にされるのはわかっていたのだろう宝田は顔を青くし、耐えるように膝を握った。
『ビオラの幽月 来夢くん。
私の作品に常に素晴らしい挿絵を提供してくれた君が、火災による中毒でたった一人の弟が植物状態となり、多額の医療費を負担しているとの話を聞いた。
心配はいらないよ。私の遺産を手に入れ、弟の治療費に使ってくれたまえ』
同じように指摘された幽月は表情を変えることはなく、一切の感情をあらわすことはない。それはまるで彼が彼女の家庭の事情を把握していることを、わかっていたかのようだった。
『そして最後に、コントラバスの神明 忠治先生。
時に厳しいあなたの評論は私の創作意欲の最大の励ましだった・・・ 仲睦まじかった奥様との離婚は私にとっても痛恨の出来事だ。
私の遺産を請求を受けている多額の慰謝料の支払いに役立ってくれることを望んでやまない』
「クソッ!」
最後に指摘された神明は、山之内の言葉が終わると同時に持っていたグラスを床に叩きつけて怒りを露にする。
「なんなんだ! このビデオは!!
冥土に行ってまで私を愚弄する気か? 山之内っ!」
「神明先生、それは違います。山之内先生は皆を励ますおつもりで・・・」
「うるさいっ! 人のプライバシーをこんな場所であげつらって! 奴は昔からそうだったんだ!
人格者のフリして、実は陰湿なやり方で人を陥れようと画策するような男だったんだよ!」
有頭が止めようとするが神明は止まらずまるでこれまでも似たようなやり方で愚弄されたことがあるかのように、世間では人格者として知れ渡っている彼の実情を叫ぶ。
「私は部屋に戻る! 食事は部屋に持ってこい!」
怒りのままに応接間を出ていく神明に場は静まり返ってしまい、室内は出ていった彼をおもわず目で追いかけてしまった者とどうでもいいとばかりに見ていない者にわかれていた。
「あたしも部屋に帰ろ、十時半の夕食は戻るわ。
あ~、しらけた」
「僕も夕食まで、気分転換にビリヤードでもやってきます」
そう言って梅園と犬飼も応接間を出ていき、美雪はおもわず隣にいる佐木兄弟に声を潜めて話しかける。
「なんなのかしら、今のビデオ? 励ましどころか、神経逆撫でするような・・・」
「本当ですね・・・
でも、ひょっとしたらあれも何かの暗号なのかもしれませんよ?」
「そうでなかったら単なる嫌がらせで、遺産を手に入れなければどうなるかを改めて突き付ける煽りでしかありませんからね」
「でも、あのおっさんも短気過ぎるけどな。
あんなわかりやすい煽りにのせられちゃって怒りを露にするとか、所長とか徹さんじゃまずねーよ」
佐木一号の言葉に頷きつつ、金田一がそんなことを言えば幽月が微笑んだ。
「事実で指摘されて怒りを露にしてしまうのは仕方のないことだわ、指摘してきたのが忌み嫌っている人物なら尚更ね。
ましてや相手はもう殴ることも出来ない、こちらが言い返しても一切痛みを感じない死人だもの」
「それに加えて神明先生は元々の性格がありますしね」
彼女の言葉に同意するように宝田が続き、金田一は『フーン』と言いつつ神明らが出ていった方を目で追いかけてしまう。
(しっかしまぁ、財産相続の候補者全員が問題を抱えてることわかってて、なんでこんな悪趣味な催しもんやったんだろ? 山之内ってジジイもかなり陰険でろくでもねぇよなぁ)
そんなことを考えているとすぐに夕食になり、テーブルにはロシア料理が並び、金田一は躊躇いもなくボルシチを飲む。
「はじめちゃん、テーブルマナーが良くなったわよね」
「あー・・・ 事務所の座学の一環で、舘羽さんにみっちり仕込まれてさー。
『マナーを身に着けることは君自身の武器となるし、君の周りの人間を守ることにもつながる』とか言われてさ。俺がちゃんとしてないからって、じっちゃんとかダチが悪く思われるのって、なんかヤダなって思ったんだよ」
「・・・うん、そうだね。
何か一つ出来ないってだけでその人のこと悪く思われるのって、凄い嫌だもの」
「以前の先輩では考えられない進歩ですね」
「前の先輩は推理以外は人並み以下でしたもんねー」
「喧嘩売ってんなら、飯の後で買うぞ? 佐木兄弟」
そこで再び大時計の鐘が鳴り、食事をしていた犬飼らが食堂に現れなかった神明の話を始めていた。
「はは、まぁきっと酔いつぶれて寝てしまったんでしょう」
「あの調子で我々クインテットの定例会も何度もすっぽかして、最近は実質カルテットでしたからね」
「まったくよね、犬飼くん。
あんな調子だから奥さんに愛想を尽かされんのよ」
「ハハッ。きついなぁ~、梅園先生は。
神明先生の耳に入ったら、またうちのコラムでこっぴどい批評を書かれますよ?」
「冗談じゃないわよ!」
宝田のその発言に梅園がテーブルを叩きながら叫ぶ。
「受けて立つわよ! 知ってるのよ、あたし!
あたしの受賞作を盗作だなんて噂流したの、あいつだってことぐらい!」
「まぁまぁ梅園さん、あなたも新作を書かないからいろいろと言われるのよ。
『小説家は作品で勝負』、でしょ?」
怒りを露にする梅園を、幽月はクスクスと笑いながら窘める。窘められた梅園はむっとした顔をして、目についたローゼスが食事の時ですら仮面を外さないことを指摘し『不愉快だ』と言っても、ローゼスは謝罪することもなく『この仮面が素顔同然』と答えていた。
その話を終わった直後、ワゴンを押した田代が戻ってきて苦笑しながら神明が既にベッドで眠っていたことを告げられ、その場にいる面々を呆れさせた。
「まさか本当に酔いつぶれていたとは・・・」
「ほんっと、あの酒癖の悪さとかが離婚の原因の一つだって自覚した方がいいんじゃないかしら?」
「ハハッ。でも、下手に酔っぱらってご機嫌斜めな神明先生がこちらに来なくてよかったじゃないですか」
肩を竦める犬飼と梅園は呆れ、宝田は笑う。
「あらあら、気が小さい宝田さんにしては珍しい発言ね。
その言葉こそ神明先生が聞いていたら大変なことになってしまうんじゃなくて?」
「あっ、その・・・ どうかここだけの話に」
「さてどうしましょうか? ねぇ、梅園さん」
幽月が梅園と共に悪い顔をして笑い合い、しばらくの間宝田をからかって遊び、そんな女性陣に対して犬飼がそっと距離を置き、全員の食事が終わったところで今夜はお開きとなった。
翌朝、皆起きる時間こそまばらだが食事の時間が決まっているということもあって、自然と全員が食堂に集まってきた。
「しっかしまぁ、全員寝たのが十一時過ぎだってのに健康的だよなぁ~」
八時半の朝食に間に合うように起きた金田一が大欠伸していると、そんな姿にすっかり身なりを整えた犬飼が笑っていた。
「君はそうでもないみたいだね。
そんなんじゃお祖父さんにも、君が尊敬しているらしい所長さんにもおかしな疑いがかかってしまうよ?」
「あ? それ、どういう意味だよ」
金田一が睨みつけると彼はわざとらしく怖がるように肩を竦めて、馬鹿にするように笑った。
「言った通りだよ。
それにこんなことを言うと君は怒るかもしれないけど、僕は世間で語られる小城探偵の有能さについて懐疑的でね」
「なんだ、犬飼。珍しく意見があったな」
犬飼の発言に二日酔いで頭を抱えていた神明が同意したことで、美雪や佐木兄弟も金田一の周りへと集まっていく。食堂に集まっていた他の面々は自分が今していることに集中していながらも、彼らの会話がどうなっていくかを静かに聞いていた。
「へー、どのあたりが信じられなくて、正しいかどうかを疑ってんのか。是非聞かせてもらおうじゃねーの」
「最近話題にあがったいくつかの事件・・・ あのキミサワブランドと一条の騒動やバルト城の事件、それから金塊ツアーでの出演。どの時も彼は探偵でありながら、推理なんて一切してないだろう?
それどころかどの時も怪我ばかりで役に立たず、さらに金に物を言わせてキミサワブランドから生まれた新しいブランド・クレに融資したり、事件があったバルト城を丸ごと買い取って警察に良い印象を与えるかのような捜査協力。最後のツアーに至っては探偵じゃなくて、トレジャーハンターなんて馬鹿げたしてることを世界に公開してる。
なんていうか傍から見てると目立ちたいから関係者に近づいて、大して役に立ってない癖に自分の財力で物を言わせてるように見えるんですよ」
犬飼のその発言に金田一の顔はどんどん怒りで歪んでいき、神明も両手を組んで頷いていた。
「あぁ、そうだな。
しかもそいつは随分と広い人脈を持っているようで、あの気難しいことで有名な橘 五柳やら、一部の編集とも仲良くやってるようじゃないか。で、そこを情報源にしてトレジャーハンターとしても随分美味しい思いをしてるとか聞いたことがある。
ハハッ、随分とまぁ面白いことをしている探偵事務所だな?」
「へぇ、そこからつまりトレジャーハンターで稼いだ金で人脈を築いてさらに金稼ぎをしてるのか・・・ それで推理をしてないなんて、君のところの所長はどうやって稼いでいるのかな?」
神明の言葉に納得した様子の犬飼が素朴な疑問だとばかりにわざとらしく金田一に向かって質問をしたところで、金田一が二人へと飛び掛かって殴りかかろうとした。
が、金田一の握った拳が二人に届くことはなく、佐木兄弟が彼の腕を一本ずつ押さえてさせなかった。
「離せ!! 佐木達!
こいつら、所長のこと何にも知らねぇくせに好きかって言いやがったんだぞ!? お前らだってムカつかねーのかよ!」
「お怒りごもっともですよ、先輩。
だって、僕らだって実は凄く怒ってますから」
「そうそう、昨夜のこの二人の金銭問題とか醜態とか本当に撮っておいてよかった♪ って思うぐらいには」
佐木兄弟が金田一を押さえてる中で、美雪が犬飼と神明の前に立った。
「謝ってください」
「え?」 「は?」
二人は言葉の意味がわからず聞き返してくるが、美雪はそんな二人を臆することなく見つめ返した。
「小城さんを・・・ 私達を何度も助けてくれた人を侮辱したことを、謝ってください!」
目元にうっすら涙を浮かべながらも、彼らが謝罪するまで一歩も下がる気がない様子の彼女に大の男が戸惑い、慌て始める。
「確かに小城さんは、推理をしてないかもしれません」
美雪は知っている。
他の大人が相手にしなかった学生の言葉に耳を傾け、安全を優先し、立花が人を殺そうとしたのを止めた彼のことを。
もしかしたらあのまま死んでいたかもしれない利緒に、たまたま居合わせた小城が救いの手を差し伸べたことを。
キミサワブランドの時のますみに対しての配慮も、休暇にもかかわらず青森で金田一の友人だからと懸命に動いてくれたことも。
死骨ヶ原ステーションホテルの時も、多忙の身でありながら全員の安全を確認するために北海道に駆けつけたくれたことを。
確かに小城はいずれの時も、金田一のような推理なんて一度もしていない。
「でも小城さんは相手の経歴とか、年齢とか、性別で人を判断して、馬鹿にしたり侮ったりなんてしません!」
あのバルト城の時だってパニックになりそうな時も冷静で、自分だって危ない状況なのにマリアを守り、その後だって大怪我をしているにもかかわらず怪我なんてなかったかのように振る舞おうとした。
誰も怪我をしないことで、小城にお金が入ったか?
誰も悲しまないようにしたことで、彼になんの得があった?
否、そこにあったのは損得なんかじゃない。
小城拓也という人間の優しさと気遣い、そして配慮だった。
それでももし彼の周りで金や利益が回っているように見えたのなら、それは誰かのために動く彼に『何かを返したい』という思いから生まれた人徳なのだ。
「小城さんは! お金のために動いてなんかいません!
いつだって、どんな時だって・・・ 誰も怪我をしないように、傷つかないように、悲しまないように、全力で動いてくれてる人なんです!」
「美雪・・・」
アルバイトの自分とは違って、一歩距離がある美雪の必死の訴えに金田一は驚き、それでもそんな彼女のまっすぐな行動が嬉しくて、金田一の心にはあったかいものが溢れていた。
「サンキュな」
「はじめちゃん」
美雪に小さく礼を言いながら、金田一は二人の前に立つ。
(皆、俺に力を貸してくれ!)
東京にいる事務所の面々に内心で両手を合わせると、見慣れた面々の苦笑が思い浮かんで金田一も少しだけ笑う。
人の前に立つ時は堂々としている小城のように、所長絶対主義である徹を見習って行動に移し、いつも笑顔の狩谷を真似して人の良い笑顔を貼り付けて、心には気性の荒い檜山並みの激しい怒りを宿し、声はハキハキとした舘羽を見習い、話し方は電話口でも聞こえやすい揚羽を意識する。
「じゃぁさお二人さん、俺と勝負しねぇ?」
『勝負?』
「そっ、勝負」
ニコニコしながらはっきりと相手に言葉が伝わることを意識して、口調は丁寧とまではいわずとも最低限失礼にならないように。けれど、自分が怒ってることだけは相手にわかるように言葉に挑発を混ぜ込む。
「あの山之内先生のメッセージにもあった通り、あんたら遺産相続候補者はこの五日間で謎を解いて、第二の遺書を見つけ出さなきゃいけないわけだ」
そこで金田一はわざとらしく他の参加者出る梅園や幽月、ローゼスを見てから、ニッと笑う。
「どっちが先に謎を解いて、第二の遺書を見つけることが出来るか。
先に謎を解いて、第二の遺書を見つけた方が勝ちで、俺らのどっちも出来なかったら
金田一の雰囲気に気圧されて二人は黙り込むが、当の金田一はそんな二人にかまわずに畳みかける。
「まっお二人さんの言う通り、俺なんて金目当てで事務所やってるしょぼい男のバイトでしかねぇし、名前ばっかり有名なじっちゃんのしょーもねー孫さ。でもまさかそんな俺如きに、ミステリー界で有名な山之内さんの友人のお二人が負けるなんてこたぁないだろ?
あ、それとも負けちゃう? 勝負受けるの怖い? あんだけ馬鹿にした探偵のアルバイト如きに?」
いつもの金田一らしく煽りだせば、神明はわかりやすく顔を赤くし、犬飼もどこか苛立った表情をし、同時に一歩前に出た。
「いいだろう! このクソガキ!!
その代わり、儂が勝ったら床に額つけて土下座させてやるからな!」
「あはは、神明先生は怖いなぁ。
それなら僕も何か考えておくするかな」
一切口にしていない『勝った場合は相手に何かをさせる』を神明が言いだし、犬飼がそれにのっかったことで、金田一は手間が省けたとばかりに手を叩いた。
「お? 自分でそんなこと言いだしちゃうんすね。ぜーんぜん、良いっすよ。頭でもなんでも下げてやるし、なんなら三回回ってワンとでも言ってやるよ。
じゃぁ、俺が勝った時はさ」
そこで二人にグッと顔を近づけながら、右手は中指を突き立てる。
「ウチの所長を馬鹿にしたことを全員の前で謝らせてやるから覚悟しとけよ、この野郎」
アルバイトの 金田一が しょうぶを しかけてきた。
小城をけなされて激おこな金田一御一行( ´艸`)
あんまり書けてないけど美雪ちゃんも大好きです!
正しくヒロイン! ママみ凄い! でも守りたい! 大切にしてあげたい!
というか、金田一ワールドは女性陣が魅力的すぎなんだよなぁ・・・